1.1 略称の意味 (a) この規則において「条約」とは、特許協力条約をいう。 (b) この規則において「章」及び「条」とは、条約の当該章及び当該条をいう。
12.1 「出願人」 「出願人」というときは、出願人の代理人その他の代表者をもいうものとする。ただし、出願人の語が用いられている規定の表現若しくは性質又は文脈から明らかに異なつた意味に解される場合、例えば、特に、その規定が出願人の住所又は国籍に言及している場合は、この限りでない。
22.2 「代理人」 「代理人」というときは、代理人の語が用いられている規定の表現若しくは性質又は文脈から明らかに異なつた意味に解される場合を除くほか、90.1の規定に基づき選任された代理人をいうものとする。
22.2の2 「共通の代表者」 「共通の代表者」というときは、90.2の規定に基づき共通の代表者として選任され又は共通の代表者とみなされた出願人をいうものとする。
32.3 「署名」 「署名」というときは、受理官庁、管轄国際調査機関又は管轄国際予備審査機関が適用する国内法令が署名に代えて押印を要求している場合には、当該官庁又は当該機関については、押印をいうものとする。
42.4 「優先期間」 (a) 優先権の主張に関して「優先期間」というときは、その優先権の基礎となる先の出願の出願の日から十二箇月の期間をいうものとする。先の出願の日はその期間に含まれない。 (b) 80.5の規定は、優先期間に準用する。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「先の出願の出願の日を含めて 12 月の期間をいう」の部分である。規則2.4(a)は、優先期間を先の出願の出願の日から12箇月の期間とし、先の出願の日はその期間に含まれないと定める。
規則2.4(a)は、優先権の主張に関して「優先期間」というときは、その優先権の基礎となる先の出願の出願の日から十二箇月の期間をいうものとし、先の出願の日はその期間に含まれないと定める。国際出願の優先権の主張の条件及び効果は8条(2)(a)によりパリ条約4条の定めるところによるが、パリ条約4条C(2)も優先期間は最初の出願の日から開始し、出願の日は期間に算入しないとしており、規則2.4はこれを国際出願の手続のために用語として置き直したものである。出願の日を含めないのは、優先期間の末日を先の出願の日の12箇月後の応当日にそろえ、出願人がその日まで国際出願をできるようにするためである。したがって、先の出願の日を含めて12月と数える枝は起算の仕方が規則と逆であり、優先期間の末日を1日早く読んでいる。同じ規則2.4(b)は、末日が休日等に当たるときの80.5の延長を優先期間に準用する。

優先権の主張に関して「優先期間」というときは、その優先権の基礎となる先の出願の出願の日から十二箇月の期間をいうものとする。先の出願の日はその期間に含まれない。
- 期間:先の出願の出願の日から12箇月である(規則2.4(a))
- 起算:先の出願の日はその期間に含まれない。パリ条約4条C(2)と同じである
- 末日が休日等に当たるとき:80.5の規定を準用して延長する(規則2.4(b))
- 満了後2月以内の国際出願:規則26の2.3により受理官庁が優先権を回復できる
13.1 願書の様式 願書は、印刷した様式を用いて作成し、又はコンピューター印字により表わす。
23.2 印刷した様式の入手の可能性 印刷した様式は、受理官庁又は、受理官庁が希望する場合には、国際事務局が出願人に無料で提供する。
33.3 照合欄 (a) 願書には、次の事項を表示する欄を設ける。 (i) 国際出願の用紙の枚数の合計及び国際出願の各要素(願書、明細書(明細書の配列リストの部分の用紙の枚数を別個に表示する。)、請求の範囲、図面及び要約)のそれぞれの用紙の枚数 (ii) 該当する場合には、委任状(代理人又は共通の代表者を選任する書面)、包括委任状の写し、優先権書類、電子形式での配列リスト、手数料の支払に関する書類又は照合欄に明記するその他の書類の国際出願への添付の有無 (iii) 要約が掲載される場合にその要約とともに掲載するよう出願人が示す図の番号。例外的な場合には、出願人は、二以上の図を示すことができる。 (b) 照合欄は、出願人が表示するものとし、表示がない場合には、受理官庁が必要な事項を表示する。ただし、受理官庁は、(a)(iii)に規定する番号を表示してはならない。
43.4 細目 3.3の規定に従うことを条件として、印刷した願書の様式及びコンピューター印字により表した願書に関する細目は、実施細則で定める。
14.1 必要的及び任意的な内容並びに署名 (a) 願書には、次の事項を記載する。 (i) 申立て (ii) 発明の名称 (iii) 出願人及び、代理人がある場合には、代理人に関する表示 (iv) 指定国のうち少なくとも一の国の国内法令が国内出願をする時に発明者の氏名又は名称を表示することを定めている場合には、発明者に関する表示 (b) 願書には、該当する場合には、次の事項を記載する。 (i) 優先権の主張 (ii) 4.12(i)並びに12の2.1(b)及び(d)に規定する先の調査に関する表示 (iii) 原出願又は原特許の表示 (iv) 出願人が選択する管轄国際調査機関の表示 (c) 願書には、次の事項を記載することができる。 (i) いずれの指定国の国内法令も国内出願をする時に発明者の氏名又は名称を表示することを定めていない場合であつても、発明者に関する表示 (ii) 優先権の主張の基礎となる出願が受理官庁である国内官庁又は政府間当局に出願されている場合には、優先権書類の作成及び国際事務局への送付についての受理官庁に対する請求 (iii) 規則4.17に規定する申立て (iv) 4.18に規定する陳述 (v) 優先権の回復の請求 (vi) 4.12(ii)に規定する陳述 (d) 願書には、署名をする。
24.2 申立て 申立ては、次の趣旨によるものとし、次の文言とすることが望ましい。 署名者は、この国際出願が特許協力条約に従つて処理されることを請求する。
34.3 発明の名称 発明の名称は、短く(英語の場合又は英語に翻訳した場合に二語以上七語以内であることが望ましい。)かつ的確なものとする。
44.4 氏名又は名称及びあて名 (a) 自然人の氏名については、姓及び名を記載するものとし、姓を名の前に記載する。 (b) 法人の名称については、完全な公式の名称を記載する。 (c) あて名については、郵便物が速やかに当該あて名に配達されるための慣習上の要件を満たすように記載するものとし、いかなる場合においても、すべての該当する行政単位(住居番号があるときはその番号を含む。)を記載する。指定国の国内法令が住居番号を記載することを要求していない場合には、その番号の記載がないことは、当該指定国においていかなる影響をも及ぼすものではない。出願人との速やかな連絡を可能にするため、出願人又は、該当する場合には、代理人若しくは共通の代表者の加入電信番号、電話番号、ファクシミリ番号又は他の同様の通信手段についてはこれらに相当する情報を記載することが望ましい。 (d) 各出願人、各発明者又は各代理人については、一のあて名のみを記載する。ただし、出願人又は二人以上の出願人がある場合にあつてすべての出願人を代表する代理人が選任されていないときは、出願人又は二人以上の出願人がある場合の共通の代表者については、願書に記載されたあて名に加え、通知が送付されるための他のあて名を記載することができる。
54.5 出願人 (a) 願書には、出願人又は、二人以上の出願人があるときは、各出願人につき、次の事項を記載する。 (i) 氏名又は名称 (ii) あて名 (iii) 国籍及び住所 (b) 出願人の国籍については、出願人が国民である国の国名を記載する。 (c) 出願人の住所については、出願人が居住者である国の国名を記載する。 (d) 願書には、異なる指定国について異なる出願人を記載することができる。この場合には、願書には各指定国又は各指定国群ごとに出願人を記載する。 (e) 出願人が受理官庁として行動する国内官庁に登録されている場合には、その番号又は他の表示を願書に記載することができる。
64.6 発明者 (a) 4.1(a)(iv)又は(c)(i)の規定が適用される場合には、願書には、発明者又は、二人以上の発明者があるときは、各発明者につき、その氏名又は名称及びあて名を記載する。 (b) 出願人が発明者である場合には、願書には、(a)の規定による記載に代えてその旨の陳述を記載する。 (c) 発明者の記載に関し指定国の国内法令の要件が同一でない場合には、願書には、異なる指定国について異なる者を発明者として記載することができる。この場合には、願書には、各指定国又は各指定国群において特定の者又は同一の者を発明者とすべき旨の個別の陳述を記載する。
74.7 代理人 (a) 代理人が選任されている場合には、願書には、その旨を記載するものとし、代理人の氏名又は名称及びあて名を記載する。 (b) 代理人が受理官庁として行動する国内官庁に登録されている場合には、その番号又は他の表示を願書に記載することができる。
84.8 共通の代表者 共通の代表者を選任した場合には、願書にその旨を記載する。
94.9 国の指定、保護の種類、国内及び広域特許 (a) 願書の提出は、次の事項を構成する。 (i) 国際出願日に条約に拘束される全ての締約国の指定 (ii) 第四十三条又は第四十四条が適用される指定国において、その国を指定することによつて得られる全ての種類の保護を求める旨の表示 (iii) 第四十五条(1)が適用される指定国において広域特許を求める旨及び、第四十五条(2)が適用される場合を除き、国内特許を求める旨の表示 (b) (a)(i)の規定にかかわらず、二千五年十月五日において、締約国の国内法令が、当該国の指定及び当該国で効力を有する先の国内出願に基づく優先権の主張を伴う国際出願により、当該先の国内出願が取下げと同一の効果をもつて消滅することを定めている場合には、当該指定官庁が当該国の指定に関してこの規定が適用される旨を二千六年一月五日までに国際事務局に通告すること及びその通告が当該国際出願日になお効力を有することを条件として、当該国でされた先の国内出願に基づく優先権を主張する全ての願書は当該国を指定しない旨の表示を伴うことができる。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
104.10 優先権の主張 (a) 第八条(1)に規定する申立て(「優先権の主張」)は、工業所有権の保護に関するパリ条約の締約国において若しくは同条約の締約国について又は同条約の締約国ではないが世界貿易機関の加盟国である国において若しくは同条約の締約国ではないが同機関の加盟国である国についてされた先の出願に基づく優先権を主張することによつて行うことができる。優先権の主張は、願書において行うものとし、先の出願に基づく優先権を主張する旨の陳述及び次の事項を記載することによつて行う。 (i) 先の出願の日付 (ii) 先の出願の番号 (iii) 先の出願が国内出願である場合にあつては、その出願がされた工業所有権の保護に関するパリ条約の締約国又は同条約の締約国ではないが世界貿易機関の加盟国である国の国名 (iv) 先の出願が広域出願である場合にあつては、適用される広域特許条約に基づき広域特許を与える任務を有する当局 (v) 先の出願が国際出願である場合にあつては、その出願がされた受理官庁 (b) (a)(iv)又は(v)の規定に基づき要求される記載に加え、 (i) 先の出願が広域出願又は国際出願である場合にあつては、優先権の主張には、その先の出願がその国についてされた一又は二以上の工業所有権の保護に関するパリ条約の締約国の国名を記載することができる。 (ii) 先の出願が広域出願であり、かつ、当該広域出願について適用される広域特許条約の締約国のいずれかが工業所有権の保護に関するパリ条約の締約国又は世界貿易機関の加盟国のいずれでもない場合にあつては、優先権の主張には、その先の出願がその国についてされた国のうち少なくとも一の同条約の締約国又は同機関の加盟国の国名を記載する。 (c) 第二条(vi)の規定は、(a)及び(b)の規定については、適用しない。
114.11 継続出願若しくは一部継続出願又は原出願若しくは原特許の表示 (a) 次のいずれかの出願について、 (i) 出願人が、49の2.1(a)若しくは(b)の規定により、国際出願がいずれかの指定国において追加特許、追加証、追加発明者証若しくは追加実用証を求める出願として取り扱われることを希望する旨の記載をする場合又は (ii) 出願人が、49の2.1(d)の規定により、国際出願がいずれかの指定国において先の出願の継続出願若しくは一部継続出願として取り扱われることを希望する旨の記載をする場合には、 願書には、その旨の表示を記載し、関連する原出願、原特許又はその他原付与を表示する。 (b) (a)の規定による表示の願書面への記載は4.9の規定の適用上は効力を生じない。
124.12 先の調査の結果の考慮 出願人が国際調査機関に対し、国際調査を行うに当たり、同一若しくは他の国際調査機関又は国内官庁によつて行われた先の国際調査、国際型調査又は国内調査(「先の調査」)の結果を考慮することを希望する場合には、 (i) 願書には、その旨の表示を記載し、当該機関又は当該官庁及び先の調査が行われた出願を明示する。 (ii) 願書には、該当する場合には、国際出願が先の調査が行われた出願と同一若しくは実質的に同一である旨又は異なる言語で出願されたことを除き国際出願が先の調査が行われた出願と同一若しくは実質的に同一である旨の陳述を記載することができる。
134.13 削除 [削除]
144.14 削除 [削除]
144.14の2 国際調査機関の選択 国際出願についての国際調査を管轄する国際調査機関が二以上存在する場合には、出願人は、自己の選択する国際調査機関を願書に記載する。
154.15 署名 願書には、出願人が署名をする。二人以上の出願人がある場合には、すべての出願人が署名をする。
164.16 特定の語の音訳又は翻訳 (a) 氏名若しくは名称又はあて名は、ローマ字以外の文字で記載する場合には、更に、単なる音訳又は英語への翻訳によりローマ字を用いて表示する。出願人は、いずれの語を単なる音訳とし又は翻訳とするかについて決定する。 (b) ローマ字以外の文字で記載する国名は、更に、英語で表示する。
174.17 51の2.1(a)(i)から(v)までに規定する国内的要件に関する申立て 願書には、一又は二以上の指定国が適用する国内法令のために、実施細則に定める文言により、一又は二以上の次の申立てを含めることができる。 (i) 51の2.1(a)(i)に規定する発明者の特定に関する申立て (ii) 出願し及び特許を与えられる国際出願日における出願人の資格であつて、51の2.1(a)(ii)に規定するものに関する申立て (iii) 先の出願に基づく優先権を主張する国際出願日における出願人の資格であつて、51の2.1(a)(iii)に規定するものに関する申立て (iv) 51の2.1(a)(iv)に規定する発明者である旨の申立てであつて実施細則に定める署名がされたもの (v) 51の2.1(a)(v)に規定する、不利にならない開示又は新規性の喪失の例外に関する申立て
184.18 引用により含める旨の陳述 第十一条(1)(iii)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日に、国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴う場合において、第十一条(1)(iii)(d)若しくは(e)に規定する国際出願の要素、若しくは20.5(a)に規定する明細書、請求の範囲若しくは図面の部分、又は20.5の2(a)に規定する要素若しくは明細書、請求の範囲若しくは図面の部分が、当該国際出願に記載されていないが先の出願に完全に記載されているときは、20.6の規定の適用上、当該要素又は部分を20.6の規定に基づく確認に従つて引用により当該国際出願に含める旨の陳述を願書に記載することができる。当該陳述は、当該受理の日に願書に記載されていない場合には、当該受理の日に国際出願に記載されている場合又は国際出願とともに提出された場合に限り、願書に追加することができる。
194.19 他の事項の記載 (a) 願書には、4.1から4.18までに定める事項以外のいかなる事項も記載してはならない。ただし、実施細則は、願書に記載することが許される他の事項を定めることができる。もつとも、他の事項の記載を義務的なものとすることはできない。 (b) 受理官庁は、願書に4.1から4.18までに定める事項以外の事項又は(a)の規定に従つて実施細則により願書に記載が許される事項以外の事項が記載されている場合には、当該記載事項を職権によつて抹消する。
この条文が問われた枝 7問
誤り。違うのは「必ず発明者に関する表示を記載しなければならない」の部分である。発明者の表示が願書の必要的記載事項になるのは、指定国のうち少なくとも一の国の国内法令が国内出願をする時にその表示を定めている場合に限られる。
4条(1)(v)は、指定国のうち少なくとも一の国の国内法令が国内出願をする時に発明者の氏名等を表示することを定めている場合には願書にそれらの事項を記載し、その他の場合には、願書において又は指定官庁にあてた別個の届出において表示することができると定める。規則4.1も、発明者に関する表示を(a)の必要的記載事項に挙げるのはこの場合に限り、いずれの指定国もそれを定めていないときは(c)の任意的記載事項に落としている。国際出願は各指定国での国内出願の束であるから、願書の内容も指定国の国内法令が出願時に求めるものを集めれば足り、出願時より遅い表示を認める国については4条(4)により願書に無くても影響しない。したがって、必ず記載しなければならないとする枝は、場合によって任意となる仕組みを見落としている。

指定国のうち少なくとも一の国の国内法令が国内出願をする時に発明者の氏名又は名称その他の発明者に関する所定の事項を表示することを定めている場合には、それらの事項。その他の場合には、それらの事項は、願書において又は、指定官庁の属する国の国内法令がそれらの事項を表示することを定めているが国内出願をする時よりも遅い時に表示することを認めているときは、当該指定官庁にあてた別個の届出において、表示することができる。
- 申立て:この出願を条約に従って処理すべき旨の申立てである(4条(1)(i))
- 指定:願書の提出が国際出願日に条約に拘束される全ての締約国の指定を構成する(規則4.9(a))。広域特許の一国の指定はその条約の全締約国の指定とみなす(4条(1)(ii))
- 発明者:指定国の少なくとも一の国内法令が国内出願の時に要求する場合に限って記載する(4条(1)(v)・規則4.1(a)(iv))
- 氏名の書き方:自然人は姓を名の前に書く(規則4.4(a))
- 署名:出願人が署名し、二人以上なら全員が署名する(規則4.15)
誤り。違うのは「願書に最初に記載されている出願人が代表して署名をしなければならない」の部分である。規則4.15は、二人以上の出願人がある場合にはすべての出願人が署名をすると定める。
規則4.15は、願書には出願人が署名をし、二人以上の出願人がある場合にはすべての出願人が署名をすると定める。署名は国際出願をする意思を出願人自身が示す行為であり、国際出願は指定国ごとに出願人が異なることも認められる(規則4.5(d))から、各出願人が自らの指定国で国内出願の効果を受ける当事者として署名する必要がある。願書に最初に記載されている出願人は、共通の代理人も共通の代表者も選任されないときに共通の代表者とみなされるにとどまり(規則90.2(b))、それは手続上の窓口を決める仕組みであって願書の署名の要件を置き換えるものではない。受理官庁の点検では一人の署名があれば14条(1)(a)(i)の欠陥として扱わない(規則26.2の2(a))が、これも規則4.15の要件を一人の代表署名に変えるものではなく、枝は誤りである。

願書には、出願人が署名をする。二人以上の出願人がある場合には、すべての出願人が署名をする。
誤り。違うのは「名を姓の前に記載する」の部分である。規則4.4(a)は、自然人の氏名は姓及び名を記載し、姓を名の前に記載すると定める。
規則4.4(a)は、自然人の氏名については姓及び名を記載するものとし、姓を名の前に記載すると定める。法人については(b)が完全な公式の名称を記載すると定める。国際出願の願書は一通で多数の指定国に向けられ、国際事務局・国際調査機関・各指定官庁がそれぞれの言語と慣習のもとで同じ出願人を特定しなければならないから、氏名の並び順を世界で一つに決めておく必要があり、姓を先に置くのがその約束である。出願人の国の慣習で名が先であっても、国際出願の願書では姓が先になる。枝は姓と名の順序を逆にしているので誤りである。同じ規則4.4は、あて名について郵便物が速やかに配達されるための慣習上の要件を満たすように記載することも求めている。

自然人の氏名については、姓及び名を記載するものとし、姓を名の前に記載する。
正しい。規則4.9(a)(i)により願書の提出は国際出願日に条約に拘束される全ての締約国の指定を構成し、例外は同(b)の国内法令の定めと通告を条件とする自国不指定の表示に限られる。
規則4.9(a)は、願書の提出は国際出願日に条約に拘束される全ての締約国の指定を構成すると定める。4条(1)(ii)は願書に指定国を記載すると定めるが、規則で全締約国の指定を願書の提出の効果としたので、出願人が国ごとに指定を選ぶ必要はなく、どの国で保護を求めるかは国内移行の段階で決めればよい。これに対し同(b)は、平成17年10月5日において、自国の指定と自国での先の国内出願に基づく優先権の主張を伴う国際出願によりその先の出願が取下げと同一の効果をもって消滅することを国内法令が定めている締約国について、その旨を平成18年1月5日までに国際事務局に通告し、かつその通告が国際出願日に効力を有することを条件に、その国での先の国内出願に基づく優先権を主張する願書はその国を指定しない旨の表示を伴うことができるとする。自国の先の出願が消滅してしまう不利益を避けるための例外であり、枝のいう国内法令の特段の定めと一定の条件に当たる。枝は原則と例外の構造を規則どおりに述べている。

願書の提出は、次の事項を構成する。(ⅰ)国際出願日に条約に拘束される全ての締約国の指定(ⅱ)第四十三条又は第四十四条が適用される指定国において、その国を指定することによつて得られる全ての種類の保護を求める旨の表示(ⅲ)第四十五条(1)が適用される指定国において広域特許を求める旨及び、第四十五条(2)が適用される場合を除き、国内特許を求める旨の表示
誤り。違うのは「国際出願の明細書に明示的に引用された非特許文献に完全に記載されている要素及び部分」の部分である。引用により含めることができるのは、優先権の主張の基礎となる先の出願に完全に記載されている要素又は部分であり、非特許文献ではない。
規則20.5の2(a)は、受理官庁が、明細書や請求の範囲の要素の全体又は明細書、請求の範囲若しくは図面の部分が誤って提出されたと認める場合には、出願人の選択により、正しい要素又は部分を提出して補充するか、規則4.18の規定に基づき当該正しい要素又は部分を引用により含めることを規則20.6(a)の規定に従って確認するかを、速やかに出願人に求めると定める。そして規則4.18は、引用により含める旨の陳述の対象を、国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴う場合に、当該国際出願に記載されていないが先の出願に完全に記載されている要素又は部分に限っている。受理官庁が先の出願に完全に記載されていると認めれば最初の受理の日に記載されていたものとみなす仕組みであり(規則20.6(b))、任意の文献から内容を取り込む制度ではない。したがって、明細書に引用された非特許文献に記載されている要素や部分を含める書面の提出を求めるという定めは無い。

第十一条(1)(ⅲ)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日に、国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴う場合において、第十一条(1)(ⅲ)(d)若しくは(e)に規定する国際出願の要素、若しくは20.5(a)に規定する明細書、請求の範囲若しくは図面の部分、又は20.5の2(a)に規定する要素若しくは明細書、請求の範囲若しくは図面の部分が、当該国際出願に記載されていないが先の出願に完全に記載されているときは、20.6の規定の適用上、当該要素又は部分を20.6の規定に基づく確認に従つて引用により当該国際出願に含める旨の陳述を願書に記載することができる。
- 前提:国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴い、願書に引用により含める旨の陳述があることである(規則4.18)
- 対象:国際出願に記載されていないが先の出願に完全に記載されている要素(明細書・請求の範囲)又は部分である。非特許文献などの他の資料は対象にならない
- 手続:出願人が規則20.7の期間内に確認の書面を、先の出願の該当用紙・写し・翻訳文とともに受理官庁に提出する(規則20.6(a))
- 効果:受理官庁が完全に記載されていると認めれば、最初の受理の日に記載されていたものとみなし、国際出願日は動かない(規則20.6(b))。補充を選べば補充の受理の日が国際出願日になる(11条(2)(b))
正しい。規則26の2.2(c)(i)は、規則4.10(a)(ii)に定める先の出願の番号の表示が欠落していることのみを理由として優先権の主張を無効とみなさないと定める。
規則26の2.2(a)(ii)は、優先権の主張が規則4.10の要件を満たしていないと受理官庁が認めたときは出願人に補充を求めると定め、同(b)は、規則26の2.1(a)の期間の満了前に補充の書面が無ければ、その主張を条約の手続上行われなかったものとみなす(無効とみなす)と定める。もっとも同(c)は、この無効の扱いに例外を置き、(i)先の出願の番号の表示が欠落していること、(ii)主張の表示が優先権書類の表示と合致しないこと、(iii)国際出願日が優先期間の満了の日から2月以内であること、のいずれかの理由のみでは無効とみなさないとする。先の出願の日・国・種類が記載されていれば先の出願は特定でき、番号は後から確かめられる情報にすぎないため、番号の欠落だけで優先権という大きな利益を失わせないという理屈である。枝は同(c)(i)の文言どおりであり、番号の欠落が補充を求められる欠陥であることと、それだけでは主張が無効にならないこととは両立する。

優先権の主張は、次のいずれかの理由のみでは無効とはみなさない。(ⅰ)4.10(a)(ⅱ)に規定する先の出願の番号の表示が欠落していること。(ⅱ)優先権の主張における表示がこれに対応する優先権書類に記載されている表示と合致しないこと。(ⅲ)当該国際出願の国際出願日が、当該優先期間が満了した日よりも遅い日であること。ただし、国際出願日は当該満了の日から二箇月の期間内とする。
- 先の出願の番号の表示が欠落していること(規則4.10(a)(ii))
- 優先権の主張における表示が優先権書類の表示と合致しないこと
- 国際出願日が優先期間の満了の日より遅いが、満了の日から2月以内であること
正しい。規則4.5(d)は、願書には異なる指定国について異なる出願人を記載することができると定める。
規則4.5(a)は、願書に出願人又は二人以上の出願人があるときは各出願人につき氏名又は名称、あて名、国籍及び住所を記載すると定め、同(d)は、願書には異なる指定国について異なる出願人を記載することができ、この場合には各指定国又は各指定国群ごとに出願人を記載すると定める。国際出願は一通の願書で全ての締約国に国内出願をしたのと同じ効果を持つが、特許を受ける権利が国ごとに別の者に承継されていたり、米国のように出願人の資格を国内法令が制限していた経緯があったりするため、指定国ごとに権利者が異なる場面が実際に生じる。願書の段階で指定国ごとに出願人を分けて書けるようにしておけば、国内段階で出願人の名義を直す手間を省ける。枝は同(d)の文言をそのまま述べており、規則と一致する。発明者についても規則4.6(c)が同じ趣旨で指定国ごとに異なる者を記載できるとしている。

願書には、異なる指定国について異なる出願人を記載することができる。この場合には、願書には各指定国又は各指定国群ごとに出願人を記載する。
- 申立て:この出願を条約に従って処理すべき旨の申立てである(4条(1)(i))
- 指定:願書の提出が国際出願日に条約に拘束される全ての締約国の指定を構成する(規則4.9(a))
- 出願人:氏名又は名称、あて名、国籍及び住所を記載する。指定国ごとに異なる出願人を記載できる(規則4.5)
- 発明者:指定国の少なくとも一の国内法令が国内出願の時に要求する場合に限って記載する。指定国ごとに異なる者を記載できる(規則4.1(a)(iv)・4.6(c))
- 署名:出願人が署名し、二人以上なら全員が署名する(規則4.15)
15.1 明細書の記述方法 (a) 明細書には、願書に記載されている発明の名称を冒頭に表示し及び次の事項を次のように記載する。 (i) その発明の関連する技術分野を明示する。 (ii) 出願人の知る限りにおいてその発明の理解、調査及び審査に有用であると思われる背景技術を表示する。また、その背景技術について記述している文献を引用することが望ましい。 (iii) 技術的課題(技術的課題が明白に記述されていない場合を含む。)及びその解決方法を理解することができるように、請求の範囲に記載されている発明を開示する。その発明が背景技術との関連において有利な効果を有する場合には、その効果を記載する。 (iv) 図面がある場合には、図について簡単に説明する。 (v) 請求の範囲に記載されている発明の実施をするための形態のうち少なくとも出願人が最良であると考えるものを記載する。その記載は、適当なときは実施例を用いて、図面があるときはその図面を引用して行う。指定国の国内法令が最良の形態ではなくいずれかの形態(最良であると考えられるものであるかどうかを問わない。)を記載することを認めている場合には、出願人が最良であると考える形態が記載されていないことは、当該指定国においていかなる影響をも及ぼすものではない。 (vi) 発明の説明又は性質から明らかでない場合には、その発明の対象の産業上の利用方法並びに生産方法及び使用方法又は、単に使用されるものであるときは、使用方法を明示的に記載する。「産業」の語は、工業所有権の保護に関するパリ条約におけると同様に最も広義に解釈する。 (b) (a)に規定する記述方法及び順序は、発明の性質上異なる記述方法又は順序により発明を一層よく理解することができるようになり及び表現が一層簡潔となる場合を除くほか、遵守する。 (c) (b)の規定に従うことを条件として、(a)の各事項の前には、実施細則に示す適当な見出しを付することが望ましい。
25.2 ヌクレオチド又はアミノ酸の配列の開示 (a) 国際出願がヌクレオチド又はアミノ酸の配列であつて実施細則の規定に従つて配列リストに含まれることを要求されるものの開示を含む場合には、明細書には、実施細則に定める基準を満たした明細書の配列リストの部分を含むものとする。 (b) 明細書の配列リストの部分に含まれる言語依存フリーテキストは、明細書の主要な部分に含まれることを要しない。
16.1 請求の範囲の数及び番号の付け方 (a) 請求の範囲の数は、請求の範囲に記載される発明の性質を考慮して妥当な数とする。 (b) 請求の範囲の数が二以上の場合には、請求の範囲には、アラビア数字により連続番号を付する。 (c) 請求の範囲について補正をする場合における番号の付け方は、実施細則で定める。
26.2 国際出願の他の部分の引用 (a) 請求の範囲は、不可欠である場合を除くほか、発明の技術的特徴について明細書又は図面を引用する記載によつてはならない。特に、請求の範囲は、「明細書の…の箇所に記載したように」又は「図面の…の図に示したように」のような引用をする記載によつてはならない。 (b) 国際出願が図面を含む場合には、請求の範囲に記載されている技術的特徴には、その特徴に係る引用符号を付することが望ましい。引用符号は、括弧を付して用いることが望ましい。引用符号を付することが請求の範囲の速やかな理解を特に容易にするものでない場合には、引用符号は、用いない。指定官庁は、公表に当たつては、引用符号を省略することができる。
36.3 請求の範囲の記述方法 (a) 保護が求められている事項は、発明の技術的特徴を記載することによつて明示する。 (b) 請求の範囲には、適当と認められるときは、次のものを含める。 (i) 保護が求められている事項の明示に必要な発明の技術的特徴であつて結合して先行技術をなすものを表示する陳述 (ii) (i)の規定に従つて記載された技術的特徴と結合して保護が求められている技術的特徴を簡潔に記載する特徴部分。この部分は、「に特徴を有する」、「を特徴とする」、「のように改良した」又はその他これらの表現と同様の表現を用いて示される。 (c) 指定国の国内法令が(b)に規定する請求の範囲の記述方法を定めていない場合には、その記述方法に従わないことは、当該指定国においていかなる影響をも及ぼすものではない。ただし、実際に用いられる請求の範囲の記述方法が当該指定国の国内法令の要件を満たしている場合に限る。
46.4 従属請求の範囲 (a) 一又は二以上の他の請求の範囲のすべての特徴を含む請求の範囲(この従属的な形式の請求の範囲を以下「従属請求の範囲」という。)の記載は、可能なときは冒頭に、他の請求の範囲を引用して行い、次に、保護が求められている追加の特徴を記載することによつて行う。二以上の他の請求の範囲を引用する従属請求の範囲(「多数従属請求の範囲」)は、引用しようとする請求の範囲を択一的な形式によつてのみ引用する。多数従属請求の範囲は、他の多数従属請求の範囲のための基礎として用いてはならない。国際調査機関として行動する国内官庁に係る国の国内法令が多数従属請求の範囲を前二文に規定する請求の範囲の記述方法と異なる方法によつて起草することを許していない場合において、前二文に規定する請求の範囲の記述方法に従わないときは、国際調査報告に第十七条(2)(b)の規定に基づく表示をすることができる。実際に用いられる請求の範囲の記述方法が指定国の国内法令の要件を満たしている場合には、第二文又は第三文に規定する請求の範囲の記述方法に従わないことは、当該指定国においていかなる影響も及ぼすものではない。 (b) 従属請求の範囲は、それが引用する請求の範囲に含まれるすべての限定又は、従属請求の範囲が多数従属請求の範囲である場合には、当該多数従属請求の範囲と関係する特定の請求の範囲に含まれるすべての限定を含むものと解する。 (c) 前の単一の請求の範囲を引用するすべての従属請求の範囲及び前の二以上の請求の範囲を引用するすべての従属請求の範囲は、可能な範囲でかつ最も実際的な方法で取りまとめて記載する。
56.5 実用新案 国際出願に基づき実用新案を与えることを求められている指定国は、国際出願の処理がその指定国において開始された後は、6.1から6.4までに規定する事項につき、これらの規定に代えて実用新案に関する国内法令の規定を適用することができる。ただし、出願人が、出願を当該国内法令の規定に適合させるため、第二十二条に規定する当該期間の満了の後少なくとも二箇月の期間の猶予を与えられることを条件とする。
この条文が問われた枝 2問
誤り。違うのは「必ず記載しなければならない」の部分である。先行技術をなす技術的特徴を表示する陳述と特徴部分を請求の範囲に含めるのは、適当と認められるときである(規則6.3(b))。
PCT規則6.3(a)は、保護が求められている事項は発明の技術的特徴を記載することによって明示すると定め、同(b)は、請求の範囲には「適当と認められるときは」、保護が求められている事項の明示に必要な発明の技術的特徴であって結合して先行技術をなすものを表示する陳述と、それと結合して保護が求められている技術的特徴を簡潔に記載する特徴部分とを含めると定める。前提部分と特徴部分に分ける書き方は、発明のどこが先行技術と違うかを示す便宜のためのものであり、発明の性質によっては適当でないこともあるため、規則は常に義務づける形をとっていない。さらに同(c)は、指定国の国内法令がこの記述方法を定めていない場合には、これに従わないことは当該指定国においていかなる影響も及ぼさないとして、国内段階での効果まで切り離している。そうした陳述を「必ず記載しなければならない」とする枝は、「適当と認められるときは」という(b)の限定を落としている。

請求の範囲には、適当と認められるときは、次のものを含める。(ⅰ)保護が求められている事項の明示に必要な発明の技術的特徴であつて結合して先行技術をなすものを表示する陳述(ⅱ)(ⅰ)の規定に従つて記載された技術的特徴と結合して保護が求められている技術的特徴を簡潔に記載する特徴部分。この部分は、「に特徴を有する」、「を特徴とする」、「のように改良した」又はその他これらの表現と同様の表現を用いて示される。
誤り。違うのは「いかなる場合においても、発明の技術的特徴について明細書又は図面を引用する記載によってはならない」の部分である。規則6.2(a)は、不可欠である場合を除くほか引用する記載によってはならないと定め、不可欠な場合の引用は許している。
規則6.2(a)は、請求の範囲は、不可欠である場合を除くほか、発明の技術的特徴について明細書又は図面を引用する記載によってはならないと定め、特に「明細書の…の箇所に記載したように」や「図面の…の図に示したように」のような引用をする記載を禁じる。6条が請求の範囲は保護が求められている事項を明確かつ簡潔に記載することを求めているので、請求の範囲だけを読んで発明の技術的特徴が分かるように、明細書や図面へ丸投げする書き方を原則として禁じたものである。もっとも、形状や配列のように文章では表しきれない特徴もあるから、引用が不可欠である場合までは禁じていない。枝は「いかなる場合においても」と例外を消しているので、不可欠な場合の引用を認める規則とずれる。同じ規則6.2(b)の引用符号を付することと、明細書等を引用することとは別の扱いである。

請求の範囲は、不可欠である場合を除くほか、発明の技術的特徴について明細書又は図面を引用する記載によつてはならない。特に、請求の範囲は、「明細書の…の箇所に記載したように」又は「図面の…の図に示したように」のような引用をする記載によつてはならない。
17.1 工程図及び図表 工程図及び図表は、図面とする。
27.2 期間 第七条(2)(ii)に規定する期間は、事情に応じて相当の期間とし、いかなる場合にも、同条(2)(ii)の規定に基づいて図面又は追加の図面の提出を要求する書面の日付の日から二箇月未満であつてはならない。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則7.2は、7条(2)(ii)の期間を事情に応じて相当の期間とし、いかなる場合にも図面又は追加の図面の提出を要求する書面の日付の日から2箇月未満であってはならないと定めている。
7条(2)は、図面が発明の理解に必要でない場合であっても、発明の性質上図面によって説明することができるときは、(i)出願人は国際出願をする時に図面を国際出願に含めることができ、(ii)指定官庁は出願人に対し所定の期間内に図面を提出することを要求することができると定める。この(ii)の「所定の期間」を受けて、規則7.2は、その期間は事情に応じて相当の期間とし、いかなる場合にも、図面又は追加の図面の提出を要求する書面の日付の日から二箇月未満であってはならないと定める。指定官庁は国内段階で国内出願と同じ水準の図面を求めることができるが、出願人は外国の官庁から要求を受けて図面を用意するのであるから、要求の書面の日付から最低2箇月を保障して、短すぎる期間で出願人を不利に扱えないようにしたものである。枝は規則7.2の文言のとおりである。

