1著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
1 公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合
2 技術的保護手段の回避(第二条第一項第二十号に規定する信号の除去若しくは改変その他の当該信号の効果を妨げる行為(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約によるものを除く。)を行うこと又は同号に規定する特定の変換を必要とするよう変換された著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像の復元を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすること(著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く。)をいう。第百十三条第七項並びに第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合
3 著作権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画(以下この号及び次項において「特定侵害録音録画」という。)を、特定侵害録音録画であることを知りながら行う場合
4 著作権(第二十八条に規定する権利(翻訳以外の方法により創作された二次的著作物に係るものに限る。)を除く。以下この号において同じ。)を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の複製(録音及び録画を除く。以下この号において同じ。)(当該著作権に係る著作物のうち当該複製がされる部分の占める割合、当該部分が自動公衆送信される際の表示の精度その他の要素に照らし軽微なものを除く。以下この号及び次項において「特定侵害複製」という。)を、特定侵害複製であることを知りながら行う場合(当該著作物の種類及び用途並びに当該特定侵害複製の態様に照らし著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合を除く。)
2前項第三号及び第四号の規定は、特定侵害録音録画又は特定侵害複製であることを重大な過失により知らないで行う場合を含むものと解釈してはならない。
3私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であつて政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。
この条文が問われた枝 3問
正しい。30条1項4号の「著作権」から翻訳以外の方法で創作された二次的著作物に係る28条の権利は除かれており、漫画Aのパロディである漫画Bの違法ダウンロードは漫画Aの著作権侵害に当たらない。
30条1項4号は、著作権を侵害する自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の複製を、それと知りながら行う場合を私的使用のための複製から外す。ただし、この号の「著作権」からは、28条に規定する権利のうち翻訳以外の方法により創作された二次的著作物に係るものが除かれている。パロディのように原作品を変形・翻案して新たな創作性が加わった作品について、原著作者が二次的著作物の利用に関して持つのは28条の権利であるが、ここまで違法化すると利用者の萎縮が大きいため、法は翻訳の場合を除いて対象から外した。漫画Bは漫画Aのパロディとして新たな創作性が加わった二次的著作物であり、漫画Aの著作権者が漫画Bについて持つのは28条の権利であるから、漫画Bが侵害してアップロードされていると知りながら受信して私的使用目的でデジタル複製しても、漫画Aに関する著作権の侵害には当たらない。

著作権(第二十八条に規定する権利(翻訳以外の方法により創作された二次的著作物に係るものに限る。)を除く。以下この号において同じ。)を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の複製(録音及び録画を除く。以下この号において同じ。)(当該著作権に係る著作物のうち当該複製がされる部分の占める割合、当該部分が自動公衆送信される際の表示の精度その他の要素に照らし軽微なものを除く。以下この号及び次項において「特定侵害複製」という。)を、特定侵害複製であることを知りながら行う場合(当該著作物の種類及び用途並びに当該特定侵害複製の態様に照らし著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合を除く。)
- 録音及び録画(3号で別に扱う)
- 複製される部分の割合や表示の精度に照らして軽微なもの
- 翻訳以外の方法により創作された二次的著作物に係る28条の権利(パロディなど)
- 特定侵害複製と知らずに行う場合
- 著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合
正しい。30条1項の私的使用のための複製は著作権を制限するにとどまり、50条により著作者人格権には影響しないから、家庭内での原作品への加筆も同一性保持権の侵害となり得る。
著作権法20条1項は、著作者がその著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないと定める。30条1項は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内で使用することを目的とするときに使用する者が複製できると定めるが、この権利制限は著作権の支分権である複製権を制限するものであり、50条はこの款の規定が著作者人格権に影響を及ぼすものと解釈してはならないと定める。著作者人格権は著作者の人格的な利益を守る権利であって、家庭内の利用であることは著作者の意に反する改変を正当化しないからである。自宅の居間に飾った絵画の原作品に加筆する行為は、複製ではなく原作品そのものの改変であり、著作者の意に反すれば同一性保持権の侵害になる。したがって家庭内で自ら利用する目的であっても侵害となり得るとする枝は正しい。原作品の所有権を持っていても、著作者人格権は著作者に残る。

著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。
誤り。違うのは「当該音楽 CDをインターネット・オークションによって公に譲渡した場合、複製権侵害とみなされる」の部分である。49条1項1号で複製とみなされるのは私的使用目的で作成した複製物を頒布等した場合であり、購入した CD 自体を譲渡しても当たらない。
49条1項1号は、30条1項などの権利制限の規定の適用を受けて作成された著作物の複製物を、それらの規定に定める目的以外の目的のために頒布し、又はその複製物によって著作物の公衆への提示を行った者は、21条の複製を行ったものとみなすと定める。私的使用のための複製は、使用する者が限られた範囲内で使う目的で複製することを許したものであるから、その複製物を外に出す行為は許諾なく複製したのと同じに扱うという趣旨である。みなされる対象は、あくまで30条1項の適用を受けて作成した複製物、ここではハードディスク内の複製物である。枝で公に譲渡されたのは適法に購入した音楽 CD 自体であり、これは私的使用目的で作成された複製物ではなく、譲渡権も26条の2第2項1号により消尽している。ハードディスクの複製物は頒布も公衆への提示もされていないから、複製権侵害とはみなされない。

第三十条第一項、第三十条の三、第三十一条第一項第一号、第二項第一号、第四項、第七項第一号若しくは第九項第一号、第三十三条の二第一項、第三十三条の三第一項若しくは第四項、第三十五条第一項、第三十七条第三項、第三十七条の二本文(同条第二号に係る場合にあつては、同号。次項第一号において同じ。)、第四十一条、第四十一条の二第一項、第四十二条、第四十二条の二第一項、第四十二条の三、第四十二条の四、第四十三条第二項、第四十四条第一項から第三項まで、第四十七条第一項若しくは第三項、第四十七条の二又は第四十七条の五第一項に定める目的以外の目的のために、これらの規定の適用を受けて作成された著作物の複製物(次項第一号又は第二号の複製物に該当するものを除く。)を頒布し、又は当該複製物によつて当該著作物の公衆への提示(送信可能化を含む。以下同じ。)を行つた者



























