弁理士試験AIブートラボ 弁理士AIブートラボ
記事 / 商標法 / 商標法3条・4条まとめ|4条1項各号の一覧と判断時期・...

商標法3条・4条まとめ|4条1項各号の一覧と判断時期・除斥期間

商標法 読了 約13分

商標法3条・4条の登録要件を短答用にまとめます。3条1項各号と3条2項の対象号、4条1項1号〜19号の一覧を判断時期(4条3項)・除斥期間(47条)・後発的無効とあわせた早見表、コンセント制度と8号の改正、短答で狙われる4つの型まで整理します。

商標法は短答式で10問出題され、足切りラインは4点です。その10問の中で、3条と4条の登録要件は最も出題が集中する部分で、ここを号単位で押さえているかどうかが商標の得点を決めます。

結論から言うと、3条は「識別力があるか」、4条は「識別力があっても登録させない公益上・私益上の理由があるか」という二段構えで、短答はこれを「どの号か」「例外があるか」「判断時期はいつか」「無効審判の除斥期間にかかるか」の4点で問うてきます。覚える数列は3つで、3条2項の対象は3号〜5号、4条3項(出願時と査定時の両方で判断)は8・10・15・17・19号、除斥期間にかからないのは4条1項1号〜7号・9号・16号・18号・19号です。

とはいえ、3条1項に6つの号、4条1項に19の号(うち1つは削除)があり、条文を通読しただけでは頭に残りません。枝を読んで「これは何号の話か」が即答できないまま本試験を迎える受験生が多い部分です。この記事では、条文の原文に沿って3条・4条を整理し、4条1項の全号を早見表にまとめます。

3条と4条は役割が違う

商標法3条と4条の役割の違い
商標法3条と4条の役割の違い

3条1項の柱書は「自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標については、次に掲げる商標を除き、商標登録を受けることができる」という形をとっています。登録できる場合を本文で書き、登録できない類型を各号で除外する構造です。

ここから2つのことが読めます。ひとつは、柱書が「自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標」を対象としていること。もうひとつは、各号が識別力を欠く商標を並べていることです。3条は、商標そのものに識別標識としての働きがあるかを見る条文です。

これに対して4条1項は、識別力の有無とは別に、「登録させると公益や他人の利益を害する」商標を並べています。識別力があっても登録できません。3条と4条は審査の観点が違うので、拒絶理由がどちらに当たるかを取り違えると、例外規定(3条2項・4条3項・4条4項)の適用も連動して誤ります。

観点 3条 4条1項
見ているもの 自他商品等識別力があるか 公益・私益上の登録阻却事由があるか
条文の形 柱書で登録を認め、各号で除外 該当する商標は登録を受けることができない
例外規定 3条2項(3号〜5号のみ) 4条3項(判断時期)・4条2項・4条4項

3条1項各号と3条2項

1項各号は「識別力がない6類型」

3条1項の各号は、識別力を欠く商標を6つに分けています。号の並びは、識別力の欠け方が具体的なものから抽象的なものへと進みます。

号 内容 押さえどころ
1号 その商品又は役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標 略称や俗称も普通名称になり得る
2号 その商品又は役務について慣用されている商標 同業者間で慣用化したもの。もとは識別力があった標章も含む
3号 産地・販売地・品質・原材料・効能・用途・形状・生産方法・時期・数量・価格等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標 列挙事項が多い。役務では提供の場所・質・提供の方法などに対応する
4号 ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標 「氏」であって「氏名」ではない
5号 極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標 1、2文字の欧文字や単純な図形
6号 前各号のほか、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標 受け皿規定。1号〜5号に当てはまらない識別力なしはここ

3号は列挙されている事項が多く、枝でもここが最も細かく問われます。商品については産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状、生産方法、使用方法、時期、数量、価格が、役務については提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法、時期、数量、価格が条文に並んでいます。「産地だけが3号ではない」ことを確認しておきます。

3条2項は3号から5号だけ

3条2項は「前項第三号から第五号までに該当する商標であつても、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるもの」について、登録を受けられると定めています。使用による識別力の獲得です。

使用による識別力で救われるのは3条1項3号・4号・5号だけで、普通名称や慣用商標はどれだけ使っても登録できない
使用による識別力で救われるのは3条1項3号・4号・5号だけで、普通名称や慣用商標はどれだけ使っても登録できない