第七条(2)(ⅱ)に規定する期間は、事情に応じて相当の期間とし、いかなる場合にも、同条(2)(ⅱ)の規定に基づいて図面又は追加の図面の提出を要求する書面の日付の日から二箇月未満であつてはならない。
18.1 要約の内容及び形式 (a) 要約は、次の事項から成る。 (i) 明細書、請求の範囲及び図面に含まれている開示の概要。概要は、発明の属する技術分野を表示し、並びに技術的課題、発明による技術的課題の解決方法の要点及び発明の主な用途を明瞭に理解することができるように起草する。 (ii) 該当する場合には、国際出願に記載されているすべての化学式のうち発明の特徴を最もよく表すもの (b) 要約は、表現することができる限りにおいて簡潔なもの(英語の場合又は英語に翻訳した場合に五十語以上百五十語以内であることが望ましい。)とする。 (c) 要約には、請求の範囲に記載されている発明の利点若しくは価値の主張又はその発明の思惑的な利用について記載してはならない。 (d) 要約に記載されている主要な技術的特徴であつて国際出願の図面に示されているもののそれぞれには、括弧付きの引用符号を付する。
28.2 図 (a) 出願人が3.3(a)(iii)に掲げる表示をしない場合又は国際調査機関が図面全体のすべての図のうち出願人の示した図以外の図が発明の特徴を一層よく表していると認めた場合には、国際調査機関は、(b)の規定が適用される場合を除くほか、国際事務局が要約とともに公表する図を表示する。この場合には、要約とともに、国際調査機関の表示した図を公表する。その他の場合には、(b)の規定が適用される場合を除くほか、要約とともに出願人の示した図を公表する。 (b) 国際調査機関は、図面中のいずれの図も要約の理解に役立たないと認めた場合には、国際事務局にその旨を通知する。この場合には、国際事務局による要約の公表に、出願人が3.3(a)(iii)の規定に従つて図を示している場合であつても、いかなる図も掲載しない。
38.3 起草上の指針 要約は、当該技術分野における調査のための選別手段として、特に、当該国際出願自体を調べる必要性の有無を判断する上で科学者、技術者又は研究者に役立つよう、効率的に利用することができるように起草する。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則8.2(b)により、国際調査機関がいずれの図も要約の理解に役立たないと認めて国際事務局に通知した場合には、要約の公表にいかなる図も掲載されない。
規則8.2(a)は、出願人が規則3.3(a)(iii)により要約とともに掲載する図を示さない場合、又は国際調査機関が出願人の示した図以外の図が発明の特徴を一層よく表していると認めた場合には、国際調査機関が国際事務局が要約とともに公表する図を表示し、その他の場合には出願人の示した図を公表すると定める。同(b)は、国際調査機関は図面中のいずれの図も要約の理解に役立たないと認めた場合には国際事務局にその旨を通知し、この場合には、出願人が規則3.3(a)(iii)に従って図を示している場合であっても、国際事務局による要約の公表にいかなる図も掲載しないと定める。要約は技術情報としての検索の用に供するものであり、添える図は要約の理解を助けるためのものであるから、その判断は内容を精査した国際調査機関に委ね、役立たない図は出願人の希望があっても載せない。枝は同(b)の文言どおりである。

国際調査機関は、図面中のいずれの図も要約の理解に役立たないと認めた場合には、国際事務局にその旨を通知する。この場合には、国際事務局による要約の公表に、出願人が3.3(a)(ⅲ)の規定に従つて図を示している場合であつても、いかなる図も掲載しない。
19.1 定義 国際出願には、次のものを記載してはならない。 (i) 善良の風俗に反する表現又は図面 (ii) 公の秩序に反する表現又は図面 (iii) 出願人以外の特定の者の生産物、方法又は出願若しくは特許の利点若しくは有効性を誹謗する記述(先行技術との単なる比較は、それ自体では、誹謗とはみなさない。) (iv) 状況からみて明らかに関連性のない又は不必要な記述又は他の事項
29.2 規定が遵守されていないことの注記 受理官庁、国際調査機関、補充調査のために指定された機関及び国際事務局は、9.1の規定が遵守されていないことを注記することができるものとし、国際出願を自発的に訂正するよう出願人に示唆することができる。この場合において、受理官庁、管轄国際調査機関、補充調査のために指定された管轄機関及び国際事務局は、該当する場合には、そのような示唆について通知を受ける。
39.3 第二十一条(6)との関係 第二十一条(6)にいう「誹謗の記載」とは、9.1(iii)に規定する意味を有する。
110.1 用語及び記号 (a) 度量衡の単位は、メートル法で記載するものとし、メートル法以外のもので記載した場合には、メートル法によるものを併記する。 (b) 温度は、摂氏で記載するものとし、摂氏以外のもので記載した場合には、摂氏によるものを併記する。 (c) 削除 (d) 熱、エネルギー、光、音及び磁気の表示並びに数式及び電気の単位については、国際慣行に従う。化学式については、一般に用いられている記号、原子量及び分子式を用いる。 (e) 技術用語、記号及び符号は、通常、当該技術分野において一般に採用されているものを用いる。 (f) 国際出願又はその翻訳文を英語、中国語又は日本語で作成する場合には、小数部分は、最初に小数点を付することによつて表示し、国際出願又はその翻訳文を英語、中国語又は日本語以外の言語で作成する場合には、小数点は、コンマを用いる。
210.2 一貫性 用語及び記号は、当該国際出願の全体を通じて一貫して使用する。
111.1 提出部数 (a) 国際出願及び照合欄に明記する各書類(3.3(a)(ii))は、(b)の規定に従うことを条件として、一通を提出する。 (b) 受理官庁は、国際出願及び照合欄に明記する各書類(3.3(a)(ii))(支払つた手数料の領収書又は手数料の支払のための小切手を除く。)について、二通又は三通を提出することを要求することができる。この場合には、受理官庁は、記録原本と他の一通又は二通との同一性を確認する責任を負う。
211.2 複製のための適合性 (a) 国際出願のすべての要素(願書、明細書、請求の範囲、図面及び要約)は、写真、静電的方法、写真オフセット及びマイクロフィルムによつて、直接に任意の部数の複製をすることができるように作成する。 (b) 用紙には、しわ及び裂け目があつてはならない。用紙は、折つてはならない。 (c) 用紙は、片面のみを用いる。 (d) 用紙は、11.10(d)及び11.13(j)の規定が適用される場合を除くほか、縦長にして用いる(用紙の短辺を上下とする。)。
311.3 使用すべき材料 国際出願のすべての要素は、可撓性のある、丈夫な、白色の、滑らかな、光沢のない、かつ、耐久性のある紙を用いて作成する。
411.4 用紙の別等 (a) 国際出願の各要素(願書、明細書、請求の範囲、図面及び要約)は、別個の用紙を用いて作成する。 (b) 国際出願のすべての用紙は、調べる際に容易にめくることができるよう並びに複製のため容易に分離し及びとじ直すことができるようにとじる。
511.5 用紙の大きさ 用紙の大きさは、A4判(縦二十九・七センチメートル、横二十一センチメートル)とする。ただし、受理官庁は、他の大きさの用紙による国際出願を許すことができる。もつとも、国際事務局に送付する記録原本及び、管轄国際調査機関が要求するときは、調査用写しは、A4判の大きさとする。
611.6 余白 (a) 明細書、請求の範囲及び要約を記載する用紙の余白は、少なくとも次のとおりとする。上端 二センチメートル左端 二・五センチメートル右端 二センチメートル下端 二センチメートル (b) (a)に規定する余白については、次の数値を超えないことが望ましい。上端 四センチメートル左端 四センチメートル右端 三センチメートル下端 三センチメートル (c) 図面を記載する用紙については、その使用することができる面は、縦二十六・二センチメートル、横十七センチメートルを超えないものとする。用紙の使用することができる面又は使用した面の周囲には、枠を記載してはならない。余白は、少なくとも次のとおりとする。上端 二・五センチメートル左端 二・五センチメートル右端 一・五センチメートル下端 一センチメートル (d) (a)から(c)までに定める余白は、A4判の大きさの用紙について適用する。したがつて、受理官庁がA4判以外の大きさの用紙を許す場合においても、A4判の大きさの記録原本及び、要求されたときは、A4判の大きさの調査用写しには、(a)から(c)までに定める余白をとる。 (e) (f)及び11.8(b)の規定に従うことを条件として、国際出願の余白は、その提出の際は、完全な空白としておかなければならない。 (f) 上端の余白の左隅には、出願人の書類記号を付することができる。ただし、書類記号は、用紙の上端から一・五センチメートル以内に付さなければならない。出願人の書類記号の文字数は、実施細則に定める数を超えてはならない。
711.7 用紙の番号の付け方 (a) 国際出願のすべての用紙には、アラビア数字により連続番号を付する。 (b) (a)の番号は、用紙の上端又は下端(余白を除く。)の中央に付する。
811.8 行の番号の付け方 (a) 明細書及び請求の範囲の各用紙には、五行目ごとに番号を付することが極めて望ましい。 (b) (a)の番号は、用紙の左側の余白の右半分に付する。
911.9 記載事項の書き方 (a) 願書、明細書、請求の範囲及び要約は、タイプ印書又は印刷による。 (b) 図式記号、化学式、数式及び中国語又は日本語の特定の漢字に限り、必要なときは、手書きによることができる。 (c) タイプ印書による場合には、行の間隔は、一・五文字の幅とする。 (d) 記載事項は、大文字の大きさが縦〇・二八センチメートル以上の文字及び暗色の退色性のない色であつて11.2に定める要件を満たすもので記載する。ただし、願書の文言は、大文字の大きさが縦〇.二一センチメートル以上の文字で記載することができる。 (e) (c)及び(d)の規定は、タイプ印書による場合の行の間隔及び文字の大きさに関する限り、中国語又は日本語による記載については、適用しない。
1011.10 図、式及び表を用いる記載 (a) 願書、明細書、請求の範囲及び要約には、図を記載してはならない。 (b) 明細書、請求の範囲及び要約には、化学式又は数式を記載することができる。 (c) 明細書及び要約には、表を使用することができる。請求の範囲には、表を使用することが望ましい事項についてのみ、表を使用することができる。 (d) 表及び化学式又は数式は、その上下を正しくしては縦長にして用いられる用紙に十分に配置することができない場合には、横にして用紙の長辺と並行に配置することができる。表、化学式又は数式がそのように配置される用紙は、表又は式の上端が用紙の左側になるようにして提示する。
1111.11 図面中の語句 (a) 図面には、不可欠な場合における「水」、「蒸気」、「開」、「閉」、「ABの切断面」等の単語又は語句並びに電気回路、ブロックダイヤグラム及び工程図表の場合における理解のために不可欠な表示のための短い語句を除くほか、文言を記載してはならない。 (b) 用いる語は、翻訳された場合にその語が覆われることになるように、また、図面中のいずれの線にもかかることなくその翻訳をはり付けることができるように配置する。
1211.12 訂正等 各用紙においては、合理的な範囲を超えて消してはならず、また、訂正、重ね書き及び行間挿入を行つてはならない。内容の真正であることに疑いがなく、かつ、良好な複製のための要件が損なわれないことを条件として、第一文の規定に従わないことを認めることができる。
1311.13 図面に関する特別の要件 (a) 図面は、耐久性のある、黒色の、十分に濃厚な、均一の太さの、かつ、明瞭な線及び画で着色することなく、作成する。 (b) 切断面は、平行斜線によつて示す。この場合において、引用符号及び引出し線の明瞭な読取りが妨げられてはならない。 (c) 図の大きさ及び作図の明瞭性は、三分の二の線縮尺による写真複製をした場合にすべての細部を容易に識別することができるようなものとする。 (d) 例外的に図面の尺度を示す場合には、尺度は、図式で表示する。 (e) 図面に記載するすべての数字、文字及び引出し線は、簡潔かつ明瞭なものとする。括弧、円又は引用符は、数字及び文字とともには、用いない。 (f) 図面中のすべての線は、通常、製図用具を用いて引く。 (g) 図の各要素は、異なる比率を使用することが図の明瞭性に不可欠な場合を除くほか、図中の他の要素のそれぞれに対して妥当な比率のものとする。 (h) 数字及び文字の大きさは、縦〇・三二センチメートル以上とする。図面中の文字は、ローマ字及び、慣習となつている場合には、ギリシャ文字を用いる。 (i) 図面の同一の用紙には、二以上の図を記載することができる。二以上の用紙に描く図が単一の完全な図を構成する場合には、二以上の用紙に描く図は、単一の完全な図を得るように合わせたときに各用紙に示されているいずれの図のいずれの部分をも隠すこととならないように配置する。 (j) 個々の図は、不必要な間隔を置くことなく、望ましくは図の上下を正しく、相互に十分に離して一又は二以上の用紙に配置する。図の上下を正しく配置することができない場合には、図の上端が用紙の左側になるように図を横にして用紙の長辺と並行に配置して提示する。 (k) 個々の図には、用紙の番号とは関係なく、アラビア数字により連続番号を付する。 (l) 明細書に用いない引用符号は図面に、図面に用いない引用符号は明細書に用いない。 (m) 同一の部分は、引用符号を用いて示す場合には、当該国際出願の全体を通じて同一の符号によつて示す。 (n) 図面に多数の引用符号を用いる場合には、すべての引用符号及びその対応する部分を掲げる別紙を添付することが極めて望ましい。
1411.14 後に提出する書類 第十規則及び11.1から11.13までの規定は、国際出願をした後に提出するすべての書類(例えば、差替え用紙、補正後の請求の範囲、翻訳文)についても適用する。
この条文が問われた枝 5問
誤り。違うのは「当該出願人の同一性を確認することができるように行われているときであっても」「十分なものとすることはできない」の部分である。規則20.1(b)は、同一性を確認できるように記載されているときは11条(1)(iii)(c)の適用上十分なものとすると定める。
11条(1)(iii)(c)は、国際出願日を認める要件の一つとして、国際出願に出願人の氏名又は名称の所定の表示が含まれていることを掲げる。規則20.1(b)は、この要件について、出願人の氏名若しくは名称が誤って綴られている場合、そのすべての名が記載されていない場合又は法人にあってはその名称の記載が略称で若しくは不完全に行われている場合であっても、出願人の氏名又は名称の記載が当該出願人の同一性を確認することができるように行われているときは、十分なものとすると定める。11条(1)の要件を欠くと受理の日が国際出願日にならず、補充の受理の日まで出願日が遅れるので、綴りの誤りや略称のような形式の不備で出願日を失わせるのは出願人に酷であり、誰が出願人かが分かれば出願日の要件としては足りるとしたものである。枝は同一性が確認できる場合まで不十分とするので、規則と結論が逆である。

出願人の氏名若しくは名称が誤つて綴られている場合、そのすべての名が記載されていない場合又は法人にあつてはその名称の記載が略称で若しくは不完全に行われている場合であつても、出願人の氏名又は名称の記載は、当該出願人の同一性を確認することができるように行われているときは、第十一条(1)(ⅲ)(c)の規定の適用上、十分なものとする。
- 出願人の資格:住所又は国籍上の理由で明らかに欠いている者でないことである((i))
- 言語:所定の言語で作成されていることである((ii))。明細書と請求の範囲の部分が受理官庁の認める言語であれば足りる(規則20.1(c))
- 内容:国際出願をする意思の表示、少なくとも一の締約国の指定、出願人の氏名又は名称の所定の表示、明細書と請求の範囲であると外見上認められる部分である((iii))
- 氏名の表示:綴りの誤りや略称でも同一性を確認できれば十分である(規則20.1(b))
- 発明の名称・要約・図面は要件ではない。欠けていれば14条の補充の対象である
誤り。違うのは「必ず補充書の提出を求めなければならない」の部分である。規則20.3(a)は、出願人の選択により、補充書の提出か、明細書又は請求の範囲に関する要件のときは引用による含めの確認かのいずれかを求めると定める。
11条(2)(a)は、受理官庁は国際出願が11条(1)の要件を受理の時に満たしていないと認める場合には、規則の定めるところにより出願人に対し必要な補充をすることを求めると定め、その規則が規則20.3(a)である。規則20.3(a)は、受理官庁が11条(1)の要件を満たしていない又は満たしていると思われないと認めた場合には、出願人の選択により、補充書を提出すること、又はその要件が明細書若しくは請求の範囲と認められる部分に関するものである場合には当該要素を規則4.18の引用により含めることを確認すること、のいずれかを求めると定める。補充書を出せば補充の受理の日が国際出願日になるが(11条(2)(b))、先の出願に完全に記載されていた要素を引用により含めれば、最初に書類を受理した日が国際出願日として残る(規則20.6(b))。この二つの道を出願人に選ばせるのが規則の仕組みであるから、必ず補充書の提出を求めるとする枝は規則20.3(a)とずれる。

受理官庁は、国際出願として提出される書類が第十一条(1)に掲げる要件を満たしているかどうかを決定するに当たつて、第十一条(1)に掲げる要件を満たしていない、又は満たしていると思われないと認めた場合には、当該受理官庁は、出願人の選択により、出願人に対し次のいずれかのことを求める。(ⅰ)第十一条(2)の規定に基づき必要とされる補充書を提出すること。(ⅱ)当該要件が第十一条(1)(ⅲ)(d)又は(e)に規定する要素に関するものである場合には、当該要素を4.18の規定に基づく引用により含めることを20.6(a)の規定に従つて確認すること。
| 11条(1)の要件の欠陥 | 14条(1)の欠陥 | |
|---|---|---|
| 対象 | 出願人の資格・言語・意思の表示・指定・出願人の氏名・明細書・請求の範囲である | 署名・出願人の所定の記載・発明の名称・要約・様式である |
| 求めの内容 | 補充か引用による含めの確認かを出願人が選ぶ(規則20.3) | 補充書の提出を求め、意見を述べる機会を与える(規則26.1) |
| 期間 | 求めの日から2月である(規則20.7) | 求めの日から2月で、決定前は延長できる(規則26.2) |
| 国際出願日 | 補充の受理の日が国際出願日になる(11条(2)(b)) | 動かない |
| 補充が無いとき | 国際出願として取り扱わない旨を出願人に通知する(規則20.4) | 取り下げられたものとみなして受理官庁が宣言する(14条(1)(b)) |
正しい。規則11.10(a)は、願書、明細書、請求の範囲及び要約には図を記載してはならないと定める。
規則11.10(a)は、願書、明細書、請求の範囲及び要約には図を記載してはならないと定める。国際出願は3条(2)により願書、明細書、請求の範囲、必要な図面及び要約で構成され、図は国際出願の一部である図面として独立の用紙に記載するものであるから、他の書類の中に図を混ぜることを認めず、様式上の要件として分けている。国際出願は多数の指定官庁で共通に用いられるため、各書類の体裁を規則11で統一的に定めており、図の配置もその一つである。ただし図以外の表現は一律に禁じられておらず、明細書、請求の範囲及び要約には化学式又は数式を記載することができ(同(b))、明細書及び要約には表を使用することができ、請求の範囲にも表を使用することが望ましい事項についてのみ表を使用することができる(同(c))。枝は図についての同(a)の文言どおりであり、記載できるものと記載できないものの区別を正しく述べている。

願書、明細書、請求の範囲及び要約には、図を記載してはならない。
- 図:願書、明細書、請求の範囲及び要約には記載できない。図面に記載する(同(a))
- 化学式・数式:明細書、請求の範囲及び要約に記載できる(同(b))
- 表:明細書及び要約に使用できる。請求の範囲には、表を使用することが望ましい事項についてのみ使用できる(同(c))
正しい。規則11.11(a)は、図面には、不可欠な場合における「水」「蒸気」「開」「閉」「ABの切断面」等の単語又は語句と、電気回路等の理解のために不可欠な短い語句を除くほか、文言を記載してはならないと定める。
規則11は国際出願の様式上の要件を定め、その11.11(a)は、図面には、不可欠な場合における「水」、「蒸気」、「開」、「閉」、「ABの切断面」等の単語又は語句並びに電気回路、ブロックダイヤグラム及び工程図表の場合における理解のために不可欠な表示のための短い語句を除くほか、文言を記載してはならないと定める。同条(b)は、用いる語を、翻訳された場合にその語が覆われ、図面中の線にかかることなく翻訳をはり付けることができるように配置するとする。国際出願は一つの言語で出され、各指定国で翻訳文を提出して国内段階に進むので、図面に文章が書き込まれていると国ごとに図面を作り直さなければならない。図面は翻訳を要しない図形で説明し、語句は最小限にして翻訳をはり付けられるようにしておくという、翻訳を前提にした様式の要件である。14条(1)(a)(v)により受理官庁は様式上の要件を点検し、満たされていなければ補充を求める。枝は11.11(a)の文言をそのまま述べている。

図面には、不可欠な場合における「水」、「蒸気」、「開」、「閉」、「ABの切断面」等の単語又は語句並びに電気回路、ブロックダイヤグラム及び工程図表の場合における理解のために不可欠な表示のための短い語句を除くほか、文言を記載してはならない。
正しい。規則26.5ただし書は、規則11の様式上の要件が国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされていれば、その要件を満たさないことを理由に取り下げられたものとみなさないと定める。
14条(1)(a)は受理官庁が点検する欠陥の一つとして所定の様式上の要件が規則に定める程度にまで満たされていないこと((v))を挙げ、同(b)は欠陥を発見したときは所定の期間内に補充を求め、補充をしなかった場合には国際出願は取り下げられたものとみなすと定める。規則26.5は、受理官庁は補充が規則26.2の期間内に提出されたかどうかを決定し、提出された場合には補充された国際出願を取り下げられたものとみなすべきかどうかを決定するとした上で、ただし書で、規則11の様式上の要件が国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされている場合には、当該様式上の要件を満たさないことを理由として取り下げられたものとみなさないと定める。様式の要件は国際公開を均一な体裁で行うための技術的な要件であるから、その目的を達する程度に整っていれば出願を失わせるまでの制裁を課さないという理屈である。枝は規則26.5ただし書の文言どおりである。

受理官庁は、出願人が補充を26.2の期間内に提出したかどうかを決定する。補充が当該期間内に提出された場合には、受理官庁は、そのように補充された国際出願は取り下げられたものとみなすべきであるかどうかを決定する。ただし、国際出願は、第十一規則に定める様式上の要件が国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされている場合には、当該様式上の要件を満たさないことを理由として取り下げられたものとみなさない。
112.1 国際出願をするために認められる言語 (a) 国際出願は、受理官庁が国際出願のために認める言語で行う。 (b) 各受理官庁は、国際出願をするために、次の(i)及び(ii)に該当する言語のうち少なくとも一の言語を認める。 (i) 受理官庁に提出した国際出願の国際調査を管轄する国際調査機関又は該当する場合には二以上の国際調査機関のうち少なくとも一の国際調査機関が認める言語 (ii) 国際公開の言語 (c) (a)の規定にかかわらず、願書は、受理官庁がこの(c)の規定の適用上認める国際公開の言語で提出する。 (d) (a)の規定にかかわらず、明細書の配列リストの部分に記載されている言語依存フリーテキストは、受理官庁が言語依存フリーテキストのために認める言語で提出する。この(d)の規定に基づいて認められるが(a)の規定に基づいて認められない言語は、(b)の規定の要件を満たすものとする。受理官庁は、実施細則に定めるところにより言語依存フリーテキストを二以上の言語で提出することを認めることができるが、これを要求してはならない。
112.1の2 20.3、20.5、20.5の2又は20.6の規定に基づき提出される要素及び部分の言語 20.3(b)、20.5の2(b)、20.5の2(c)又は20.6(a)の規定に基づき出願人により提出される第十一条(1)(iii)(d)又は(e)に規定する要素及び20.5(b)、20.5(c)、20.5の2(b)、20.5の2(c)又は20.6(a)の規定に基づき出願人が提出する明細書、請求の範囲又は図面の部分は、出願時における国際出願の言語で作成し、12.3(a)又は12.4(a)の規定に基づき出願の翻訳が要求される場合には、出願時における国際出願の言語及び当該翻訳の言語で作成する。
112.1の3 13の2.4の規定に基づき提出される表示の言語 13の2.4の規定に基づき提出される寄託された生物材料に関する表示は、国際出願の言語で記載する。ただし、12.3(a)又は12.4(a)の規定に基づき国際出願の翻訳が要求されている場合には、当該表示は、当該国際出願がされた言語及び当該翻訳の言語で提出する。
212.2 国際出願に加える変更の言語 (a) 国際出願についての補正は、46.3及び55.3に規定する場合を除くほか、当該国際出願がされた言語で行う。 (b) 91.1に規定する国際出願中の明白な誤記の訂正は、当該国際出願がされた言語で行う。ただし、次の(i)及び(ii)に規定する場合を除く。 (i) 国際出願の翻訳文が12.3(a)、12.4(a)又は55.2(a)の規定に基づき要求される場合には、91.1(b)(ii)及び(iii)に規定する訂正は、当該国際出願の言語及びその翻訳文の言語の双方で行う。 (ii) 願書の翻訳文が26.3の3(c)の規定に基づき要求される場合には、91.1(b)(i)に規定する訂正は、その翻訳文の言語のみで足りる。 (c) 第二十六規則の規定に基づく国際出願の欠陥の補充は、当該国際出願がされた言語で行う。12.3又は12.4の規定に基づき提出される国際出願の翻訳文の第二十六規則に基づく欠陥の補充、55.2(a)の規定に基づき提出される翻訳文の55.2(c)の規定に基づく欠陥の補充、又は26.3の3(c)の規定に基づき提出される願書の翻訳文の欠陥の補充は、その翻訳文の言語で行う。
312.3 国際調査のための翻訳文 (a) 国際出願が国際調査を行う国際調査機関により認められていない言語によりされた場合には、出願人は、受理官庁が国際出願を受理した日から一箇月以内に、当該受理官庁に次のすべてを満たす言語による翻訳文を提出する。 (i) 当該国際調査機関が認める言語 (ii) 国際公開の言語 (iii) 国際出願が国際公開の言語でされる場合を除くほか、12.1(a)の規定に基づき受理官庁が認める言語 (aの2) 明細書の配列リストの明細書の配列リストの部分については、(a)の規定は言語依存フリーテキストについてのみ適用する。言語依存フリーテキストの翻訳文については、実施細則で定める。 (b) (a)の規定は、願書については適用されない。 (c) 受理官庁が20.2(c)の規定に基づく通知を出願人に送付するまでに出願人が(a)の規定に基づき要求される翻訳文を提出しなかつた場合には、受理官庁は、望ましくは当該通知とともに、出願人に対し次のことを求める。 (i) (a)に規定する期間内に要求された翻訳文を提出すること。 (ii) (a)に規定する期間内に要求された翻訳文が提出されなかつた場合には、その求めの日から一箇月の期間又は受理官庁による国際出願の受理の日から二箇月の期間のうちいずれか遅く満了する期間内に当該翻訳文を提出し及び該当するときは(e)に定める遅延提出手数料を支払うこと。 (d) 受理官庁が(c)の規定に基づく求めを出願人に送付し、かつ、出願人が(c)(ii)に規定する当該期間内に要求される翻訳文の提出及び要求される遅延提出手数料の支払を行わなかつた場合には、国際出願は、取り下げられたものとみなし、受理官庁は、その旨を宣言する。受理官庁がその宣言を行う前であり、かつ、優先日から十五箇月の期間を経過する前に当該受理官庁が受理した翻訳文及び支払は、当該期間の満了前に受理したものとみなす。 (e) 受理官庁は、(a)に規定する期間の満了後の翻訳文の提出については、手数料表一に掲げる三十枚を超える国際出願の用紙一枚ごとの料金を考慮に入れない国際出願手数料の二十五パーセントに等しい遅延提出手数料の受理官庁への支払を条件とすることができる。
412.4 国際公開のための翻訳文 (a) 国際出願が国際公開の言語でない言語でされ、かつ、翻訳文が12.3(a)の規定に基づき要求されていない場合には、出願人は、優先日から十四箇月の期間内に、受理官庁に対し、受理官庁がこの(a)の規定の適用上認める国際公開の言語による国際出願の翻訳文を提出する。 (aの2) 明細書の配列リストの明細書の配列リストの部分については、 (a)の規定は言語依存フリーテキストについてのみ適用する。言語依存フリーテキストの翻訳文については、実施細則で定める。 (b) (a)の規定は、願書については適用されない。 (c) 出願人が(a)に規定する期間内に(a)の規定に基づき要求される翻訳文を提出しなかつた場合には、受理官庁は、出願人に対し、優先日から十六箇月の期間内にその翻訳文を提出し及び該当するときは(e)に規定する遅延提出手数料の支払を求める。受理官庁がその求めを送付する前に当該受理官庁が受理した翻訳文は、(a)に規定する期間の満了前に受理したものとみなす。 (d) 出願人が(c)に規定する期間内に要求される翻訳文の提出及び要求される遅延提出手数料の支払を行わなかつた場合には、国際出願は、取り下げられたものとみなし、受理官庁は、その旨を宣言する。受理官庁がその宣言を行う前であり、かつ、優先日から十七箇月の期間を経過する前に当該受理官庁が受理した翻訳文及び支払は、(c)に規定する期間の満了前に受理したものとみなす。 (e) 受理官庁は、(a)に規定する期間の満了後の翻訳文の提出については、手数料表一に掲げる三十枚を超える国際出願の用紙一枚ごとの料金を考慮に入れない国際出願手数料の二十五パーセントに等しい遅延提出手数料の受理官庁への支払を条件とすることができる。
この条文が問われた枝 2問
正しい。規則23.1(a)は、規則12.3(a)の翻訳文が要求されていない場合、調査用写しは、調査手数料が支払われていない場合を除くほか、遅くとも記録原本が国際事務局に送付される日と同じ日に受理官庁が国際調査機関に送付すると定めている。
12条(1)は、国際出願の一通を受理官庁が保持し、一通を記録原本として国際事務局に、一通を調査用写しとして国際調査機関に送付すると定める。規則23.1(a)は、この調査用写しの送付の時期について、規則12.3(a)の国際出願の翻訳文が要求されていない場合には、調査用写しは、調査手数料が支払われていない場合を除くほか、遅くとも記録原本が国際事務局に送付される日と同じ日に受理官庁が国際調査機関に送付すると定め、調査手数料が支払われていない場合にはその支払の後速やかに送付するとする。国際調査は調査用写しの受領を起点に期間が進む仕組みであるから、記録原本の送付に遅れないよう同じ日を期限とし、他方で調査手数料が未納の出願には国際調査機関を動かさないため支払後の送付としたものである。枝は(a)の文言のとおりである。翻訳文が提出された場合は、(b)により翻訳文の写しと願書の写しが調査用写しとみなされて送付される。

12.3(a)の規定に基づく国際出願の翻訳文が要求されていない場合には、調査用写しは、調査手数料が支払われていない場合を除くほか、遅くとも記録原本が国際事務局に送付される日と同じ日に受理官庁が国際調査機関に送付する。調査手数料が支払われていない場合には、調査手数料の支払いの後、速やかに調査用写しを送付する。
誤り。違うのは「その言語は必ずしも国際公開の言語である必要はない」の部分である。規則12.3(a)の翻訳文の言語は、国際調査機関が認める言語であり、かつ国際公開の言語でなければならない。
規則12.3(a)は、国際出願が国際調査を行う国際調査機関により認められていない言語によりされた場合には、出願人は受理官庁が国際出願を受理した日から1月以内に、当該受理官庁に対し、当該国際調査機関が認める言語、国際公開の言語、及び国際出願が国際公開の言語でされる場合を除き受理官庁が認める言語のすべてを満たす言語による翻訳文を提出すると定める。この翻訳文は国際調査の基礎になるだけでなく、国際出願が国際公開の言語でされていないときは国際公開にも用いられるので(規則48.3(b))、調査機関が認める言語であるだけでは足りず、国際公開の言語であることが重ねて求められている。枝は提出先と期間については規則の文言どおりであるが、言語の要件を国際調査機関が認める言語だけに緩めている点が規則と食い違う。翻訳文が期間内に提出されなければ受理官庁が提出を求め、その求めにも応じないと国際出願は取り下げられたものとみなされる(同(c)(d))。

国際出願が国際調査を行う国際調査機関により認められていない言語によりされた場合には、出願人は、受理官庁が国際出願を受理した日から一箇月以内に、当該受理官庁に次のすべてを満たす言語による翻訳文を提出する。(ⅰ)当該国際調査機関が認める言語(ⅱ)国際公開の言語(ⅲ)国際出願が国際公開の言語でされる場合を除くほか、12.1(a)の規定に基づき受理官庁が認める言語
112の2.1 4.12の規定に基づく請求における先の調査に関する書類の出願人による提出 (a) 出願人が同一若しくは他の国際調査機関又は国内官庁によつて行われた先の調査の結果を考慮するよう4.12の規定に基づき国際調査機関に対して請求した場合には、出願人は、(b)から(d)までの規定に従うことを条件として、国際出願とともに先の調査の結果の写しを当該機関又は当該官庁が作成する形式(例えば、調査報告、列記された先行技術の一覧表、審査報告の形式)で受理官庁に提出する。 (b) 先の調査が受理官庁として行動する官庁と同一の官庁によつて行われた場合には、出願人は、(a)に規定する写しの提出に代えて、受理官庁に対し、それを作成し、国際調査機関に送付することを希望する旨を記載することができる。その請求は、願書において行うものとし、また、受理官庁は、手数料の受理官庁への支払を条件とすることができる。 (c) 先の調査が同一の国際調査機関又は国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によつて行われた場合には、(a)に規定する写しは、(a)の規定に基づいて提出することを要求されない。 (d) (a)に規定する写しが受理官庁又は国際調査機関が認めた形式及び方法で、例えば、電子図書館により当該受理官庁又は国際調査機関が入手可能である場合において、出願人が願書にその旨を記載したときは、写しは、(a)の規定に基づいて提出することを要求されない。
212の2.2 4.12の規定に基づく請求における先の調査に関する書類の提出の国際調査機関による求め (a) 国際調査機関は、(b)及び(c)の規定に従うことを条件として、事情に応じて相当の期間内に、出願人に対し、次のものを提出するよう求めることができる。 (i) 関係する先の出願の写し (ii) 先の出願が当該国際調査機関が認めていない言語でされた場合には、当該国際調査機関が認める言語による当該先の出願の翻訳文 (iii) 先の調査の結果が当該国際調査機関が認めていない言語で作成された場合には、当該国際調査機関が認める言語による当該先の調査の結果の翻訳文 (iv) 先の調査の結果に列記された文献の写し (b) 先の調査が同一の国際調査機関若しくは国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によつて行われた場合又は(a)に規定する写し若しくは翻訳文が当該国際調査機関が認めた形式及び方法で、例えば、電子図書館により若しくは優先権書類の形式で当該国際調査機関が入手可能である場合には、(a)に規定する写し又は翻訳文は、(a)の規定に基づいて提出することを要求されない。 (c) 願書に国際出願が先の調査が行われた出願と同一若しくは実質的に同一である旨又は異なる言語で出願されたことを除いて国際出願が先の調査が行われた出願と同一若しくは実質的に同一である旨の陳述が4.12(ii)の規定に基づいて記載された場合には、(a)(i)及び(ii)に規定する写し又は翻訳文は、これらの規定に基づいて提出することを要求されない。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則12の2.1(c)は、先の調査が同一の国際調査機関又は国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によって行われた場合には、(a)の先の調査の結果の写しを提出することを要求されないと定めている。
規則4.12は、出願人が願書において、国際調査機関に対し、同一若しくは他の国際調査機関又は国内官庁が行った先の調査の結果を国際調査で考慮するよう請求できることを定め、規則12の2.1(a)は、その請求をした出願人は、国際出願とともに先の調査の結果の写しを受理官庁に提出すると定める。もっとも、同(c)は、先の調査が同一の国際調査機関又は国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によって行われた場合には、(a)に規定する写しは提出することを要求されないとする。国際調査機関が自ら行った調査の結果はその機関の手元にあるので、出願人に改めて写しを出させる必要がないからである。同じ理屈で、(b)は受理官庁が先の調査を行った官庁であるときに受理官庁に作成と送付を希望する旨を記載できるとし、(d)は電子図書館により機関が入手可能な場合も提出を要しないとする。枝は(c)の文言のとおりである。

先の調査が同一の国際調査機関又は国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によつて行われた場合には、(a)に規定する写しは、(a)の規定に基づいて提出することを要求されない。
- 原則:規則4.12の請求をした出願人は、国際出願とともに先の調査の結果の写しを受理官庁に提出する((a))
- 受理官庁が先の調査を行った官庁であるとき:写しの提出に代えて、受理官庁に作成と国際調査機関への送付を希望する旨を願書に記載できる((b))
- 国際調査機関が先の調査を行ったとき:写しの提出を要求されない((c))
- 電子図書館等で受理官庁又は国際調査機関が入手可能なとき:願書にその旨を記載すれば写しの提出を要求されない((d))
113.1 要件 国際出願は、一の発明又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明についてのみ行う(「発明の単一性の要件」)。
213.2 発明の単一性の要件を満たしていると認められる場合 一群の発明が同一の国際出願の請求の範囲に記載されている場合には、これらの発明の間に一又は二以上の同一の又は対応する特別な技術的特徴を含む技術的な関係があるときに限り、13.1に規定する発明の単一性の要件は満たされる。「特別な技術的特徴」とは、請求の範囲に記載された各発明が全体として先行技術に対して行う貢献を明示する技術的特徴をいう。
313.3 請求の範囲の記載方法により影響されない発明の単一性の判断 一群の発明が単一の一般的発明概念を形成するように連関しているかの判断は、これらの発明が別個の請求の範囲に記載されているか単一の請求の範囲に択一的な形式によつて記載されているかを考慮することなく行う。
413.4 従属請求の範囲 13.1の規定に従うことを条件として、従属請求の範囲の特徴がそれ自体で発明を構成すると認められる場合であつても、独立請求の範囲に記載されている発明の特定の態様について保護を求める相当の数の従属請求の範囲を同一の国際出願に包含させることが許される。
513.5 実用新案 国際出願に基づき実用新案を与えることを求められている指定国は、国際出願の処理がその指定国において開始された後は、13.1から13.4までに規定する事項につき、これらの規定に代えて実用新案に関する国内法令の規定を適用することができる。ただし、出願人が、出願を当該国内法令の規定に適合させるため、第二十二条に規定する当該期間の満了の後少なくとも二箇月の期間の猶予を与えられることを条件とする。
この条文が問われた枝 3問
誤り。違うのは「限定することなく行うことができる」の部分である。国際出願は所定の発明の単一性の要件を満たさなければならず、規則13.1は一の発明又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明についてのみ行うと定める。
3条(4)(iii)は、国際出願は所定の発明の単一性の要件を満たすことを条件とすると定め、規則13.1は、国際出願は一の発明又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明についてのみ行うと定める。一群の発明が単一の一般的発明概念を形成するとされるのは、それらが同一の又は対応する特別な技術的特徴を含む技術的関係にある場合である(規則13.2)。国際調査と国際予備審査は一件の出願ごとに一つの手数料で行われるから、関連のない複数の発明を一通に詰め込むと調査の負担と手数料が釣り合わなくなるという理屈である。単一性を欠くときは国際調査機関が追加手数料の支払を求め、支払がなければ主発明についてのみ国際調査報告を作成する(17条(3))。枝は単一性の要件そのものを否定しているので誤りである。

