1日本国を指定する領域指定は、議定書第三条(4)に規定する国際登録の日(以下「国際登録の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。ただし、事後指定の場合は、議定書第三条の三(2)の規定により国際登録に係る事後指定が議定書第二条(1)に規定する国際事務局の登録簿(以下「国際登録簿」という。)に記録された日(以下「事後指定の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。
2日本国を指定する国際登録に係る国際登録簿における次の表の上欄に掲げる事項は、第五条第一項の規定により提出した願書に記載された同表の下欄に掲げる事項とみなす。国際登録の名義人の氏名又は名称及びその住所商標登録出願人の氏名又は名称及び住所又は居所国際登録の対象である商標商標登録を受けようとする商標国際登録において指定された商品又は役務及び当該商品又は役務の類指定商品又は指定役務並びに第六条第二項の政令で定める商品及び役務の区分国際登録簿に記載されている事項のうち国際登録の対象である商標の記載の意義を解釈するために必要な事項として経済産業省令で定めるもの商標の詳細な説明
この条文が問われた枝 5問
誤り。違うのは「その事後指定の日から 10年をもって終了する」の部分である。国際登録に基づく商標権の存続期間は、事後指定による場合でも国際登録の日(設定の登録前に更新されているときは直近の更新の日)から10年で終了する(68条の21第1項)。
68条の21第1項は「国際登録に基づく商標権の存続期間は、その国際登録の日(その商標権の設定の登録前に国際登録の存続期間の更新がされているときは、直近の更新の日)から十年をもつて終了する」と定める。国際登録に基づく商標権は国際登録に従属し、議定書6条(1)により国際登録の存続期間が国際登録の日から10年で、その更新も国際事務局で一括して行われるため、日本の商標権の存続期間もこれに合わせて国際登録の日を起算点にしている。事後指定の日が基準になるのは68条の9第1項ただし書の出願日のみなしであり、事後指定に係る領域指定は事後指定の日にされた商標登録出願とみなされるが、それは先後願や登録要件の判断時点の話であって存続期間の起算点ではない。事後指定で日本に保護を広げても国際登録そのものの満了日は変わらない。したがって存続期間は事後指定の日からではなく国際登録の日から10年であり、枝は誤りである。

国際登録に基づく商標権の存続期間は、その国際登録の日(その商標権の設定の登録前に国際登録の存続期間の更新がされているときは、直近の更新の日)から十年をもつて終了する。
誤り。違うのは「拒絶の理由が通知された後でなければ、補正をすることができない」の部分である。68条の28第2項は商標の詳細な説明とみなされた事項を68条の40の適用除外から外しており、この事項は事件が審査に係属していれば拒絶理由の通知の前でも補正できる。
68条の40第1項は、手続をした者は事件が審査等に係属している場合に限りその補正をすることができると定める。68条の28第2項は、国際商標登録出願については68条の9第2項の規定により商標の詳細な説明とみなされた事項を除き68条の40の規定は適用しないと定め、同条1項は、拒絶理由の通知を受けた後は事件が審査等に係属している場合に限り指定商品又は指定役務について補正できると定める。願書の記載が国際登録簿の記載とみなされる国際商標登録出願では、国内で書き換えると国際登録簿と食い違うため、指定商品又は指定役務の補正だけを拒絶理由の通知後に認めている。一方、商標の詳細な説明とみなされた事項は国際登録簿の解釈のための記載であって国際登録簿そのものを変えるものではないため、68条の40の一般の規定に戻され、審査に係属していれば拒絶理由の通知を待たずに補正できる。通知の後に限るのは指定商品又は指定役務の補正であり、本枝は誤りである。