短答で繰り返し問われるのは、対象が3号・4号・5号に限られるという点です。1号(普通名称)、2号(慣用商標)、6号(その他識別力なし)は、どれだけ使用して有名になっても3条2項では救われません。普通名称や慣用商標に独占権を与えると、同業者が使えなくなってしまうからです。

「長年の使用により全国的に知られるに至った普通名称は3条2項により登録を受けることができる」といった枝は誤りです。号を入れ替えた出題が定番なので、3号・4号・5号の3つを数字で覚えます。

4条1項各号を3つのグループで捉える

商標法4条1項各号の分類
商標法4条1項各号の分類

4条1項は19の号がありますが、19個を並列に暗記する必要はありません。「何を守るための規定か」で3つに分けると、号の位置がおおよそ推測できるようになります。前半が公益、中盤が他人の権利・信用、後半が需要者の誤認防止と競争上の配慮です。

公益を守る号(1号〜7号、9号)

国や国際機関の標章、公的な証明、公序良俗に関わるグループです。

号 趣旨 覚えるポイント
1号 国家の尊厳 国旗、菊花紋章、勲章、褒章、外国の国旗と同一・類似
2号 外国等の記章の保護 パリ条約の同盟国等の紋章その他の記章で経済産業大臣が指定するもの
3号 国際機関の標章の保護 国際連合その他の国際機関を表示する標章。条文に除外がある
4号 赤十字等の標章の保護 赤十字の標章・名称等、国民保護法の特殊標章
5号 公的な監督用・証明用の印章の保護 経済産業大臣が指定するもの。同一・類似の商品役務が要件
6号 公益団体の著名な標章の保護 国、地方公共団体、非営利の公益事業を表示する著名な標章
7号 公序良俗 一般条項として機能する。該当範囲が広い
9号 博覧会の賞の信用 政府等が開設する博覧会等の賞。受賞者が商標の一部として使用する場合は除く

1号から5号までは「同一又は類似」であることが要件ですが、6号は「著名な標章と同一又は類似」であり、標章側に著名性が要求されます。要件の非対称は出題されます。

他人の権利・信用を守る号(8号、10号〜12号、14号、15号)

私益的な不登録事由です。先行商標との関係を問うのがこのグループで、出題の中心になります。

号 趣旨 覚えるポイント
8号 他人の人格的利益 肖像、氏名、名称、著名な雅号・芸名・筆名・略称。承諾があれば登録可
10号 未登録の周知商標の保護 需要者の間に広く認識されている他人の商標。同一・類似の商品役務
11号 先願登録商標の保護 出願日前の出願に係る他人の登録商標。指定商品役務と同一・類似
12号 防護標章の保護 他人の登録防護標章と「同一」の商標。類似は含まない
14号 品種名称との調整 種苗法の品種登録を受けた品種の名称と同一・類似
15号 出所混同の防止 他人の業務に係る商品役務と混同を生ずるおそれ。10号〜14号は除く

12号だけが「同一」の商標に限られ、類似では該当しない点は、他の号との対比でよく問われます。15号は10号から14号までの受け皿で、非類似の商品役務であっても広義の混同が生じる場合を拾います。なお13号は削除されており、番号を飛ばして覚えるのが正解です。

誤認防止と競争上の配慮(16号〜19号)

19号は外国で広く認識されている商標も対象にできる代わりに、不正の目的が要件に加わる
19号は外国で広く認識されている商標も対象にできる代わりに、不正の目的が要件に加わる
号 趣旨 覚えるポイント
16号 需要者の誤認防止 商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれ
17号 ぶどう酒・蒸留酒の産地表示 産地以外を産地とするぶどう酒・蒸留酒に使用するもの
18号 機能の独占防止 商品等が当然に備える特徴のうち政令で定めるもののみからなる商標
19号 不正な出願の排除 国内外で広く認識されている他人の商標と同一・類似で、不正の目的をもって使用

19号は、10号と違って日本国内での周知に限らず、外国で広く認識されている商標も対象にできます。その代わり「不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的」が要件に加わります。10号・11号・15号・19号は、周知性の範囲、商品役務の類否、不正の目的の要否をそろえて比較しておくと、枝の判別が速くなります。