国際出願は、一の発明又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明についてのみ行う(「発明の単一性の要件」)。
正しい。規則13.4は、規則13.1の発明の単一性の要件に従うことを条件として、従属請求の範囲の特徴がそれ自体で発明を構成すると認められる場合であっても、相当の数の従属請求の範囲を同一の国際出願に包含させることを許している。
規則13.1は、国際出願は一の発明のみ又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明のみに係るものでなければならないと定め、規則13.4は、13.1の規定に従うことを条件として、従属請求の範囲の特徴がそれ自体で発明を構成すると認められる場合であっても、独立請求の範囲に記載されている発明の特定の態様について保護を求める相当の数の従属請求の範囲を同一の国際出願に包含させることが許されると定める。従属請求の範囲は独立請求の範囲の発明をさらに特定した態様を保護するものであり、その特徴に独立の発明としての価値があっても、独立請求の範囲の発明と同じ一般的発明概念の中にあるから、単一性を害さないという理屈である。出願人は一通の国際出願で主発明の態様を厚く守ることができる。枝は規則13.4の文言どおりであり正しい。単一性を欠くときは国際調査機関が追加手数料の支払を求める(17条(3))。

13.1の規定に従うことを条件として、従属請求の範囲の特徴がそれ自体で発明を構成すると認められる場合であつても、独立請求の範囲に記載されている発明の特定の態様について保護を求める相当の数の従属請求の範囲を同一の国際出願に包含させることが許される。
- 要件:一の発明のみ、又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明のみに係ることである(規則13.1)
- 一群の発明の基準:発明の間に同一又は対応する特別な技術的特徴を含む技術的な関係があることである(規則13.2)
- 記載の形:別々の請求の範囲か一の請求の範囲の択一的な形かを問わない(規則13.3)
- 従属請求の範囲:その特徴がそれ自体で発明を構成すると認められても、相当の数なら包含できる(規則13.4)
- 欠くとき:国際調査機関は追加手数料の支払を求め、払われなければ主発明について国際調査報告を作成する(17条(3))
正しい。規則13.2は、「特別な技術的特徴」を、請求の範囲に記載された各発明が全体として先行技術に対して行う貢献を明示する技術的特徴と定義する。
規則13.1は、国際出願は一の発明又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明のみに係るものとすると定め、規則13.2は、一群の発明が同一の国際出願の請求の範囲に記載されている場合には、これらの発明の間に一又は二以上の同一の又は対応する特別な技術的特徴を含む技術的な関係があるときに限り単一性の要件が満たされるとした上で、「特別な技術的特徴」とは、請求の範囲に記載された各発明が全体として先行技術に対して行う貢献を明示する技術的特徴をいうと定義する。発明が共通して持つ技術的特徴のうち先行技術に対する貢献を示すものの有無で判断するのは、国際調査と国際予備審査が一つの手数料で扱う範囲を技術的に一体の発明群に限るためである。枝は規則13.2の定義どおりである。この判断は、発明が別個の請求の範囲に記載されているか一の請求の範囲に択一的な形で記載されているかに影響されない(規則13.3)。

一群の発明が同一の国際出願の請求の範囲に記載されている場合には、これらの発明の間に一又は二以上の同一の又は対応する特別な技術的特徴を含む技術的な関係があるときに限り、13.1に規定する発明の単一性の要件は満たされる。「特別な技術的特徴」とは、請求の範囲に記載された各発明が全体として先行技術に対して行う貢献を明示する技術的特徴をいう。
- 要件:一の発明のみ、又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明のみに係ることである(規則13.1)
- 一群の発明の基準:発明の間に同一の又は対応する特別な技術的特徴を含む技術的な関係があることである(規則13.2)
- 特別な技術的特徴:各発明が全体として先行技術に対して行う貢献を明示する技術的特徴である(規則13.2)
- 記載の形:別個の請求の範囲か一の請求の範囲の択一的な形かを問わない(規則13.3)
113の2.1 定義 この第十三規則の二の規定の適用上、「寄託された生物材料への言及」とは、寄託機関に対する生物材料の寄託又は寄託された当該生物材料に関して国際出願に記載された事項をいう。
213の2.2 言及(総則) 寄託された生物材料への言及は、この第十三規則の二の規定に従つて行うものとし、その場合には、各指定国の国内法令の要件を満たしているものとみなす。
313の2.3 言及の内容及び言及又は表示が含まれていない場合 (a) 寄託された生物材料への言及には、次の事項を表示する。 (i) 寄託をした寄託機関の名称及びあて名 (ii) 当該寄託機関に生物材料を寄託した日付 (iii) 当該寄託機関が寄託について付した受託番号 (iv) 13の2.7 (a)(i)の規定により国際事務局が通知を受けた追加事項。ただし、当該追加事項を表示するとの要件が国際出願のされる時の遅くとも二箇月前までに13の2.7(c)の規定に従つて公報に掲載された場合に限る。 (b) 寄託された生物材料への言及が含まれていないこと又は寄託された生物材料への言及に(a)の規定による表示が含まれていないことは、指定国の国内法令が国内出願に当該言及又は当該表示を要求していない場合には、当該指定国においていかなる影響をも及ぼすものではない。
413の2.4 言及における表示の届出の期限 (a) (b)及び(c)の規定が適用される場合を除くほか、出願時における国際出願において13の2.3(a)に掲げる事項の表示のいずれかが寄託された生物材料への言及に含まれていない場合において、 (i) 優先日から十六箇月以内に国際事務局に届け出られたときは、その表示は、指定官庁について所定の期限までに行われたものとみなす。 (ii) 優先日から十六箇月を経過した後に国際事務局に届け出られたときであつても、その表示が国際公開の技術的準備が完了する前に国際事務局に到達した場合には、その表示は、指定官庁について当該期間の末日に行われたものとみなす。 (b) 指定官庁が適用する国内法令が国内出願について要求している場合には、当該指定官庁は、13の2.3(a)に掲げる事項の表示を優先日から十六箇月よりも早い時に届け出ることを要求することができる。ただし、13の2.7(a)(ii)の規定により国際事務局がその要件の通知を受け、かつ、国際事務局が国際出願のされる時の遅くとも二箇月前までにその要件を13の2.7(c)の規定に従つて公報に掲載した場合に限る。 (c) 指定官庁は、出願人が第二十一条(2)(b)の規定に基づいて早期の国際公開の請求をする場合には、国際公開の技術的準備が完了する前に届け出られていない表示を所定の期限までに行われなかつたものとみなすことができる。 (d) 国際事務局は、(a)の規定により届け出る表示を受理した日付を出願人に通知するとともに、次のことを行う。 (i) 表示が国際公開の技術的準備が完了する前に受理された場合には、(a)の規定により届け出る表示及び受理の日の表示を国際出願とともに公表すること。 (ii) 表示が国際公開の技術的準備が完了した後に受理された場合には、当該日付及び(a)の規定により届け出る表示に関連のある事項の表示を指定官庁に通知すること。
513の2.5 一又は二以上の指定国のための言及及び表示、異なる指定国のための異なる寄託並びに通知され た寄託機関以外の寄託機関に対する寄託 (a) 寄託された生物材料への言及は、指定国のうち一部の国のためにのみ明示的に行われた場合を除くほか、すべての指定国のために行われたものとみなす。言及に含まれる表示についても、同様とする。 (b) 生物材料の異なる寄託への言及は、異なる指定国のために行うことができる。 (c) 指定官庁は、13の2.7(b)の規定に従つて通知された寄託機関以外の寄託機関にされた寄託を無視することができる。
613の2.6 試料の分譲 国際出願に言及が行われた寄託された生物材料の試料の分譲は、出願人の承諾を得た場合を除くほか、第二十三条及び第四十条の規定に従い、国内処理をそれらの規定により開始することができる当該期間の満了時前は行われない。ただし、出願人が当該期間の満了前であるが国際公開の後に第二十二条又は第三十九条に規定する行為をする場合には、当該行為の後は、寄託された生物材料の試料の分譲を行うことができる。この(b)の規定にかかわらず、指定官庁が適用する国内法令に基づき国際公開が審査を経ていない国内出願の強制的な国内公開の効果をもつたときは、寄託された生物材料の試料の分譲は、当該国内法令に基づいて行うことができる。
713の2.7 国内要件の通知及び公表 (a) いずれの国内官庁も、国際事務局に次の国内法令の要件を通知することができる。 (i) 国内出願において13の2.3(a)(i)から(iii)までに掲げる事項に加え、通知書に明記した事項が寄託された生物材料への言及に含まれることを要求していること。 (ii) 13の2.3(a)に掲げる一又は二以上の事項の表示が出願時における国内出願に含まれること又は当該表示が優先日の後十六箇月よりも早い時で通知書に明記した時に届け出られることを要求していること。 (b) 各国内官庁は、国際事務局に対し、当該国内官庁における特許手続上生物材料の寄託がされると国内法令が認める寄託機関を通知し又は、国内法令が当該寄託について定めていない場合若しくは認めていない場合には、その事実を通知する。 (c) 国際事務局は、(a)の規定に従つて通知された要件及び(b)の規定に従つて通知された情報を速やかに公報に掲載する。
113の3.1 国際調査機関における手続 (a) 国際調査機関は、国際出願がヌクレオチド又はアミノ酸の配列であつて実施細則の規定に従つて配列リストに含まれることを要求されるものの開示を含む場合には、実施細則に定める基準を満たす配列リストが認められた形式、言語及び方法で既に入手可能である場合を除くほか、出願人に対し、国際調査のため、実施細則に定める基準を満たす配列リストを提出することを求めることができ、また、該当する場合には、国際調査機関に対して(c)に定める遅延提出手数料を指定した期間内に支払うよう求めることができる。 (b) [削除] (c) 国際調査機関は、(a)の規定に基づく求めに応じた配列表の提出には、遅延提出手数料の支払を条件とすることができる。遅延提出手数料の額は国際調査機関が定めるものとし、その額は手数料表一に掲げる国際出願手数料の額(ただし国際出願の用紙が三十枚を超える場合の手数料を考慮に入れない)の二十五パーセントを超えてはならない。 (d) 国際調査機関は、出願人が要求された配列リストを(a)の規定に基づいて指定した期間内に提出せず、また、要求された遅延提出手数料を支払わない場合には、配列リストなしで有意義な調査を行うことができる限度においてのみ、国際出願の調査を行うことを要する。 (e) 出願時における国際出願に含まれていない配列リストは、(a)の規定に基づく求めに応じて又はその他の理由により提出されたか否かを問わず、国際出願の一部を構成しない。ただし、この規定は、出願人が配列リストに関して第三十四条(2)(b)の規定に基づき明細書を補正することを妨げるものではない。 (f) [削除]
213の3.2 国際予備審査機関における手続 13の3.1の規定は、国際予備審査機関における手続について準用する。
313の3.3 指定官庁のための配列リスト 指定官庁は、出願人に対し実施細則に定める基準を満たす配列リスト以外の配列リストを提出することを要求してはならない。
14.1 送付手数料 (a) 受理官庁は、出願人に対し、国際出願の受理、国際出願の国際事務局及び管轄国際調査機関への送付並びに受理官庁の資格において国際出願に関して行うべきその他のすべての任務の遂行に係る手数料(「送付手数料」)を支払うことを要求することができる。 (b) 送付手数料の額は、受理官庁が定める。 (c) 送付手数料は、国際出願の受理の日から一箇月以内に支払う。支払額は、当該受理の日に適用される額とする。
115.1 国際出願手数料 各国際出願については、国際事務局のための手数料(「国際出願手数料」)を支払わなければならない。国際出願手数料は受理官庁が徴収する。
215.2 額及び移転 (a) 国際出願手数料の額は、手数料表に掲げるとおりとする。 (b) 国際出願手数料は、受理官庁が定める一の通貨又は二以上の通貨(以下この15.2において「所定の通貨」という。)のうちの一の通貨で支払う。 (c) 所定の通貨がスイス・フランである場合には、受理官庁は、96.2の規定に従つて国際出願手数料をスイス・フランにより国際事務局に移転する。 (d) 所定の通貨がスイス・フラン以外の通貨である場合においては、次の(i)又は(ii)に規定するとおりとする。 (i) 所定の通貨がスイス・フランに自由に交換することができるものであるときは、事務局長は、国際出願手数料の支払のための通貨として所定の通貨を定めている各受理官庁ごとに、総会が定めた指針により、所定の通貨による当該手数料の換算額を決定する。受理官庁は、96.2の規定に従つて所定の通貨による当該手数料の換算額を国際事務局に移転する (ii) 所定の通貨がスイス・フランに自由に交換することができるものでないときは、受理官庁は、国際出願手数料を所定の通貨からスイス・フランに交換する責任を負うものとし、96.2の規定に従い、手数料表に掲げる額の当該手数料をスイス・フランにより国際事務局に移転する。また、受理官庁が希望する場合には、当該受理官庁は、国際出願手数料を所定の通貨からユーロ又は合衆国ドルに交換し、96.2の規定に従い、(i)に規定する総会が定めた指針により事務局長が決定する当該手数料の換算額をユーロ又は合衆国ドルにより国際事務局に移転することができる。
315.3 支払期間及び支払額 国際出願手数料は国際出願の受理の日から一箇月以内に受理官庁に支払う。支払額は、当該受理の日に適用される額とする。
415.4 払戻し 受理官庁は、次の場合には、国際出願手数料を出願人に払い戻す。 (i) 第十一条(1)の規定に基づく決定が否定的である場合 (ii) 国際事務局へ記録原本を送付する前に、国際出願が取り下げられ又は取り下げられたものとみなされた場合 (iii) 国の安全に関する規定により、国際出願が国際出願として取り扱われない場合
この条文が問われた枝 2問
正しい。規則15.1は、各国際出願について国際事務局のための国際出願手数料を支払わなければならず、国際出願手数料は受理官庁が徴収すると定める。
規則15.1は、各国際出願については、国際事務局のための手数料(「国際出願手数料」)を支払わなければならないとし、国際出願手数料は受理官庁が徴収すると定める。国際出願にかかる手数料は、受理官庁のための送付手数料(規則14.1)、国際事務局のための国際出願手数料(規則15.1)、国際調査機関のための調査手数料(規則16.1)の三つであり、いずれも出願人が窓口である受理官庁に支払い、受理官庁が国際事務局と国際調査機関にそれぞれ移転する。出願人が三つの機関に別々に送金する手間を省き、受理官庁で一括して手数料の支払の有無を点検できるようにするための仕組みである。枝は規則15.1の文言どおりである。国際出願手数料の支払期間は国際出願の受理の日から1月であり(規則15.3)、支払がないときは受理官庁の求めの後に国際出願が取り下げられたものとみなされる(14条(3)・規則16の2)。

各国際出願については、国際事務局のための手数料(「国際出願手数料」)を支払わなければならない。国際出願手数料は受理官庁が徴収する。
| 手数料 | 誰のため | 徴収する官庁 |
|---|---|---|
| 送付手数料(規則14.1) | 受理官庁 | 受理官庁 |
| 国際出願手数料(規則15.1) | 国際事務局 | 受理官庁 |
| 調査手数料(規則16.1) | 国際調査機関 | 受理官庁 |
誤り。違うのは「国際出願と同時に受理官庁に支払わなければならない」の部分である。規則15.3により、国際出願手数料は国際出願の受理の日から1箇月以内に受理官庁に支払えばよい。
規則15.3は、国際出願手数料は国際出願の受理の日から1箇月以内に受理官庁に支払い、支払額は当該受理の日に適用される額とすると定める。国際出願手数料は国際事務局のための手数料であるが、出願人の便宜のため受理官庁が徴収し(規則15.1・15.2)、送付手数料(規則14.1(c))と調査手数料(規則16.1(f)で15.3を準用)も同じく受理の日から1箇月の期間で統一されている。国際出願日の認定は11条(1)の要件だけで決まり、手数料の支払は国際出願日の要件に含まれていないから、出願と同時に支払うことを求める必要がなく、支払が無いときは受理官庁が求めをし、それでも支払われなければ14条(3)により国際出願は取り下げられたものとみなされる(規則16の2)。枝は支払の時期を出願と同時としている点で規則と食い違う。出題当時もこの期間は受理の日から1箇月であった。

国際出願手数料は国際出願の受理の日から一箇月以内に受理官庁に支払う。支払額は、当該受理の日に適用される額とする。
| 手数料 | 誰のため | 支払期間 |
|---|---|---|
| 送付手数料(規則14.1) | 受理官庁 | 受理の日から1箇月以内 |
| 国際出願手数料(規則15) | 国際事務局 | 受理の日から1箇月以内(15.3) |
| 調査手数料(規則16) | 国際調査機関 | 受理の日から1箇月以内(16.1(f)で15.3を準用) |
116.1 手数料を要求する権利 (a) 各国際調査機関は、出願人に対し、国際調査の実施並びに条約及びこの規則によつて国際調査機関に与えられたその他のすべての任務の遂行に係る手数料(「調査手数料」)を支払うことを要求することができる。 (b) 調査手数料は、受理官庁が徴収する。調査手数料は、受理官庁が定める通貨(以下この16.1において「所定の通貨」という。)で支払う。 (c) 所定の通貨が国際調査機関が調査手数料を決定するに当たり用いた通貨(以下この16.1において「決定通貨」という。)である場合には、受理官庁は、96.2の規定に従つて調査手数料を所定の通貨で当該国際調査機関に移転する。 (d) 所定の通貨が決定通貨以外の通貨である場合においては、次の(i)又は(ii)に規定するとおりとする。 (i) 所定の通貨が決定通貨に自由に交換することができるものであるときは、事務局長は、調査手数料の支払のための通貨として所定の通貨を定めている各受理官庁ごとに、総会が定めた指針により、所定の通貨による当該手数料の換算額を決定する。受理官庁は、96.2の規定に従つて所定の通貨による当該手数料の換算額を国際調査機関に移転する。 (ii) 所定の通貨が決定通貨に自由に交換することができるものでないときは、受理官庁は、調査手数料を所定の通貨から決定通貨に交換する責任を負うものとし、96.2の規定に従い、国際調査機関が定める額の当該手数料を決定通貨により当該国際調査機関に移転する。 (e) 決定通貨以外の所定の通貨による調査手数料の支払に関し、国際調査機関が16.1(d)(i)の規定に基づき所定の通貨で現実に受領する額が、決定通貨に交換された場合において当該国際調査機関が決定した額より少ないときは、その差額は、国際事務局によつて当該国際調査機関に支払われるものとし、また、その現実に受領する額が多い場合には、その差額は、国際事務局に帰属する。 (f) 調査手数料の支払期間及び支払額については、国際出願手数料に関する15.3の規定を準用する。
216.2 払戻し 受理官庁は、次の場合には、調査手数料を出願人に払い戻す。 (i) 第十一条(1)の規定に基づく決定が否定的である場合 (ii) 国際調査機関へ調査用写しを送付する前に、国際出願が取り下げられ又は取り下げられたものとみなされた場合 (iii) 国の安全に関する規定により、国際出願が国際出願として取り扱われない場合
316.3 部分的な払戻し 国際調査機関が国際調査を行うに当たり41.1の規定に従つて先の調査の結果を考慮する場合には、当該国際調査機関は、国際出願について支払われた調査手数料を第十六条(3)(b)に規定する取決めで定める範囲において及び条件に従つて払い戻す。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則16.1(a)は各国際調査機関が調査手数料の支払を出願人に要求できると定め、同(b)は調査手数料を受理官庁が徴収すると定める。
規則16.1(a)は、各国際調査機関は出願人に対し、国際調査の実施並びに条約及び規則によって国際調査機関に与えられたその他のすべての任務の遂行に係る手数料である調査手数料を支払うことを要求することができると定め、同(b)は、調査手数料は受理官庁が徴収し、受理官庁が定める通貨で支払うと定める。国際調査は国際調査機関の役務であるから手数料はその機関のために取られるが、出願人が接する窓口は受理官庁一つであり、送付手数料も国際出願手数料も受理官庁が徴収するため、調査手数料も受理官庁がまとめて徴収したうえで規則96.2により国際調査機関に移転する仕組みになっている。支払期間と額は同(f)が国際出願手数料に関する規則15.3を準用するので、受理の日から1月以内に受理官庁に支払う。枝は(a)と(b)の文言をそのまま述べており、規則と一致する。

(a) 各国際調査機関は、出願人に対し、国際調査の実施並びに条約及びこの規則によつて国際調査機関に与えられたその他のすべての任務の遂行に係る手数料(「調査手数料」)を支払うことを要求することができる。(b) 調査手数料は、受理官庁が徴収する。調査手数料は、受理官庁が定める通貨(以下この16.1において「所定の通貨」という。)で支払う。
| 手数料 | 誰のため | 根拠 |
|---|---|---|
| 送付手数料 | 受理官庁 | 規則14.1 |
| 国際出願手数料 | 国際事務局 | 規則15.1・15.2 |
| 調査手数料 | 国際調査機関 | 規則16.1 |
116の2.1 受理官庁による求め (a) 受理官庁は、14.1(c)、15.3及び16.1(f)の規定に基づく支払時期までに手数料が当該受理官庁に支払われていないと認めた場合又は当該受理官庁に支払われた額が送付手数料、国際出願手数料及び調査手数料に不足すると認めた場合には、(d)の規定が適用される場合を除くほか、これらの手数料を賄うために必要な額及び、該当するときは、16の2.2の規定に基づく後払手数料を求めの日から一箇月以内に支払うよう出願人に求める。 (b) 削除 (c) 受理官庁は、(a)の規定に基づく求めを出願人に送付し、かつ、当該出願人が(a)に規定する期間内に支払うべき額(該当する場合には、16の2.2の規定に基づく後払手数料を含む。)を完全に支払わなかつた場合には、(e)の規定が適用される場合を除くほか、次の措置をとる。 (i) 第十四条(3)の規定に基づく宣言をすること。 (ii) 第二十九規則に定めるところにより手続をとること。 (d) 受理官庁が(a)の規定に基づく求めを送付する前に受領した支払は、14.1(c)、15.3、16.1(f)に規定する期間の満了前に受領したものとみなす。 (e) 受理官庁が第十四条(3)に規定する宣言を行う前に受領した支払は、(a)に規定する期間の満了前に受領したものとみなす。
216の2.2 後払手数料 (a) 受理官庁は、16の2.1(a)の規定に基づく求めに応じた手数料の支払には、後払手数料の受理官庁への支払を条件とすることができる。その額は、次のとおりとする。 (i) 求めにおいて特定された未払の手数料の額の五十パーセント (ii) (i)の規定に基づき計算された額が送付手数料より少ない場合には、送付手数料に等しい額 (b) 後払手数料の額は手数料表一に掲げる国際出願手数料の額(ただし国際出願の用紙が三十枚を超える場合の手数料を考慮に入れない)の五十パーセントを超えてはならない。
117.1 先の国内出願又は国際出願の謄本を提出する義務 (a) 第八条の規定により先の国内出願又は国際出願に基づく優先権の主張を伴う場合には、当該先の国内出願又は国際出願を受理した当局が認証したその出願の謄本(「優先権書類」)は、既に優先権書類が優先権を主張する国際出願とともに受理官庁に提出されている場合並びに(b)及び(bの2)の規定に従う場合を除くほか、優先日から十六箇月以内に出願人が国際事務局又は受理官庁に提出する。ただし、当該期間の満了後に国際事務局が受理した当該先の出願の写しは、その写しが国際出願の国際公開の日前に到達した場合には、当該期間の末日に国際事務局が受理したものとみなす。 (b) 優先権書類が受理官庁により発行される場合には、出願人は、優先権書類の提出に代えて、受理官庁に対し、優先権書類を、作成し及び国際事務局に送付するよう請求することができる。その請求は、優先日から十六箇月以内にするものとし、また、受理官庁は、手数料の支払を条件とすることができる。 (bの2) 国際事務局が優先権書類を実施細則に定めるところにより国際出願の国際公開の日前に電子図書館から入手可能である場合には、出願人は、優先権書類の提出に代えて、国際事務局に対し、国際公開の日前に、当該優先権書類を当該電子図書館から入手するよう請求することができる。 (c) (a)、(b)及び(bの2)の要件のいずれも満たされない場合には、指定官庁は、(d)の規定に従うことを条件として、優先権の主張を無視することができる。ただし、指定官庁は、事情に応じて相当の期間内に出願人に優先権書類を提出する機会を与えた後でなければ、優先権の主張を無視することはできない。 (d) 指定官庁は、(a)に規定する先の出願が国内官庁としての当該指定官庁に出願されている場合又は当該指定官庁が実施細則に定めるところにより優先権書類を電子図書館から入手可能な場合は、(c)の規定により優先権の主張を無視することはできない。
217.2 写しの入手の可能性 (a) 出願人が17.1(a)、又は(b)又は(bの2)の要件を満たす場合には、国際事務局は、指定官庁の明示の要請に応じて、国際出願の国際公開の後速やかに、優先権書類の写しを当該指定官庁に提供する。指定官庁は、出願人に対しては優先権書類の写しの提出を要求しない。出願人は、翻訳文を第二十二条に規定する当該期間の満了前に指定官庁に提出することを要求されることはない。出願人が国際出願の国際公開前に指定官庁に対し第二十三条(2)の規定に基づく明示の請求を行つた場合には、国際事務局は、指定官庁の明示の要請に応じて、優先権書類の写しの受理後速やかに当該写しを当該指定官庁に提供する。 (b) 国際事務局は、国際出願の国際公開前に優先権書類の写しを公衆の利用に供しない。 (c) 国際事務局は、国際出願が第二十一条の規定に基づき公開された場合には、請求により、費用の支払を条件として、いかなる者に対しても優先権書類の写しを提供する。ただし、次の場合を除く。 (i) 当該国際出願が公開前に取り下げられた場合 (ii) 関連のある優先権の主張が公開前に取り下げられた場合又は26の2.2(b)の規定に基づきなかつたものとみなされた場合
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「受理官庁に対し、当該優先権書類を当該電子図書館から入手するよう、優先日から16月以内に請求することができる」の部分である。規則17.1(bの2)の請求の相手は国際事務局であり、時期は国際公開の日前である。
規則17.1(a)は、8条の優先権の主張を伴う国際出願について、先の出願の認証した謄本である優先権書類を優先日から16月以内に出願人が国際事務局又は受理官庁に提出すると定め、(b)は優先権書類が受理官庁により発行される場合に、提出に代えて受理官庁に対し作成と国際事務局への送付を優先日から16月以内に請求できるとする。これに対し(bの2)は、国際事務局が優先権書類を実施細則に定めるところにより国際公開の日前に電子図書館から入手可能である場合に、出願人が提出に代えて国際事務局に対し、国際公開の日前に、当該優先権書類を電子図書館から入手するよう請求できると定める。電子図書館から取り寄せるのは優先権書類を保管し指定官庁に提供する国際事務局自身であるから、請求の相手も国際事務局であり、期限も16月ではなく国際公開の日前と置かれている。枝は(b)の受理官庁と16月を(bの2)の場面に混ぜている。

国際事務局が優先権書類を実施細則に定めるところにより国際出願の国際公開の日前に電子図書館から入手可能である場合には、出願人は、優先権書類の提出に代えて、国際事務局に対し、国際公開の日前に、当該優先権書類を当該電子図書館から入手するよう請求することができる。
| 道 | 相手 | 時期 |
|---|---|---|
| 謄本を自ら提出する((a)) | 国際事務局又は受理官庁 | 優先日から16月以内 |
| 受理官庁に作成・送付を請求する((b)) | 受理官庁 | 優先日から16月以内 |
| 電子図書館から入手するよう請求する((bの2)) | 国際事務局 | 国際公開の日前 |
118.1 住所及び国籍 (a) 出願人が自ら居住者又は国民であると主張する締約国の居住者又は国民であるかどうかの問題は、(b)及び(c)の規定に従うことを条件として、当該締約国の国内法令によるものとし、受理官庁が決定する。 (b) いかなる場合にも、 (i) 締約国において現実かつ真正の工業上又は商業上の営業所を有することは、当該締約国において住所を有するものとみなす。 (ii) 締約国の国内法令に従つて設立された法人は、当該締約国の国民とみなす。 (c) 国際出願が受理官庁としての国際事務局にされた場合には、国際事務局は、実施細則に定めるところにより、関係締約国の国内官庁又はその関係締約国のために行動する国内官庁に対し、(a)の問題について決定を行うよう要請する。国際事務局は、出願人にその要請について通知する。出願人は、当該国内官庁に対して直接論拠を提出する機会を有する。当該国内官庁は、その問題について速やかに決定を行う。
218.2 削除 [削除]
318.3 二人以上の出願人 二人以上の出願人がある場合において、出願人のうち少なくとも一人が第九条の規定に基づき国際出願をする資格を有するときは、国際出願をすることができる。
418.4 出願人についての国内法令に規定する要件に関する情報 (a)及び(b) 削除 (c) 国際事務局は、国内出願をする資格を有する者(発明者、発明者の承継人、発明の所有者その他の者)に関する各国の国内法令に関する情報を随時公表するものとし、指定国における国際出願の効果が、その指定国につき出願人として表示されている者がその指定国の国内法令に基づき国内出願をする資格を有する者であるかどうかによつて影響されることがある旨の警告を当該情報に付記する。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則18.1(b)(ii)は、いかなる場合にも、締約国の国内法令に従って設立された法人は当該締約国の国民とみなすと定める。
9条(1)は締約国の居住者及び国民が国際出願をすることができると定め、出願人が主張する締約国の居住者又は国民であるかどうかは、規則18.1(a)により当該締約国の国内法令に従って受理官庁が決定する。ただし同(b)は、いかなる場合にも、締約国において現実かつ真正の工業上又は商業上の営業所を有することは当該締約国において住所を有するものとみなし((i))、締約国の国内法令に従って設立された法人は当該締約国の国民とみなす((ii))と定める。法人の国籍の観念は国ごとに異なり、国内法令に委ねるだけでは出願の資格が受理官庁ごとに揺れるので、設立準拠法の国を国民とみなす最低限の共通の基準を規則の側で置いたものである。枝は規則18.1(b)(ii)の文言どおりである。パリ条約3条が非同盟国の国民のうち同盟国に住所又は営業所を有する者を同盟国の国民とみなすのと異なり、この規定は締約国の法人の国籍を定めるものである。

いかなる場合にも、(ⅰ)締約国において現実かつ真正の工業上又は商業上の営業所を有することは、当該締約国において住所を有するものとみなす。(ⅱ)締約国の国内法令に従つて設立された法人は、当該締約国の国民とみなす。
- 資格がある者:締約国の居住者又は国民である(9条(1))。パリ条約の同盟国の国民であることは要件ではない
- 法人:締約国の国内法令に従って設立された法人はその国の国民とみなす(規則18.1(b)(ii))
- 営業所:締約国に現実かつ真正の工業上又は商業上の営業所を有することはその国の住所とみなす(規則18.1(b)(i))
- 複数の出願人:少なくとも一人が資格を有すれば足りる(規則18.3)
119.1 出願先 (a) 国際出願は、(b)の規定が適用される場合を除くほか、出願人の選択により、次のいずれかに対して行う。 (i) 出願人がその居住者である締約国の国内官庁又はその締約国のために行動する国内官庁 (ii) 出願人がその国民である締約国の国内官庁又はその締約国のために行動する国内官庁 (iii) 国際事務局(出願人がその居住者又は国民である締約国のいかんを問わない。) (b) 締約国は、他の締約国又は政府間機関との間で、当該他の締約国の国内官庁又は政府間機関が自国の国内官庁に代わつて自国の居住者又は国民である出願人のための受理官庁として全部又は一部の目的のために行動することについて合意することができる。その合意にかかわらず、当該締約国の国内官庁は、第十五条(5)の規定の適用上、権限のある受理官庁とみなす。 (c) 総会は、第九条(2)の規定に基づいて行つた決定に関連して、その特定した国の居住者又は国民の出願のための受理官庁として行動する国内官庁又は政府間機関を選定する。その選定には、当該国内官庁又は政府間機関の事前の同意を必要とする。
219.2 二人以上の出願人 二人以上の出願人がある場合において、 (i) 国際出願がされた国内官庁が出願人のうちの少なくとも一人がその居住者若しくは国民である締約国の国内官庁又はその締約国のために行動する国内官庁であるときは、19.1に規定する要件は満たされたものとみなす。 (ii) 出願人のうちの少なくとも一人が締約国の居住者又は国民であるときは、国際出願は、19.1(a)(iii)の規定に基づき国際事務局に対して行うことができる。
319.3 受理官庁の任務を委任した事実の公表 (a) 19.1(b)に規定する合意は、他の締約国の国内官庁若しくは当該他の締約国のために行動する国内官庁又は政府間機関に受理官庁の任務を委任した締約国が国際事務局に速やかに通知する。 (b) 国際事務局は、(a)の通知の受領の後速やかにその通知を公報に掲載する。
419.4 受理官庁としての国際事務局への送付 (a) 国際出願が条約に基づいて受理官庁として行動する国内官庁にされた場合において、次のときは、その国際出願は、(b)の規定に従うことを条件として、19.1(a)(iii)の規定に基づく受理官庁としての国際事務局に代わつて当該国内官庁が受理したものとみなす。 (i) 当該国内官庁が19.1又は19.2の規定に従いその国際出願の受理を管轄しないとき。 (ii) その国際出願が、12.1(a)の規定に基づき当該国内官庁が認める言語ではない又は明細書の配列リストの部分に記載されている言語依存フリーテキストが12.1(d)の規定に基づき当該国内官庁が認める言語ではないが、12.1(a)又は(d)の規定に基づき受理官庁としての国際事務局が認める言語で行われたとき。 (iiの2) 国際出願の全部又は一部が、当該国内官庁が認めていない電子形式によつて行われたとき。 (iii) 当該国内官庁及び国際事務局が、(i)、(ii)及び(iiの2)の規定に従つて明記された理由以外の理由により、出願人の承諾を得て、この第十九規則に規定する手続を適用することを合意したとき。 (b) 国内官庁は、19.1(a)(iii)の規定に基づく受理官庁としての国際事務局に代わり、(a)の規定に従つて国際出願を受理する場合には、その国際出願を、国の安全に関する規定によつて送付することが妨げられない限り、国際事務局に速やかに送付する。当該国内官庁は、その送付について、第十四規則の規定に基づいて課する送付手数料に等しい手数料を課することができる。送付された国際出願は、当該国内官庁がその国際出願の受理の日に19.1(a)(iii)の規定に基づいて受理官庁としての国際事務局が受理したものとみなす。 (c) 14.1(c)、15.3及び16.1(f)の規定の適用上、(b)の規定に基づき国際出願が国際事務局に送付された場合には、国際出願の受理の日は、国際事務局が実際に受理した日とみなす。この(c)の規定の適用上、(b)の末文の規定は適用しない。
この条文が問われた枝 9問
誤り。違うのは「国内官庁に対してのみ行わなければならない」の部分である。規則19.1(a)は、出願人の選択により、居住国又は国籍国の国内官庁のほか、国際事務局に対しても国際出願をすることができると定める。
10条は、国際出願は所定の受理官庁にするものと定め、どの官庁が受理官庁になるかは規則19.1が定める。規則19.1(a)は、国際出願は出願人の選択により、出願人がその居住者である締約国の国内官庁又はその締約国のために行動する国内官庁、出願人がその国民である締約国の国内官庁又はその締約国のために行動する国内官庁、そして国際事務局のいずれかに対して行うとし、国際事務局については出願人がその居住者又は国民である締約国のいかんを問わないとする。国際事務局は全ての締約国の出願人のための受理官庁として行動し、どの国の出願人も自国の官庁を経ずに国際出願をできるようにする仕組みである。したがって、国内官庁に対してのみ行わなければならないとする枝は、国際事務局という出願先を落としている点で規則19.1(a)とずれる。二人以上の出願人があるときは、少なくとも一人が締約国の居住者又は国民であれば国際事務局に対して出願できる(規則19.2)。

国際出願は、(b)の規定が適用される場合を除くほか、出願人の選択により、次のいずれかに対して行う。(ⅰ)出願人がその居住者である締約国の国内官庁又はその締約国のために行動する国内官庁 (ⅱ)出願人がその国民である締約国の国内官庁又はその締約国のために行動する国内官庁 (ⅲ)国際事務局(出願人がその居住者又は国民である締約国のいかんを問わない。)
- 出願先:居住国の国内官庁、国籍国の国内官庁、国際事務局のいずれかを出願人が選ぶ(規則19.1(a))
- 国際事務局:出願人がどの締約国の居住者又は国民であるかを問わず受理官庁になる(規則19.1(a)(iii))
- 二人以上の出願人:少なくとも一人がその居住者又は国民である締約国の国内官庁なら要件を満たし、少なくとも一人が締約国の居住者又は国民なら国際事務局に出せる(規則19.2)
- 出願人の資格:締約国の居住者又は国民である(9条(1))
正しい。規則62.2は、19条の補正書の提出の時に国際予備審査の請求書が既に提出されている場合を前提に、補正書の写しの国際予備審査機関への提出と送付を定めている。
19条(1)の補正は、国際調査報告を受け取った後、その送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までに国際事務局に補正書を提出してする(規則46.1)。一方、国際予備審査の請求は国際調査報告及び見解書の送付から3月又は優先日から22月の遅い方までにできるので(規則54の2.1(a))、出願人が調査報告を受け取ってすぐ請求書を提出し、その後に19条の補正書を出すことがある。規則62.2はこの場合を正面から定め、19条の規定に基づく補正書の提出の時に国際予備審査の請求書が既に提出されている場合には、出願人は補正書を国際事務局に提出すると同時にその写し等を国際予備審査機関にも提出することが望ましいとし、いかなる場合にも国際事務局がその写しを当該機関に速やかに送付するとする。請求書の提出後にした19条の補正も国際予備審査のために考慮に入れられるので(規則66.1(d))、審査機関に補正の内容を届ける必要があるからである。枝のいう場合は制度上あり得るものとして規則が想定しており、枝は正しい。

第十九条の規定に基づく補正書の提出の時に国際予備審査の請求書が既に提出されている場合には、出願人は、その補正書を国際事務局に提出すると同時にその写し、同条に規定する説明書の写し及び46.5(b)の規定に従つて要求される書簡の写しを国際予備審査機関にも提出することが望ましい。いかなる場合にも、国際事務局は、そのような補正書の写し、説明書の写し及び書簡の写しを当該国際予備審査機関に速やかに送付する。
正しい。規則46.5(a)は、出願人は19条の規定に基づく補正をする場合には、最初に提出したすべての請求の範囲と差し替えるために、完全な一式の請求の範囲を含む差替え用紙を提出しなければならないと定める。
19条(1)は、出願人は国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出することにより国際出願の請求の範囲について1回に限り補正をすることができると定める。その形式を定める規則46.5(a)は、出願人は19条の補正をする場合には、最初に提出したすべての請求の範囲と差し替えるために、完全な一式の請求の範囲を含む差替え用紙を提出しなければならないとし、同(b)は、差替え用紙に、補正により異なるものとなる請求の範囲の特定と相違の注意喚起、削除された請求の範囲の特定、出願時の国際出願中の補正の根拠の表示を記載した書簡を添付するとする。19条補正は国際公開において出願時の請求の範囲とともに全文が掲載され(規則48.2(f))、各指定官庁に送達されるため、一部の請求の範囲だけを差し替える形では補正後の請求の範囲の全体が一目で分からず、公開と送達の基礎として使えない。そのため完全な一式を求めたものである。枝は規則46.5(a)のとおりである。

