1確定した取消決定及び確定審決に対しては、当事者又は参加人は、再審を請求することができる。
2民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第三百三十八条第一項及び第二項並びに第三百三十九条(再審の事由)の規定は、前項の再審の請求に準用する。
1確定した取消決定及び確定審決に対しては、当事者又は参加人は、再審を請求することができる。
2民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第三百三十八条第一項及び第二項並びに第三百三十九条(再審の事由)の規定は、前項の再審の請求に準用する。
1審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利又は利益を害する目的をもつて審決をさせたときは、その第三者は、その確定審決に対し再審を請求することができる。
2前項の再審は、その請求人及び被請求人を共同被請求人として請求しなければならない。
取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復したときは、商標権の効力は、次に掲げる行為には、及ばない。
1 当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前における当該指定商品又は指定役務についての当該登録商標の善意の使用
2 当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意にした第三十七条各号に掲げる行為
正しい。59条1号が効力の及ばない行為とするのは、審決の確定後再審の請求の登録前における登録商標の善意の使用であり、善意でない使用には回復した商標権の効力が及ぶ。
59条は、取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復したときは、商標権の効力は、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前における指定商品又は指定役務についての登録商標の善意の使用(1号)と、同じ期間に善意にした37条各号に掲げる行為(2号)には及ばないと定める。無効審決が確定すれば商標権は初めから存在しなかったものとみなされるから、その後に商標を使い始めた第三者は、再審で商標権が回復しても遡って侵害者とされない保護を受けるべきであるが、その保護は商標権が存在しないと信じて使用した者に限って与えれば足りる。そこで22条や41条の4と違って59条は善意という要件を置き、再審で商標登録が回復しうることを知りながら使用した者を保護の外に置いている。したがって、審決の確定後再審の請求の登録前の使用であっても、善意でない使用には回復した商標権の効力が及ぶ。枝は効力が及ぶ場合があるとしており、59条1号のとおりである。

取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復したときは、商標権の効力は、次に掲げる行為には、及ばない。
一 当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前における当該指定商品又は指定役務についての当該登録商標の善意の使用
二 当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意にした第三十七条各号に掲げる行為
1取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復した場合、又は拒絶をすべき旨の審決があつた商標登録出願について再審により商標権の設定の登録があつた場合において、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について当該登録商標又はこれに類似する商標の使用をした結果、再審の請求の登録の際現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2第三十二条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
正しい。60条1項は、無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復した場合に、審決の確定後再審の請求の登録前に善意に使用して周知になった者に、継続してその商標の使用をする権利を認める。
60条1項は、取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復した場合などにおいて、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について当該登録商標又はこれに類似する商標の使用をした結果、再審の請求の登録の際現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その使用をする権利を有すると定める。無効審決が確定して商標権が消えたことを信じて使用し、信用を築いた者を、再審による回復で突然侵害者にするのは酷であるから、善意と周知性を要件に法定の使用権を与えたものである。枝は無効の場合について条文の要件をそのまま述べており正しい。同条2項は32条2項を準用するので、商標権者は混同防止表示を請求できる。

取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復した場合、又は拒絶をすべき旨の審決があつた商標登録出願について再審により商標権の設定の登録があつた場合において、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について当該登録商標又はこれに類似する商標の使用をした結果、再審の請求の登録の際現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
1第四十三条の三、第四十三条の五から第四十三条の九まで、第四十三条の十二から第四十三条の十五まで、第五十六条第一項において準用する特許法第百三十一条第一項、第百三十一条の二第一項本文、第百三十二条第三項、第百五十四条、第百五十五条第一項並びに第百五十六条第一項、第三項及び第四項並びに第五十六条第二項において準用する同法第百五十五条第三項の規定は、確定した取消決定に対する再審に準用する。
2第五十五条の二及び第五十五条の三の規定は、第四十四条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。
3第五十五条の三及び第五十六条の二の規定は、第四十五条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。
4第五十五条の三の規定は、第四十六条第一項、第五十条第一項、第五十一条第一項、第五十二条の二第一項、第五十三条第一項又は第五十三条の二の審判の確定審決に対する再審に準用する。
特許法第百七十三条(再審の請求期間)並びに第百七十四条第三項及び第五項(審判の規定等の準用)の規定は、再審に準用する。この場合において、同条第三項中「第百六十七条から第百六十八条まで」とあるのは「第百六十七条、第百六十八条」と、「特許無効審判又は延長登録無効審判」とあるのは「商標法第四十六条第一項、第五十条第一項、第五十一条第一項、第五十二条の二第一項、第五十三条第一項又は第五十三条の二の審判」と読み替えるものとする。
誤り。違うのは「甲及び乙が共同して請求する必要がある」の部分である。61条で準用する特許法174条3項が再審に準用するのは特許法132条1項・2項・4項であり、共有者全員の共同請求を定める同条3項は準用されていないから、甲又は乙は単独で再審を請求できる。
61条は、特許法173条並びに174条3項及び5項の規定を再審に準用すると定め、同条3項中の特許無効審判又は延長登録無効審判を46条1項などの審判と読み替える。準用される特許法174条3項は、無効審判の確定審決に対する再審に準用する規定として132条1項、2項及び4項を掲げ、特許権の共有者がその共有に係る権利について審判を請求するときは共有者の全員が共同して請求しなければならないとする同条3項を掲げていない。無効審判の確定審決に対する再審は、商標権を失った共有者が自らの権利を回復するための保存行為に当たり、一人の共有者が勝てば全員の利益になるから、全員の足並みがそろわなくても請求を認めてよいという考えである。無効審判そのものには56条1項で132条の全部が準用されるが、再審には及ばない。したがって甲及び乙の共有に係る商標権についての無効審決に対する再審は、甲又は乙が単独で請求することができる。