4条1項各号の早見表

各号に判断時期(4条3項)、除斥期間(47条1項)、後発的無効を重ねると次の表になります。枝はこの表の列を1つ入れ替えて作られます。

号 内容(要約) 判断時期 除斥期間(5年) 後発的無効(46条1項6号)
1号 国旗・菊花紋章・勲章等 査定時 なし ○
2号 同盟国等の紋章等 査定時 なし ○
3号 国際機関の標章 査定時 なし ○
4号 赤十字の標章等 査定時 なし −
5号 監督用・証明用の印章 査定時 なし ○
6号 公益団体等の著名な標章 査定時 なし −
7号 公序良俗を害するおそれ 査定時 なし ○
8号 他人の肖像・氏名等 出願時と査定時 あり −
9号 博覧会の賞 査定時 なし −
10号 他人の周知商標(国内) 出願時と査定時 あり(不正競争目的は除く) −
11号 先願に係る他人の登録商標 査定時 あり −
12号 他人の登録防護標章と同一 査定時 あり −
13号 削除 − − −
14号 種苗法の登録品種の名称 査定時 あり −
15号 他人の業務との出所混同 出願時と査定時 あり(不正目的は除く) −
16号 品質・質の誤認 査定時 なし ○
17号 ぶどう酒・蒸留酒の産地 出願時と査定時 あり(不正競争目的は除く) −
18号 当然に備える特徴 査定時 なし −
19号 国内外の周知商標+不正目的 出願時と査定時 なし −

出典:e-Gov 法令検索「商標法」4条・46条・47条、特許庁「商標審査基準」十八(第4条第3項)

後発的無効は、登録後に4条1項1号〜3号・5号・7号・16号に該当するようになったことを無効理由とする規定(46条1項6号)で、4号・6号・9号・18号は含みません。

13号は、商標権消滅後1年を経過していない他人の商標を拒絶する規定でしたが、平成23年改正で削除されました(平成24年4月1日施行)。

出典:特許庁「平成23年特許法等の一部改正 産業財産権法の解説」第11章

判断時期の例外(4条3項)

4条1項各号の該当性は、原則として査定時(審決時)を基準に判断します。ところが4条3項は、1項8号・10号・15号・17号・19号に該当する商標であっても、商標登録出願の時に当該各号に該当しないものについては適用しないと定めています。

4条1項8号・10号・15号・17号・19号は、出願時と査定時の両方で該当していなければ適用されない
4条1項8号・10号・15号・17号・19号は、出願時と査定時の両方で該当していなければ適用されない

これらの号は、他人の氏名の知名度や商標の周知性といった、時間とともに変動する事実を要件にしています。出願後に他人の商標が周知になった、という理由で後から拒絶されるのは出願人に酷なので、出願時と査定時の両方で該当していることを求める趣旨です。

覚え方は「8・10・15・17・19」の5つです。11号(先願登録商標)が入っていないことに注意します。11号は出願日前の他人の登録商標が基準なので、判断時期の問題が生じにくいためです。「他人の周知商標と類似する商標は、出願後に相手が周知になった場合でも10号で拒絶される」という枝は、4条3項により誤りになります。

逆に、出願時に該当していても査定時に該当しなければ、やはり拒絶されません。11号は査定時だけで判断するので、先願の他人の商標が査定時までに登録されれば11号で拒絶されます。

出典:特許庁「商標審査基準」十八(第4条第3項)

4条2項・4条4項と、8号の要件緩和

4条2項

4条2項は、国、地方公共団体、これらの機関、公益に関する団体・事業を行っている者が、自ら1項6号の商標について出願する場合に、6号を適用しないと定めています。6号は公益団体の標章を他人に使われないための規定なので、本人の出願まで止める必要はないという当然の調整です。

4条4項のコンセント制度

4条4項は、1項11号に該当する商標であっても、出願人が同号の他人の承諾を得ており、かつ、その商標の使用をする商品役務と他人の業務に係る商品役務との間で混同を生ずるおそれがないものについては、11号を適用しないと定めています。令和5年改正で導入されたコンセント制度で、令和6年4月1日に施行されました。

コンセント制度では、先行登録商標の権利者の承諾に加えて、混同を生ずるおそれがないことが必要
コンセント制度では、先行登録商標の権利者の承諾に加えて、混同を生ずるおそれがないことが必要