出願人は、第十九条の規定に基づく補正をする場合には、最初に提出したすべての請求の範囲と差し替えるために、完全な一式の請求の範囲を含む差替え用紙を提出しなければならない。
- 時期:国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までである(規則46.1)。期間後でも国際公開の技術的な準備の完了前に国際事務局に到達すれば期間の末日に受理したものとみなされる
- 対象・回数:請求の範囲だけを1回に限る(19条(1))。明細書・図面は19条では補正できない
- 提出先・言語:直接国際事務局に、国際公開の言語で提出する(規則46.2・46.3)
- 形式:最初のすべての請求の範囲と差し替える完全な一式の差替え用紙と、相違・削除・根拠を記載した書簡である(規則46.5)
- 範囲:出願時における国際出願の開示の範囲を超えてはならない(19条(2))
正しい。規則46.5(b)(iii)は、19条の補正の差替え用紙に添付する書簡に、出願時における国際出願中の補正の根拠を表示することを記載すると定める。
19条(1)は、出願人が国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出することにより請求の範囲について1回に限り補正をすることができると定め、同条(2)は補正が出願時における国際出願の開示の範囲を超えてはならないとする。規則46.5(a)は、19条の補正をする場合には最初に提出したすべての請求の範囲と差し替えるために完全な一式の請求の範囲を含む差替え用紙を提出しなければならないとし、同条(b)は差替え用紙に添付する書簡に、補正により異なるものとなる請求の範囲の特定と相違への注意の喚起、削除された請求の範囲の特定、出願時における国際出願中の補正の根拠の表示を記載すると定める。補正後の請求の範囲は国際公開に出願時のものと並べて掲載され、指定官庁や国際予備審査機関がそのまま読むので、どこがどう変わり、その変更が当初の開示のどこに基づくのかを出願人の側で示させ、開示の範囲内かを確かめやすくしているのである。枝は(b)(iii)の内容をそのまま述べている。

差替え用紙には、次のことを記載した書簡を添付する。(ⅰ) 最初に提出した請求の範囲と補正により異なるものとなる請求の範囲を特定し、及び最初に提出した請求の範囲と補正後の請求の範囲との相違について注意を喚起すること。(ⅱ) 最初に提出した請求の範囲であつて補正により削除されたものを特定すること。(ⅲ) 出願時における国際出願中の補正の根拠を表示すること。
- 時期:国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までである(規則46.1)
- 対象:請求の範囲だけである。明細書・図面は19条では補正できない
- 回数:1回に限る
- 提出先:直接国際事務局である(規則46.2)
- 形式:完全な一式の請求の範囲の差替え用紙に、相違の特定・削除の特定・補正の根拠の表示を記載した書簡を添付する(規則46.5)
- 言語:国際公開の言語である(規則46.3)
正しい。規則90.2(b)は、2人以上の出願人が共通の代理人も共通の代表者も選任しなかったときは、規則19.1により受理官庁に国際出願をする資格を有する出願人のうち願書に最初に記載されている出願人を共通の代表者とみなすと定める。
規則90.2(a)は、2人以上の出願人がある場合にすべての出願人を代理する代理人(共通の代理人)を選任しなかったときは、9条により国際出願をする資格を有する出願人のうちの一人を共通の代表者として他の出願人が選任することができるとし、同条(b)は、共通の代理人も共通の代表者も選任しなかったときは、規則19.1に基づき受理官庁に国際出願をする資格を有する出願人のうち願書に最初に記載されている出願人をすべての出願人の共通の代表者とみなすと定める。受理官庁や国際事務局が複数の出願人の全員に通知を送り、全員から手続を受け付けるのでは処理が煩雑になるので、出願人側に窓口を一本化させ、誰も決めなければ願書の記載順で自動的に決まる仕組みにしているのである。ただし規則90の2.5により、みなされた共通の代表者は取下げの通告に他の出願人の代わりに署名する権限を持たない。枝は(b)の内容をそのまま述べている。

二人以上の出願人がある場合において、すべての出願人が90.1(a)の規定に基づき共通の代理人又は(a)の規定に基づき共通の代表者を選任しなかつたときは、19.1の規定に基づき受理官庁に国際出願をする資格を有する出願人のうち願書に最初に記載されている出願人をすべての出願人の共通の代表者とみなす。
- 代理人:受理官庁に対して手続をする資格を有する者を選任できる(規則90.1(a))
- 共通の代表者:2人以上の出願人が共通の代理人を選任しないときは、国際出願をする資格を有する出願人の一人を他の出願人が選任できる(規則90.2(a))
- みなし:どちらも選任しないときは、受理官庁に出願する資格を有する出願人のうち願書に最初に記載された者が共通の代表者とみなされる(規則90.2(b))
- みなされた共通の代表者の限界:取下げの通告に他の出願人の代わりに署名する権限はない(規則90の2.5)
正しい。規則46.2は、19条の規定に基づく補正書は直接国際事務局に提出すると定める。
19条(1)は、出願人は国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出することにより、国際出願の請求の範囲について1回に限り補正をすることができると定め、規則46.2は、19条の規定に基づく補正書は直接国際事務局に提出すると定める。19条補正は国際調査報告を受けて請求の範囲を直し、補正後の請求の範囲を出願時の請求の範囲と併せて国際公開に載せるための補正であり、国際公開を行うのは国際事務局である(21条)から、提出先は受理官庁でも国際調査機関でもなく国際事務局とされている。枝は規則46.2の文言どおりである。期間は国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までであり、期間後でも国際公開の技術的な準備の完了前に国際事務局に到達した補正書は期間の末日に受理したものとみなされる(規則46.1)。34条の補正の提出先は国際予備審査機関であり、提出先が異なる。

第十九条の規定に基づく補正書は、直接国際事務局に提出する。
- 時期:国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までである(規則46.1)
- 対象:請求の範囲だけである。明細書・図面は19条では補正できない
- 回数:1回に限る
- 提出先:直接国際事務局である(規則46.2)。受理官庁・国際調査機関ではない
- 言語:国際公開の言語である(規則46.3)
誤り。違うのは「補正は、国際出願の言語でする」の部分である。規則46.3により、国際出願が国際公開に用いられる言語以外の言語でされた場合、19条の補正は国際公開の言語でする。
19条(1)は、出願人が国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出して国際出願の請求の範囲について1回に限り補正をする機会を与えると定め、その言語を規則46.3が、国際出願が国際公開に用いられる言語以外の言語でされた場合には、第十九条の規定に基づく補正は、国際公開の言語でする、と定める。19条の補正は国際事務局に直接提出され、補正後の請求の範囲は規則48.2(f)により国際公開に含めて公開される。国際公開は規則48.3の公開言語で行われるので、国際出願が公開言語以外の言語でされ翻訳文によって公開される場合には、補正書を公開の言語でそろえなければ公開に組み込めない。同じ理由で、19条(1)の説明書も規則46.4により国際公開の言語で作成する。枝は補正の言語を国際出願の言語とする点で規則46.3と食い違う。

国際出願が国際公開に用いられる言語以外の言語でされた場合には、第十九条の規定に基づく補正は、国際公開の言語でする。
- 期間:国際調査報告の送付の日から2箇月又は優先日から16箇月の遅い方(規則46.1)
- 提出先:国際事務局に直接提出する(19条(1)・規則46.2)
- 言語:国際出願が国際公開の言語以外の言語でされた場合は国際公開の言語でする(規則46.3)
- 説明書:国際公開の言語で作成する(規則46.4)
- 対象:請求の範囲のみ、1回に限る(19条(1))
誤り。違うのは「補正書の写しを国際予備審査機関に提出しなければならない」の部分である。規則53.9(a)(i)は請求書とともに補正書の写しを提出することが望ましいとするにとどまり、写しは規則62.1(ii)により国際事務局が送付する。
規則53.9(a)は、19条の規定に基づく補正が行われた場合に、出願人は国際予備審査のため、補正に関する記述に、当該補正を考慮する((i))か、34条の補正により取り消されたものとみなす((ii))かのいずれを希望するかを表示するものとし、考慮を希望する場合には、国際予備審査の請求書とともに補正書の写し及び規則46.5(b)の書簡の写しを提出することが望ましいと定める。望ましいと書かれているのは、19条補正書は国際事務局に提出されるもので(規則46.2)、規則62.1(ii)により、国際事務局が国際予備審査の請求書又はその写しを受領した時に、19条補正書の写しと説明書の写し及び書簡の写しを国際予備審査機関に速やかに送付する仕組みがあるからである。出願人が写しを添えれば審査が早く始まるというだけで、添えなければ補正が考慮されないわけではない。枝は、写しの提出を考慮の条件とする点で規則53.9(a)(i)と規則62.1(ii)に反する。

出願人は、第十九条の規定に基づく補正が行われた場合には、国際予備審査のため、補正に関する記述にその補正について次のいずれを希望するかを表示する。(ⅰ) 当該補正を考慮する。この場合には、国際予備審査の請求書とともに補正書の写し及び46.5(b)の規定に従つて要求される書簡の写しを提出することが望ましい。(ⅱ) 当該補正は、第三十四条の規定に基づく補正により取り消されたものとみなす。
- 補正に関する記述:19条補正を考慮するか、34条補正により取り消されたものとみなすかを請求書に表示する(規則53.9(a))
- 写しの提出:考慮を希望するときは請求書とともに写しを提出することが望ましい。義務ではない(規則53.9(a)(i))
- 国際事務局の送付:請求書又はその写しを受領した時に、19条補正書・説明書・書簡の写しを国際予備審査機関に速やかに送付する(規則62.1(ii))
- 請求書の後の19条補正:出願人は写しを国際予備審査機関にも提出することが望ましく、いかなる場合にも国際事務局が速やかに送付する(規則62.2)
- 34条補正書を請求書とともに提出するときは、その旨を補正に関する記述に表示する(規則53.9(c))
誤り。違うのは「その国際出願を管轄する国内官庁に送付する」の部分である。規則19.4により、管轄しない国内官庁にされた国際出願は受理官庁としての国際事務局に代わって受理したものとみなされ、国際事務局に送付される。
規則19.4(a)は、国際出願が条約に基づいて受理官庁として行動する国内官庁にされた場合において、当該国内官庁が規則19.1又は19.2によりその受理を管轄しないときは、その国際出願は規則19.1(a)(iii)の受理官庁としての国際事務局に代わって当該国内官庁が受理したものとみなすと定め、同(b)は、その国内官庁が国際出願を国の安全に関する規定によって妨げられない限り速やかに国際事務局に送付すると定める。国際事務局はどの締約国の居住者及び国民についても受理官庁となれるので、管轄のない官庁に出された出願も国際事務局が受理したものとみなせば、受理の日を国際出願日として失わせずに済む。出願人の居住国や国籍国の国内官庁を探して回送する仕組みは置かれていない。枝は送付先を管轄する国内官庁としている点が規則と食い違う。

国際出願が条約に基づいて受理官庁として行動する国内官庁にされた場合において、次のときは、その国際出願は、(b)の規定に従うことを条件として、19.1(a)(ⅲ)の規定に基づく受理官庁としての国際事務局に代わつて当該国内官庁が受理したものとみなす。(ⅰ) 当該国内官庁が19.1又は19.2の規定に従いその国際出願の受理を管轄しないとき。
- 出願人が居住する締約国の国内官庁(規則19.1(a)(i))
- 出願人が国民である締約国の国内官庁(規則19.1(a)(ii))
- 国際事務局(規則19.1(a)(iii))。どの締約国の居住者・国民でも選べる
- 管轄のない国内官庁に出した場合は、国際事務局に代わって受理したものとみなし、国際事務局に送付する(規則19.4)
120.1 第十一条の規定に基づく決定 (a) 受理官庁は、国際出願として提出される書類を受理した後速やかにその書類が第十一条(1)に掲げる要件を満たしているかどうかを決定する。 (b) 出願人の氏名若しくは名称が誤つて綴られている場合、そのすべての名が記載されていない場合又は法人にあつてはその名称の記載が略称で若しくは不完全に行われている場合であつても、出願人の氏名又は名称の記載は、当該出願人の同一性を確認することができるように行われているときは、第十一条(1)(iii)(c)の規定の適用上、十分なものとする。 (c) 明細書であると認められる部分(明細書の配列リストの部分を除く。)及び請求の範囲であると認められる部分が12.1(a)の規定により受理官庁が認める言語で作成されている場合には、第十一条(1)(ii)の規定の適用上、十分なものとする。 (d) (c)の規定が千九百九十七年十月一日において受理官庁の適用する国内法令に適合しない場合には、当該受理官庁がその旨を千九百九十七年十二月三十一日までに国際事務局に通告することを条件として、同規定は、当該国内法令に引き続き適合しない間、当該受理官庁については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
220.2 第十一条の規定に基づく肯定的な決定 (a) 受理官庁は、国際出願として提出される書類を受理する時に、第十一条(1)に掲げる要件が満たされていると決定した場合には、当該国際出願を受理した日を国際出願日として認める。 (b) 受理官庁は、国際出願日を認めた国際出願の願書に、実施細則に定める押印をする。願書に当該押印をした一通を、国際出願の記録原本とする。 (c) 受理官庁は、出願人に国際出願番号及び国際出願日を速やかに通知すると同時に、国際事務局に対し、出願人に送付した通知の写しを送付する。ただし、22.1(a)の規定に従い、受理官庁が国際事務局に記録原本を既に送付している場合又は出願人への通知と同時に国際事務局に記録原本を送付する場合は、この限りでない。
320.3 第十一条の規定に基づく欠陥 (a) 受理官庁は、国際出願として提出される書類が第十一条(1)に掲げる要件を満たしているかどうかを決定するに当たつて、第十一条(1)に掲げる要件を満たしていない、又は満たしていると思われないと認めた場合には、当該受理官庁は、出願人の選択により、出願人に対し次のいずれかのことを求める。 (i) 第十一条(2)の規定に基づき必要とされる補充書を提出すること。 (ii) 当該要件が第十一条(1)(iii)(d)又は(e)に規定する要素に関するものである場合には、当該要素を4.18の規定に基づく引用により含めることを20.6(a)の規定に従つて確認すること。 また、意見がある場合には、20.7の規定に基づく当該期間内に意見を述べることを求める。受理官庁は、優先権の主張の基礎となる出願の日から十二箇月を経過した後に当該期間が満了する場合には、これにつき出願人の注意を喚起する。 (b) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、 (i) 出願人が、受理官庁が国際出願として提出されたものを受理した日の後であるが20.7に規定する当該期間内である一層遅い日に、第十一条(2)の規定に基づき必要とされる補充書を受理官庁に提出する場合には、受理官庁は、その一層遅い日を国際出願日として認め、また20.2(b)及び(c)に規定するところによつて処理する。 (ii) 第十一条(1)(iii)(d)又は(e)に規定する要素が、20.6(b)の規定に基づき、第十一条(1)(iii)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日に当該国際出願に記載されているものとみなされた場合には、受理官庁は、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日を国際出願日として認め、20.2(b)及び(c)に定めるところによつて処理する。 (c) 受理官庁は、第十一条(1)に掲げる要件が書類の受理の時に満たされていたにも関わらず(a)の規定に基づく求めを誤つて発出したことを後に発見し又は出願人の応答に基づいて知つた場合には、20.2に規定するところによつて処理する。
420.4 第十一条の規定に基づく否定的な決定 受理官庁は、20.7に規定する当該期間内に20.3(a)に規定する補充書若しくは確認書を受領しなかつた場合又は補充書若しくは確認書を受領したが、当該出願について、なお第十一条(1)に掲げる要件が満たされていない場合には、次の措置をとる。 (i) 出願人に対し、その出願が国際出願として取り扱われないことを理由を示して速やかに通知する。 (ii) 国際事務局に対し、当該書類の番号が国際出願番号として用いられないことを通知する。 (iii) 国際出願として提出されたものを構成する書類及びそれに関連するすべての通信文を93.1に定めるところによつて保存する。 (iv) 第二十五条(1)にいう出願人の請求により国際事務局が(iii)の書類の写しを必要とし、かつ、特に要求する場合には、その写しを国際事務局に送付する。
520.5 欠落部分 (a) 受理官庁は、国際出願として提出される書類が第十一条(1)に掲げる要件を満たしているかどうかを決定するに当たつて、明細書、請求の範囲、又は図面の部分が欠落している若しくは欠落していると思われると認める場合(すべての図面が欠落している若しくは欠落していると認められる場合を含むが、第十一条(1)(iii)(d)又は(e)に規定する要素の全体が欠落している若しくは欠落していると認められる場合及び20.5の2(a)に規定する場合を除く。以下「欠落部分」という。)には、出願人の選択により、速やかに出願人に対し次のいずれかのことを求める。 (i) 欠落部分を提出することにより、国際出願として提出されたものを完成すること。 (ii) 4.18の規定に基づき当該部分を引用により含めることを20.6(a)の規定に従つて確認すること。 また、意見がある場合には、20.7に規定する当該期間内に意見を述べることを求める。受理官庁は、優先権の主張の基礎となる出願の日から十二箇月を経過した後に当該期間が満了する場合には、これにつき出願人の注意を喚起する。 (b) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、出願人が、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日又は満たす日の前であるが20.7に規定する当該期間内に、国際出願として提出されたものを完成するために(a)に規定する欠落部分を当該受理官庁に提出した場合には、当該部分は国際出願に含まれるものとし、受理官庁は、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日を国際出願日として認め、20.2(b)及び(c)に定めるところによつて処理する。 (c) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、出願人が、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日の後であるが20.7に規定する当該期間内に、国際出願を完成するために(a)に規定する欠落部分を当該受理官庁に提出した場合には、当該部分は国際出願に含まれるものとし、受理官庁は、国際出願日を当該受理官庁が当該部分を受理した日に訂正し、当該出願人にその旨を通知し、実施細則に定めるところによつて処理する。 (d) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、(a)に規定する部分が、20.6(b)の規定に基づき、第十一条(1)(iii)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日に国際出願として提出されたものに記載されているとみなす場合には、当該受理官庁は、第十一条(1)に掲げる要件のすべてが満たされた日を国際出願日として認め、20.2(b)及び(c)に定めるところによつて処理する。 (e) (c)の規定に基づき国際出願日が訂正された場合には、出願人は、(c)の規定に基づく通知の日から一箇月以内に受理官庁に提出する書面において、当該欠落部分を無視することを請求することができる。この場合には、当該欠落部分は提出されなかつたものとみなされるとともに、当該規定に基づく国際出願日の訂正はなされなかつたものとみなされ、受理官庁は、実施細則に定めるところによつて処理する。
520.5の2 誤つて提出された要素及び部分 (a) 受理官庁は、国際出願として提出される書類が第十一条(1)に掲げる要件を満たしているかどうかを決定するに当たり、第十一条(1)(iii)(d)若しくは(e)に規定する要素の全体が誤つて提出された若しくは提出されたと認められる場合、又は明細書、請求の範囲、若しくは図面の部分が誤つて提出された若しくは提出されたと認められる場合(すべての図面が誤つて提出された又は誤つて提出されたと認められる場合を含む。以下「誤つて提出された要素又は部分」という。)には、出願人の選択により、速やかに出願人に対して次のいずれかのことを求める。 (i) 正しい要素又は部分を提出することにより、国際出願として提出されたものを補充すること。 (ii) 4.18の規定に基づき当該正しい要素又は部分を引用により含めることを20.6(a)の規定に従つて確認すること。また、意見がある場合には、20.7に規定する当該期間内に意見を述べることを求める。受理官庁は、優先権の主張の基礎となる出願の日から十二箇月を経過した後に当該期間が満了する場合には、これにつき出願人の注意を喚起する。 (b) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、出願人が、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日又は満たす日の前であるが20.7に規定する当該期間内に、国際出願として提出されたものを補充するために正しい要素又は部分を当該受理官庁に提出した場合には、当該正しい要素又は部分は国際出願に含まれるものとし、誤つて提出された要素又は部分は国際出願から削除されるものとし、受理官庁は、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日を国際出願日として認め、20.2(b)及び(c)並びに実施細則に定めるところによつて処理する。 (c) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、出願人が、第十一条(1)に掲げる要件のすべてを満たした日の後であるが20.7に規定する当該期間内に、国際出願を補充するために正しい要素又は部分を当該受理官庁に提出した場合には、当該正しい要素又は部分は国際出願に含まれるものとし、誤つて提出された要素又は部分は国際出願から削除されるものとし、受理官庁は、国際出願日を当該受理官庁が当該正しい要素又は部分を受理した日に訂正し、当該出願人にその旨を通知し、実施細則に定めるところによつて処理する。 (d) (a)の規定に基づく求め又はその他の理由による結果、正しい要素又は部分が、20.6(b)の規定に基づき、第十一条(1)(iii)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日に国際出願として提出されたものに記載されているとみなす場合には、誤つて提出された要素又は部分は国際出願に残るものとし、当該受理官庁は、第十一条(1)に掲げる要件のすべてが満たされた日を国際出願日として認め、20.2(b)及び(c)並びに実施細則に定めるところによつて処理する。 (e) (c)の規定に基づき国際出願日が訂正された場合には、出願人は、(c)の規定に基づく通知の日から一箇月以内に受理官庁に提出する書面において、当該正しい要素又は部分を無視することを請求することができる。この場合には、当該正しい要素又は部分は提出されなかつたもの、当該誤つて提出された要素又は部分は削除されなかつたもの及び当該規定に基づく国際出願日の訂正はなされなかつたものとみなされ、受理官庁は、実施細則に定めるところによつて処理する。
620.6 要素及び部分の引用により含めることの確認 (a) 出願人は、受理官庁に、4.18の規定に基づき要素又は部分を当該国際出願に引用により含めることを確認する書面の通知を20.7に規定する当該期間内に、次のものとともに提出することができる。 (i) 先の出願に記載されている要素の全体又は当該部分を含む一又は二以上の用紙 (ii) 出願人が、優先権書類に関して17.1(a)、(b)又は(bの2)の規定に従つていない場合には、提出された先の出願の写し (iii) 先の出願が、当該国際出願がされた言語ではない場合には、当該国際出願の言語による先の出願の翻訳文、また12.3(a)又は12.4(a)の規定に基づき当該国際出願の翻訳が要求されている場合には、当該国際出願がされた言語による先の出願の翻訳文及び、当該翻訳文の言語への翻訳文 (iv) 明細書、請求の範囲又は図面の部分の場合には、先の出願のどこに当該部分が記載されているかに関する表示及び(iii)に規定する翻訳文(該当する場合) (b) 受理官庁が、4.18及び(a)に掲げる要件に従つていること並びに(a)に規定する当該要素又は部分が先の出願に完全に記載されていることを認めた場合には、当該要素又は部分は、第十一条(1)(iii)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日に、国際出願として提出されたものに記載されていたものとみなす。 (c) 受理官庁が、4.18若しくは(a)の規定に基づく要件に従つていないこと又は(a)に規定する当該要素若しくは部分が先の出願に完全には記載されていないことを認めた場合には、当該受理官庁は、20.3(b)(i)、20.5(b)、20.5(c)、20.5の2(b)又は20.5の2(c)に定めるところによつて処理する。
720.7 期間 (a) 20.3(a)及び(b)、20.4、20.5(a)、(b)及び(c)、20.5の2(a)、(b)及び(c)、並びに20.6(a)に規定する期間は、次のとおりとする。 (i) 20.3(a)、20.5(a)又は20.5の2(a)の規定に基づく求めを出願人に発出している場合には、その求めの日から二箇月 (ii) 当該求めを出願人に発出していない場合には、第十一条(1)(iii)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日から二箇月 (b) 第十一条(2)の規定に基づく補充又は20.6(a)の規定に基づく通知であつて第十一条(1)(iii)(d)若しくは(e)に規定する要素を引用により含めることを確認するもののいずれも(a)の規定に基づく期間の満了前に受理官庁が受理していない場合において、当該期間の満了後であるが、当該受理官庁が20.4(i)の規定に基づく書面を当該出願人へ送付する前に受理官庁が受理した当該補充又は通知は、当該期間内に受理されたものとみなす。
820.8 国内法令との不適合 (a) 二千五年十月五日において20.3(a)(ii)及び(b)(ii)、20.5(a)(ii)及び(d)、並びに20.6の規定が受理官庁によつて適用される国内法令に適合しない場合には、当該受理官庁がその旨を二千六年四月五日までに国際事務局に通告することを条件として、これらの規定は、その国内法令に適合しない間、当該受理官庁に提出された国際出願については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。 (aの2) 二千十九年十月九日において20.5の2(a)(ii)及び(d)の規定が受理官庁によつて適用される国内法令に適合しない場合には、当該受理官庁がその旨を二千二十年四月九日までに国際事務局に通告することを条件として、これらの規定は、その国内法令に適合しない間、当該受理官庁に提出された国際出願については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。 (aの3) 20.8(a)又は(aの2)の適用上、4.18及び20.6の規定に基づき要素又は部分が引用により当該国際出願に含まれない場合には、受理官庁は、20.3(b)(i)、20.5(b)、20.5(c)、20.5の2(b)又は20.5の2(c)の定めるところによつて処理する。受理官庁が20.5(c)又は20.5の2(c)の定めるところによつて処理する場合には、出願人は20.5(e)又は20.5の2(e)の定めるところによつて処理することができる。 (b) 二千五年十月五日において20.3(a)(ii)及び(b)(ii)、20.5(a)(ii)及び(d)、並びに20.6の規定が指定官庁によつて適用される国内法令に適合しない場合には、当該指定官庁がその旨を二千六年四月五日までに国際事務局に通告することを条件として、これらの規定は、その国内法令に適合しない間、当該指定官庁については、第二十二条に規定する行為が当該指定官庁に対して行われた国際出願に関して、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。 (bの2) 二千十九年十月九日において20.5の2(a)(ii)及び(d)の規定が指定官庁によつて適用される国内法令に適合しない場合には、当該指定官庁がその旨を二千二十年四月九日までに国際事務局に通告することを条件として、これらの規定は、その国内法令に適合しない間、当該指定官庁については、第二十二条に規定する行為が当該指定官庁に対して行われた国際出願に関して、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。 (c) 20.6(b)の規定に基づき受理官庁の発見により要素又は部分を引用により当該国際出願に含めたが、当該引用により当該国際出願に含めることが、20.8の(b)又は(bの2)の適用上、指定官庁での手続上適用されない場合には、当該指定官庁は、20.3(b)(i)、20.5(b)若しくは20.5の2(b)の規定に基づき国際出願日を認めたものとして、又は20.5(c)若しくは20.5の2(c)の規定に基づき国際出願日を訂正したものとして当該出願を取り扱うことができる。ただし、82の3.1(c)及び(d)を準用する。
この条文が問われた枝 5問
誤り。違うのは「当該出願人の同一性を確認することができるように行われているときであっても」「十分なものとすることはできない」の部分である。規則20.1(b)は、同一性を確認できるように記載されているときは11条(1)(iii)(c)の適用上十分なものとすると定める。
11条(1)(iii)(c)は、国際出願日を認める要件の一つとして、国際出願に出願人の氏名又は名称の所定の表示が含まれていることを掲げる。規則20.1(b)は、この要件について、出願人の氏名若しくは名称が誤って綴られている場合、そのすべての名が記載されていない場合又は法人にあってはその名称の記載が略称で若しくは不完全に行われている場合であっても、出願人の氏名又は名称の記載が当該出願人の同一性を確認することができるように行われているときは、十分なものとすると定める。11条(1)の要件を欠くと受理の日が国際出願日にならず、補充の受理の日まで出願日が遅れるので、綴りの誤りや略称のような形式の不備で出願日を失わせるのは出願人に酷であり、誰が出願人かが分かれば出願日の要件としては足りるとしたものである。枝は同一性が確認できる場合まで不十分とするので、規則と結論が逆である。

出願人の氏名若しくは名称が誤つて綴られている場合、そのすべての名が記載されていない場合又は法人にあつてはその名称の記載が略称で若しくは不完全に行われている場合であつても、出願人の氏名又は名称の記載は、当該出願人の同一性を確認することができるように行われているときは、第十一条(1)(ⅲ)(c)の規定の適用上、十分なものとする。
- 出願人の資格:住所又は国籍上の理由で明らかに欠いている者でないことである((i))
- 言語:所定の言語で作成されていることである((ii))。明細書と請求の範囲の部分が受理官庁の認める言語であれば足りる(規則20.1(c))
- 内容:国際出願をする意思の表示、少なくとも一の締約国の指定、出願人の氏名又は名称の所定の表示、明細書と請求の範囲であると外見上認められる部分である((iii))
- 氏名の表示:綴りの誤りや略称でも同一性を確認できれば十分である(規則20.1(b))
- 発明の名称・要約・図面は要件ではない。欠けていれば14条の補充の対象である
誤り。違うのは「必ず補充書の提出を求めなければならない」の部分である。規則20.3(a)は、出願人の選択により、補充書の提出か、明細書又は請求の範囲に関する要件のときは引用による含めの確認かのいずれかを求めると定める。
11条(2)(a)は、受理官庁は国際出願が11条(1)の要件を受理の時に満たしていないと認める場合には、規則の定めるところにより出願人に対し必要な補充をすることを求めると定め、その規則が規則20.3(a)である。規則20.3(a)は、受理官庁が11条(1)の要件を満たしていない又は満たしていると思われないと認めた場合には、出願人の選択により、補充書を提出すること、又はその要件が明細書若しくは請求の範囲と認められる部分に関するものである場合には当該要素を規則4.18の引用により含めることを確認すること、のいずれかを求めると定める。補充書を出せば補充の受理の日が国際出願日になるが(11条(2)(b))、先の出願に完全に記載されていた要素を引用により含めれば、最初に書類を受理した日が国際出願日として残る(規則20.6(b))。この二つの道を出願人に選ばせるのが規則の仕組みであるから、必ず補充書の提出を求めるとする枝は規則20.3(a)とずれる。

受理官庁は、国際出願として提出される書類が第十一条(1)に掲げる要件を満たしているかどうかを決定するに当たつて、第十一条(1)に掲げる要件を満たしていない、又は満たしていると思われないと認めた場合には、当該受理官庁は、出願人の選択により、出願人に対し次のいずれかのことを求める。(ⅰ)第十一条(2)の規定に基づき必要とされる補充書を提出すること。(ⅱ)当該要件が第十一条(1)(ⅲ)(d)又は(e)に規定する要素に関するものである場合には、当該要素を4.18の規定に基づく引用により含めることを20.6(a)の規定に従つて確認すること。
| 11条(1)の要件の欠陥 | 14条(1)の欠陥 | |
|---|---|---|
| 対象 | 出願人の資格・言語・意思の表示・指定・出願人の氏名・明細書・請求の範囲である | 署名・出願人の所定の記載・発明の名称・要約・様式である |
| 求めの内容 | 補充か引用による含めの確認かを出願人が選ぶ(規則20.3) | 補充書の提出を求め、意見を述べる機会を与える(規則26.1) |
| 期間 | 求めの日から2月である(規則20.7) | 求めの日から2月で、決定前は延長できる(規則26.2) |
| 国際出願日 | 補充の受理の日が国際出願日になる(11条(2)(b)) | 動かない |
| 補充が無いとき | 国際出願として取り扱わない旨を出願人に通知する(規則20.4) | 取り下げられたものとみなして受理官庁が宣言する(14条(1)(b)) |
正しい。36条(4)が準用する20条(3)により国際予備審査機関は出願人の請求に応じて文献の写しを送付し、規則71.2(a)によりその請求は国際出願日から7年の期間いつでも行うことができる。
20条(3)は、国際調査機関は指定官庁又は出願人の請求に応じ、規則の定めるところにより国際調査報告に列記された文献の写しを送付すると定め、36条(4)はこの規定を国際予備審査報告に列記された文献であって国際調査報告には列記されていないものの写しについて準用する。これを受けた規則71.2(a)は、36条(4)の請求は当該国際予備審査報告に係る国際出願の国際出願日から7年の期間いつでも行うことができると定め、同(b)は機関が請求を行った当事者(出願人又は選択官庁)に写しの作成及び郵便に係る費用の支払を要求することができるとする。国際調査報告の文献は既に調査の段階で入手できるので、国際予備審査の段階で新たに引かれた文献に限って同じ扱いを及ぼしたものであり、報告の内容を出願人と選択官庁が確かめられるようにするための規定である。枝は、送付の主体と対象の限定、請求の期間のいずれも条文と規則の文言どおりである。

第三十六条(4)の請求は、当該国際予備審査報告に係る国際出願の国際出願日から七年の期間いつでも行うことができる。
誤り。違うのは「受理官庁は、出願人に対し、国際出願として提出された書類に受理官庁が付した番号が国際出願番号として用いられないことを通知する」の部分である。規則20.4により、番号が国際出願番号として用いられないことは国際事務局に通知し、出願人には国際出願として取り扱われないことを理由を示して通知する。
11条(2)は、受理官庁が11条(1)の要件が満たされていないと認めたときは出願人に補充を求め、補充の受理の日を国際出願日として認めると定める。規則20.4は、受理官庁が規則20.7の期間内に補充書若しくは確認書を受領しなかった場合、又は受領したがなお11条(1)の要件が満たされていない場合の措置として、出願人に対しその出願が国際出願として取り扱われないことを理由を示して速やかに通知すること((i))、国際事務局に対し当該書類の番号が国際出願番号として用いられないことを通知すること((ii))を定める。出願人に伝えるべきは国際出願として扱われないという結果とその理由であり、番号の扱いは出願の記録を管理する国際事務局に向けた事務上の通知であるから、通知の相手が書き分けられている。枝は(ii)の国際事務局への通知を出願人への通知としており、規則20.4と食い違う。出願人は、この否定的な決定について25条により指定官庁による検査を請求できる。

受理官庁は、20.7に規定する当該期間内に20.3(a)に規定する補充書若しくは確認書を受領しなかつた場合又は補充書若しくは確認書を受領したが、当該出願について、なお第十一条(1)に掲げる要件が満たされていない場合には、次の措置をとる。(ⅰ)出願人に対し、その出願が国際出願として取り扱われないことを理由を示して速やかに通知する。(ⅱ)国際事務局に対し、当該書類の番号が国際出願番号として用いられないことを通知する。
| 11条(1)の要件の欠陥 | 14条(1)の欠陥 | |
|---|---|---|
| 対象 | 出願人の資格・言語・意思の表示・指定・出願人の氏名・明細書・請求の範囲である | 署名・出願人の所定の記載・発明の名称・要約・様式である |
| 期間 | 求めの日から2月である(規則20.7) | 求めの日から2月で、決定前は延長できる(規則26.2) |
| 国際出願日 | 補充の受理の日が国際出願日になる(11条(2)(b)) | 国際出願日は動かない |
| 補充が無いとき | 国際出願として取り扱わない旨を出願人に通知する(規則20.4) | 取り下げられたものとみなして受理官庁が宣言する(14条(1)(b)) |
正しい。36条(4)は、国際調査報告に列記された文献の写しの送付を定める20条(3)を、国際予備審査報告に列記された文献で国際調査報告に列記されていないものの写しについて準用する。
20条(3)は、国際調査機関は指定官庁又は出願人の請求に応じ、規則の定めるところにより、当該指定官庁又は当該出願人に対し国際調査報告に列記された文献の写しを送付すると定める。36条(4)はこの規定を、国際予備審査報告に列記された文献であって国際調査報告には列記されていないものの写しについて準用するから、国際予備審査機関は選択官庁又は出願人の請求に応じて、そのような文献の写しを送付することになる。国際予備審査報告は規則70.7(a)により国際調査報告に無い文献も関連があれば列記するので、選択官庁や出願人が報告の結論を検討するにはその文献を手に入れる道が要り、国際調査報告の文献は国際調査機関が、国際予備審査報告で新たに列記された文献は国際予備審査機関が写しを提供する分担になっている。枝は36条(4)が準用する20条(3)を国際予備審査機関に読み替えたものであり、条約の定めどおりである。この請求は国際出願日から7年の期間いつでも行うことができる(規則71.2(a))。

第二十条(3)の規定は、国際予備審査報告に列記された文献であつて国際調査報告には列記されていないものの写しについて準用する。
121.1 受理官庁の責任 (a) 国際出願について一通を提出することが要求されている場合には、受理官庁は、第十二条(1)の規定によつて必要とされる受理官庁用写し及び調査用写しを作成する責任を負う。 (b) 国際出願について二通を提出することが要求されている場合には、受理官庁は、受理官庁用写しを作成する責任を負う。 (c) 国際出願について11.1(b)の規定によつて必要とされる部数よりも少ない部数が提出された場合には、受理官庁は、必要な部数を速やかに作成する責任を負うものとし、当該任務を遂行するための手数料を定め、かつ、その手数料を出願人から徴収する権限を有する。
221.2 出願人のための認証謄本 受理官庁は、手数料の支払を条件として、出願時における国際出願及びそれに係る補充書の認証謄本を出願人に対し請求に応じて交付する。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「いかなる場合であっても、優先権の主張の補充又は追加をすることができる」の部分である。規則26の2.1(b)は、出願人が早期の国際公開を請求した後に受理した書面は、その請求が国際公開の技術的準備の完了前に取り下げられない限り、提出されなかったものとみなすと定める。
規則26の2.1(a)は、出願人は優先日から16箇月の期間又は、優先権の主張の補充若しくは願書への追加により優先日について変更が生じる場合には変更された優先日から16箇月の期間のうちいずれか早く満了する期間内に、受理官庁又は国際事務局に提出する書面によって優先権の主張の補充又は追加をすることができると定める。ところが同(b)は、出願人が21条(2)(b)の規定に基づいて早期の国際公開を請求した後に受理官庁又は国際事務局が受理したこの書面は、当該請求が国際公開の技術的準備の完了前に取り下げられない限り、提出されなかったものとみなすと定める。優先権の主張は国際公開の表紙に載り、優先日は公開の時期を含む各期間の起算点であるから、早期公開を自ら求めた出願人がその後に優先日を動かすことは認めないという理屈である。枝は期間の定めまでは(a)のとおりであるが、いかなる場合であっても補充又は追加ができるとする点で(b)の例外を落としている。