特許法第百七十三条(再審の請求期間)並びに第百七十四条第三項及び第五項(審判の規定等の準用)の規定は、再審に準用する。この場合において、同条第三項中「第百六十七条から第百六十八条まで」とあるのは「第百六十七条、第百六十八条」と、「特許無効審判又は延長登録無効審判」とあるのは「商標法第四十六条第一項、第五十条第一項、第五十一条第一項、第五十二条の二第一項、第五十三条第一項又は第五十三条の二の審判」と読み替えるものとする。
1意匠法第五十八条第二項(審判の規定の準用)の規定は、第四十四条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。この場合において、同法第五十八条第二項中「第百六十七条の二本文、第百六十八条」とあるのは、「第百六十八条」と読み替えるものとする。
2意匠法第五十八条第三項の規定は、第四十五条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。この場合において、同法第五十八条第三項中「第百六十七条の二本文、第百六十八条」とあるのは、「第百六十八条」と読み替えるものとする。
1取消決定又は審決に対する訴え、第五十五条の二第三項(第六十条の二第二項において準用する場合を含む。)において準用する第十六条の二第一項の規定による却下の決定に対する訴え及び登録異議申立書又は審判若しくは再審の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
2特許法第百七十八条第二項から第六項まで(出訴期間等)及び第百七十九条から第百八十二条まで(被告適格、出訴の通知等、審決取消訴訟における特許庁長官の意見、審決又は決定の取消し及び裁判の正本等の送付)の規定は、前項の訴えに準用する。この場合において、同法第百七十九条中「特許無効審判若しくは延長登録無効審判」とあるのは、「商標法第四十六条第一項、第五十条第一項、第五十一条第一項、第五十二条の二第一項、第五十三条第一項若しくは第五十三条の二の審判」と読み替えるものとする。
正しい。63条1項は取消決定に対する訴えを東京高等裁判所の専属管轄とし、同条2項で準用する特許法178条2項により、当事者、参加人のほか、登録異議の申立てについての審理に参加を申請してその申請を拒否された者も訴えを提起することができる。
63条1項は、取消決定又は審決に対する訴えは東京高等裁判所の専属管轄とすると定め、同条2項は特許法178条2項から6項までを準用する。準用される特許法178条2項は、この訴えは当事者、参加人又は当該異議の申立てについての審理、審判若しくは再審に参加を申請してその申請を拒否された者に限り提起することができるとする。取消決定が確定すると43条の3第3項により商標権は初めから存在しなかったものとみなされるから、商標権者には裁判所で争う道が要り、審理に参加した者も自己の利益のために決定を争える。参加の申請を拒否された者まで原告適格を認めるのは、参加を認めない判断に不服を申し立てる手段が他になく、決定に対する発言の機会を失った者にも裁判所で争う道を残す必要があるからである。したがって商標権者及び参加人のみならず、参加を申請してその申請を拒否された者も東京高等裁判所に訴えを提起することができる。

前項の訴えは、当事者、参加人又は当該特許異議の申立てについての審理、審判若しくは再審に参加を申請してその申請を拒否された者に限り、提起することができる。
誤り。違うのは「その決定に対しては、不服を申し立てることができない」の部分である。補正命令に応じないことを理由とする登録異議申立書の却下の決定に対する訴えは、63条1項により東京高等裁判所の専属管轄とされており、不服を申し立てることができる。
43条の15第1項は、56条1項で準用する特許法133条などを登録異議の申立てについての審理及び決定に準用する。特許法133条3項は、補正を命じた者が指定した期間内に補正をしないときは決定をもってその手続を却下することができると定めるから、決定で却下できる点までは本枝のとおりである。しかし63条1項は、取消決定又は審決に対する訴えとともに、登録異議申立書の却下の決定に対する訴えを東京高等裁判所の専属管轄と定めており、この却下の決定には訴えで不服を申し立てることができる。補正で直せる不備を理由に申立ての機会を奪う決定であるから、裁判所の審査を受けさせる理屈である。不服を申し立てられないのは、43条の15第2項により43条の3第5項が準用される、補正できない不適法な申立てを特許法135条で却下する決定である。本枝は誤りである。

