この法律は、物品の形状、構造又は組合せに係る考案の保護及び利用を図ることにより、その考案を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。
この条文が問われた枝 2問
正しい。実用新案登録を受けられるのは物品の形状、構造又は組合せに係る考案に限られる(3条1項柱書)が、28条1号の「物」にはプログラム等が含まれ、登録実用新案に係る物品の製造にのみ用いるプログラムの生産や譲渡等は侵害とみなされる。
実用新案法3条1項柱書は、産業上利用することができる考案であって物品の形状、構造又は組合せに係るものをした者が実用新案登録を受けることができると定めるから、方法やプログラム自体は登録の対象にならず、形状等に係らない考案の出願は6条の2第1号の補正命令の対象になる。一方、28条1号は、業として、登録実用新案に係る物品の製造にのみ用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為を侵害とみなすと定め、かっこ書で、その物がプログラム等である場合には譲渡等に電気通信回線を通じた提供を含むとしているから、「物」にプログラム等が含まれることが前提になっている。登録実用新案に係る物品を製造するためにしか使えないプログラムを供給する行為は、物品の製造という直接侵害を誘発する予備的な行為であり、特許法101条1号と同じ考え方で間接侵害として捕捉される。本枝は、保護対象の限定と間接侵害の両方を条文のとおりに述べており、正しい。

業として、登録実用新案に係る物品の製造にのみ用いる物の生産、譲渡等(譲渡及び貸渡しをいい、その物がプログラム等である場合には、電気通信回線を通じた提供を含む。以下同じ。)若しくは輸入又は譲渡等の申出(譲渡等のための展示を含む。以下同じ。)をする行為
正しい。四法の目的規定のうち需要者の利益の保護を掲げるのは商標法1条だけである。
商標法1条は、商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とすると定める。特許法1条・実用新案法1条・意匠法1条は、いずれも発明・考案・意匠の保護及び利用を図ることにより創作を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とするにとどまり、需要者には触れない。特許法等が創作そのものを保護するのに対し、商標法は商標に化体した業務上の信用を保護する法であり、その信用は商標を頼りに商品や役務を選ぶ需要者の側にも利益をもたらすから、商標法だけが需要者の利益を目的として併記しているのである。したがって、条文上「需要者の利益」を規定するのは商標法のみであるとする枝は正しい。

この法律は、商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする。
- 商標を保護することにより:手段である。特許法1条の「発明の保護及び利用を図ることにより」と違い、「利用」を掲げない
- 商標の使用をする者の業務上の信用の維持:直接の目的である。信用は商標そのものではなく、商標を使い続けた者の業務に積み上がる
- もつて産業の発達に寄与:四法に共通する究極の目的である
- あわせて需要者の利益を保護:商標法だけが掲げる目的である