出典:特許庁「コンセント制度の導入」

承諾だけでは足りず、混同を生ずるおそれがないことが併せて必要です(いわゆる留保型)。また、8条の先願の規定にも同じ考え方が入り、異日出願の場合(8条1項ただし書)、同日出願の協議の場合(8条2項ただし書)、くじによる順位の場合(8条5項ただし書)にそれぞれ、承諾と混同のおそれがないことを条件とする例外が置かれています。登録後に実際の混同が生じた場合に備えて、混同防止表示請求(24条の4)と不正使用取消審判(52条の2)が用意されている点まで含めて一組で覚えます。

8号の要件緩和

同じ令和5年改正で、4条1項8号のうち「他人の氏名」の部分の要件が緩和され、令和6年4月1日に施行されました。改正後は、承諾がなければ登録できない「他人の氏名」が、その商標を使用する商品役務の分野の需要者の間に広く認識されている氏名に限られました。そのうえで、広く認識されていない他人の氏名を含む商標であっても、出願人と当該氏名との間に相当の関連性があること、不正の目的で登録を受けようとするものでないことという政令で定める要件に該当しないものは、なお8号で拒絶されます。つまり、知られていない同姓同名の他人がいるという理由だけでは拒絶されなくなった一方、要件を欠く出願は引き続き登録できません。

出典:特許庁「他人の氏名を含む商標の登録要件が緩和されます」

古い年度の過去問では改正前の正誤のまま解説されていることがあるので、8号の枝は現行法で解き直す必要があります。この点は「弁理士短答式の過去問は「肢別」で回す」で触れた、法改正で正誤が変わる枝の典型例です。

無効審判の除斥期間(47条)と異議申立て

登録要件違反があっても、いつまでも無効にできるわけではありません。47条1項は、商標権の設定の登録の日から5年を経過した後は無効審判を請求できないという除斥期間を定めています。

無効審判は設定の登録の日から5年で請求できなくなるが、7号・16号・18号・19号などの違反は5年後も請求できる
無効審判は設定の登録の日から5年で請求できなくなるが、7号・16号・18号・19号などの違反は5年後も請求できる

対象は、3条違反、4条1項8号・11号〜14号違反、8条1項・2項・5項違反、そして46条1項4号(商標登録出願により生じた権利を承継しない者の出願に対する登録)です。地域団体商標の7条の2第1項違反は47条2項が別に定め、登録時の周知性の欠如を理由とする場合に限り、5年を経過し、かつ現に周知になっていれば請求できなくなります。これに加えて、4条1項10号・17号に該当する商標についての登録は「不正競争の目的で商標登録を受けた場合を除く」、4条1項15号に該当する商標についての登録は「不正の目的で商標登録を受けた場合を除く」という形で、除斥期間の対象に含まれます。つまり10号・15号・17号については、不正の目的等があれば5年経過後でも請求できます。

区分 主な対象 5年経過後の請求
除斥期間あり 3条、4条1項8号・11号〜14号、8条1項・2項・5項 できない
除斥期間ありだが例外 4条1項10号・15号・17号 不正の目的等があればできる
除斥期間なし 4条1項1号〜7号・9号・16号・18号・19号 できる

公益的な号(1号〜7号、9号)、品質誤認(16号)、機能(18号)、不正目的(19号)が除斥期間にかからないのは、いずれも公益性が高く、時の経過で瑕疵が治癒したとは言えないからです。この対比は短答で狙われます。

これに対して、登録異議の申立て(43条の2)は、商標掲載公報の発行の日から2か月以内に限り、何人も申し立てることができます。無効審判の請求人が利害関係人に限られるのに対し、異議申立ては請求人適格が広い代わりに期間が極端に短い、という組み合わせで押さえます。無効審判は指定商品・役務ごとに請求でき、商標権の消滅後も請求できます。

短答で狙われる型

3条・4条の枝は、次の4つの型に集約されます。どの型で出題されているかを見抜けると、判断が速くなります。

3条・4条の枝は、号のすり替え、例外の対象の入れ替え、要件の抜き差し、除斥期間の対象・非対象の4つの型に集約される
3条・4条の枝は、号のすり替え、例外の対象の入れ替え、要件の抜き差し、除斥期間の対象・非対象の4つの型に集約される

