日本国民又は日本国内に住所若しくは居所(法人にあつては、営業所)を有する外国人(以下「日本国民等」という。)は、特許庁長官に条約第二条(vii)の国際出願(以下「国際出願」という。)をすることができる。日本国民等と日本国民等以外の者が共同して国際出願をするときも、同様とする。
この条文が問われた枝 2問
誤り。違うのは「手続の補完をするべきことを命じなければならない」の部分である。国際出願法2条は、日本国民等と日本国民等以外の者が共同して国際出願をするときも特許庁長官に国際出願をすることができると定めており、日本国民が代表者や筆頭出願人であることは要件でないから、4条の補完命令の対象にならない。
特許協力条約に基づく国際出願等に関する法律2条は、日本国民又は日本国内に住所若しくは居所(法人にあっては営業所)を有する外国人を日本国民等とし、日本国民等は特許庁長官に国際出願をすることができ、日本国民等と日本国民等以外の者が共同して国際出願をするときも同様とすると定める。PCT規則19.2(i)が、二人以上の出願人のうち少なくとも一人がその居住者又は国民である締約国の国内官庁に国際出願がされたときは受理官庁の要件を満たすとみなしているのを受けた規定である。4条は、出願人が2条の要件を満たしていないときなど国際出願日の認定要件を欠くときに限って、特許庁長官が相当の期間を指定して手続の補完を命じることとしており、共同出願人の一人が日本国民であれば2条の要件は満たされる。代表者を定めていないときに最初に記載された日本国民等を代表者に指定できる仕組み(16条2項)は手続の窓口の話であって、出願の資格の要件ではない。枝は誤りである。

日本国民又は日本国内に住所若しくは居所(法人にあつては、営業所)を有する外国人(以下「日本国民等」という。)は、特許庁長官に条約第二条(vii)の国際出願(以下「国際出願」という。)をすることができる。日本国民等と日本国民等以外の者が共同して国際出願をするときも、同様とする。
誤り。違うのは「日本国民が代表者であるか又は筆頭出願人でなければ、特許庁長官に対し国際出願することは認められない」の部分である。国際出願法2条後段は、日本国民等と日本国民等以外の者が共同して国際出願をするときも特許庁長官にできるとするだけで、代表者や筆頭出願人の制限は置いていない。
国際出願法2条は、日本国民又は日本国内に住所若しくは居所(法人にあっては営業所)を有する外国人である日本国民等は特許庁長官に国際出願をすることができると定め、後段で、日本国民等と日本国民等以外の者が共同して国際出願をするときも同様とすると定める。条約9条(1)と規則18.3は、二人以上の出願人があるときは少なくとも一人が受理官庁について資格を有すれば国際出願ができるとしており、国際出願法2条後段はこれを日本の特許庁を受理官庁とする場合に書き下ろしたものである。共同出願人の中に日本国民等が一人いれば足り、その者が代表者であることも願書の最初に記載されることも要件ではない。枝の日本国民と日本国内に住所又は居所を有しない外国人の共同出願は2条後段そのものの場面であり、代表者や筆頭出願人の制限を加えている点が条文と食い違う。

日本国民又は日本国内に住所若しくは居所(法人にあつては、営業所)を有する外国人(以下「日本国民等」という。)は、特許庁長官に条約第二条(vii)の国際出願(以下「国際出願」という。)をすることができる。日本国民等と日本国民等以外の者が共同して国際出願をするときも、同様とする。
- 日本国民
- 日本国内に住所又は居所(法人にあっては営業所)を有する外国人
- 上記の者と、それ以外の者との共同出願。代表者や筆頭出願人が誰かは問わない
- 条約上も、二人以上の出願人のうち少なくとも一人が資格を有すればよい(規則18.3)