出願人が第二十一条(2)(b)の規定に基づいて早期の国際公開を請求した後に受理官庁又は国際事務局が受理した(a)に規定する書面は、当該請求が国際公開の技術的準備の完了前に取り下げられない限り、提出されなかつたものとみなす。
- 期間:優先日から16箇月、又は優先日が変わるときは変更された優先日から16箇月のうち早く満了する期間内である(規則26の2.1(a))
- 最低限の期間:その書面は国際出願日から4箇月を経過する時までは提出できる(規則26の2.1(a)ただし書)
- 提出先:受理官庁又は国際事務局である
- 例外:早期の国際公開の請求の後に受理した書面は、請求が技術的準備の完了前に取り下げられない限り、提出されなかったものとみなす(規則26の2.1(b))
- 優先日の変更:先に適用された優先日から起算してまだ満了していない期間は、変更された優先日から起算する(規則26の2.1(c))
122.1 手続 (a) 第十一条(1)の規定に基づく決定が肯定的である場合には、国際出願を国際出願として取り扱うことが国の安全に関する規定によつて妨げられない限り、受理官庁は、国際事務局に記録原本を送付する。その送付は、国際出願の受理の後速やかに又は、国の安全を保持するための点検が行われなければならない場合には、必要な手続を経た後できる限り速やかに行う。受理官庁は、いかなる場合にも、優先日から十三箇月を経過する時までに国際事務局に到達するように記録原本を送付する。受理官庁は、その送付を郵便で行う場合には、優先日から十三箇月を経過する時の五日前までに記録原本を発送する。 (b) 国際事務局は、20.2(c)の通知の写しを受理しているが、優先日から十三箇月を経過する時までに記録原本を受け取つていない場合には、受理官庁に対し、国際事務局に記録原本を速やかに送付するよう注意を喚起する。 (c) 国際事務局は、20.2(c)の通知の写しを受理しているが、優先日から十四箇月を経過する時までに記録原本を受け取つていない場合には、出願人及び受理官庁にその旨を通知する。 (d) 出願人は、優先日から十四箇月を経過した後は、受理官庁に対し、その国際出願の写しが出願時における国際出願と同一であることの認証を請求できるものとし、また、その認証された謄本を国際事務局に送付することができる。 (e) (d)の認証は、無料とするものとし、また、次のいずれかの理由のみにより拒否することができる。 (i) 受理官庁が認証することを請求された写しが、出願時における国際出願と同一でないこと。 (ii) 国際出願を国際出願として扱うことが国の安全に関する規定によつて妨げられること。 (iii) 受理官庁が国際事務局に記録原本を既に送付し、かつ、国際事務局が当該受理官庁に対し、記録原本を受理した旨を通知してあること。 (f) 国際事務局が記録原本を受理していない場合又は記録原本を受理するまでの間は、(e)の規定に従つて、認証され、かつ、国際事務局が受理した謄本を記録原本とみなす。 (g) 第二十二条に規定する期間が満了する時までに、出願人が同条に規定する行為を行つたにもかかわらず、国際事務局が指定官庁に対し記録原本の受理について通報していない場合には、当該指定官庁は、国際事務局に通報する。国際事務局は、記録原本を受け取つていない場合には、(c)の規定により既に通知している場合を除くほか、出願人及び受理官庁にその旨を速やかに通知する。 (h) 国際出願が12.3又は12.4の規定に基づき提出された当該国際出願の翻訳文の言語で国際公開される場合には、当該翻訳文は、受理官庁により、(a)の記録原本とともに、又は(a)の規定に基づき受理官庁が既に記録原本を国際事務局に送付しているときは翻訳文の受理の後速やかに、国際事務局に送付される。
222.2 削除 [削除]
322.3 第十二条(3)に規定する期間 第十二条(3)に規定する期間は、22.1(c)又は(g)の規定に従つて国際事務局が出願人に通知した日から三箇月とする。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則22.1(d)は、出願人は優先日から14月を経過した後は、受理官庁に対し国際出願の写しが出願時における国際出願と同一であることの認証を請求でき、認証された謄本を国際事務局に送付することができると定める。
PCT規則22.1(a)は、受理官庁は国際出願の受理の後速やかに記録原本を国際事務局に送付し、いかなる場合にも優先日から13月を経過する時までに国際事務局に到達するように送付すると定める。記録原本は国際公開や各機関への送付の基礎になるため、届かないままでは国際段階の処理が進まない。そこで同(c)は、優先日から14月を経過する時までに記録原本を受け取っていない場合に国際事務局が出願人及び受理官庁に通知するとし、同(d)が、出願人は優先日から14月を経過した後は、受理官庁に対し自己の国際出願の写しが出願時における国際出願と同一であることの認証を請求でき、その認証された謄本を国際事務局に送付することができると定める。認証は無料であり(同(e))、国際事務局が記録原本を受理するまでは認証謄本を記録原本とみなす(同(f))。受理官庁の遅れを出願人が自ら補える救済であり、枝は(d)の文言どおりである。

出願人は、優先日から十四箇月を経過した後は、受理官庁に対し、その国際出願の写しが出願時における国際出願と同一であることの認証を請求できるものとし、また、その認証された謄本を国際事務局に送付することができる。
- 受理官庁は受理の後速やかに記録原本を国際事務局に送付し、優先日から13月を経過する時までに到達させる(郵便なら5日前までに発送)
- 13月までに届かなければ国際事務局が受理官庁に注意を喚起し、14月までに届かなければ出願人と受理官庁に通知する
- 出願人は14月を経過した後、受理官庁に写しの認証を請求して認証謄本を国際事務局に送付できる。認証は無料
- 国際事務局が記録原本を受理するまでは、認証謄本を記録原本とみなす
23.1 手続 (a) 12.3(a)の規定に基づく国際出願の翻訳文が要求されていない場合には、調査用写しは、調査手数料が支払われていない場合を除くほか、遅くとも記録原本が国際事務局に送付される日と同じ日に受理官庁が国際調査機関に送付する。調査手数料が支払われていない場合には、調査手数料の支払いの後、速やかに調査用写しを送付する。 (b) 12.3の規定に基づき国際出願の翻訳文が提出された場合には、第十二条(1)の調査用写しとみなされる当該翻訳文の写し及び願書の写しは、調査手数料が支払われていない場合を除くほか、受理官庁が国際調査機関に送付する。調査手数料が支払われていない場合には、調査手数料の支払の後、速やかに当該翻訳文の写し及び願書の写しを送付する。 (c) 第十三規則の三の規定の適用上提出された電子形式による配列リストであつて、国際調査機関に代えて受理官庁に提出されたものは、当該受理官庁が国際調査機関に速やかに送付する。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則23.1(a)は、規則12.3(a)の翻訳文が要求されていない場合、調査用写しは、調査手数料が支払われていない場合を除くほか、遅くとも記録原本が国際事務局に送付される日と同じ日に受理官庁が国際調査機関に送付すると定めている。
12条(1)は、国際出願の一通を受理官庁が保持し、一通を記録原本として国際事務局に、一通を調査用写しとして国際調査機関に送付すると定める。規則23.1(a)は、この調査用写しの送付の時期について、規則12.3(a)の国際出願の翻訳文が要求されていない場合には、調査用写しは、調査手数料が支払われていない場合を除くほか、遅くとも記録原本が国際事務局に送付される日と同じ日に受理官庁が国際調査機関に送付すると定め、調査手数料が支払われていない場合にはその支払の後速やかに送付するとする。国際調査は調査用写しの受領を起点に期間が進む仕組みであるから、記録原本の送付に遅れないよう同じ日を期限とし、他方で調査手数料が未納の出願には国際調査機関を動かさないため支払後の送付としたものである。枝は(a)の文言のとおりである。翻訳文が提出された場合は、(b)により翻訳文の写しと願書の写しが調査用写しとみなされて送付される。

12.3(a)の規定に基づく国際出願の翻訳文が要求されていない場合には、調査用写しは、調査手数料が支払われていない場合を除くほか、遅くとも記録原本が国際事務局に送付される日と同じ日に受理官庁が国際調査機関に送付する。調査手数料が支払われていない場合には、調査手数料の支払いの後、速やかに調査用写しを送付する。
123の2.1 4.12の規定に基づく請求における先の調査に関する書類の送付 (a) 受理官庁は、調査用写しとともに、出願人が4.12の規定に基づく請求を行つた先の調査に関する12の2.1(a)に規定する写しを、国際調査機関に送付する。ただし、当該写しが次のいずれかの条件を満たすものとする。 (i) 出願人によつて国際出願とともに受理官庁に提出されたこと。 (ii) 受理官庁が作成し、当該国際調査機関に送付するよう出願人によつて請求されたこと。 (iii) 12の2.1(d)の規定に従い、受理官庁が認めた形式及び方法で、例えば、電子図書館により当該受理官庁が入手可能であること。 (b) 12の2.1(a)に規定する先の調査の結果の写しに、受理官庁が付与した先の分類の結果の写しが含まれていない場合には、当該受理官庁は、既に入手可能なときは、調査用写しとともに先の分類の結果の写しも国際調査機関に送付する。
223の2.2 41.2の規定の適用のための先の調査又は先の分類に関する書類の送付 (a) 41.2の規定の適用上、国際出願が受理官庁として行動する官庁と同一の官庁に提出された一又は二以上の先の出願に基づく優先権の主張を伴い、及び当該官庁が当該先の出願について先の調査を行つた場合又は当該先の出願を分類した場合には、受理官庁は、第三十条(3)の規定によつて適用する同条(2)(a)、並びに(b)、(d)及び(e)の規定に従うことを条件として、当該官庁が入手可能な形式で(例えば、調査報告、列記された先行技術の一覧表又は審査報告の形式で)調査用写しとともに当該先の調査の結果の写し及び、既に入手可能なときは、当該官庁が付与したその先の分類の結果の写しを国際調査機関に送付する。当該受理官庁は、第三十条(3)の規定によつて適用する同条(2)(a)の規定に従うことを条件として、当該国際調査機関にとつて国際調査を行うために有用であると認める当該先の調査に関するその他の書類を、当該国際調査機関に送付することもできる。 (b) (a)の規定にかかわらず、受理官庁は、二千十六年四月十四日までに、国際出願とともに提出された出願人の請求により、国際調査機関に先の調査の結果を送付しないことを決定することができる旨を国際事務局に通知することができる。国際事務局は、この(b)の規定に基づく通知を公報に掲載する。 (c) 受理官庁の選択により、国際出願が受理官庁として行動する官庁と異なる官庁に提出された一又は二以上の先の出願に基づく優先権の主張を伴い、及び当該官庁が当該先の出願について先の調査を行つた場合又は当該先の出願を分類した場合並びに当該先の調査又はその分類の結果が、当該受理官庁が認めた形式及び方法で、例えば、電子図書館により当該受理官庁が入手可能である場合には、(a)の規定を準用する。 (d) 先の調査が同一の国際調査機関若しくは国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によつて行われた場合又は先の調査若しくは先の分類の結果の写しが当該国際調査機関が認めた形式及び方法で、例えば、電子図書館により当該国際調査機関が入手可能であることを受理官庁が認識している場合には、(a)及び(c)の規定は、適用しない。 (e) 二千十五年十月十四日において、(a)に規定する写しの出願人の承諾を得ない送付又は(a)に規定するような特定の形式の写しの出願人の承諾を得ない送付が受理官庁の適用する国内法令に適合しない場合には、当該受理官庁がその旨を二千十六年四月十四日までに国際事務局に通告することを条件として、(a)の規定は、そのような出願人の承諾を得ない送付が国内法令に引き続き適合しない間、当該受理官庁に提出された国際出願に関し、当該写しの送付又は当該特定の形式の写しの送付については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
124.1 削除 [削除]
224.2 記録原本の受理の通知 (a) 国際事務局は、記録原本の受理の事実及び日付を次の者に速やかに通知する。 (i) 出願人 (ii) 受理官庁 (iii) 国際調査機関(通知を受けることを希望しない旨を国際事務局に通知していない場合に限る。) その通知には、国際出願番号、国際出願日及び出願人の氏名又は名称を記載することによつて国際出願を特定し並びに、優先権の主張の基礎となる先の出願がある場合には、その出願の日を表示する。出願人に送付する通知には、指定官庁及び広域特許の付与の責任を有する指定官庁の場合には、その広域特許のために指定される締約国の一覧表も含める。 (b) 削除 (c) 国際事務局は、22.3に定める期間の満了の後に記録原本を受領した場合には、出願人、受理官庁及び国際調査機関にその旨を速やかに通知する。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「国際調査機関に必ず通知しなければならない」の部分である。規則24.2(a)(iii)は、国際調査機関への通知を、通知を受けることを希望しない旨を国際事務局に通知していない場合に限っている。
規則24.2(a)は、国際事務局は、記録原本の受理の事実及び日付を、(i)出願人、(ii)受理官庁、(iii)国際調査機関に速やかに通知すると定めるが、(iii)にはかっこ書があり、国際調査機関については通知を受けることを希望しない旨を国際事務局に通知していない場合に限るとする。12条(1)により受理官庁は記録原本を国際事務局に、調査用写しを国際調査機関に送付するので、国際調査機関は受理官庁から調査用写しを直接受け取る立場にあり、国際事務局が記録原本を受理した事実を知る必要が常にあるわけではない。そこで、通知を要らないとする国際調査機関にまで一律に通知する手間を省き、希望しない旨を伝えた機関には通知しないことにしたものである。出願人と受理官庁への通知には条件が無いが、国際調査機関への通知は機関の意思で外れるので、必ず通知しなければならないとする枝は規則と異なる。

国際事務局は、記録原本の受理の事実及び日付を次の者に速やかに通知する。(ⅰ) 出願人(ⅱ) 受理官庁(ⅲ) 国際調査機関(通知を受けることを希望しない旨を国際事務局に通知していない場合に限る。)
25.1 調査用写しの受領の通知 国際調査機関は、国際事務局、出願人及び、国際調査機関が受理官庁と同一でない限り、受理官庁に対し、調査用写しの受領の事実及び日付を速やかに通知する。
126.1 第十四条(1)(b)の規定に基づく補充の求め 受理官庁は、第十四条(1)(b)に規定する補充の求めを、できる限り速やかに発出する。この場合において、国際出願の受理の時から一箇月以内に行うことが望ましい。当該求めにおいて、当該受理官庁は、出願人に対し、26.2に規定する期間内に、必要とされる補充書を提出するよう求め、かつ、意見を述べる機会を出願人に与える。
226.2 補充のための期間 26.1に規定する期間は、補充の求めの日から二箇月とする。指定した期間は、決定が行われる前はいつでも、受理官庁が延長することができる。
226.2の2 第十四条(1)(a)(i)及び(ii)に規定する要件の点検 (a) 二人以上の出願人がある場合には、国際出願が少なくとも出願人のうちの一人により署名されているときは、第十四条(1)(a)(i)の規定の適用上、十分なものとする。 (b) 二人以上の出願人がある場合には、4.5(a)(ii)及び(iii)に規定する表示が、少なくとも出願人のうちの一人であつて19.1の規定に基づき受理官庁に国際出願をする資格を有する者についてされているときは、第十四条(1)(a)(ii)の規定の適用上、十分なものとする。
326.3 第十四条(1)(a)(v)に規定する様式上の要件の点検 (a) 受理官庁は、国際出願が国際公開の言語で行われた場合には、次のことを行う。 (i) 国際出願について、第十一規則に定める様式上の要件が、国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされているかいないかのみを点検すること。 (ii) 12.3又は26.3の3の規定に基づき提出された翻訳文について、第十一規則に定める様式上の要件が、満足すべき複製を行うために必要な程度にまで満たされているかいないかを点検すること。 (b) 受理官庁は、国際出願が国際公開の言語でない言語で行われた場合には、次のことを行う。 (i) 国際出願について、第十一規則に定める様式上の要件が、満足すべき複製を行うために必要な程度にまで満たされているかいないかのみを点検すること。 (ii) 12.3、12.4又は26.3の3の規定に基づき堤出された翻訳文及び図面について、第十一規則に定める様式上の要件が、国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされているかいないかを点検すること。
326.3の2 第十一規則の規定に基づく欠陥の補充の第十四条(1)(b)に規定する求め 受理官庁は、第十一規則に定める様式上の要件が、26.3の規定によつて必要とされる程度にまで満たされている場合には、同規則の規定に基づく欠陥の補充をするよう第十四条(1)(b)に規定する求めを発出することを要しない。
326.3の3 第三条(4)(i)の規定に基づく欠陥の補充の求め (a) 受理官庁は、要約又は図面の文言が明細書及び請求の範囲の言語以外の言語で提出されている場合には、12.1の2及び26.3の3(e)の規定に従うことを条件として、出願人に対し国際出願が国際公開される言語による要約又は図面の文言の翻訳文を提出することを求めるものとし、26.1、26.2、26.3、26.3の2、26.5及び29.1の規定を準用する。ただし、次の場合は、この限りでない。 (i) 12.3(a)の規定に基づき当該国際出願が国際公開される言語による当該国際出願の翻訳文が要求される場合 (ii) 要約又は図面の文言が、国際出願が国際公開される言語で作成されている場合 (b) (a)の規定が千九百九十七年十月一日において受理官庁の適用する国内法令に適合しない場合には、当該受理官庁がその旨を千九百九十七年十二月三十一日までに国際事務局に通告することを条件として、同規定は、その国内法令に引き続き適合しない間、当該受理官庁については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。 (c) 願書が12.1(c)の規定に従つていない場合には、受理官庁は、出願人に対し、12.1(c)の規定を満たすよう翻訳文の提出を求める。この場合には、第三規則、26.1、26.2、26.5及び29.1の規定を準用する。 (d) (c)の規定が千九百九十七年十月一日において受理官庁の適用する国内法令に適合しない場合には、当該受理官庁がその旨を千九百九十七年十二月三十一日までに国際事務局に通告することを条件として、同規定は、その国内法令に引き続き適合しない間、当該受理官庁については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。 (e) 国際出願の明細書が請求の範囲の言語以外の言語で提出されている場合又は明細書の部分若しくは請求の範囲の部分がその要素の他の部分の言語以外の言語で提出されている場合において、12.1(a)の規定に基づきそれらの全ての言語を受理官庁が認めるときは、受理官庁は、適当な場合には、受理官庁による国際出願の受理の日から一箇月以内に、明細書及び請求の範囲が次の全てを満たす単一の言語となるように明細書若しくは請求の範囲又はその部分の翻訳文を提出するよう求めるものとし、12.3(c)から(e)の規定を準用する。 (i) 出願時における明細書又は請求の範囲に含まれている言語のうち一の言語 (ii) 国際調査を行う国際調査機関が認める言語 (iii) 当該国際出願の国際公開に用いられる言語
426.4 手続 受理官庁に提出される願書の補充は、その補充によつて書き換えられる用紙の明瞭さ及び直接複製の可能性に悪影響を及ぼすことなく書簡から願書に書き換えられることができる性質のものである場合には、受理官庁にあてる書簡において記載することができる。その他の場合及び願書以外の国際出願の要素の補充の場合には、出願人は、その補充を含む差替え用紙を提出することを要求されるものとし、その差替え用紙を添付する書簡において、差し替えられる用紙と差替え用紙との相違について注意を喚起する。
526.5 受理官庁による決定 受理官庁は、出願人が補充を26.2の期間内に提出したかどうかを決定する。補充が当該期間内に提出された場合には、受理官庁は、そのように補充された国際出願は取り下げられたものとみなすべきであるかどうかを決定する。ただし、国際出願は、第十一規則に定める様式上の要件が国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされている場合には、当該様式上の要件を満たさないことを理由として取り下げられたものとみなさない。
この条文が問われた枝 3問
正しい。規則26.3(a)(i)は、国際出願が国際公開の言語で行われた場合、受理官庁は第11規則の様式上の要件が国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされているかいないかのみを点検すると定めている。
14条(1)(a)(v)は、受理官庁が点検する欠陥の一つに、所定の様式上の要件が規則に定める程度にまで満たされていないことを挙げる。規則26.3(a)は、国際出願が国際公開の言語で行われた場合の点検の程度を定め、(i)で、国際出願について第11規則に定める様式上の要件が、国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされているかいないかのみを点検するとする。第11規則は用紙の大きさや余白など国際出願の様式を細かく定めるが、受理官庁の段階でその全てを厳密に審査させると出願の受付が滞るので、国際事務局がそのまま国際公開に使えるかという観点に絞って点検させたものである。これに対し(b)は、国際公開の言語でない言語で行われた国際出願については、原文は満足すべき複製を行うために必要な程度だけを点検し、公開用の翻訳文について公開の均一性の観点で点検するとして、点検の対象と程度を分けている。枝は(a)(i)の文言のとおりである。

国際出願について、第十一規則に定める様式上の要件が、国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされているかいないかのみを点検すること。
誤り。違うのは「この期間は延長されることはない」の部分である。規則26.2は、補充のための期間を補充の求めの日から2箇月とし、決定が行われる前はいつでも受理官庁が延長することができると定める。
14条(1)(a)は、受理官庁が署名、出願人に関する所定の記載、発明の名称、要約、様式上の要件の欠陥を点検すると定め、同(b)は欠陥があれば補充を求めると定める。規則26.1は、受理官庁はこの補充の求めにおいて、出願人に対し規則26.2に規定する期間内に必要とされる補充書を提出するよう求め、かつ、意見を述べる機会を出願人に与えると定める。規則26.2は、その期間は補充の求めの日から2箇月とし、指定した期間は、決定が行われる前はいつでも受理官庁が延長することができると定める。14条(1)の欠陥は国際出願日の要件ではない形式の不備であるが、補充が無ければ国際出願が取り下げられたものとみなされる重い結果に至るから、取下げの宣言の前であれば期間を延ばして補充の機会を広げる余地を残している。枝は求めの日から2月と意見を述べる機会までは規則どおりであるが、延長されることはないとする末尾が規則26.2とずれる。

26.1に規定する期間は、補充の求めの日から二箇月とする。指定した期間は、決定が行われる前はいつでも、受理官庁が延長することができる。
- 対象:署名が無い、出願人に関する所定の記載が無い、発明の名称が無い、要約が無い、様式上の要件を満たさない、の五つである(14条(1)(a))
- 求め:受理官庁ができる限り速やかに発出し、補充書の提出を求め、意見を述べる機会を与える(規則26.1)
- 期間:補充の求めの日から2箇月で、決定が行われる前はいつでも受理官庁が延長できる(規則26.2)
- 補充が無いとき:国際出願は取り下げられたものとみなされ、受理官庁がその旨を宣言する(14条(1)(b))。国際出願日は動かない
正しい。規則26.5ただし書は、規則11の様式上の要件が国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされていれば、その要件を満たさないことを理由に取り下げられたものとみなさないと定める。
14条(1)(a)は受理官庁が点検する欠陥の一つとして所定の様式上の要件が規則に定める程度にまで満たされていないこと((v))を挙げ、同(b)は欠陥を発見したときは所定の期間内に補充を求め、補充をしなかった場合には国際出願は取り下げられたものとみなすと定める。規則26.5は、受理官庁は補充が規則26.2の期間内に提出されたかどうかを決定し、提出された場合には補充された国際出願を取り下げられたものとみなすべきかどうかを決定するとした上で、ただし書で、規則11の様式上の要件が国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされている場合には、当該様式上の要件を満たさないことを理由として取り下げられたものとみなさないと定める。様式の要件は国際公開を均一な体裁で行うための技術的な要件であるから、その目的を達する程度に整っていれば出願を失わせるまでの制裁を課さないという理屈である。枝は規則26.5ただし書の文言どおりである。

受理官庁は、出願人が補充を26.2の期間内に提出したかどうかを決定する。補充が当該期間内に提出された場合には、受理官庁は、そのように補充された国際出願は取り下げられたものとみなすべきであるかどうかを決定する。ただし、国際出願は、第十一規則に定める様式上の要件が国際公開が適度に均一なものであるために必要な程度にまで満たされている場合には、当該様式上の要件を満たさないことを理由として取り下げられたものとみなさない。
126の2.1 優先権の主張の補充又は追加 (a) 出願人は、優先日から十六箇月の期間又は、優先権の主張の補充若しくは優先権の主張の願書への追加により優先日について変更が生じる場合には、変更された優先日から十六箇月の期間のうちいずれか早く満了する期間内に、受理官庁又は国際事務局に提出する書面によつて、優先権の主張の補充又は追加をすることができる。ただし、当該書面が国際出願日から四箇月を経過する時までに提出することができる場合に限る。優先権の主張の補充には、4.10に規定する表示の追加を含めることができる。 (b) 出願人が第二十一条(2)(b)の規定に基づいて早期の国際公開を請求した後に受理官庁又は国際事務局が受理した(a)に規定する書面は、当該請求が国際公開の技術的準備の完了前に取り下げられない限り、提出されなかつたものとみなす。 (c) 優先権の主張の補充又は追加により優先日に変更が生じる場合には、先に適用された優先日から起算した場合にまだ満了していない期間は、変更された優先日から起算する。
226の2.2 優先権の主張の欠陥 (a) 受理官庁又は、受理官庁が怠つたときは、国際事務局は、優先権主張に関して次のいずれかのことを認める場合には、出願人に対し優先権の主張の補充をするよう求める。 (i) 当該国際出願の国際出願日が、当該優先期間の満了の日の後であり、かつ、26の2.3の規定に基づく優先権の回復の請求が提出されていないこと。 (ii) 当該優先権の主張が4.10に定める要件を満たしていないこと。 (iii) 当該優先権の主張における表示がこれに対応する優先権書類に記載されている表示と合致しないこと。 (i)に規定する場合において、国際出願日が当該優先期間の満了の日から二箇月以内であるときは、当該受理官庁又は国際事務局は、26の2.3の規定に従つて優先権の回復のための請求の提出の可能性を出願人に通知する。ただし、受理官庁が国際事務局に対して、26の2.3(a)から(i)までの規程が当該受理官庁によつて適用される国内法令と適合しないことを、26の2.3(j)の規定に基づき通知した場合は、この限りでない。 (b) 出願人が、26の2.1(a)に規定する期間の満了前に、優先権の主張の補充をする書面を提出しない場合には、当該優先権の主張は、 (c)の規定に従うことを条件として、条約の手続上行われなかつたものとみなし(「無効とみなす」)、受理官庁又は国際事務局は、その旨を宣言し、及び出願人に通知する。受理官庁又は国際事務局がその旨を宣言する前であり、かつ、当該期間の満了の後一箇月以内に受理した優先権の主張の補充をするいかなる書面も、当該期間の満了の前に受理したものとする。 (c) 優先権の主張は、次のいずれかの理由のみでは無効とはみなさない。 (i) 4.10(a)(ii)に規定する先の出願の番号の表示が欠落していること。 (ii) 優先権の主張における表示がこれに対応する優先権書類に記載されている表示と合致しないこと。 (iii) 当該国際出願の国際出願日が、当該優先期間が満了した日よりも遅い日であること。ただし、国際出願日は当該満了の日から二箇月の期間内とする。 (d) 受理官庁若しくは国際事務局が(b)の規定に基づく宣言を行つた場合、又は(c)が適用されるという理由のみで優先権の主張が無効とみなされなかつた場合には、国際事務局は、実施細則に定めるところにより、優先権の主張に関する情報及び国際公開の技術的な準備が完了する前に国際事務局が受理した出願人の提出した当該優先権の主張に関する情報を国際出願とともに公表する。国際出願の国際公開が第六十四条(3)の規定により行われない場合には、当該情報は、第二十条の送達に含める。 (e) 出願人は、優先権の主張の補充又は追加を希望するが26の2.1に規定する期間が満了している場合には、優先日から三十箇月を経過する前に、実施細則でその額を定める特別の手数料の支払を条件として、当該事項に関する情報を公表することを請求することができ、国際事務局は、速やかにその情報を公表する。
326の2.3 受理官庁による優先権の回復 (a) 国際出願の国際出願日が、当該優先期間の満了の日の後であるが、当該満了の日から二箇月の期間内である場合には、受理官庁は、出願人の請求により、かつ、 (b)から(g)までの規定に従うことを条件として、当該受理官庁が採用する基準(「回復のための基準」)が満たされていること、すなわち、当該優先期間内に国際出願が提出されなかつたことが、次のいずれかの場合によると認めた場合には、優先権を回復する。 (i) 状況により必要とされる相当な注意を払つたにもかかわらず生じた場合 (ii) 故意ではない場合 各受理官庁は、これらの基準のうち少なくとも一を適用するものとし、また、これらの両方を適用することができる。 (b) (a)の規定に基づく請求は、次のとおりとする。 (i) (e)に規定する期間内に当該受理官庁に提出すること。 (ii) 当該優先期間内に国際出願を提出されなかつたことの理由を記載すること。 (iii) 望ましくは(f)の規定に基づき要求される申立てその他の証拠が添付されているものとすること。 (c) 先の国際出願についての優先権の主張が当該国際出願に記載されていない場合には、当該出願人は、(e)に規定する期間内に、26の2.1(a)の規定に基づく優先権の主張を追加する書面を提出する。 (d) (a)に規定する請求の提出は、 (e)に規定する期間内に回復請求手数料の受理官庁への支払を条件とすることができる。当該手数料の額は、受理官庁が定める。当該手数料の支払期間は、受理官庁の選択により、(e)に規定する当該期間の満了の後最長二箇月の期間延長することができる。 (e) (b)(i)、(c)及び(d)に規定する期間は優先期間の満了の日から二箇月とする。ただし、出願人が、第二十一条(2)(b)の規定に基づき早期の国際公開を請求する場合において、国際公開の技術的な準備が完了した後に(a)の規定に基づく請求若しくは(c)に規定する書面で提出されたもの又は(d)に規定する手数料で支払われたものは、当該期間内に提出されなかつた又は支払われなかつたものとみなす。 (f) 受理官庁は、事情に応じて相当の期間内に(b) (ii)に規定する理由の陳述を裏付ける申立てその他の証拠を提出することを要求することができる。 (g) 受理官庁は、(a)の規定に基づく請求の全部又は一部に関し、拒否しようとすることについて事情に応じて相当の期間内に意見を述べる機会を出願人に与えることなく、これを拒否しない。受理官庁による拒否しようとする書面は、(f)の規定に基づく申立てその他の証拠を提出する求めとともに出願人に送付できる。 (h) 受理官庁は、速やかに次のことを行う。 (i) 国際事務局に(a)の規定に基づく請求の受理を通知すること。 (ii) 当該請求に基づく決定すること。 (iii) 出願人及び国際事務局に当該決定及び当該決定が基づいた回復のための基準を通知すること。 (iv) (hの2)の規定に従うことを条件として、出願人から受領した(a)の規定に基づく請求に関する全ての書類(請求自体の写し、 (b)(ii)に規定する理由の陳述及び(f)に規定する申立てその他の証拠を含む。)を国際事務局に送付すること。 (hの2) 受理官庁は、次のことを認めるときは、出願人による理由を示した請求により、又は受理官庁の決定に基づき、(a)の規定に基づく請求に関して受領した書類又はその一部を送付してはならない。 (i) 当該書類又はその一部が国際出願について公衆に周知する目的に明らかに資さないこと。 (ii) 当該書類又はその一部の公開又は公衆による利用により、いずれかの者の個人的な又は経済的な利益が明らかに損なわれること。 (iii) 当該書類又はその一部を利用する優先的な公共の利益がないこと。 受理官庁は、書類又はその一部を国際事務局に送付しないことを決定する場合には、国際事務局にその旨を通知する。 (i) 各受理官庁は、国際事務局に当該受理官庁が採用する回復のための基準及びこれに関する後の変更を通知するものとする。国際事務局は、当該情報を速やかに公報に掲載する。 (j) 二千五年十月五日において(a)から(i)までの規定が受理官庁によつて適用される国内法令に適合しない場合には、当該受理官庁がその旨を二千六年四月五日までに国際事務局に通告することを条件として、これらの規定は、その国内法令に適合しない間、当該受理官庁については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
この条文が問われた枝 7問
誤り。違うのは「優先権書類に記載されている表示と合致しない場合において」の部分である。規則26の2.2(a)が優先権の回復の請求の可能性を通知するのは、国際出願日が優先期間の満了の日の後であり、かつその日から2箇月以内である場合である。
規則26の2.2(a)は、受理官庁又は受理官庁が怠ったときは国際事務局は、国際出願日が優先期間の満了の日の後であって回復の請求が提出されていないこと、優先権の主張が規則4.10の要件を満たしていないこと、優先権の主張における表示が対応する優先権書類の表示と合致しないこと、のいずれかを認める場合には、出願人に対し優先権の主張の補充をするよう求めると定める。そのうえで、第一の場合において国際出願日が優先期間の満了の日から2箇月以内であるときは、規則26の2.3に従って優先権の回復のための請求の提出の可能性を出願人に通知すると定める。回復は優先期間内に国際出願をしなかった出願人を救う制度であるから、通知の対象も期間を過ぎて出願した場合に限られ、優先権書類との表示の不一致は主張の記載を直す補充の問題にすぎない。枝は通知の場面を第三の場合に置き換えている点で規則26の2.2(a)とずれる。表示の不一致のみを理由に主張が無効とみなされることもない(規則26の2.2(c))。

受理官庁又は、受理官庁が怠つたときは、国際事務局は、優先権主張に関して次のいずれかのことを認める場合には、出願人に対し優先権の主張の補充をするよう求める。(ⅰ)当該国際出願の国際出願日が、当該優先期間の満了の日の後であり、かつ、26の2.3の規定に基づく優先権の回復の請求が提出されていないこと。(ⅱ)当該優先権の主張が4.10に定める要件を満たしていないこと。(ⅲ)当該優先権の主張における表示がこれに対応する優先権書類に記載されている表示と合致しないこと。(ⅰ)に規定する場合において、国際出願日が当該優先期間の満了の日から二箇月以内であるときは、当該受理官庁又は国際事務局は、26の2.3の規定に従つて優先権の回復のための請求の提出の可能性を出願人に通知する。
- 補充を求める場合:国際出願日が優先期間の満了の後で回復の請求が無いとき、主張が規則4.10の要件を満たさないとき、主張の表示が優先権書類の表示と合致しないときである((a))
- 回復の請求の可能性の通知:国際出願日が優先期間の満了の日の後で、その日から2箇月以内であるときに限る((a))
- 補充が無いとき:優先権の主張は行われなかったものとみなし、受理官庁又は国際事務局が宣言して出願人に通知する((b))
- 無効とみなさない理由:先の出願の番号の欠落、優先権書類との表示の不一致、優先期間の満了から2箇月以内の国際出願日のそれぞれのみでは無効とみなさない((c))
誤り。違うのは「いかなる場合であっても、優先権の主張の補充又は追加をすることができる」の部分である。規則26の2.1(b)は、出願人が早期の国際公開を請求した後に受理した書面は、その請求が国際公開の技術的準備の完了前に取り下げられない限り、提出されなかったものとみなすと定める。
規則26の2.1(a)は、出願人は優先日から16箇月の期間又は、優先権の主張の補充若しくは願書への追加により優先日について変更が生じる場合には変更された優先日から16箇月の期間のうちいずれか早く満了する期間内に、受理官庁又は国際事務局に提出する書面によって優先権の主張の補充又は追加をすることができると定める。ところが同(b)は、出願人が21条(2)(b)の規定に基づいて早期の国際公開を請求した後に受理官庁又は国際事務局が受理したこの書面は、当該請求が国際公開の技術的準備の完了前に取り下げられない限り、提出されなかったものとみなすと定める。優先権の主張は国際公開の表紙に載り、優先日は公開の時期を含む各期間の起算点であるから、早期公開を自ら求めた出願人がその後に優先日を動かすことは認めないという理屈である。枝は期間の定めまでは(a)のとおりであるが、いかなる場合であっても補充又は追加ができるとする点で(b)の例外を落としている。

出願人が第二十一条(2)(b)の規定に基づいて早期の国際公開を請求した後に受理官庁又は国際事務局が受理した(a)に規定する書面は、当該請求が国際公開の技術的準備の完了前に取り下げられない限り、提出されなかつたものとみなす。
- 期間:優先日から16箇月、又は優先日が変わるときは変更された優先日から16箇月のうち早く満了する期間内である(規則26の2.1(a))
- 最低限の期間:その書面は国際出願日から4箇月を経過する時までは提出できる(規則26の2.1(a)ただし書)
- 提出先:受理官庁又は国際事務局である
- 例外:早期の国際公開の請求の後に受理した書面は、請求が技術的準備の完了前に取り下げられない限り、提出されなかったものとみなす(規則26の2.1(b))
- 優先日の変更:先に適用された優先日から起算してまだ満了していない期間は、変更された優先日から起算する(規則26の2.1(c))
誤り。違うのは「優先期間の満了の日から4月以内に優先権の主張を追加する書面を提出すれば優先権を回復できる」の部分である。優先権の主張の追加は、優先日から16月か国際出願日から4月の早い方までにする補充又は追加であり(規則26の2.1)、回復ではない。
規則26の2.1(a)は、出願人は、優先日から16箇月の期間又は変更された優先日から16箇月の期間のうちいずれか早く満了する期間内に、受理官庁又は国際事務局に提出する書面によって、優先権の主張の補充又は追加をすることができると定め、ただし書で、その書面が国際出願日から4箇月を経過する時までに提出できる場合には16箇月を過ぎていてもできるとする。優先権の主張は願書の記載事項であり(規則4.10)、国際出願の時に書き漏らした主張を後から足す手続であるから、起算点は優先日と国際出願日であって優先期間の満了の日ではない。優先権の回復(規則26の2.3)は、国際出願日が優先期間の満了の日の後になってしまった場合に、満了の日から2箇月以内の国際出願について受理官庁が請求に基づいて行うものであり、主張の追加とは別の制度である。枝は追加の期間と効果の両方を回復の制度と取り違えている。