第1の型:号のすり替え。「普通名称は3条1項2号に該当する」「ありふれた氏又は名称は3条1項5号に該当する」のように、内容は正しいが号が違う枝です。号と内容を1対1で言えるようにしておく以外に対策はありません。

第2の型:例外規定の対象の入れ替え。3条2項が1号・2号・6号にも適用されるかのように書く、4条3項の対象に11号や16号を混ぜる、といった枝です。「3号〜5号」「8・10・15・17・19」の2つの数列を、数字として暗記します。

第3の型:要件の抜き差し。10号に「不正の目的」を足す、19号から「不正の目的」を抜く、12号を「同一又は類似」と書く、といった枝です。号ごとに、周知性の要否と範囲、商品役務の類否の要否、目的要件の要否を表にしておきます。

第4の型:除斥期間の対象・非対象。「4条1項7号違反を理由とする無効審判は、設定登録の日から5年を経過した後は請求できない」は誤りです。7号は除斥期間の対象ではありません。対象と非対象を逆にした枝が定番です。

いずれの型も、条文を読んでいれば判断できます。逆に言えば、テキストの要約だけで覚えていると号番号と例外の対象が曖昧なまま残り、この4つの型に対応できません。

学習の進め方

号を丸暗記しようとしない。19の号を順番に唱えても、枝の形で問われたときに引き出せません。先に「公益」「他人の権利・信用」「誤認防止・競争上の配慮」という3つのグループに分け、各グループの中で号を覚えます。グループが分かれば、該当する号が2つか3つに絞られます。

3条を終えてから4条に進む。3条は6号しかなく、例外も3条2項ひとつです。ここを完全にしてから4条に入ると、「識別力の問題なのか、不登録事由の問題なのか」の切り分けが自動的にできるようになります。順序を逆にすると両方が中途半端になります。商標法全体の学習順序は「商標法の短答対策」の段階表に沿って組み立ててください。

枝別の演習で「何号か」まで答えさせる。正誤を当てるだけでは、号の記憶は定着しません。○にする基準を「正誤が合っていること」ではなく「根拠となる号を言えること」に置きます。4条1項の枝なら、号番号と、その号が公益か私益かまで言えて初めて○にします。

条文集は4条1項を開いたまま演習する。最初のうちは号を見ながら解いて構いません。「この枝は12号だ」と条文の位置で覚えるほうが、文章で覚えるより速く定着します(条文の位置で覚える方法は「弁理士試験の条文の覚え方」参照)。商標は10問中4点が足切りラインなので、3条・4条で確実に取れるようになると、足切りの不安がほぼ消えます。

まとめ

  • 3条は識別力、4条1項は公益・私益上の不登録事由。審査の観点が違うので例外規定も連動して違う
  • 3条2項(使用による識別力)の対象は3号・4号・5号のみ。1号・2号・6号は救われない
  • 4条1項は「公益(1号〜7号・9号)」「他人の権利・信用(8号・10号〜12号・14号・15号)」「誤認防止と競争上の配慮(16号〜19号)」の3グループで捉える
  • 4条3項の判断時期の例外は8号・10号・15号・17号・19号の5つ。11号は含まれない
  • コンセント制度(4条4項・8条)と8号の氏名要件緩和は令和6年4月1日施行。古い過去問は現行法で解き直す
  • 47条の除斥期間は設定登録の日から5年。4条1項7号・16号・18号・19号は対象外で、10号・15号・17号は不正の目的等があれば5年経過後も請求できる
  • 登録後に1号〜3号・5号・7号・16号に該当するようになると後発的無効(46条1項6号)。13号は平成23年改正で削除

商標法の他の頻出制度(防護標章、地域団体商標、更新・移転)は「商標法の短答対策」に、登録後に使っていない商標を取り消す制度は「商標法の不使用取消審判」に、号単位で記憶を定着させる演習の回し方は「弁理士短答式の過去問は「肢別」で回す」にまとめています。科目別の足切りと目標点の考え方は「短答式の合格基準と科目別足切り」で確認してください。

商標の論点を、そのまま問題で確かめる

商標の肢別演習を一覧で一気に○×。解説と条文がその場で開きます。

関連記事