国際商標登録出願については、第六十八条の九第二項の規定により商標の詳細な説明とみなされた事項を除き、第六十八条の四十の規定は、適用しない。
| 対象 | 補正の可否 |
|---|---|
| 指定商品又は指定役務 | 拒絶理由の通知を受けた後、事件が審査・審判・再審に係属している場合に限りできる(1項) |
| 商標の詳細な説明とみなされた事項 | 68条の40の一般の規定により、事件が係属していれば通知の前でもできる(2項のかっこ書) |
| 商標そのものなど上記以外 | 68条の40が適用されず、補正できない(2項) |
正しい。国際商標登録出願も商標登録出願とみなされるから出願公開の対象になり、願書に記載した商標は公序良俗を害するおそれがあると特許庁長官が認めるときは商標公報に掲載されない(12条の2第2項ただし書)。
68条の9第1項は、日本国を指定する領域指定を国際登録の日にされた商標登録出願とみなす。したがって国際商標登録出願にも12条の2が適用され、同条1項により特許庁長官は商標登録出願があったときは出願公開をしなければならない。同条2項は出願公開として商標公報に掲載する事項を列挙し、ただし書で、3号の願書に記載した商標と4号の指定商品又は指定役務については、これを商標公報に掲載することが公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると特許庁長官が認めるときはこの限りでないと定める。出願公開は審査の前に出願の内容を公衆に知らせて金銭的請求権の前提を整える制度であるが、公序良俗に反する商標まで官報類で広めることは制度の趣旨に反するため、長官の判断で掲載を省けるようにしたものである。国際商標登録出願についてこの例外を外す特例はないから、枝は正しい。

出願公開は、次に掲げる事項を商標公報に掲載することにより行う。ただし、第三号及び第四号に掲げる事項については、当該事項を商標公報に掲載することが公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると特許庁長官が認めるときは、この限りでない。
誤り。違うのは「当該事後指定の通知が特許庁に受理された日にされた商標登録出願とみなされる」の部分である。事後指定の場合は、事後指定が国際登録簿に記録された日(事後指定の日)にされた商標登録出願とみなされる(68条の9第1項ただし書)。
68条の9第1項は、日本国を指定する領域指定は国際登録の日にされた商標登録出願とみなすと定め、ただし書で、事後指定の場合は議定書3条の3(2)の規定により国際登録に係る事後指定が国際事務局の登録簿に記録された日、すなわち事後指定の日にされた商標登録出願とみなすと定める。国際登録も事後指定も国際事務局の国際登録簿への記録によって効力を持つ手続であり、各指定国の官庁はその後に国際事務局から通報を受けるにすぎない。出願日を特許庁が通報を受理した日にすると、通報の時期という本人の関与できない事情で先後願の判断日がずれてしまうため、国際登録簿に記録された日を出願日とみなして各指定国で統一しているのである。本来の領域指定については国際登録の日とする点は正しいが、事後指定について特許庁への通知の受理日とする点が条文と合わない。

日本国を指定する領域指定は、議定書第三条(4)に規定する国際登録の日(以下「国際登録の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。ただし、事後指定の場合は、議定書第三条の三(2)の規定により国際登録に係る事後指定が議定書第二条(1)に規定する国際事務局の登録簿(以下「国際登録簿」という。)に記録された日(以下「事後指定の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。
正しい。68条の9第1項は日本国を指定する領域指定を国際登録の日にされた商標登録出願とみなし、同条2項は国際登録簿の記載事項のうち商標の記載の意義を解釈するために必要な事項として経済産業省令で定めるものを、願書に記載された商標の詳細な説明とみなす。
68条の9第1項は、日本国を指定する領域指定は議定書3条(4)に規定する国際登録の日にされた商標登録出願とみなし、ただし事後指定の場合は事後指定の日にされた商標登録出願とみなすと定める。国際出願では日本国特許庁に願書が提出されず、国際事務局から領域指定の通報が届くだけなので、国内法の審査に乗せるために領域指定を商標登録出願とみなし、同条2項で国際登録簿の記載事項を5条1項の願書の記載事項と読み替えている。表の最後の行は、国際登録簿に記載されている事項のうち国際登録の対象である商標の記載の意義を解釈するために必要な事項として経済産業省令で定めるものを、願書に記載された商標の詳細な説明とみなすと定める。動き商標や音商標のような新しいタイプの商標では商標の詳細な説明が商標を特定する手がかりになるので、国際登録簿の該当事項をその代わりに扱う趣旨である。枝は1項と2項をそのまま述べている。

日本国を指定する領域指定は、議定書第三条(4)に規定する国際登録の日(以下「国際登録の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。ただし、事後指定の場合は、議定書第三条の三(2)の規定により国際登録に係る事後指定が議定書第二条(1)に規定する国際事務局の登録簿(以下「国際登録簿」という。)に記録された日(以下「事後指定の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。