取消決定又は審決に対する訴え、第五十五条の二第三項(第六十条の二第二項において準用する場合を含む。)において準用する第十六条の二第一項の規定による却下の決定に対する訴え及び登録異議申立書又は審判若しくは再審の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
| 決定 | 不服申立て |
|---|---|
| 取消決定 | 東京高等裁判所への訴え(63条1項) |
| 維持決定 | 不服を申し立てられない(43条の3第5項) |
| 補正命令に応じない申立書の却下(特許法133条3項の準用) | 東京高等裁判所への訴え(63条1項) |
| 補正できない不適法な申立ての却下(特許法135条の準用) | 不服を申し立てられない(43条の15第2項) |
誤り。違うのは「その決定の謄本の送達があった日から3月以内に審判を請求することができる」の部分である。拒絶査定不服審判の中でされた補正の却下の決定に対する不服は、45条1項の審判ではなく、63条1項の東京高等裁判所への訴えであり、期間も30日である。
55条の2第3項は、16条の2を44条1項の拒絶査定不服審判に準用し、その際、16条の2第3項の「三月」を「三十日」と、同条4項の「第四十五条第一項の審判を請求したとき」を「第六十三条第一項の訴えを提起したとき」と読み替える。63条1項も、55条の2第3項において準用する16条の2第1項の規定による却下の決定に対する訴えを東京高等裁判所の専属管轄として掲げる。審査官の補正の却下の決定には45条1項の審判で争う道があるが、審判官の合議体がした却下の決定を再び特許庁の審判で争わせる意味はなく、審決と同様に裁判所で争わせるのが筋であるから、審判係属中の補正の却下については裁判所への出訴に置き換えたものである。出訴期間は63条2項で準用する特許法178条3項により決定の謄本の送達があった日から30日である。したがって請求人は審判を請求することはできず、東京高等裁判所に訴えを提起することになる。

第十六条の二及び意匠法第十七条の三の規定は、第四十四条第一項の審判に準用する。この場合において、第十六条の二第三項及び同法第十七条の三第一項中「三月」とあるのは「三十日」と、第十六条の二第四項中「第四十五条第一項の審判を請求したとき」とあるのは「第六十三条第一項の訴えを提起したとき」と読み替えるものとする。
| 却下の場面 | 不服の手段 | 期間 |
|---|---|---|
| 審査(16条の2) | 45条1項の審判 | 謄本送達から3月。補正後の商標について新出願をすれば審判は請求できない(意匠法17条の3の準用) |
| 拒絶査定不服審判(55条の2第3項) | 63条1項の東京高等裁判所への訴え | 謄本送達から30日に読み替える |
誤り。違うのは「特許庁長官を被告としなければならない」の部分である。63条2項で読み替えて準用する特許法179条ただし書により、取消審判の審決に対する訴えでは審判の請求人又は被請求人を被告とする。
63条1項は、取消決定又は審決に対する訴えを東京高等裁判所の専属管轄とし、2項は特許法179条を準用して、同条中「特許無効審判若しくは延長登録無効審判」とあるのを「商標法第四十六条第一項、第五十条第一項、第五十一条第一項、第五十二条の二第一項、第五十三条第一項若しくは第五十三条の二の審判」と読み替える。特許法179条は、審決に対する訴えでは特許庁長官を被告とするのを原則としつつ、ただし書で当事者系の審判の審決については審判の請求人又は被請求人を被告としなければならないとする。査定系では特許庁長官が被告になるが、無効審判や取消審判は請求人と商標権者が対立する当事者系であり、裁判所で争う相手方も審判の相手方とするのが構造に合う。東京高等裁判所の専属管轄である点は枝のとおりであるが、被告は審判の請求人又は被請求人である。

前条第一項の訴えにおいては、特許庁長官を被告としなければならない。ただし、特許無効審判若しくは延長登録無効審判又はこれらの審判の確定審決に対する第百七十一条第一項の再審の審決に対するものにあつては、その審判又は再審の請求人又は被請求人を被告としなければならない。
正しい。取消決定は63条1項の訴えの対象であり出訴期間の徒過により確定するが、維持決定は43条の3第5項により不服を申し立てることができないので、決定の謄本の送達があったときに確定する。
43条の3第2項の取消決定は、63条1項により東京高等裁判所に訴えを提起できる決定であり、63条2項が準用する特許法178条3項により、出訴期間は決定の謄本の送達があった日から30日である。したがって取消決定は、この不服申立ての期間を徒過した時点、又は提起された訴えが退けられて判決が確定した時点で確定し、確定すれば43条の3第3項により商標権は初めから存在しなかったものとみなされる。これに対して同条4項の維持決定については、5項が不服を申し立てることができないと定める。登録異議の申立ては公衆の協力で審査の過誤を正す制度であり、申立人には維持決定を争う固有の利益がないうえ、商標登録を争いたければ無効審判を請求する道が残っているので、維持決定には争う手段を置かなかった。不服申立てができない以上、維持決定は決定の謄本の送達があったときに確定する。枝は取消決定と維持決定の確定の時期の違いを正しく述べている。