出願人は、優先日から十六箇月の期間又は、優先権の主張の補充若しくは優先権の主張の願書への追加により優先日について変更が生じる場合には、変更された優先日から十六箇月の期間のうちいずれか早く満了する期間内に、受理官庁又は国際事務局に提出する書面によつて、優先権の主張の補充又は追加をすることができる。ただし、当該書面が国際出願日から四箇月を経過する時までに提出することができる場合に限る。優先権の主張の補充には、4.10に規定する表示の追加を含めることができる。
| 主張の補充・追加(規則26の2.1) | 優先権の回復(規則26の2.3) | |
|---|---|---|
| 場面 | 国際出願日は優先期間内だが、願書の主張が欠けている・誤っている | 国際出願日が優先期間の満了の日の後である |
| 期間 | 優先日から16月か国際出願日から4月の早い方まで | 優先期間の満了の日から2月以内の国際出願について、その期間内に請求する |
| 提出先 | 受理官庁又は国際事務局 | 受理官庁 |
| 判断 | 書面の提出で足りる | 相当な注意か故意ではないかの基準で受理官庁が決定し、指定官庁はその決定に拘束されない |
誤り。違うのは「受理官庁の決定に拘束される」の部分である。規則49の3.1(e)により、指定国は優先権の回復のための請求を拒否する受理官庁の決定に拘束されない。
規則26の2.3は、国際出願日が優先期間の満了の日の後であるがその日から2月以内である場合に、受理官庁が出願人の請求により、相当な注意又は故意ではないという回復のための基準が満たされていると認めたときに優先権を回復すると定める。回復を認めた決定は規則49の3.1(a)(b)により指定国で効力を有するのに対し、同(e)は、指定国は優先権の回復のための請求を拒否する受理官庁の決定に拘束されることはないと定める。受理官庁の回復は国際段階で一括して認める出願人の便宜のための手続であって、拒否された出願人から指定国ごとの救済まで奪う趣旨ではなく、受理官庁が拒否した場合には指定官庁がその請求を規則49の3.2(a)に基づく自らへの回復の請求とみなすことができる(同(f))。枝は拒否の決定が指定国を拘束するとしており、認容の決定の効力と取り違えている。認容の決定も、指定官庁は合理的な疑義がない限り検査してはならないにとどまる(同(d))。

指定国は、優先権の回復のための26の2.3の規定に基づく請求を拒否する受理官庁の決定に拘束されることはない。
| 回復を認めた決定 | 回復を拒否した決定 | |
|---|---|---|
| 指定国での効力 | 相当な注意の基準なら各指定国で効力を有し、故意ではないの基準ならその基準を採る指定国で効力を有する(規則49の3.1(a)(b)) | 指定国は拘束されない(規則49の3.1(e)) |
| 指定官庁の検査 | 要件が満たされていることに合理的な疑義がない限り検査してはならない(同(d)) | 指定官庁への回復の請求とみなすことができる(同(f)) |
正しい。規則26の2.2(c)(ii)は、優先権の主張における表示が対応する優先権書類の表示と合致しないことのみを理由としては、優先権の主張を無効とみなさないと定める。
規則26の2.2(a)は、優先権の主張の表示が対応する優先権書類に記載されている表示と合致しないことを受理官庁又は国際事務局が認めた場合に、出願人に補充を求めると定める一方、同(c)は、優先権の主張は、先の出願の番号の表示が欠落していること((i))、優先権の主張における表示がこれに対応する優先権書類に記載されている表示と合致しないこと((ii))、国際出願日が優先期間の満了の日から2箇月以内であること((iii))のいずれかの理由のみでは無効とはみなさないと定める。表示の不一致は番号の桁の誤りなど形式的なものが多く、優先権書類が提出されていれば指定官庁が中身を確かめられるから、国際段階で主張そのものを失わせるのは重すぎるという理屈である。不一致は規則26の2.1の期間内に補充でき、補充されないときは国際事務局が公開時にその旨を公表する(同(d))。枝は規則26の2.2(c)(ii)の文言どおりであり正しい。

優先権の主張は、次のいずれかの理由のみでは無効とはみなさない。(ⅰ)4.10(a)(ⅱ)に規定する先の出願の番号の表示が欠落していること。(ⅱ)優先権の主張における表示がこれに対応する優先権書類に記載されている表示と合致しないこと。(ⅲ)当該国際出願の国際出願日が、当該優先期間が満了した日よりも遅い日であること。ただし、国際出願日は当該満了の日から二箇月の期間内とする。
- 補充の求め:優先期間の満了後の出願で回復の請求が無いとき、規則4.10の要件を満たさないとき、表示が優先権書類と合致しないときに、受理官庁又は国際事務局が補充を求める((a))
- 無効とみなす:規則26の2.1(a)の期間内に補充の書面が無ければ、主張は行われなかったものとみなし、宣言して出願人に通知する((b))
- 無効とみなさない:先の出願の番号の欠落、優先権書類との表示の不一致、優先期間の満了から2箇月以内の出願であること、だけでは無効にならない((c))
正しい。規則26の2.2(c)(i)は、規則4.10(a)(ii)に定める先の出願の番号の表示が欠落していることのみを理由として優先権の主張を無効とみなさないと定める。
規則26の2.2(a)(ii)は、優先権の主張が規則4.10の要件を満たしていないと受理官庁が認めたときは出願人に補充を求めると定め、同(b)は、規則26の2.1(a)の期間の満了前に補充の書面が無ければ、その主張を条約の手続上行われなかったものとみなす(無効とみなす)と定める。もっとも同(c)は、この無効の扱いに例外を置き、(i)先の出願の番号の表示が欠落していること、(ii)主張の表示が優先権書類の表示と合致しないこと、(iii)国際出願日が優先期間の満了の日から2月以内であること、のいずれかの理由のみでは無効とみなさないとする。先の出願の日・国・種類が記載されていれば先の出願は特定でき、番号は後から確かめられる情報にすぎないため、番号の欠落だけで優先権という大きな利益を失わせないという理屈である。枝は同(c)(i)の文言どおりであり、番号の欠落が補充を求められる欠陥であることと、それだけでは主張が無効にならないこととは両立する。

優先権の主張は、次のいずれかの理由のみでは無効とはみなさない。(ⅰ)4.10(a)(ⅱ)に規定する先の出願の番号の表示が欠落していること。(ⅱ)優先権の主張における表示がこれに対応する優先権書類に記載されている表示と合致しないこと。(ⅲ)当該国際出願の国際出願日が、当該優先期間が満了した日よりも遅い日であること。ただし、国際出願日は当該満了の日から二箇月の期間内とする。
- 先の出願の番号の表示が欠落していること(規則4.10(a)(ii))
- 優先権の主張における表示が優先権書類の表示と合致しないこと
- 国際出願日が優先期間の満了の日より遅いが、満了の日から2月以内であること
正しい。規則26の2.3(a)は、優先期間の満了の日から2月以内の国際出願について、受理官庁が、相当な注意又は故意ではないという回復のための基準に照らして優先権を回復すると定める。
規則26の2.3(a)は、国際出願の国際出願日が優先期間の満了の日の後であるが、その満了の日から2月の期間内である場合には、受理官庁は、出願人の請求により、かつ同(b)から(g)までの規定に従うことを条件として、受理官庁が採用する回復のための基準が満たされていること、すなわち優先期間内に国際出願が提出されなかったことが、(i)状況により必要とされる相当な注意を払ったにもかかわらず生じた場合、又は(ii)故意ではない場合によると認めたときに、優先権を回復すると定める。そして各受理官庁は、これらの基準のうち少なくとも一を適用し、両方を適用することもできる。優先期間の徒過という受理官庁の国内法令でも扱いの分かれる事柄について、相当な注意という厳しい基準と故意ではないという緩い基準を並べ、どちらを採るかを各受理官庁に委ねたものである。枝は同(a)の文言どおりであり、請求の期間が優先期間の満了の日から2月であること(同(e))も、本文の2月の期間と対応する。

国際出願の国際出願日が、当該優先期間の満了の日の後であるが、当該満了の日から二箇月の期間内である場合には、受理官庁は、出願人の請求により、かつ、(b)から(g)までの規定に従うことを条件として、当該受理官庁が採用する基準(「回復のための基準」)が満たされていること、すなわち、当該優先期間内に国際出願が提出されなかつたことが、次のいずれかの場合によると認めた場合には、優先権を回復する。(ⅰ)状況により必要とされる相当な注意を払つたにもかかわらず生じた場合(ⅱ)故意ではない場合 各受理官庁は、これらの基準のうち少なくとも一を適用するものとし、また、これらの両方を適用することができる。
- 対象:国際出願日が優先期間の満了の日の後、かつ満了の日から2月以内の国際出願
- 基準:相当な注意を払ったにもかかわらず生じた場合、又は故意ではない場合。各受理官庁は少なくとも一方を適用し、両方を適用することもできる
- 請求:優先期間の満了の日から2月以内に受理官庁へ提出し、理由を記載する(同(b)・(e))
- 受理官庁は意見を述べる機会を与えずに請求を拒否しない(同(g))
126の3.1 申立ての補充又は追加 出願人は、優先日から十六箇月の期間内に国際事務局に提出する書面によつて、4.17に規定する申立てを願書に補充し又は追加することができる。ただし、当該期間の満了後に国際事務局が受理した当該書面は、国際公開の技術的準備が完了する前に到達した場合には、当該期間の末日に国際事務局が受理したものとみなす。
226の3.2 申立ての処理 (a) 受理官庁又は国際事務局は、4.17に規定する申立てが必要な文言とされていないこと又は4.17(iv)に規定する発明者である旨の申立てにつき必要な署名がされていないことを認めた場合には、場合により、出願人に対し優先日から十六箇月の期間内に当該申立てを補充するよう求めることができる。 (b) 国際事務局は、26の3.1に定める期間の満了後に申立て又は26の3.1に規定する補充を受理した場合には、出願人にその旨を通知し、実施細則の定めるところによつて処理する。
126の4.1 表示の補充又は追加 出願人は、優先日から十六箇月の期間内に国際事務局に提出する書面によつて、4.11に規定する表示を願書に補充し又は追加することができる。ただし、当該期間の満了後に国際事務局が受理した当該書面は、国際公開の技術的準備が完了する前に到達した場合には、当該期間の末日に国際事務局が受理したものとみなす。
226の4.2 遅れた表示の補充又は追加 国際事務局は、4.11に規定する表示の補充又は追加が26の4.1に定める期間内に受理されない場合には、出願人にその旨を通知し、実施細則の定めるところによつて処理する。
27.1 手数料 (a) 第十四条(3)(a)の規定の適用上、「第三条(4)(iv)にいう所定の手数料」とは、送付手数料(第十四規則)、国際出願手数料(15.1)、調査手数料(第十六規則)及び、該当する場合には、後払手数料(16の2.2)をいう。 (b) 第十四条(3)(a)及び(b)の規定の適用上、「第四条(2)にいう所定の手数料」とは、国際出願手数料(15.1)及び、該当する場合には、後払手数料(16の2.2)をいう。
28.1 欠陥についての注意 (a) 国際事務局は、国際出願に第十四条(1)(a)(i)、(ii)又は(v)の欠陥が含まれているとの見解を有する場合には、その欠陥について受理官庁の注意を喚起する。 (b) 受理官庁は、(a)の見解に同意しない場合を除くほか、第十四条(1)(b)及び第二十六規則に定めるところによつて処理する。
129.1 受理官庁による認定 第十四条(1)(b)及び26.5(ある種の欠陥の補充がされない場合)、同条(3)(a)(27.1(a)に規定する所定の手数料が支払われない場合)、同条(4)(第十一条(1)(i)から(iii)までに掲げる要件が満たされていなかつたと後に認定した場合)、12.3(d)、12.4(d)若しくは26.3の3(要求される翻訳文が提出されない場合又は、該当する場合には、遅延提出手数料が支払われない場合)又は92.4(g)(i)(書類の原本が提出されない場合)の規定に従い、受理官庁が国際出願は取下げられたものとみなす旨を宣言する場合には、 (i) 受理官庁は、国際事務局に対し、記録原本(既に送付されている場合を除く。)及び出願人が提出した補充を送付する。 (ii) 受理官庁は、出願人及び国際事務局にその宣言を速やかに通知するものとし、国際事務局は、既に指定が通知された各指定官庁に通知する。 (iii) 受理官庁は、第二十三規則に規定する調査用写しの送付を行わないものとし、調査用写しを既に送付している場合には、国際調査機関にその宣言を通知する。 (iv) 国際事務局は、出願人に記録原本の受理を通知することを要しない。 (v) 受理官庁により送付されたその宣言の通告が国際公開の技術的な準備が完了する前に国際事務局に到達した場合には、当該国際出願の国際公開は、行わない。
229.2 削除 [削除]
329.3 ある種の事実についての受理官庁に対する注意の喚起 国際事務局又は国際調査機関は、第十四条(4)に規定する認定を受理官庁が行うべきであると認める場合には、関係する事実について受理官庁の注意を喚起する。
429.4 第十四条(4)に規定する宣言を行う意図の通知 (a) 受理官庁は、第十四条(4)に規定する宣言を行う前に、宣言を行う意図及び理由を出願人に通知する。出願人は、受理官庁による暫定的な認定に同意しない場合には、その通知の時から二箇月以内にその旨の抗弁を提出することができる。 (b) 受理官庁は、第十一条(1)(iii)(d)又は(e)に規定する要素について第十四条(4)に規定する宣言を行う意図を有する場合には、(a)に規定する通知において、出願人に対し、当該要素を4.18に規定する引用により含めることを20.6(a)の規定に従つて確認するよう求める。20.7(a)(i)の規定の適用上、この(b)の規定に基づいて発出した出願人に対する求めは、20.3(a)(ii)の規定に基づく求めとみなす。 (c) (b)の規定は、受理官庁が国際事務局に対し、20.3(a)(ii)及び(b)(ii)並びに20.6の規定が当該受理官庁が適用する国内法令に適合しないことを20.8(a)の規定に従つて通告した場合には、適用しない。
30.1 期間 第十四条(4)に規定する期間は、国際出願日から四箇月とする。
131.1 写しの請求 (a) 第十三条(1)の規定に基づく要請は、当該国内官庁が指定官庁となつている国際出願の全部、特定の種類又は個々について行うことができる。国際出願の全部又は特定の種類についての要請は、前年の十一月三十日までに当該国内官庁から国際事務局にあてた通告により、毎年更新しなければならない。 (b) 第十三条(2)(b)の規定に基づく要請は、写しの作成及び郵便に係る費用を賄う手数料の支払を条件とする。
231.2 写しの作成 第十三条の規定に基づいて請求される写しの作成は、国際事務局の責任とする。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則54.3は、規則19.1(a)(iii)に基づき受理官庁としての国際事務局にされた国際出願について、国際事務局は31条(2)(a)の適用上、出願人がその居住者又は国民である締約国のために行動するものとみなすと定めている。
31条(2)(a)は、第2章の規定に拘束される締約国の居住者又は国民である出願人が、そのような締約国の受理官庁又はそのような締約国のために行動する受理官庁に国際出願をしたときに国際予備審査の請求をすることができると定める。他方、規則19.1(a)(iii)は、出願人がその居住者又は国民である締約国のいかんを問わず国際事務局を受理官庁として国際出願をすることを認めている。国際事務局は特定の締約国の国内官庁ではないので、そこに出願した出願人は31条(2)(a)の「締約国の受理官庁」に出願したと言えるかが問題になる。規則54.3は、この場合には国際事務局は出願人がその居住者又は国民である締約国のために行動するものとみなすと定め、第2章に拘束される締約国の居住者又は国民であれば、国際事務局に出願していても国際予備審査の請求ができるようにしたものである。受理官庁の選択によって国際予備審査の資格が左右されないための規定であり、枝は規則54.3の文言のとおりである。

国際出願が19.1(a)(ⅲ)の規定に基づいて受理官庁としての国際事務局にされた場合には、国際事務局は、第三十一条(2)(a)の規定の適用上、出願人がその居住者又は国民である締約国のために行動するものとみなす。
132.1 承継国に対する国際出願の効果の適用 (a) 国際出願日が(b)に定める期間内にある国際出願の効果は、自国の独立の前においてその領域が、当該国際出願で指定された締約国であつて後に消滅した国(「先行国」)の領域の一部であつた国(「承継国」)について適用することができる。ただし、承継国が条約を適用する旨の継続の宣言を事務局長に寄託することにより締約国になつた場合に限る。 (b) (a)に規定する期間は、先行国が存続する最終の日の次の日に始まり、事務局長が(a)に規定する宣言を工業所有権の保護に関するパリ条約の締約国政府に通報した日の後二箇月で終了する。ただし、承継国の独立の日が先行国が存続する最終の日の次の日より早い場合には、承継国は、当該期間が承継国の独立の日に始まることを宣言することができる。この宣言は、(a)に規定する宣言とともに行うものとし、また、独立の日を特定する。 (c) 出願日が(b)に該当する期間内にありその効果が承継国について適用される国際出願についての情報は、国際事務局により公報に掲載される。
232.2 承継国に対する適用の効果 (a) 32.1の規定に従い国際出願の効果が承継国について適用される場合には、 (i) 承継国は、国際出願において指定されたものとみなす。 (ii) 承継国について第二十二条又は第三十九条(1)に規定する期間は、32.1(c)の規定による情報の公開の日から少なくとも六箇月を経過するまで延長する。 (b) 承継国は、(a)(ii)に定める期間よりも遅い時に満了する期間を定めることができる。国際事務局は、この期間に関する情報を公報に掲載する。
133.1 国際調査における関連のある先行技術 (a) 第十五条(2)の規定の適用上、関連のある先行技術とは、世界のいずれかの場所において手段のいかんを問わず公衆が利用することができるようにされており、かつ、請求の範囲に記載されている発明が新規性を有するもの及び進歩性を有するもの(自明のものではないもの)と認められるかどうかを決定するに当たつて役立ち得るすべてのものをいう。ただし、公衆が利用することができるようにされたことが当該国際出願日前に生じていることを条件とする。 (b) 書面による開示を公衆が利用することができるようにされたことが国際出願日と同じ日又はその後に生じている場合にあつては、国際調査報告は、書面による開示が口頭による開示、使用、展示その他の手段であつて書面による開示の内容を公衆が利用することができるようにしたものに言及し、かつ、公衆が利用することができるようにされたことが国際出願日前に生じていた場合には、その事実及びその事実の生じた日付を個々に指摘する。 (c) いずれかの公表された出願又はいずれかの特許は、その公表の日が調査の対象となつている国際出願の国際出願日と同じ日又はその後であるがその出願の日(該当する場合には、その主張する優先日)が当該国際出願日前であるものである場合において、当該国際出願日前に公表されたとしたならば第十五条(2)の規定の適用上関連のある先行技術を構成したであろうとされるものであるときは、国際調査報告において特別に指摘する。
233.2 国際調査を行うべき分野 (a) 国際調査は、当該発明に関連する技術を包含する可能性があるすべての技術分野につき及びその可能性があるすべての調査用資料に基づいて行う。 (b) したがつて、当該発明を分類することができる技術分野に属する技術についてのみでなく、類似の技術(いずれの分野に分類されるかを問わない。)についても調査する。 (c) 当該事案においていずれの技術を類似の技術とすべきかの問題については、当該国際出願に明示的に記載されている特定の機能のみならず、当該発明の必然的かつ本質的な機能又は用途であると思われるものに照らして考慮する。 (d) 国際調査は、国際出願に記載されている発明がその細部において異なつている場合であつても、請求の範囲に記載されている発明の対象とその発明の全部又は一部の特徴について均等であると一般に認められているすべての事項を包含するものとする。
333.3 国際調査の方向付け (a) 国際調査は、明細書及び図面に妥当な考慮を払つた上で、特に請求の範囲に含まれる発明概念に重点を置いて、請求の範囲に基づいて行う。 (b) 国際調査は、可能かつ合理的である限り、請求の範囲に含まれる事項の全体又は補正後の請求の範囲に含まれるであろうと合理的に予測される事項の全体について行う。
この条文が問われた枝 5問
正しい。規則65.1は、国際予備審査では請求の範囲と個々の文献との関係だけでなく、文献の結合が当該技術分野の専門家にとって自明である場合にはその結合との関係についても考慮を払うと定めている。
33条(3)は、国際予備審査において、請求の範囲に記載されている発明は、規則に定める基準日前に関連のある先行技術を考慮して当該技術分野の専門家にとって自明でない場合には進歩性を有するものとすると定める。規則65.1は、この適用上、国際予備審査においては個々の請求の範囲と先行技術全体との関係に考慮を払うとし、請求の範囲と個々の文献又はその抜粋との関係のみでなく、個々の文献又はその抜粋の結合が当該技術分野の専門家にとって自明である場合には、請求の範囲とそのような結合との関係についても考慮を払うと定める。一つの文献に全ての構成が書かれていなくても、専門家が複数の文献を組み合わせることが自明であれば発明は自明であるという、進歩性の判断の基本を国際予備審査の規則として明文にしたものである。枝は規則65.1の文言のとおりである。新規性については規則64.1が先行技術の範囲を定め、文献の結合ではなく単一の文献との対比で判断される。

第三十三条(3)の規定の適用上、国際予備審査においては、個々の請求の範囲と先行技術全体との関係に考慮を払う。国際予備審査においては、請求の範囲と個々の文献又はその抜粋との関係のみでなく、個々の文献又はその抜粋の結合が当該技術分野の専門家にとつて自明である場合には、請求の範囲とそのような結合との関係についても考慮を払う。
誤り。違うのは「明示的に記載されている特定の機能のみに照らして考慮する」の部分である。規則33.2(c)は、明示的に記載されている特定の機能のみならず、当該発明の必然的かつ本質的な機能又は用途であると思われるものに照らして考慮すると定める。
規則33.2(a)は、国際調査は当該発明に関連する技術を包含する可能性があるすべての技術分野につき及びその可能性があるすべての調査用資料に基づいて行うと定め、(b)は、当該発明を分類することができる技術分野に属する技術についてのみでなく、類似の技術についても、いずれの分野に分類されるかを問わず調査すると定める。そのうえで(c)は、いずれの技術を類似の技術とすべきかの問題については、当該国際出願に明示的に記載されている特定の機能のみならず、当該発明の必然的かつ本質的な機能又は用途であると思われるものに照らして考慮すると定める。国際調査は関連のある先行技術を発見することを目的とし(15条(2))、出願人が書いた用途の範囲に調査を閉じれば、本質的に同じ働きをする他分野の技術を見落とすからである。枝は類似の技術も調査の対象とする前半は正しいが、明示的に記載されている特定の機能のみに照らすとする後半が規則33.2(c)とずれる。

(b)したがつて、当該発明を分類することができる技術分野に属する技術についてのみでなく、類似の技術(いずれの分野に分類されるかを問わない。)についても調査する。(c)当該事案においていずれの技術を類似の技術とすべきかの問題については、当該国際出願に明示的に記載されている特定の機能のみならず、当該発明の必然的かつ本質的な機能又は用途であると思われるものに照らして考慮する。
誤り。出題当時の規則33.1(a)は、関連のある先行技術を書面による開示によって公衆が利用できるようにされたものに限っていた。違うのは「口頭により開示されているものを含む」の部分である。なお令和8年1月1日発効の改正で同規則は手段のいかんを問わないものに改められ、現行では口頭による開示も含まれ得る。
15条(2)は国際調査の目的を関連のある先行技術の発見と定め、その範囲は規則33.1に委ねられている。出題当時の規則33.1(a)は、世界のいずれかの場所において書面による開示(図面その他の図解を含む。)によって公衆が利用することができるようにされ、かつ新規性・進歩性の判断に役立ち得るすべてのものを関連のある先行技術とし、国際出願日前に利用可能になっていることを条件としていた。国際調査は各国の審査に先立って機関が文献資料を網羅的に調べる手続であるから、調査できる書面による開示に対象を限り、口頭による開示や使用は、書面による開示がそれに言及している場合に調査報告で指摘するにとどめていた(同(b))。枝は新規性・進歩性の判断に役立ち得るものという部分までは当時の文言どおりであるが、口頭による開示そのものを含むとする点が当時の規則と食い違う。令和8年1月1日発効の改正で同(a)は手段のいかんを問わないものと改められ、現行規則では口頭による開示も含まれ得る。

第十五条(2)の規定の適用上、関連のある先行技術とは、世界のいずれかの場所において書面による開示(図面その他の図解を含む。)によつて公衆が利用することができるようにされており、かつ、請求の範囲に記載されている発明が新規性を有するもの及び進歩性を有するもの(自明のものではないもの)と認められるかどうかを決定するに当たつて役立ち得るすべてのものをいう。ただし、公衆が利用することができるようにされたことが当該国際出願日前に生じていることを条件とする。
- 対象:世界のいずれかの場所において公衆が利用することができるようにされ、新規性・進歩性の判断に役立ち得るすべてのもの
- 時期:公衆が利用できるようにされたことが国際出願日前に生じていること
- 開示の手段:出題当時は書面による開示に限られ、令和8年1月1日発効の改正後は手段のいかんを問わない
- 国際出願日以後に公表された出願・特許でも、その出願日(優先日)が国際出願日前であれば、国際調査報告で特別に指摘する(同(c))
正しい。規則33.1(c)は、公表の日が国際出願日と同じ日又はその後であるが出願の日(優先日)が国際出願日前である出願又は特許を、国際出願日前に公表されていたならば関連のある先行技術となったであろうときは国際調査報告において特別に指摘すると定める。
規則33.1(a)は、国際調査における関連のある先行技術を、公衆が利用することができるようにされたことが国際出願日前に生じているものに限っている。そのため、国際出願日の後に公表された先の日付の出願や特許は、国際調査の上では先行技術にならない。しかし各指定国の国内法令には拡大先願のような定めがあり、国際出願日前に出願され国際出願日以後に公表された文献は指定国での審査に重要になり得る。そこで規則33.1(c)は、公表の日が調査の対象である国際出願の国際出願日と同じ日又はその後であるが、その出願の日(該当する場合にはその主張する優先日)が国際出願日前である公表された出願又は特許について、国際出願日前に公表されたとしたならば15条(2)の関連のある先行技術を構成したであろうものであるときは、国際調査報告において特別に指摘すると定める。枝はこの規定をそのまま述べている。

いずれかの公表された出願又はいずれかの特許は、その公表の日が調査の対象となつている国際出願の国際出願日と同じ日又はその後であるがその出願の日(該当する場合には、その主張する優先日)が当該国際出願日前であるものである場合において、当該国際出願日前に公表されたとしたならば第十五条(2)の規定の適用上関連のある先行技術を構成したであろうとされるものであるときは、国際調査報告において特別に指摘する。
- 原則:世界のいずれかの場所において公衆が利用することができるようにされており、新規性・進歩性の判断に役立ち得るすべてのものである。公衆が利用できるようにされたことが国際出願日前に生じていることが条件である(規則33.1(a))
- 書面による開示が国際出願日以後のとき:口頭の開示・使用・展示などで内容が国際出願日前に公衆に利用可能になっていたなら、その事実と日付を個々に指摘する(規則33.1(b))
- 先の日付の出願・特許が国際出願日以後に公表されたとき:国際出願日前に公表されていたなら先行技術となったであろうものを、国際調査報告において特別に指摘する(規則33.1(c))
正しい。規則33.3(b)は、国際調査は可能かつ合理的である限り、請求の範囲に含まれる事項の全体又は補正後の請求の範囲に含まれるであろうと合理的に予測される事項の全体について行うと定める。
15条(3)は国際調査を請求の範囲に基づいて明細書及び図面に妥当な考慮を払って行うとし、規則33.3(a)はこれを受けて、国際調査は特に請求の範囲に含まれる発明概念に重点を置いて請求の範囲に基づいて行うと定め、同条(b)は、国際調査は可能かつ合理的である限り、請求の範囲に含まれる事項の全体又は補正後の請求の範囲に含まれるであろうと合理的に予測される事項の全体について行うと定める。国際調査報告は各指定官庁がそのまま使う共通の調査結果であり、出願人は報告を見て19条や34条で請求の範囲を補正することが前提となっているから、出願時の請求の範囲の文言だけを調べたのでは補正後の請求の範囲について各国で調べ直すことになる。そこで規則33.3(d)が均等であると認められる事項まで包含するとしているのと同じく、調査の範囲を補正を見越して広めに取る方向付けをしているのである。枝は(b)の文言をそのまま述べている。

国際調査は、可能かつ合理的である限り、請求の範囲に含まれる事項の全体又は補正後の請求の範囲に含まれるであろうと合理的に予測される事項の全体について行う。
34.1 定義 (a) 第二条(i)及び(ii)の定義は、この第三十四規則については、適用しない。この第三十四規則の規定の適用上、「特許文献」には以下のものを含むものとする。 (i) 公表された国際出願 (ii) 公表された広域特許 (iii) 国内官庁又はその法的な先行官庁によつて千九百二十年以後に発行され公表された国内特許 (iv) フランスによつて千九百二十年以後に発行された実用証 (v) 旧ソヴィエト連邦によつて発行された発明者証 (vi) (ii)から(v)に規定するいずれかの態様の保護を求める出願であつて千九百二十年以後に公表されたもの (b) (c)の規定にかかわらず、第十五条(4)に規定する資料(「最小限資料」)は、次のものから成る。 (i) (a)に掲げる「特許文献」であつて、実施細則に定める技術的要件及び利用可能性要件並びに該当する場合には36.1(ii)の規定に従つて、該当する国内官庁若しくはその法的な承継官庁により若しくはその官庁に代わつて、又は国際事務局により、利用することができるようにされたもの (ii) 公表された非特許文献のうち国際調査機関が合意するものであつて最初の合意の際に及び変更の都度国際事務局によつて一覧表において公表されるもの (c) 国際調査機関は、(b)に記載する必要な資料の調査に加え、更に国内官庁又はその法的な先行官庁によつて千九百二十年以後に発行された実用新案及び同年以後に公表された実用新案出願から成る実用新案文献を調査することが望ましい。ただし、その実用新案文献が、実施細則に定める技術的要件及び利用可能性要件に従つて、該当する国内官庁若しくはその法的な承継官庁により又はその官庁に代わつて利用することができるようにされている場合に限る。 (d) 実施細則に定める要件に従つて特許文献及び、該当する場合には、実用新案文献を利用することができるようにしている各国内官庁は、次のことを行う。 (i) 国際事務局にその旨を通知すること。 (ii) 新たに公表された特許文献及び、該当する場合には、新たに公表された実用新案文献を、通常利用することができるようにすること。 (iii) 利用可能な特許文献及び、該当する場合には、利用可能な実用新案文献の現在の範囲を実施細則に従つて詳述したオーソリティファイルを国際事務局に少なくとも毎年提供すること。 (e) 国際事務局は、(d)の規定に従つて通知された特許文献及び実用新案文献の利用可能性を認証し、当該文献の詳細及び当該文献が最小限資料の一部となる日付を公報に掲載する。国際事務局は、実施細則に定めるところにより、(d)(iii)に規定するオーソリティファイルのためのリポジトリ―の管理業務を行う。 (f) 出願が二度以上公表される場合において、二度目以降に公表されたいずれのものも追加事項を含まない場合には、各国際調査機関は、最初に公表されたもののみをその資料に保存する義務を負う。 (g) この第三十四規則の規定の適用上、公衆の閲覧に供されたにすぎない出願及び特許は、公表された出願及び特許とはみなさない。
この条文が問われた枝 3問
正しい。規則91.1(b)(iii)により、34条の補正書における誤記は、国際予備審査の請求がされて取り下げられておらず規則69.1の開始日が過ぎている場合、国際予備審査機関の許可に従って訂正できる。
PCT規則91.1(a)は、国際出願又は出願人が提出した他の書類中の明白な誤記は、出願人が請求する場合に訂正することができると定め、同(b)は訂正を「権限のある機関」の許可に従わせたうえで、書類ごとに機関を振り分ける。願書部分の誤記は受理官庁、明細書・請求の範囲・図面の誤記は原則として国際調査機関であるが、同(b)(iii)は、明細書、請求の範囲、図面若しくはそれらの補充書又は19条若しくは34条の規定に基づく補正書における誤記の場合で、国際予備審査の請求が行われ、取り下げられておらず、かつ規則69.1に従って国際予備審査を開始する日が過ぎている場合には、国際予備審査機関を権限のある機関とする。予備審査の開始後に出願書類を実際に見ているのは国際予備審査機関であり、34条補正書も同機関に出すものだから、訂正の当否もその機関に判断させるのである。枝は(b)(iii)の要件をそのまま書いており正しい。

明細書、請求の範囲、図面若しくはそれらの補充書又は第十九条若しくは第三十四条の規定に基づく補正書における誤記の場合で、国際予備審査の請求が行われ、取り下げられておらず、かつ69.1に従つて国際予備審査を開始する日が過ぎている場合には、国際予備審査機関
誤り。違うのは「非特許文献は含まれない」の部分である。規則34.1(b)は、15条(4)の最小限資料を、所定の特許文献と、国際調査機関が合意し国際事務局が一覧表において公表する公表された非特許文献とから成ると定める。
15条(4)は、国際調査機関は可能な限り多くの関連のある先行技術を発見するよう努めるものとし、いかなる場合にも規則に定める資料を調査すると定める。この資料が規則34.1(b)の最小限資料であり、同(b)は、(i)として公表された国際出願、広域特許、1920年以後の国内特許などの特許文献であって実施細則の技術的要件と利用可能性要件に従って利用できるようにされたものを、(ii)として公表された非特許文献のうち国際調査機関が合意するものであって国際事務局が一覧表において公表するものを挙げる。国際調査の結果は各指定国の審査の基礎になるため、どの機関が調査しても一定の範囲は必ず調べられているという保証が要り、特許文献だけでなく学術雑誌などの非特許文献も、機関が合意して一覧表に載せたものは必ず調査の対象にしたものである。したがって非特許文献も最小限資料に含まれ、枝はこれを除いている点が違う。

(c)の規定にかかわらず、第十五条(4)に規定する資料(「最小限資料」)は、次のものから成る。(ⅰ)(a)に掲げる「特許文献」であつて、実施細則に定める技術的要件及び利用可能性要件並びに該当する場合には36.1(ⅱ)の規定に従つて、該当する国内官庁若しくはその法的な承継官庁により若しくはその官庁に代わつて、又は国際事務局により、利用することができるようにされたもの(ⅱ)公表された非特許文献のうち国際調査機関が合意するものであつて最初の合意の際に及び変更の都度国際事務局によつて一覧表において公表されるもの
- 位置付け:国際調査機関がいかなる場合にも調査しなければならない資料である(15条(4))
- 特許文献:公表された国際出願、公表された広域特許、1920年以後に発行された国内特許、フランスの実用証、旧ソ連の発明者証とそれらの出願である(規則34.1(a)・(b)(i))
- 非特許文献:国際調査機関が合意し、国際事務局が一覧表において公表する公表された非特許文献である(規則34.1(b)(ii))
- 実用新案文献:最小限資料には入らず、1920年以後の実用新案とその出願を調査することが望ましいとされる(規則34.1(c))
正しい。規則66.1(b)は請求書の提出の時又は国際予備審査報告が作成されるまでの間に34条補正書を提出できると定め、規則66.4の2は報告の作成を開始した後に受理した補正書を考慮に入れることを必要としないとする。
34条(2)(b)は、出願人は国際予備審査報告が作成される前に、所定の方法で及び所定の期間内に請求の範囲、明細書及び図面について補正をする権利を有すると定め、規則66.1(b)はこれを受けて、出願人は国際予備審査の請求書の提出の時又は規則66.4の2に従うことを条件として国際予備審査報告が作成されるまでの間、34条の補正書を提出することができると定める。そして規則66.4の2は、国際予備審査機関が書面による見解又は国際予備審査報告の作成を開始した後に補正書、抗弁又は明白な誤記の訂正を受理した場合には、見解又は報告のためにそれらを考慮に入れることを必要としないと定める。作成に着手した後の補正まで取り込ませると報告の期限を守れなくなるため、機関の裁量に委ねたものである。枝は提出できる期間と考慮されない場合があることの両方を述べており、規則と一致する。

国際予備審査機関は、書面による見解又は国際予備審査報告の作成を開始した後に補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を受理し、許可し、又は当該機関に対して通知された場合には、書面による見解又は国際予備審査報告のために当該補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を考慮に入れることを必要としない。
135.1 一の国際調査機関による管轄 各受理官庁は、第十六条(3)(b)に規定する関係取決めに従い、国際出願についての国際調査を管轄する国際調査機関を国際事務局に通知するものとし、国際事務局は、その通知を速やかに公表する。
235.2 二以上の国際調査機関による管轄 (a) 受理官庁は、第十六条(3)(b)に規定する関係取決めに従い、次のいずれかの方法により二以上の国際調査機関を特定することができる。 (i) 当該受理官庁にされたいずれの国際出願についても特定するすべての国際調査機関によつて管轄されることを宣言し、かつ、その選択を出願人にゆだねること。 (ii) 当該受理官庁にされた特定の種類の国際出願については一又は二以上の国際調査機関によつて管轄されることを宣言し、かつ、当該受理官庁にされた他の種類の国際出願については一又は二以上の他の国際調査機関によつて管轄されることを宣言すること。ただし、二以上の国際調査機関によつて管轄されることを宣言した種類の国際出願については、その選択を出願人にゆだねることを条件とする。 (b) (a)の規定に基づく権能を行使する受理官庁は、国際事務局に速やかに通知するものとし、国際事務局は、その通知を速やかに公表する。
335.3 国際事務局が19.1(a)(iii)の規定に基づく受理官庁である場合 (a) 国際出願が19.1(a)(iii)の規定に基づいて受理官庁としての国際事務局にされた場合には、その国際出願についての国際調査は、その国際出願が19.1の(a)の(i)若しくは(ii)、(b)若しくは(c)又は19.2(i)の規定に基づき管轄受理官庁にされたとしたならば管轄したであろう国際調査機関が管轄する。 (b) (a)の規定に基づき二以上の国際調査機関が管轄する場合には、その選択を出願人にゆだねる。 (c) 35.1及び35.2の規定は、19.1(a)(iii)の規定に基づく受理官庁としての国際事務局については、適用しない。
36.1 最小限の要件の定義 第十六条(3)(c)に規定する最小限の要件は、次のとおりとする。 (i) 国内官庁又は政府間機関は、所要の技術分野について調査を行うために十分な技術的資格を備えた常勤の従業者を百人以上有していなければならない。 (ii) 国内官庁又は政府間機関は、当該国内官庁若しくは政府間機関及び、該当する場合には、その法的な先行官庁若しくは機関が発行した特許及び公表した特許出願を第三十四規則に規定する最小限資料の部分として調査するために、実施細則に定める要件に従つて利用することができるようにしなければならない。 (iii) 国内官庁又は政府間機関は、実施細則に従つて、調査の目的のために少なくとも第三十四規則に定める最小限資料を所有し又は継続して利用し得るようにしていなければならない。 (iv) 国内官庁又は政府間機関は、国際調査の一般原則に従い調査の質の管理制度及び内部における検討制度を設ける。 (v) 国内官庁又は政府間機関は、国際予備審査機関として選定されなければならない。
137.1 発明の名称の欠落 国際出願に発明の名称の記載がない場合において、受理官庁が出願人に対し当該欠陥の補充をすることを求めた旨を国際調査機関に通知したときは、国際調査機関は、その国際出願は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り、国際調査を続行する。
237.2 発明の名称の決定 国際出願に発明の名称の記載がない場合において出願人に対し発明の名称の補充をすることを求めた旨の受理官庁からの通知を国際調査機関が受領していないとき又は発明の名称が4.3の規定に従つていないと国際調査機関が認めた場合には、国際調査機関は、自ら発明の名称を決定する。当該発明の名称は、当該国際出願の国際公開に用いられる言語又は23.1(b)の規定に基づき他の言語による翻訳文が送付されかつ国際調査機関が希望する場合には当該翻訳文の言語で決定する。
この条文が問われた枝 2問
誤り。違うのは「その欠陥が補充されるまで国際調査を中断する」の部分である。規則37.1は、国際調査機関は国際出願が取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り、国際調査を続行すると定める。
規則37.1は、国際出願に発明の名称の記載がない場合において、受理官庁が出願人に対し当該欠陥の補充をすることを求めた旨を国際調査機関に通知したときは、国際調査機関は、その国際出願は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り、国際調査を続行すると定める。発明の名称は11条(1)の国際出願日の要件ではなく、14条(1)(a)(iii)の欠陥として受理官庁が補充を求める事項にすぎない。国際調査は請求の範囲に基づいて行われるから(規則33.3(a))、名称が無くても調査に支障はなく、国際調査報告の作成を名称の補充を待って遅らせる理由もない。補充が無いまま国際出願が取り下げられたものとみなされたときに初めて調査をやめればよいという理屈である。したがって、補充されるまで国際調査を中断するとする枝は規則37.1とずれる。受理官庁からの通知を受けていないときや名称が規則4.3に従っていないときは、国際調査機関が自ら発明の名称を決定する(規則37.2)。