前項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
誤り。違うのは「その申立人は当該却下に対して不服を申し立てることができる」の部分である。43条の15第2項は、準用する特許法135条の決定に43条の3第5項を準用しており、この却下の決定には不服を申し立てることができない。
43条の15第1項は、56条1項で準用する特許法135条の規定を登録異議の申立てについての審理及び決定に準用する。特許法135条は、不適法な審判の請求であってその補正をすることができないものは、被請求人に答弁書を提出する機会を与えないで審決をもって却下することができると定めるので、登録異議の申立てでは、申立ての期間を過ぎているなど補正で直せない不適法な申立てを、決定をもって却下することができる。そして43条の15第2項は、43条の3第5項の規定をこの特許法135条の規定による決定に準用すると定めるので、却下の決定に対しては不服を申し立てることができない。維持決定と同じく、申立人には無効審判の道が残っているからである。これに対して、補正命令に応じないために特許法133条3項で登録異議申立書が却下されたときは、63条1項が登録異議申立書の却下の決定に対する訴えを挙げているので東京高等裁判所に訴えを提起できる。枝はこの二つの却下を取り違えている。

第四十三条の三第五項の規定は、前項において準用する特許法第百三十五条の規定による決定に準用する。
誤り。違うのは「当該登録異議の申立ての審理に参加を申請しなくても、提起することができる」の部分である。取消決定に対する訴えは、当事者、参加人又は参加を申請して拒否された者に限って提起できる(63条2項で準用する特許法178条2項)。
63条2項は、取消決定に対する訴えについて特許法178条2項を準用しており、同項は、訴えは当事者、参加人又は当該異議の申立てについての審理に参加を申請してその申請を拒否された者に限り提起することができると定める。登録異議の申立ては何人もできる手続であるが、取消決定の取消しを求める訴えは、特許庁の審理を経た決定を裁判所で争うものであるから、原告となれる者をその審理に関与した者に絞り、審理に加わらなかった者が後から訴訟だけを起こすことを認めない趣旨である。商標権に関し利害関係を有する者は、43条の7第1項により、決定があるまでは商標権者を補助するため審理に参加することができ、参加人となるか、参加を申請して拒否されれば原告適格を得る。利害関係があるというだけで参加を申請しないまま訴えを提起することはできず、枝は原告となれる者の範囲を広げすぎている。

前項の訴えは、当事者、参加人又は当該特許異議の申立てについての審理、審判若しくは再審に参加を申請してその申請を拒否された者に限り、提起することができる。
正しい。拒絶査定不服審判に準用される16条の2第1項の補正の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とされている(63条1項)。
55条の2第3項は、16条の2の規定を44条1項の拒絶査定不服審判に準用しており、審判においても、願書に記載した指定商品若しくは指定役務又は商標登録を受けようとする商標についてした補正が要旨を変更するものであるときは、決定をもって却下される。63条1項は、取消決定又は審決に対する訴えとともに、55条の2第3項において準用する16条の2第1項の規定による却下の決定に対する訴えを東京高等裁判所の専属管轄と定めている。審査の段階で補正が却下されたときは45条1項の補正却下決定不服審判で争うが、審判の段階で却下されたときは、同じ特許庁の審判でもう一度争わせる仕組みがないため、審決と同じく直接に東京高等裁判所に訴えを提起する道が開かれている。審判請求人がこの訴えを提起したときは、55条の2第3項で読み替えて準用する16条の2第4項により、審判の審理は中止される。

取消決定又は審決に対する訴え、第五十五条の二第三項(第六十条の二第二項において準用する場合を含む。)において準用する第十六条の二第一項の規定による却下の決定に対する訴え及び登録異議申立書又は審判若しくは再審の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
| 却下した段階 | 不服の申立て | 期間 |
|---|---|---|
| 審査(16条の2第1項) | 補正却下決定不服審判(45条1項) | 謄本の送達の日から3月以内 |
| 拒絶査定不服審判(55条の2第3項で準用) | 東京高等裁判所への訴え(63条1項) | 謄本の送達の日から30日以内(63条2項で準用する特許法178条3項) |