国際出願に発明の名称の記載がない場合において、受理官庁が出願人に対し当該欠陥の補充をすることを求めた旨を国際調査機関に通知したときは、国際調査機関は、その国際出願は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り、国際調査を続行する。
誤り。違うのは「国際事務局は、自ら発明の名称を決定する」の部分である。規則37.2により、受理官庁からの補充の求めの通知を受領していないときに自ら発明の名称を決定するのは国際調査機関である。
発明の名称の記載がないことは14条(1)(a)(iii)の欠陥であり、受理官庁が出願人に補充を求める。規則37.1は、受理官庁がその求めをしたときは国際調査機関に通知すると定め、規則37.2は、国際出願に発明の名称の記載がない場合において、出願人に対し発明の名称の補充をすることを求めた旨の受理官庁からの通知を国際調査機関が受領していないとき、又は発明の名称が規則4.3の規定に従っていないと国際調査機関が認めた場合には、国際調査機関は、自ら発明の名称を決定すると定める。発明の名称は国際調査報告や国際公開の見出しに用いられ、請求の範囲に記載された発明の内容を最もよく把握しているのは調査用写しを手にして国際調査を行う国際調査機関であるから、名称の決定はその機関に委ねられている。国際事務局は記録原本を保持し国際公開を行う機関であって、発明の内容に立ち入って名称を定める役割を持たない。枝は決定の主体を国際事務局とする点で規則37.2と食い違う。

国際出願に発明の名称の記載がない場合において出願人に対し発明の名称の補充をすることを求めた旨の受理官庁からの通知を国際調査機関が受領していないとき又は発明の名称が4.3の規定に従つていないと国際調査機関が認めた場合には、国際調査機関は、自ら発明の名称を決定する。
- 受理官庁:14条(1)(a)の欠陥として出願人に補充を求め、求めた旨を国際調査機関に通知する
- 国際調査機関:受理官庁の通知を受領していないとき、又は名称が規則4.3に従っていないと認めたときは自ら名称を決定する(規則37.2)
- 要約も同じ構造で、受理官庁の通知を受領していないときは国際調査機関が自ら要約を作成する(規則38.2)
138.1 要約の欠落 国際出願に要約が含まれていない場合において、受理官庁が出願人に対し当該欠陥の補充をすることを求めた旨を国際調査機関に通知したときは、国際調査機関は、その国際出願は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り、国際調査を続行する。
238.2 要約の作成 国際出願に要約が含まれていない場合において出願人に対し要約の補充をすることを求めた旨の受理官庁からの通知を国際調査機関が受領していないとき又は要約が第八規則の規定に従つていないと国際調査機関が認めた場合には、国際調査機関は、自ら要約を作成する。当該要約は、当該国際出願の国際公開に用いられる言語又は23.1(b)の規定に基づき他の言語による翻訳文が送付されかつ国際調査機関が希望する場合には当該翻訳文の言語で作成する。
338.3 要約の修正 出願人は、国際調査報告が郵送で発送された日から一箇月を経過するときまでに、国際調査機関に、次のいずれかを述べることができる。 (i) 提案された要約の修正 (ii) 当該国際調査機関が要約を作成した場合には、提案された当該要約の修正若しくは当該要約についての意見、又は修正及び意見の両方 また、国際調査機関は、当該要約をそれに応じて修正するかどうかを決定する。国際調査機関は、当該要約を修正した場合には、その修正を国際事務局に通知する。
この条文が問われた枝 3問
正しい。規則38.1は、要約の欠落について受理官庁が補充を求めた旨の通知を受けた国際調査機関は、取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り国際調査を続行すると定める。
規則38.1は、国際出願に要約が含まれていない場合において、受理官庁が出願人に対し当該欠陥の補充をすることを求めた旨を国際調査機関に通知したときは、国際調査機関は、その国際出願は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り、国際調査を続行すると定める。要約は14条(1)(a)(iv)の欠陥であって11条の国際出願日の要件ではないから、要約が無くても国際出願日は認められ、受理官庁が規則26に従って補充を求めている間も調査用写しは国際調査機関に送られる。国際調査は請求の範囲に基づいて行われ、要約は調査の対象を決めるものではないので、補充を待って調査を止める理由がなく、取下げとみなされた旨の通知が来たときに限って調査を打ち切ればよい。枝は規則38.1の文言どおりである。受理官庁からの通知を受領していないとき、又は要約が規則8に従っていないと認めたときは、国際調査機関が自ら要約を作成する(規則38.2)。

国際出願に要約が含まれていない場合において、受理官庁が出願人に対し当該欠陥の補充をすることを求めた旨を国際調査機関に通知したときは、国際調査機関は、その国際出願は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り、国際調査を続行する。
誤り。違うのは「出願人に対し要約の補充をするよう求めることができる」の部分である。規則38.2により、この場合には国際調査機関が自ら要約を作成する。
規則38.2は、国際出願に要約が含まれていない場合において出願人に対し要約の補充をすることを求めた旨の受理官庁からの通知を国際調査機関が受領していないとき、又は要約が規則8の規定に従っていないと国際調査機関が認めた場合には、国際調査機関は自ら要約を作成すると定める。要約の欠落は14条(1)(b)により受理官庁が補充を求めるべき欠陥であるが、受理官庁からその通知が来ていないのに国際調査機関が改めて出願人に求めると手続が重なって国際調査が遅れるため、調査の過程で発明の内容を把握している国際調査機関が自ら作成する仕組みになっている。出願人には、国際調査報告の発送の日から1箇月以内に修正の提案をする機会が残されている(規則38.3)。受理官庁が補充を求めた旨の通知を受けたときは、取下げの通知を受けない限り国際調査を続行する(規則38.1)。枝は国際調査機関が出願人に補充を求めるとしている点で規則と食い違う。

国際出願に要約が含まれていない場合において出願人に対し要約の補充をすることを求めた旨の受理官庁からの通知を国際調査機関が受領していないとき又は要約が第八規則の規定に従つていないと国際調査機関が認めた場合には、国際調査機関は、自ら要約を作成する。
正しい。規則38.1は、受理官庁が要約の補充を求めた旨を国際調査機関に通知したときは、国際調査機関は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り国際調査を続行すると定める。
規則38.1は、国際出願に要約が含まれていない場合において、受理官庁が出願人に対し当該欠陥の補充をすることを求めた旨を国際調査機関に通知したときは、国際調査機関は、その国際出願は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り、国際調査を続行すると定める。要約の欠落は14条(1)(a)(iv)の欠陥であり、所定の期間内に補充されなければ同(b)により国際出願は取り下げられたものとみなされる。要約は技術情報として役立てるためのものであって国際出願日の要件ではなく、国際調査は請求の範囲に基づいて行われるので、要約が整うのを待って調査を止める必要はない。そこで補充手続と並行して調査を進め、取下げとみなされた旨の通知が届いたときだけ中止する。補充の求めの通知が無い場合や要約が第8規則に従っていない場合は、規則38.2により国際調査機関が自ら要約を作成する。枝は規則38.1の文言どおりである。

国際出願に要約が含まれていない場合において、受理官庁が出願人に対し当該欠陥の補充をすることを求めた旨を国際調査機関に通知したときは、国際調査機関は、その国際出願は取り下げられたものとみなす旨の通知を受領しない限り、国際調査を続行する。
39.1 定義 国際調査機関は、国際出願の対象の全部又は一部が次のいずれかである場合には、当該国際出願の全部又は一部について調査をすることを要しない。 (i) 科学及び数学の理論 (ii) 植物及び動物の品種又は植物及び動物の生産の本質的に生物学的な方法。ただし、微生物学的方法及び微生物学的方法による生産物については、この限りでない。 (iii) 事業活動、純粋に精神的な行為の遂行又は遊戯に関する計画、法則又は方法 (iv) 手術又は治療による人体又は動物の体の処置方法及び人体又は動物の体の診断方法 (v) 情報の単なる提示 (vi) コンピューター・プログラムのうち国際調査機関が当該プログラムについて先行技術を調査する態勢にある範囲外のもの
この条文が問われた枝 2問
正しい。41条(1)が各選択官庁で所定の期間内に補正の機会を与えると定め、規則78.1(a)がその期間を39条(1)(a)の要件を満たした時から1箇月以内と定めている。
41条(1)は、出願人は、各選択官庁において所定の期間内に請求の範囲、明細書及び図面について補正をする機会を与えられ、選択官庁は出願人の明示の同意がない限りその期間の満了前に特許を与えてはならず又は特許を拒絶してはならないと定める。規則78.1(a)は、この所定の期間を、出願人が希望するときは39条(1)(a)の規定に基づく要件を満たした時から一箇月以内とし、国際予備審査報告の送付が39条の期間の満了までにされない場合には当該期間の末日の後四箇月以内とし、いずれの場合も国内法令が認めるときはその後に行使できるとする。国際予備審査の結果を踏まえて各選択国の国内段階に入る前に請求の範囲等を整える機会を保障する趣旨であり、起点を国内段階に入る39条(1)(a)の行為に置いたものである。枝は「原則として」1月以内としており、報告の送付が遅れた場合等の例外を含めて規則78.1(a)のとおりである。指定官庁での補正の機会は28条と規則52が同じ構造で定める。

出願人は、希望するときは、第三十九条(1)(a)の規定に基づく要件を満たした時から一箇月以内に、当該選択官庁に対して第四十一条の規定に基づき請求の範囲、明細書及び図面の補正をする権利を行使する。ただし、第三十六条(1)に規定する国際予備審査報告の送付が第三十九条に規定する期間の満了する時までにされない場合には、当該期間の末日の後四箇月以内に行使する。もつとも、いずれの場合においても、締約国の国内法令が認めるときは、その後に行使することができる。
正しい。規則90の2.1(b)は、国際出願の取下げは出願人の選択により国際事務局、受理官庁又は39条(1)が適用される場合には国際予備審査機関に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずると定める。
規則90の2.1(a)は、出願人は優先日から30箇月を経過する前にいつでも国際出願を取り下げることができるとし、同条(b)は、取下げは出願人の選択により国際事務局、受理官庁又は39条(1)の規定が適用される場合には国際予備審査機関に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずると定める。国際段階では受理官庁と国際事務局が出願の一件書類を持つので、どちらに通告しても足り、国際予備審査を請求して39条(1)により選択官庁への国内移行の規律に入った出願では、国際予備審査機関も手続を進めている当事者であるから通告先に加えているのである。効力の発生を通告の受領の時としているのは、同条(c)で国際公開の技術的な準備の完了前に国際事務局に到達した取下げの通告があれば国際公開を行わないという扱いにつなげるためである。指定の取下げと優先権の主張の取下げも規則90の2.2(d)・90の2.3(c)で同じ通告先と効力発生時期をとり、枝は(b)の内容をそのまま述べている。

取下げは、出願人の選択により国際事務局、受理官庁又は、第三十九条(1)の規定が適用される場合には、国際予備審査機関に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずる。
| 取下げの対象 | 期限 | 通告先・効力発生 |
|---|---|---|
| 国際出願 | 優先日から30月を経過する前 | 国際事務局・受理官庁・(39条(1)の場合)国際予備審査機関への通告の受領の時 |
| 指定 | 優先日から30月を経過する前 | 同上。全指定国の取下げは国際出願の取下げとみなす |
| 優先権の主張 | 優先日から30月を経過する前 | 同上。優先日が変わると未満了の期間は新しい優先日から起算 |
| 国際予備審査の請求・選択 | 優先日から30月を経過する前 | 国際事務局への通告の受領の時。機関に出せば受理の日付で国際事務局に提出したものとみなす |
140.1 追加手数料の支払の求め、期間 第十七条(3)(a)に規定する追加手数料の支払の求めは、次のとおりとする。 (i) 国際出願が発明の単一性の要件を満たしているとは認められない理由を明記する。 (ii) 出願人に対し、追加手数料をその求めの日から一箇月以内に支払うよう求め、及び支払うべき手数料の額を表示する。 (iii) 該当する場合には、出願人に対し、40.2(e)に規定する異議申立手数料をその求めの日から一箇月以内に支払うよう求め、及び支払うべき手数料の額を表示する。
240.2 追加手数料 (a) 第十七条(3)(a)の規定に従つて調査のために支払うべき追加手数料の額は、管轄国際調査機関が定める。 (b) 第十七条(3)(a)の規定に従つて調査のために支払うべき追加手数料は、国際調査機関に直接に支払う。 (c) 出願人は、異議を申し立てて、すなわち、国際出願が発明の単一性の要件を満たしている旨又は要求された追加手数料の額が過大である旨の理由を示した陳述書を添付して、追加手数料を支払うことができる。異議は、国際調査機関の枠組みにおいて設置される検査機関が審理するものとし、この機関は、異議を正当と認める限度において追加手数料の全部又は一部を出願人に払い戻すことを命ずる。異議及び当該異議についての決定の書面は、出願人の請求により、国際調査報告とともに指定官庁に通知する。出願人は、第二十二条の規定に従つて要求される国際出願の翻訳文の提出とともにそれらの書面の翻訳文を提出する。 (d) (c)に規定する検査機関の構成員には、異議の対象となつた決定をした者を含めることができるが、これに限定してはならない。 (e) 国際調査機関は、(c)に規定する異議の審理には、異議申立手数料の国際調査機関への支払を条件とすることができる。出願人が40.1(iii)に規定する期間内に要求される異議申立手数料を支払わなかつた場合には、その異議申立ては、行われなかつたものとみなし、国際調査機関は、その旨を宣言する。(c)に規定する検査機関がその異議を完全に正当と認めた場合には、異議申立手数料は、出願人に払い戻す。
40の2.1 追加手数料の支払の求め 国際調査機関は、国際調査報告の作成を開始した後に次の(i)又は(ii)に規定する事項が当該機関に通知された場合には、追加手数料を支払うよう求めることができる。 (i) 欠落部分又は正しい要素若しくは部分が、それぞれ20.5(c)又は20.5の2(c)の規定に基づき、国際出願に含まれること。 (ii) 欠落部分又は正しい要素若しくは部分が、それぞれ20.5(d)又は20.5の2(d)の規定に基づき、第十一条(1)(iii)に規定する一又は二以上の要素を受理官庁が最初に受理した日に国際出願に記載されているとみなされたこと。当該求めは、出願人に対し、追加手数料をその求めの日から一箇月以内に支払うよう求め、及び支払うべき手数料の額を表示する。追加手数料の額は当該国際調査機関が定めるものとし、その額は調査手数料の額を超えてはならない。追加手数料は、当該機関に直接に支払う。国際調査機関は、当該追加手数料が所定の期間内に支払われていることを条件として、当該欠落部分又は正しい要素若しくは部分を含む国際出願に関する国際調査報告を作成する。
141.1 4.12の規定に基づく請求における先の調査の結果の考慮 出願人が、4.12の規定に基づき、国際調査機関に対し、先の調査の結果を考慮することを請求し、かつ、12の2.1の規定に従つた場合において、 (i) 当該先の調査が同一の国際調査機関によつて行われたとき又は国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によつて行われたときは、当該国際調査機関は、国際調査を行うに当たり当該先の調査の結果をできる限り考慮する。 (ii) 当該先の調査が他の国際調査機関によつて行われたとき又は国際調査機関として行動する官庁以外の官庁によつて行われたときは、当該国際調査機関は、国際調査を行うに当たり当該先の調査の結果を考慮することができる。
241.2 他の場合における先の調査及び先の分類の結果の考慮 (a) 国際出願が、同一の国際調査機関又は国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によつて先の調査が行われた一又は二以上の先の出願に基づく優先権の主張を伴う場合には、当該国際調査機関は、国際調査を行うに当たり当該先の調査の結果をできる限り考慮する。 (b) 受理官庁が23の2.2(a)又は(c)の規定に基づいて先の調査の結果若しくは先の分類の結果の写しを国際調査機関へ送付した場合又は当該写しが当該国際調査機関が認めた形式及び方法で、例えば、電子図書館により当該国際調査機関が入手可能である場合には、当該国際調査機関は、国際調査を行うに当たりこれらの結果を考慮することができる。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則41.1(ii)は、出願人が規則4.12の規定に基づき先の調査の結果の考慮を請求した場合に、その先の調査が他の国際調査機関又は国際調査機関として行動する官庁以外の官庁によって行われたときは、国際調査機関はその結果を考慮することができると定める。
規則41.1は、出願人が規則4.12に基づき国際調査機関に対し先の調査の結果を考慮することを請求し、かつ規則12の2.1に従って先の調査の結果の写し等を提出した場合の扱いを、先の調査を行った機関によって分けている。先の調査が同一の国際調査機関又は国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によって行われたときは、国際調査機関はその結果をできる限り考慮しなければならない(規則41.1(i))。これに対し、他の国際調査機関又は国際調査機関として行動する官庁以外の官庁によって行われたときは、考慮することができるにとどまる(規則41.1(ii))。自らの先の調査は内容を把握しているから活用を義務付け、他の機関の調査は質を確かめられないため活用を裁量に委ねたという理屈である。枝は他の機関による先の調査について考慮することができると述べており、規定のとおりである。

出願人が、4.12の規定に基づき、国際調査機関に対し、先の調査の結果を考慮することを請求し、かつ、12の2.1の規定に従つた場合において、(ⅰ)当該先の調査が同一の国際調査機関によつて行われたとき又は国際調査機関として行動する官庁と同一の官庁によつて行われたときは、当該国際調査機関は、国際調査を行うに当たり当該先の調査の結果をできる限り考慮する。(ⅱ)当該先の調査が他の国際調査機関によつて行われたとき又は国際調査機関として行動する官庁以外の官庁によつて行われたときは、当該国際調査機関は、国際調査を行うに当たり当該先の調査の結果を考慮することができる。
- 出願人の請求があるとき、同一の機関・官庁による先の調査:できる限り考慮する(規則41.1(i))
- 出願人の請求があるとき、他の機関・官庁による先の調査:考慮することができる(規則41.1(ii))
- 請求が無くても、同一の機関・官庁が先の調査を行った先の出願に基づく優先権の主張を伴うとき:できる限り考慮する(規則41.2(a))
- 受理官庁から先の調査・分類の結果の写しが送付されたとき、又は電子図書館で入手できるとき:考慮することができる(規則41.2(b))
42.1 国際調査のための期間 国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言を作成するための期間は、国際調査機関による調査用写しの受領から三箇月の期間又は優先日から九箇月の期間のうちいずれか遅く満了する期間とする。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則42.1は、国際調査報告を作成するための期間を、国際調査機関による調査用写しの受領から3箇月又は優先日から9箇月のうちいずれか遅く満了する期間と定める。
18条(1)は国際調査報告を所定の期間内に所定の形式で作成すると定め、その期間を規則42.1が、国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言を作成するための期間は、国際調査機関による調査用写しの受領から三箇月の期間又は優先日から九箇月の期間のうちいずれか遅く満了する期間とする、と定める。国際調査報告は優先日から18箇月の国際公開に添えて公開され、出願人はその報告を見て19条の補正や国際予備審査の請求、国内段階への移行の要否を判断するので、公開前に報告が出るよう優先日を基準とした期限が置かれている。他方、優先権の主張を伴わない出願や優先期間の末近くにされた出願では優先日から9箇月では調査用写しの受領からの時間が短すぎることがあるので、受領から3箇月という期間を並べ、遅い方を期限としている。枝は規則42.1の文言どおりである。

国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言を作成するための期間は、国際調査機関による調査用写しの受領から三箇月の期間又は優先日から九箇月の期間のうちいずれか遅く満了する期間とする。
- 国際調査報告の作成:調査用写しの受領から3箇月又は優先日から9箇月の遅い方(規則42.1)
- 19条の補正:国際調査報告の送付の日から2箇月又は優先日から16箇月の遅い方(規則46.1)
- 国際公開:優先日から18箇月を経過した後速やかに(21条(2)(a))
- 補充国際調査の請求:優先日から22箇月を経過する前(規則45の2.1(a))
- 国内段階への移行:優先日から30箇月を経過する時まで(22条(1)・39条(1))
143.1 表示 国際調査報告には、国際調査報告を作成した国際調査機関をその国際調査機関の名称を記載することにより、当該国際出願を国際出願番号、出願人の氏名又は名称及び国際出願日を記載することによつて特定する。
243.2 日付 国際調査報告には、日付を記入するものとし、国際調査が実際に完了した日付を表示する。国際調査報告には、また、優先権の主張の基礎となる先の出願の日又は、二以上の先の出願に基づく優先権の主張を伴う場合には、これらのうち最先の出願日を表示する。
343.3 分類 (a) 国際調査報告には、少なくとも国際特許分類に従つて、発明の属する分類を表示する。 (b) (a)の分類は、国際調査機関が付与する。
443.4 言語 国際調査報告及び第十七条(2)(a)の宣言は、当該国際出願の国際公開に用いられる言語とする。ただし、 (i) 23.1(b)の規定に基づき他の言語による国際出願の翻訳文が送付されかつ国際調査機関が希望する場合には、国際調査報告及び第十七条(2)(a)の規定に基づく宣言は、当該翻訳文の言語で作成できる。 (ii) 国際出願が、12.4の規定に基づき国際調査機関が受け入れない翻訳の言語で公開され、当該機関が望む場合には、国際調査報告及び第十七条(2)(a)の規定に基づく宣言は、当該機関が認める言語及び48.3(a)に規定する国際公開の言語の両方で作成できる。
543.5 列記 (a) 国際調査報告には、関連のあると認められる文献を列記する。 (b) 列記される文献を特定する方法は、実施細則で定める。 (c) 列記された文献のうち特に関連のあるものについては、特別に表示する。 (d) すべての請求の範囲には関連しない列記された文献は、その関連する請求の範囲との関係において表示する。 (e) 列記された文献の一部の箇所のみが関連し又は特に関連する場合には、その一部の箇所は、例えば、ページ、段又は行を表示することによつて特定する。文献全体が関連する場合であつても、ある箇所が特に関連するときは、その箇所を特定する。ただし、その特定が実行可能でない場合は、この限りでない。
643.6 調査を行つた分野 (a) 国際調査報告には、調査を行つた分野の分類の記号を表示する。その表示が国際特許分類以外の分類に基づいてされる場合には、国際調査機関は、その使用する分類を公表する。 (b) 国際調査が第三十四規則に定める最小限資料に含まれない国、期間又は言語に係る特許、発明者証、実用証、実用新案、追加特許、追加発明者証、追加実用証又はこれらの種類の保護を求める公表された出願について行われた場合には、国際調査報告は、実行可能なときは、当該国際調査を行つた文献の種類、国、期間及び言語を表示する。第二条(ii)の規定は、この(b)の規定については、適用しない。 (c) 国際調査が電子データベースに基づいて行われ又は電子データベースについて行われた場合において、国際調査報告には、そのデータベースの名称及び国際調査機関以外の者にとつて有用であり、かつ、実行可能であると認められるときは、使用したサーチタームを表示することができる。
643.6の2 明白な誤記の訂正の考慮 (a) 国際調査機関は、91.1の規定に基づき許可される明白な誤記の訂正を、(b)の規定に従うことを条件として、国際調査のために考慮に入れるものとし、国際調査報告には、その旨を表示する。 (b) 国際調査機関は、国際調査報告の作成を開始した後に明白な誤記の訂正が当該機関に許可又は通知された場合には、国際調査のために当該訂正を考慮に入れることを必要としない。この場合には、可能なときは当該国際調査報告には、その旨を表示するものとし、表示がない場合には、当該国際調査機関は国際事務局にその旨を通知し、国際事務局は実施細則の定めるところによつて処理する。
743.7 発明の単一性に関する注釈 出願人が国際調査のための追加手数料を支払つた場合には、国際調査報告には、その旨を表示する。更に、国際調査が主発明のみについて又はすべての発明より少ない発明について行われた場合(第十七条(3)(a))には、国際調査報告には、国際出願について調査を行つた部分及び調査を行わなかつた部分を表示する。
843.8 権限のある職員 国際調査報告には、その国際調査報告について責任を有する国際調査機関の職員の氏名を表示する。
943.9 追加事項 国際調査報告には、33.1(b)及び(c)、43.1から43.3まで、43.5から43.8まで並びに44.2に定める事項並びに第十七条(2)(b)の表示以外のいかなるものも記載してはならない。ただし、実施細則は、同細則に定める追加事項を国際調査報告に含めることを認めることができる。国際調査報告には、見解の表明、理由、論証又は説明を記載してはならないものとし、同細則は、これらを国際調査報告に含めることを認めてはならない。
1043.10 様式 国際調査報告の様式上の要件は、実施細則で定める。
43の2.1 書面による見解 (a) 69.1(bの2)の規定に従うことを条件として、国際調査機関は、国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言の作成と同時に、次の事由について、書面による見解を作成する。 (i) 請求の範囲に記載されている発明が新規性を有するもの、進歩性を有するもの(自明のものではないもの)及び産業上の利用可能性を有するものと認められるかどうか。 (ii) 国際出願が、当該国際調査機関の点検した範囲内で条約及びこの規則に定める要件を満たしているかどうか。 書面による見解には、規則に定める他の意見を付する。 (b) 書面による見解の作成に当たつては、第三十三条(2)から(6)及び第三十五条(2)及び(3)、43.4、43.6の2、第六十四規則、第六十五規則、66.1(e)、66.7、第六十七規則、70.2(b)及び(d)、70.3、70.4(ii)、70.5(a)、70.6から70.10、70.12、70.14並びに70.15(a)の規定を準用する。 (c) 書面による見解には、国際予備審査の請求が行われた場合には、当該見解は、66.1の2(b)の規定に従うことを条件として、66.1の2(a)の規定により、66.2(a)の規定の適用上国際予備審査機関の書面による見解とみなされる旨、並びにこの場合には、54の2.1(a)に規定する期間の満了前に当該機関に対し答弁書及び、適当な場合には、補正書を提出することを出願人に求める旨の通知を含める。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「国際調査報告を作成しない場合は、書面による見解を作成しない」の部分である。規則43の2.1(a)により、国際調査機関は17条(2)(a)の宣言の作成と同時にも書面による見解を作成する。
規則43の2.1(a)は、国際調査機関は国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言の作成と同時に、請求の範囲に記載されている発明が新規性、進歩性及び産業上の利用可能性を有すると認められるかどうか、及び国際出願が当該機関の点検した範囲内で条約及び規則に定める要件を満たしているかどうかについて書面による見解を作成すると定める。17条(2)(a)の宣言は、国際出願の対象が調査を要しないものであるか、明細書・請求の範囲・図面が有意義な調査をできる程度に要件を満たしていないときに、国際調査報告を作成しない旨を宣言するものである。見解書は、国際予備審査の請求があればその機関の最初の見解とみなされ、請求がなければ特許性に関する国際予備報告として指定官庁に送られるので、調査報告の有無にかかわらず特許性の見通しを示す必要があり、調査報告を作らない場合にもその宣言と同時に作成する。枝の前半は規則の文言どおりであるが、後半が規則と食い違う。

69.1(bの2)の規定に従うことを条件として、国際調査機関は、国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言の作成と同時に、次の事由について、書面による見解を作成する。(ⅰ)請求の範囲に記載されている発明が新規性を有するもの、進歩性を有するもの(自明のものではないもの)及び産業上の利用可能性を有するものと認められるかどうか。(ⅱ)国際出願が、当該国際調査機関の点検した範囲内で条約及びこの規則に定める要件を満たしているかどうか。
144.1 報告又は宣言及び書面による見解の写し 国際調査機関は、国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言、及び43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解を国際事務局及び出願人に各一通同一の日に送付する。
244.2 発明の名称及び要約 国際調査報告には、国際調査機関が出願人の提出した発明の名称若しくは要約を承認する旨を表示し又は第三十七規則若しくは第三十八規則の規定に従つて国際調査機関が作成した発明の名称若しくは要約の本文を添付する。
344.3 列記された文献の写し (a) 第二十条(3)の請求は、当該国際調査報告に係る国際出願の国際出願日から七年の期間いつでも行うことができる。 (b) 国際調査機関は、(a)の請求を行つた当事者(出願人又は指定官庁)に対し、写しの作成及び郵便に係る費用を支払うことを要求することができる。写しの作成に係る費用は、当該国際調査機関と国際事務局との間に締結される第十六条(3)(b)に規定する取決めで定める。 (c) 削除 (d) 国際調査機関は、自己に対して責任を負う他の機関を通じて(a)及び(b)に定める任務を遂行することができる。
144の2.1 報告の作成、出願人への送付 (a) 国際予備審査報告が作成された場合又は作成される予定の場合を除き、国際事務局は、国際調査機関に代わつて、43の2.1(a)に規定する事項についての報告(第四十四規則の二において「報告」という。)を作成する。報告は、43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解と同一の内容とする。 (b) 報告には「特許性に関する国際予備報告(特許協力条約第一章)」という表題及び第四十四規則の二の規定に基づき国際調査機関に代わつて国際事務局により作成された旨の表示を付す。 (c) 国際事務局は、(a)に基づいて作成する報告を一通、速やかに出願人に送付する。
244の2.2 指定官庁への送達 (a) 国際事務局は、44の2.1の規定に基づき報告が作成された場合には、93の2.1の規定に従い報告を各指定官庁に送達する。ただし、優先日から三十箇月を経過する前であつてはならない。 (b) 国際事務局は、出願人が第二十三条(2)の規定に基づき指定官庁に明示の請求を行つた場合には、当該指定官庁又は出願人の請求により、速やかに、43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解の写しを当該指定官庁に送達する。
344の2.3 指定官庁のための翻訳 (a) 指定国は、自国の国内官庁の公用語以外の言語によつて、44の2.1の規定に基づく報告が作成された場合には、英語による報告の翻訳文を要求することができる。この要求は、国際事務局に通知するものとし、国際事務局は、その要求を速やかに公報に掲載する。 (b) (a)の規定により翻訳文が要求された場合には、当該翻訳文は、国際事務局の責任において作成する。 (c) 国際事務局は、翻訳文の写しを、関係指定官庁及び出願人に指定官庁に報告を送達するのと同時に送付する。 (d) 44の2.2(b)に規定する場合には、43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解は、当該指定官庁の請求により、国際事務局により又はその責任において英語に翻訳される。国際事務局は、翻訳の請求を受理した日から二箇月以内に、翻訳文の写しを当該指定官庁に送達し、同時に出願人に送付する。
444の2.4 翻訳に関する意見 出願人は、44の2.3(b)又は(d)に規定する翻訳文の正確性に関して書面による意見を作成することができ、その意見の写しを各関係指定官庁及び国際事務局に各一通送付する。
45.1 言語 国際調査報告及び第十七条(2)(a)の宣言は、英語で作成されていない場合には、英語に翻訳する。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「国際調査機関は英語の翻訳文を作成し、国際調査報告とともに」の部分である。18条(3)は、国際調査報告の翻訳文は国際事務局により又はその責任において作成されると定め、国際調査機関が作成して送付するものではない。
18条(2)は、国際調査報告は作成の後速やかに国際調査機関が出願人及び国際事務局に送付すると定め、規則44.1はこれを受けて、国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言と見解書を国際事務局及び出願人に各一通同一の日に送付すると定める。一方、18条(3)は、国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言は規則の定めるところによって翻訳し、その翻訳文は国際事務局により又はその責任において作成されると定め、規則45.1は英語で作成されていない場合に英語に翻訳するとする。英語の翻訳文は国際公開に調査報告を載せ、各指定官庁に送達するためのものであり、国際公開を行う国際事務局の仕事として整理されている。国際調査機関の役割は原語の報告を作成して送ることまでである。枝は、国際事務局の責任で作る翻訳文を国際調査機関が作成し報告とともに送付するとしている点が違う。同じ分担は国際予備審査報告の翻訳文でも採られている(36条(2)(b))。

(2)国際調査報告は、作成の後速やかに、国際調査機関が出願人及び国際事務局に送付する。(3)国際調査報告又は前条(2)(a)の宣言は、規則の定めるところによつて翻訳する。翻訳文は、国際事務局により又はその責任において作成される。
- 送付:国際調査機関が、作成の後速やかに出願人と国際事務局に各一通同一の日に送付する(18条(2)・規則44.1)。見解書も同時である
- 期間:調査用写しの受領から3月又は優先日から9月の遅い方までに作成する(規則42.1)
- 翻訳:英語で作成されていなければ英語に翻訳する(規則45.1)。翻訳文は国際事務局により又はその責任において作成される(18条(3))
- 指定官庁への送達:国際事務局が20条により各指定官庁に送達する
145の2.1 補充調査請求 (a) 出願人は、優先日から二十二箇月を経過する前にいつでも、国際出願について45の2.9の規定に基づき補充国際調査を管轄する国際調査機関が補充国際調査を行うことを請求することができる。その請求は、二以上の当該国際調査機関について行うことができる。 (b) (a)の規定に基づく請求(「補充調査請求」)については、国際事務局に対して行うものとし、その請求書には、次の事項を記載する。 (i) 出願人及び、該当する場合には、代理人の氏名又は名称及びあて名、発明の名称、国際出願日並びに国際出願番号 (ii) 補充国際調査を行うことを請求される国際調査機関(「補充調査のために指定された機関」) (iii) 国際出願が当該国際調査機関により認められていない言語によりされた場合には、12.3又は12.4の規定に基づき受理官庁に提出された翻訳文を補充国際調査の基礎とするか否か。 (c) 補充調査請求書には、該当する場合には、次のものを添付する。 (i) 国際出願がされた言語又は、該当する場合には、12.3又は12.4の規定に基づき提出された翻訳文の言語のいずれもが補充調査のために指定された機関が認める言語でない場合には、当該機関が認める言語による国際出願の翻訳文 (ii) 補充調査のために指定された機関が要求する場合には、望ましくは、実施細則に定める基準を満たす電子形式による配列リストの写し (d) 国際出願が発明の単一性の要件を満たしていないと国際調査機関が認めた場合には、補充調査請求書には、当該国際調査機関が特定する発明のうち第十七条(3)(a)に規定する主発明以外の一の発明に補充国際調査を減縮することを出願人が希望する旨の表示を記載することができる。 (e) 次の場合には、補充調査請求は行われなかつたものとみなし、国際事務局は、その旨を宣言する。 (i) (a)に規定する期間の満了後に受領した場合 (ii) 補充調査のために指定された機関が、第十六条(3)(b)に規定する関係取決めにおいて当該調査を行う用意がある旨を記載していない場合又は45の2.9(b)の規定に基づき当該調査を管轄しない場合
245の2.2 補充調査取扱手数料 (a) 補充調査請求については、手数料表に掲げる国際事務局のための手数料(「補充調査取扱手数料」)を支払わなければならない。 (b) 補充調査取扱手数料は、手数料表に掲げる手数料の通貨又は国際事務局が定めるその他の通貨で支払う。当該その他の通貨により支払う額は、手数料表に掲げる額と端数のない数で等しい額であつて、国際事務局が決定したものとし、その額は、公報に掲載される。 (c) 補充調査取扱手数料は、補充調査請求の受理の日から一箇月以内に国際事務局に支払う。支払額は、支払の日に適用される額とする。 (d) 国際事務局は、45の2.4(e)(i)から(iv)までに規定する書類が補充調査のために指定された機関に送付される前に、国際出願が取り下げられ、若しくは取り下げられたものとみなす場合又は補充調査請求が取り下げられ、若しくは45の2.1(e)の規定に基づき行われなかつたものとみなす場合には、補充調査取扱手数料を出願人に払い戻す。
345の2.3 補充調査手数料 (a) 補充国際調査を行う国際調査機関は、出願人に対し、当該調査の実施に係る手数料(「補充調査手数料」)を支払うことを要求することができる。 (b) 補充調査手数料は、国際事務局が徴収するものとし、16.1(b)から(e)までの規定を準用する。 (c) 補充調査手数料の支払期間及び支払額については、45の2.2(c)の規定を準用する。 (d) 国際事務局は、45の2.4(e)(i)から(iv)までに規定する書類が補充調査のために指定された機関に送付される前に、国際出願が取り下げられ、若しくは取り下げられたものとみなす場合又は補充調査請求が取り下げられ、若しくは45の2.1(e)または45の2.4(d)の規定に基づき行われなかつたものとみなす場合には、補充調査手数料を出願人に払い戻す。 (e) 補充調査のために指定された機関は、45の2.5(a)の規定に従い当該機関が補充国際調査を開始する前に、45の2.5(g)の規定の基づき補充調査請求が行われなかつたものとみなす場合には、補充調査手数料を第十六条(3)(b)に規定する関係取決めで定める範囲において及び条件に従つて払い戻す。
445の2.4 補充調査請求書の点検、欠陥の補充、手数料の後払及び補充調査のために指定された機関への送付 (a) 国際事務局は、補充調査請求書を受理した後速やかに当該請求書が45の2.1(b)及び(c)(i)に規定する要件を満たしているかどうかを点検するものとし、求めの日から一箇月の期間内に欠陥を補充するよう出願人に求める。 (b) 国際事務局は、45の2.2(c)及び45の2.3(c)の規定に基づく支払時期までに、補充調査取扱手数料及び補充調査手数料が完全に支払われていないと認める場合には、これらの手数料を賄うために必要な額及び(c)の規定に基づく後払手数料を求めの日から一箇月の期間内に国際事務局に支払うよう出願人に求める。 (c) (b)の規定に基づく求めに応じた手数料の支払については、後払手数料の国際事務局への支払を条件とする。当該後払手数料の額は、補充調査取扱手数料の額の五十パーセントとする。 (d) 出願人が、(a)又は(b)に規定する期間の満了前に、必要な補充書を提出しない場合又は後払手数料を含む支払うべき手数料の額を完全に支払わない場合には、補充調査請求は行われなかつたものとみなし、国際事務局は、その旨を宣言し、及び出願人に通知する。 (e) 国際事務局は、45の2.1(b)及び(c)(i)、45の2.2(c)並びに45の2.3(c)に規定する要件が満たされていると認めた場合には、速やかに、補充調査のために指定された機関に次のものの写しを送付する。ただし、国際事務局が国際調査報告を受領した日又は優先日から十七箇月の期間の満了の時いずれか先に生ずる日より前に送付してはならない。 (i) 補充調査請求書 (ii) 国際出願 (iii) 45の2.1(c)(ii)の規定に基づき提出された配列リスト (iv) 補充国際調査の基礎として用いられる12.3、12.4又は45の2.1(c)(i)の規定に基づき提出された翻訳文 また、国際事務局は、次のものの写しを、(i)から(iv)までに規定するものの写しの送付と同時に又は国際事務局が次のものを後に受領した後速やかに送付する。 (v) 国際調査報告及び43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解 (vi) 国際調査機関による第十七条(3)(a)に規定する追加手数料の支払の求め (vii) 40.2(c)の規定に基づく出願人による異議及び国際調査機関の枠組みにおいて設置される検査機関による当該異議についての決定 (f) (e)(v)に規定する書面による見解は、それが英語又は補充調査のために指定された機関が認める言語によるものでない場合には、当該機関の請求により、国際事務局により又はその責任において英語に翻訳される。国際事務局は、翻訳の請求を受理した日から二箇月以内に、当該翻訳文の写しを当該機関に送付するものとし、同時に出願人に送付する。
545の2.5 補充国際調査の開始、基礎及び範囲 (a) 補充調査のために指定された機関は、45の2.4(e)(i)から(iv)までに定める書類を受領した後速やかに補充国際調査を開始する。ただし、当該機関は、その選択により、45の2.4(e)(v)に定める書類を当該機関が受領し、又は優先日から二十二箇月の期間が満了する時のいずれか先に生ずる時まで、調査開始を遅らせることができる。 (b) 補充国際調査については、補充調査のために指定された機関が調査を開始する前に国際調査報告及び43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解を利用することができる場合には、それらを十分に考慮に入れて、出願時における国際出願又は45の2.1(b)(iii)若しくは45の2.1(c)(i)に規定する翻訳文に基づいて行う。補充調査請求書に45の2.1(d)に規定する表示が記載されている場合には、補充国際調査は、45の2.1(d)の規定に従い出願人により特定された発明及び国際出願のうち当該発明に係る部分に減縮することができる。 (c) 補充国際調査については、第十七条(2)並びに13の3.1、第三十三規則及び第三十九規則を準用する。 (d) 補充調査のために指定された機関は、(a)の規定に基づき調査を開始する前に国際調査報告を利用することができる場合には、国際調査の対象とならなかつた請求の範囲を補充調査から除外することができる。 (e) 国際調査機関が第十七条(2)(a)に規定する宣言を行い、補充調査のために指定された機関が(a)の規定に基づく調査を開始する前に当該宣言を利用することができる場合には、当該補充調査のために指定された機関は、補充国際調査報告を作成しないことを決定することができる。この場合には、当該補充調査のために指定された機関は、その旨を宣言し、並びに出願人及び国際事務局に速やかに通知する。 (f) 補充国際調査は、少なくとも、第十六条(3)(b)に基づく関係取決めにおいて当該調査のために記載された資料について行う。 (g) 補充調査のために指定された機関が、45の2.9(a)に規定する限定又は条件(45の2.5(c)の規定によつて適用する第十七条(2)の規定に基づく限定を除く。)によつて調査の実施が完全に退けられると認める場合には、補充調査請求は、行われなかつたものとみなすものとし、当該機関は、その旨を宣言し、並びに出願人及び国際事務局に速やかに通知する。 (h) 補充調査のために指定された機関は、45の2.9(a)に規定する限定又は条件に従い、一部の請求の範囲のみに調査を減縮することを決定することができる。この場合において、補充国際調査報告には、その旨を表示する。
645の2.6 発明の単一性 (a) 補充調査のために指定された機関は、国際出願が発明の単一性の要件を満たしていないと認める場合には、次のことを行う。 (i) 国際出願のうち、請求の範囲に最初に記載されている発明(「主発明」)に係る部分について、補充国際調査報告を作成すること。 (ii) 国際出願が発明の単一性の要件を満たしていないとする当該機関の見解を出願人に通知し、かつ、その見解の理由を明記すること。 (iii) (c)に規定する期間内に当該見解に関して検査を請求できることを、出願人に通知すること。 (b) 補充調査のために指定された機関は、国際出願が発明の単一性の要件を満たしているか否かを検討するに当たり、当該機関が補充国際調査を開始する前に45の2.4(e)(vi)及び(vii)の規定に基づき受領した書類を十分に考慮に入れる。 (c) 出願人は、(a)(ii)の規定に基づく通知の日から一箇月以内に、(a)に規定する見解を検査することを補充調査のために指定された機関に請求することができる。当該機関は、検査の請求について、当該機関が定める額の検査手数料の当該機関への支払を条件とすることができる。 (d) 出願人が(c)に定める期間内に補充調査のために指定された機関による見解に関して検査を請求し、かつ、必要な検査手数料を支払う場合には、当該機関は、当該見解に関して検査を行う。当該検査は、検査の対象となつている決定を行つた者のみによつて行つてはならない。当該機関は、次の場合には、それぞれ次のことを行う。 (i) 当該機関が当該見解を完全に正当と認める場合には、その旨を出願人に通知すること。 (ii) 当該機関が、当該見解について一部が不当であると認めるが、なお国際出願が発明の単一性の要件を満たしていないと認める場合には、その旨を出願人に通知し、及び必要に応じて(a)(i)に定めるところによつて処理すること。 (iii) 当該機関が当該見解を完全に不当と認める場合には、その旨を出願人に通知し、国際出願のすべての部分について補充国際調査報告を作成し、及び検査手数料を出願人に払い戻すこと。 (e) 検査の請求及び当該検査についての決定の書面については、出願人の請求により、補充国際調査報告とともに指定官庁に送達する。出願人は、第二十二条の規定に従つて要求される国際出願の翻訳文の提出とともにそれらの書面の翻訳文を提出する。 (f) 補充調査のために指定された機関が45の2.5(b)の第二文又は45の2.5(h)の規定に従い補充国際調査を減縮することを決定する場合には、(a)から(e)までの規定を準用する。この場合において、これらの規定中「国際出願」とあるのは、「国際出願のうち、45の2.1(d)の規定に基づき出願人が特定した発明に係る部分」又は「国際出願のうち、補充調査のために指定された機関が補充国際調査を実施する請求の範囲に係る部分及び国際出願のうち、補充調査のために指定された機関が補充国際調査を実施する部分」とそれぞれ読み替えるものとする。
745の2.7 補充国際調査報告 (a) 補充調査のために指定された機関は、優先日から二十八箇月以内に、補充国際調査報告を作成し、又は補充国際調査報告を作成しない旨を45の2.5(c)の規定によつて適用する第十七条(2)(a)の規定に基づいて宣言する。 (b) 補充国際調査報告、45の2.5(c)の規定によつて適用する第十七条(2)(a)の規定に基づく宣言及び45の2.5(e)の規定に基づく宣言は、すべて国際公開の言語で作成する。 (c) 補充国際調査報告の作成に当たつては、(d)及び(e)の規定に従うことを条件として、43.1、43.2、43.5、43.6、43.6の2、43.8及び43.10を準用する。43.9を準用する(ただし、43.3、43.7及び44.2の引用は、存在しないものとみなす。)。第二十条(3)及び44.3を準用する。 (d) 補充国際調査報告には、文献が国際調査報告に引用されていない他の文献との関連で列記する必要がある場合を除くほか、国際調査報告に引用されている文献を列記することを必要としない。 (e) 補充国際調査報告には、次の説明を記載することができる。 (i) 関連があると認められる文献の列記に関する説明 (ii) 補充国際調査の範囲に関する説明
845の2.8 補充国際調査報告の送付及び効果 (a) 補充調査のために指定された機関は、補充国際調査報告又は補充国際調査報告を作成しない旨の宣言を、国際事務局及び出願人に各一通同一の日に送付する。 (b) (c)の規定に従うことを条件として、第二十条(1)並びに45.1、47.1(d)及び70.7(a)の規定は、補充国際調査報告が国際調査報告の一部であるものとして適用する。 (c) 国際予備審査機関は、書面による見解又は国際予備審査報告の作成を開始した後に補充国際調査報告を受領した場合には、書面による見解又は国際予備審査報告のために当該補充国際調査報告を考慮に入れることを必要としない。
945の2.9 補充国際調査を管轄する国際調査機関 (a) 国際調査機関は、補充国際調査を行う用意がある旨が第十六条(3)(b)に基づく関係取決めに記載されている場合には、当該取決めに規定する限定及び条件に従つて、補充国際調査を管轄する。 (b) 国際出願について第十六条(1)に基づき国際調査を行う国際調査機関は、当該国際出願について補充国際調査を管轄してはならない。 (c) (a)に規定する限定には、例えば、補充国際調査を行う対象となる事項に関する限定(45の2.5(c)の規定によつて適用する第十七条(2)の規定に基づく限定を除く。)、特定の期間内に行う補充国際調査の総数に関する限定及び補充国際調査を一定の数を超える請求の範囲については行わない旨の限定を含むことができる。
この条文が問われた枝 5問
誤り。違うのは「補充国際調査を管轄する国際調査機関に対して、補充調査請求を行うことができる」の部分である。規則45の2.1(b)は、補充調査請求は国際事務局に対して行うと定める。
規則45の2.1(a)は、出願人は優先日から22箇月を経過する前にいつでも、規則45の2.9により補充国際調査を管轄する国際調査機関が補充国際調査を行うことを請求することができ、その請求は二以上の機関について行うことができると定める。そして同(b)は、この補充調査請求は国際事務局に対して行うものとし、請求書には出願人の氏名等と国際出願の特定、補充調査のために指定された機関、受理官庁に提出した翻訳文を基礎とするか否かを記載すると定める。補充国際調査は、主たる国際調査を行った機関とは別の機関に、別の言語や資料で先行技術を追加調査させる制度であり、どの機関に行わせるかを含めて一件書類を管理する国際事務局が窓口となり、手数料も国際事務局が徴収して(規則45の2.2・45の2.3)機関に送付する仕組みである。期間を優先日から22箇月とする点は規定のとおりであるが、枝は請求の相手を管轄する国際調査機関としている点が違う。

(a)出願人は、優先日から二十二箇月を経過する前にいつでも、国際出願について45の2.9の規定に基づき補充国際調査を管轄する国際調査機関が補充国際調査を行うことを請求することができる。その請求は、二以上の当該国際調査機関について行うことができる。(b)(a)の規定に基づく請求(「補充調査請求」)については、国際事務局に対して行うものとし、その請求書には、次の事項を記載する。
- いつまで:優先日から22月を経過する前にいつでもである(規則45の2.1(a))
- 誰に:国際事務局に対して請求する(規則45の2.1(b))。補充国際調査を行う機関は請求書で指定する
- どの機関:補充国際調査を管轄する国際調査機関で、二以上の機関に請求できる。主たる国際調査を行った機関には請求できない(規則45の2.9)
- 手数料:補充調査手数料と補充調査取扱手数料を国際事務局に支払う(規則45の2.2・45の2.3)
誤り。違うのは「補充国際調査を行う国際調査機関は、出願人から、当該調査の実施に係る手数料(「補充調査手数料」)を徴収する」の部分である。規則45の2.3(b)により、補充調査手数料を徴収するのは国際事務局である。
規則45の2.3(a)は、補充国際調査を行う国際調査機関は出願人に対し当該調査の実施に係る手数料(「補充調査手数料」)を支払うことを要求することができると定め、同条(b)は、補充調査手数料は国際事務局が徴収するものとし、国際調査手数料に関する規則16.1(b)から(e)までの規定を準用すると定める。補充国際調査は、主たる国際調査を行った機関とは別の国際調査機関に、言語や技術分野の異なる先行技術の調査を求める制度であり、補充調査請求は国際事務局に提出する(規則45の2.1)。出願人が手続の相手とする窓口を国際事務局に一本化し、手数料も国際事務局が受け取って調査を行う機関に送金する仕組みであるから、調査の実施に係る手数料であっても徴収の主体は調査機関ではない。主たる国際調査の調査手数料が規則16.1(b)で受理官庁の徴収とされるのと同じく、手数料を誰のために課すかと誰が徴収するかは分けて定められており、枝は調査機関のために課される手数料を調査機関自身が徴収すると書いている点がずれている。

(a) 補充国際調査を行う国際調査機関は、出願人に対し、当該調査の実施に係る手数料(「補充調査手数料」)を支払うことを要求することができる。(b) 補充調査手数料は、国際事務局が徴収するものとし、16.1(b)から(e)までの規定を準用する。
| 手数料 | 誰のため | 徴収する官庁 |
|---|---|---|
| 送付手数料 | 受理官庁 | 受理官庁(規則14.1) |
| 国際出願手数料 | 国際事務局 | 受理官庁(規則15.1・15.2) |
| 調査手数料 | 国際調査機関 | 受理官庁(規則16.1) |
| 補充調査手数料 | 補充国際調査を行う国際調査機関 | 国際事務局(規則45の2.3) |
| 予備審査手数料 | 国際予備審査機関 | 国際予備審査機関(規則58.1) |
| 取扱手数料 | 国際事務局 | 国際予備審査機関(規則57.1) |
正しい。規則45の2.1(a)は、出願人が優先日から22箇月を経過する前にいつでも補充国際調査を請求することができ、その請求は二以上の国際調査機関について行うことができると定める。
規則45の2.1(a)は、出願人は優先日から22箇月を経過する前にいつでも、国際出願について規則45の2.9の規定に基づき補充国際調査を管轄する国際調査機関が補充国際調査を行うことを請求することができ、その請求は二以上の当該国際調査機関について行うことができると定める。補充国際調査は、主たる国際調査を行った機関とは別の機関に、その機関が得意とする言語の文献などを対象に追加の調査をしてもらう制度で、国内段階に入る前に先行技術をできるだけ広く把握したい出願人のために設けられた。請求は国際事務局に対して行い(同(b))、期間の満了後に受領した請求は行われなかったものとみなされる(同(e)(i))。枝は規則45の2.1(a)の文言どおりであり正しい。出題当時の期間はすでに22箇月であった。

出願人は、優先日から二十二箇月を経過する前にいつでも、国際出願について45の2.9の規定に基づき補充国際調査を管轄する国際調査機関が補充国際調査を行うことを請求することができる。その請求は、二以上の当該国際調査機関について行うことができる。
正しい。規則45の2.1(a)は、出願人が補充国際調査を管轄する国際調査機関に補充国際調査を請求でき、その請求は二以上の国際調査機関について行うことができると定める。
規則45の2.1(a)は、出願人は、優先日から22箇月を経過する前にいつでも、国際出願について規則45の2.9の規定に基づき補充国際調査を管轄する国際調査機関が補充国際調査を行うことを請求することができ、その請求は二以上の当該国際調査機関について行うことができると定める。補充国際調査は、主たる国際調査を行った機関とは別の機関に、その機関が得意とする言語の文献などを重ねて調べさせ、国内段階に入る前に先行技術の把握を厚くする仕組みである。言語や文献の分野は機関ごとに異なるので、一つの機関に限らず複数の機関にそれぞれ請求することを認めるのが制度の目的に合う。請求は同(b)により国際事務局に対して行い、請求書には補充調査のために指定された機関を記載する。枝は同(a)の文言どおりである。

出願人は、優先日から二十二箇月を経過する前にいつでも、国際出願について45の2.9の規定に基づき補充国際調査を管轄する国際調査機関が補充国際調査を行うことを請求することができる。その請求は、二以上の当該国際調査機関について行うことができる。
- 時期:優先日から22箇月を経過する前にいつでも
- 相手:補充国際調査を管轄する国際調査機関。二以上の機関について請求できる
- 手続:請求は国際事務局に対して行い、請求書に補充調査のために指定された機関を記載する(同(b))
誤り。違うのは「当該国際出願について補充国際調査を管轄する」の部分である。規則45の2.9(b)により、その国際出願について国際調査を行う国際調査機関は補充国際調査を管轄してはならない。
規則45の2.9(a)は、国際調査機関は補充国際調査を行う用意がある旨が16条(3)(b)の関係取決めに記載されている場合に、その取決めの限定と条件に従って補充国際調査を管轄すると定め、同(b)は、国際出願について16条(1)に基づき国際調査を行う国際調査機関は当該国際出願について補充国際調査を管轄してはならないと定める。補充国際調査は、主たる国際調査を行った機関とは別の言語や文献の蓄積を持つ機関に重ねて調査させ、国内段階で初めて新しい先行技術が出てくる事態を減らすための制度であり、同じ機関が同じ出願をもう一度調べても意味が乏しい。そのため管轄は主たる国際調査機関以外の機関に限られ、出願人は規則45の2.1により優先日から22月以内に国際事務局に請求し、別の機関を指定する。枝は主たる国際調査機関が補充国際調査も管轄するとしており、同(b)の禁止と正反対である。

国際出願について第十六条(1)に基づき国際調査を行う国際調査機関は、当該国際出願について補充国際調査を管轄してはならない。
146.1 期間 第十九条に規定する期間は、国際調査機関による国際事務局及び出願人への国際調査報告の送付の日から二箇月の期間又は優先日から十六箇月の期間のうちいずれか遅く満了する期間とする。ただし、第十九条の規定に基づく補正で当該期間の満了の後に国際事務局が受理したものは、その補正が国際公開の技術的な準備が完了する前に国際事務局に到達した場合には、当該期間の末日に国際事務局が受理したものとみなす。
246.2 提出先 第十九条の規定に基づく補正書は、直接国際事務局に提出する。
346.3 補正書の言語 国際出願が国際公開に用いられる言語以外の言語でされた場合には、第十九条の規定に基づく補正は、国際公開の言語でする。
446.4 説明書 (a) 第十九条(1)に規定する説明書は、当該国際出願の国際公開に用いられる言語で作成するものとし、英語の場合又は英語に翻訳した場合に五百語を超えてはならない。説明書は、見出しによつて示すものとし、その見出しは、「第十九条(1)の規定に基づく説明書」の語句又は説明書の言語におけるこれと同義の語句を用いることが望ましい。 (b) (a)の説明書には、国際調査報告に関して誹謗する意見又は国際調査報告に列記された文献との関連性に関して誹謗する意見を記載してはならない。国際調査報告に列記された特定の請求の範囲に関連する文献についての言及は、当該請求の範囲の補正に関してのみ行うことができる。
546.5 補正書の形式 (a) 出願人は、第十九条の規定に基づく補正をする場合には、最初に提出したすべての請求の範囲と差し替えるために、完全な一式の請求の範囲を含む差替え用紙を提出しなければならない。 (b) 差替え用紙には、次のことを記載した書簡を添付する。 (i) 最初に提出した請求の範囲と補正により異なるものとなる請求の範囲を特定し、及び最初に提出した請求の範囲と補正後の請求の範囲との相違について注意を喚起すること。 (ii) 最初に提出した請求の範囲であつて補正により削除されたものを特定すること。 (iii) 出願時における国際出願中の補正の根拠を表示すること。
この条文が問われた枝 6問
誤り。違うのは「国際調査機関に補正書を提出することにより」の部分である。19条(1)と規則46.2により、19条の補正書は直接国際事務局に提出する。
19条(1)は、出願人は国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出することにより、国際出願の請求の範囲について1回に限り補正をすることができると定め、規則46.2はその補正書は直接国際事務局に提出すると定める。期間は規則46.1により、国際調査機関による国際事務局及び出願人への国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月のいずれか遅く満了する期間である。19条の補正は、国際調査報告を見た出願人が国際公開の前に請求の範囲を整える機会であり、補正後の請求の範囲は国際公開に含まれ、指定官庁での国内段階の基礎にもなるので、国際公開を行う国際事務局に直接提出させている。国際調査機関は調査報告を作成した後の補正を扱わず、補正に対して審査をするのは国際予備審査機関である(34条)。枝は期間と回数については条文どおりであるが、提出先が条文と食い違う。

第十九条の規定に基づく補正書は、直接国際事務局に提出する。
| 19条補正 | 34条補正 | |
|---|---|---|
| 時期 | 国際調査報告の受領後、送付の日から2月か優先日から16月の遅い方まで(規則46.1) | 国際予備審査報告が作成されるまで(34条(2)(b)) |
| 対象 | 請求の範囲のみ | 明細書、請求の範囲及び図面 |
| 回数 | 1回に限る | 制限はない |
| 提出先 | 直接国際事務局(規則46.2) | 国際予備審査機関 |
| 範囲 | 出願時の国際出願の開示の範囲を超えてはならない(19条(2)) | 出願時の国際出願の開示の範囲を超えてはならない(34条(2)(b)) |
正しい。規則46.5(a)は、出願人は19条の規定に基づく補正をする場合には、最初に提出したすべての請求の範囲と差し替えるために、完全な一式の請求の範囲を含む差替え用紙を提出しなければならないと定める。
19条(1)は、出願人は国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出することにより国際出願の請求の範囲について1回に限り補正をすることができると定める。その形式を定める規則46.5(a)は、出願人は19条の補正をする場合には、最初に提出したすべての請求の範囲と差し替えるために、完全な一式の請求の範囲を含む差替え用紙を提出しなければならないとし、同(b)は、差替え用紙に、補正により異なるものとなる請求の範囲の特定と相違の注意喚起、削除された請求の範囲の特定、出願時の国際出願中の補正の根拠の表示を記載した書簡を添付するとする。19条補正は国際公開において出願時の請求の範囲とともに全文が掲載され(規則48.2(f))、各指定官庁に送達されるため、一部の請求の範囲だけを差し替える形では補正後の請求の範囲の全体が一目で分からず、公開と送達の基礎として使えない。そのため完全な一式を求めたものである。枝は規則46.5(a)のとおりである。

出願人は、第十九条の規定に基づく補正をする場合には、最初に提出したすべての請求の範囲と差し替えるために、完全な一式の請求の範囲を含む差替え用紙を提出しなければならない。
- 時期:国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までである(規則46.1)。期間後でも国際公開の技術的な準備の完了前に国際事務局に到達すれば期間の末日に受理したものとみなされる
- 対象・回数:請求の範囲だけを1回に限る(19条(1))。明細書・図面は19条では補正できない
- 提出先・言語:直接国際事務局に、国際公開の言語で提出する(規則46.2・46.3)
- 形式:最初のすべての請求の範囲と差し替える完全な一式の差替え用紙と、相違・削除・根拠を記載した書簡である(規則46.5)
- 範囲:出願時における国際出願の開示の範囲を超えてはならない(19条(2))
正しい。規則46.5(b)(iii)は、19条の補正の差替え用紙に添付する書簡に、出願時における国際出願中の補正の根拠を表示することを記載すると定める。
19条(1)は、出願人が国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出することにより請求の範囲について1回に限り補正をすることができると定め、同条(2)は補正が出願時における国際出願の開示の範囲を超えてはならないとする。規則46.5(a)は、19条の補正をする場合には最初に提出したすべての請求の範囲と差し替えるために完全な一式の請求の範囲を含む差替え用紙を提出しなければならないとし、同条(b)は差替え用紙に添付する書簡に、補正により異なるものとなる請求の範囲の特定と相違への注意の喚起、削除された請求の範囲の特定、出願時における国際出願中の補正の根拠の表示を記載すると定める。補正後の請求の範囲は国際公開に出願時のものと並べて掲載され、指定官庁や国際予備審査機関がそのまま読むので、どこがどう変わり、その変更が当初の開示のどこに基づくのかを出願人の側で示させ、開示の範囲内かを確かめやすくしているのである。枝は(b)(iii)の内容をそのまま述べている。

差替え用紙には、次のことを記載した書簡を添付する。(ⅰ) 最初に提出した請求の範囲と補正により異なるものとなる請求の範囲を特定し、及び最初に提出した請求の範囲と補正後の請求の範囲との相違について注意を喚起すること。(ⅱ) 最初に提出した請求の範囲であつて補正により削除されたものを特定すること。(ⅲ) 出願時における国際出願中の補正の根拠を表示すること。
- 時期:国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までである(規則46.1)
- 対象:請求の範囲だけである。明細書・図面は19条では補正できない
- 回数:1回に限る
- 提出先:直接国際事務局である(規則46.2)
- 形式:完全な一式の請求の範囲の差替え用紙に、相違の特定・削除の特定・補正の根拠の表示を記載した書簡を添付する(規則46.5)
- 言語:国際公開の言語である(規則46.3)
正しい。規則46.2は、19条の規定に基づく補正書は直接国際事務局に提出すると定める。
19条(1)は、出願人は国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出することにより、国際出願の請求の範囲について1回に限り補正をすることができると定め、規則46.2は、19条の規定に基づく補正書は直接国際事務局に提出すると定める。19条補正は国際調査報告を受けて請求の範囲を直し、補正後の請求の範囲を出願時の請求の範囲と併せて国際公開に載せるための補正であり、国際公開を行うのは国際事務局である(21条)から、提出先は受理官庁でも国際調査機関でもなく国際事務局とされている。枝は規則46.2の文言どおりである。期間は国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までであり、期間後でも国際公開の技術的な準備の完了前に国際事務局に到達した補正書は期間の末日に受理したものとみなされる(規則46.1)。34条の補正の提出先は国際予備審査機関であり、提出先が異なる。

第十九条の規定に基づく補正書は、直接国際事務局に提出する。
- 時期:国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までである(規則46.1)
- 対象:請求の範囲だけである。明細書・図面は19条では補正できない
- 回数:1回に限る
- 提出先:直接国際事務局である(規則46.2)。受理官庁・国際調査機関ではない
- 言語:国際公開の言語である(規則46.3)
誤り。違うのは「補正は、国際出願の言語でする」の部分である。規則46.3により、国際出願が国際公開に用いられる言語以外の言語でされた場合、19条の補正は国際公開の言語でする。
19条(1)は、出願人が国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出して国際出願の請求の範囲について1回に限り補正をする機会を与えると定め、その言語を規則46.3が、国際出願が国際公開に用いられる言語以外の言語でされた場合には、第十九条の規定に基づく補正は、国際公開の言語でする、と定める。19条の補正は国際事務局に直接提出され、補正後の請求の範囲は規則48.2(f)により国際公開に含めて公開される。国際公開は規則48.3の公開言語で行われるので、国際出願が公開言語以外の言語でされ翻訳文によって公開される場合には、補正書を公開の言語でそろえなければ公開に組み込めない。同じ理由で、19条(1)の説明書も規則46.4により国際公開の言語で作成する。枝は補正の言語を国際出願の言語とする点で規則46.3と食い違う。

国際出願が国際公開に用いられる言語以外の言語でされた場合には、第十九条の規定に基づく補正は、国際公開の言語でする。
- 期間:国際調査報告の送付の日から2箇月又は優先日から16箇月の遅い方(規則46.1)
- 提出先:国際事務局に直接提出する(19条(1)・規則46.2)
- 言語:国際出願が国際公開の言語以外の言語でされた場合は国際公開の言語でする(規則46.3)
- 説明書:国際公開の言語で作成する(規則46.4)
- 対象:請求の範囲のみ、1回に限る(19条(1))
正しい。19条(1)により、出願人は国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出して、請求の範囲について1回に限り補正をすることができる。
19条(1)は、出願人は国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出することにより、国際出願の請求の範囲について一回に限り補正をすることができると定め、同時に補正と明細書及び図面への影響についての簡単な説明書を提出できるとする。所定の期間は規則46.1により、国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月のいずれか遅く満了する期間であり、補正書は規則46.2により直接国際事務局に提出する。国際調査報告で引かれた先行技術を見て、国際公開の前に請求の範囲を整えておけば、公開後の各指定国での仮保護の範囲を補正後の請求の範囲で示すことができる。そのため対象は請求の範囲に限られ、回数も1回とされ、補正後の請求の範囲は国際公開に含められる。明細書や図面まで直したい場合は国際予備審査の手続で34条の補正をすることになる。枝は19条(1)の文言どおりである。

出願人は、国際調査報告を受け取った後、所定の期間内に国際事務局に補正書を提出することにより、国際出願の請求の範囲について1回に限り補正をすることができる。
| 19条補正 | 34条補正 | |
|---|---|---|
| 対象 | 請求の範囲のみ | 明細書・請求の範囲・図面 |
| 回数 | 1回に限る | 国際予備審査報告の作成前なら制限なし |
| 提出先 | 国際事務局(規則46.2) | 国際予備審査機関 |
| 期間 | 国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方(規則46.1) | 国際予備審査の請求時及び報告の作成前 |
| 国際公開 | 補正後の請求の範囲が含まれる | 含まれない |
147.1 手続 (a) 第二十条に規定する送達は、93の2.1の規定に従い各指定官庁に対して、国際事務局が行う。ただし、47.4の規定が適用される場合を除くほか、その国際出願の国際公開より前に行うことはできない。 (aの2) 国際事務局は、93の2.1の規定に従い、各指定官庁に対し、記録原本の受理の事実及び日付並びに優先権書類の受理の事実及び日付を通知する。 (b) 46.1の規定に基づく期間内に国際事務局が受理した補正書が第二十条に規定する送達に含まれていなかつた場合には、国際事務局は、当該補正書を指定官庁に速やかに送達し、出願人にその旨を通知する。 (c) 国際事務局は、優先日から二十八箇月を経過した後速やかに、出願人に対し、次の事項を記載した通 知を送付する。 (i) 93の2.1の規定に基づいて第二十条に規定する送達を請求した指定官庁及びその送達の日付 (ii) 93の2.1の規定に基づいて第二十条に規定する送達を請求しなかつた指定官庁 (cの2) 指定官庁は、次のとおり(c)に規定する通知を受け入れる。 (i) (c)(i)に規定する指定官庁の場合は、第二十条に規定する送達が通知に明記された日に正当に行われた証拠として。 (ii) (c)(ii)に規定する指定官庁の場合は、当該官庁を指定官庁として行動する締約国が、第二十二条の規定に基づく出願人による国際出願の写しの提供を要求しない証拠として。 (d) 各指定官庁は、要求したときは、45.1に定める翻訳による国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言をも受領する。 (e) 指定官庁が、優先日から二十八箇月を経過する前に、93の2.1の規定に従い国際事務局に対し第二十条に規定する送達を請求しなかつたときは、当該官庁が指定官庁として行動する締約国は、49.1(aの2)の規定により、国際事務局に対し第二十二条の規定に基づく出願人による国際出願の写しの提出を要求しない旨を通知したものとみなされる。
247.2 写し 送達に必要な写しは、国際事務局が作成する。送達に必要な写しに関するその他の細目は、実施細則で定めることができる。
347.3 言語 (a) 第二十条の規定に従つて送達される国際出願の言語は、当該国際出願の国際公開に用いられる言語とする。 (b) 国際出願の国際公開に用いられる言語が当該国際出願がされた言語以外の言語である場合には、国際事務局は、指定官庁の要請があつたときは、国際出願がされた言語の国際出願の写しを当該指定官庁に提供する。
447.4 国際公開前の第二十三条(2)の規定に基づく明示の請求 国際事務局は、出願人が国際出願の国際公開前に指定官庁に対し第二十三条(2)の規定に基づく明示の請求を行つた場合には、出願人又は当該指定官庁の請求により、当該指定官庁に対し第二十条に規定する送達を速やかに行う。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「例外なく国際出願の写し及び所定の翻訳文を提出し」の部分である。39条(1)(a)は、20条の送達が既にされている場合には国際出願の写しの提出を要しないとしており、同(b)により国内法令はより遅い期間を定めることもできる。
39条(1)(a)は、締約国の選択が優先日から19月を経過する前に行われた場合には22条の規定は当該締約国については適用しないものとし、出願人は優先日から30月を経過する時までに各選択官庁に対し、国際出願の写し(20条の送達が既にされている場合を除く。)及び所定の翻訳文を提出し、該当する場合には国内手数料を支払うと定める。国際出願は国際公開の後に国際事務局が20条により各指定官庁に送達するので、既に送達された官庁に出願人が重ねて写しを出す意味はなく、かっこ書で除かれている。また同(b)は、国内法令が(a)の行為をするため(a)に定める期間よりも遅い時に満了する期間を定めることができるとする。30月という期間と、翻訳文の提出及び国内手数料の支払の部分は条文どおりであるが、写しの提出に例外がないとする点が条文と食い違う。指定官庁に対する22条も同じ構造であり、写しの提出は20条の送達が済んでいれば要らない。

(a)締約国の選択が優先日から十九箇月を経過する前に行われた場合には、第二十二条の規定は、当該締約国については適用しないものとし、出願人は、優先日から三十箇月を経過する時までに各選択官庁に対し、国際出願の写し(第二十条の送達が既にされている場合を除く。)及び所定の翻訳文を提出し並びに、該当する場合には、国内手数料を支払う。(b)国内法令は、(a)に規定する行為をするため、(a)に定める期間よりも遅い時に満了する期間を定めることができる。
- 期限:優先日から30月を経過する時までである。国内法令はこれより遅い期間を定められる(22条(3)・39条(1)(b))
- 提出するもの:国際出願の写し(20条の送達が済んでいれば不要)、所定の翻訳文、該当する場合の国内手数料である
- 相手:指定官庁である。優先日から19月を経過する前に選択した国では選択官庁である(39条(1)(a))
- 期間内にしなかったとき:11条(3)の効果は国内出願の取下げと同一の効果をもって消滅する(24条・39条(2))。官庁は効果を維持できる(39条(3))
148.1 形式及び手段 国際出願を国際公開する形式及び手段は、実施細則で定める。
248.2 内容 (a) 国際出願の国際公開は、次のものを含むものとする。 (i) 規格による表紙 (ii) 明細書 (iii) 請求の範囲 (iv) 図面(該当する場合) (v) 国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言((g)の規定が適用される場合を除く。) (vi) 第十九条(1)の規定に基づいて提出された説明書。ただし、当該説明書が46.4の規定に従つていないと国際事務局が認めた場合を除く。 (vii) 国際事務局が、国際公開の技術的な準備が完了する前に91.3(d)の規定に基づく公表の要請を受理した場合には、91.3(d)に規定する明白な誤記の訂正のための請求、理由及び意見 (viii) 明細書とは別個に第十三規則の二の規定に基づいて届け出た寄託された生物材料についての表示及び国際事務局が当該表示を受理した日付の表示 (ix) 26の2.2(d)に規定する優先権の主張に関する情報 (x) 4.17に規定する申立て及び26の3.1に規定する補充であつて26の3.1に定める期間の満了前に国際事務局が受理したもの (xi) 26の2.3の規定に基づく優先権の回復のための請求に関する情報、及び当該請求に基づく受理官庁による決定(当該決定が基づいた回復のための基準に関する情報も含む。) (b) 表紙には、 (c)の規定に従うことを条件として、次のものを掲載する。 (i) 願書から抽出する事項その他の実施細則で定める事項 (ii) 8.2(b)の規定が適用される場合を除くほか、国際出願が図面を含む場合には一又は二以上の図 (iii) 要約。要約が英語及び他の言語の双方で作成されている場合には、英文を最初に掲載する。 (iv) 該当する場合には、願書が4.17に規定する申立てを含む旨の表示であつて、26の3.1に定める期間の満了前に国際事務局が受理したもの (v) 受理官庁が4.18及び20.6の規定に基づき要素又は部分を引用により含めることに基づいて、20.3(b)(ii)、20.5の2(d)又は20.5(d)の規定に基づき国際出願日を認めた場合には、その旨の表示及び出願人が20.6(a)(ii)のために優先権書類に関して17.1(a)、(b)若しくは(bの2)に従うことによつたかどうかの表示、又は先の出願の写しを別個に提出することによつたかどうかの表示 (vi) 該当する場合には、公開された国際出願が26の2.2(d)の規定に基づく情報を含む旨の表示 (vii) 該当する場合には、公開された国際出願が26の2.3の規定に基づく優先権の回復のための請求に関する情報及び当該請求に基づく受理官庁の決定を含む旨の表示 (viii) 該当する場合には、誤つて提出された要素又は部分が20.5の2(b)又は(c)の規定に従つて国際出願から削除された旨の表示 (c) 第十七条(2)(a)の宣言が行われた場合には、表紙には、目立つようにその事実について言及するものとし、図面及び要約のいずれも掲載することを要しない。 (d) (b) (ii)に掲げる図は、8.2に定めるところによつて選択する。その図は、縮小された形態で表紙に転載することができる。 (e) (b) (iii)に掲げる要約の全体を表紙に掲載することができない場合には、その要約は、表紙の裏面に掲載する。48.3(c)の規定に従つて公開される必要がある場合における要約の翻訳文についても、同様とする。 (f) 請求の範囲について第十九条の規定に基づく補正がされた場合には、国際出願の国際公開には、出願時における請求の範囲の全文及び補正後の請求の範囲の全文を含める。同条(1)に規定する説明書も、その説明書が46.4の規定に従つていないと国際事務局が認める場合を除くほか、国際公開に含める。また、請求の範囲についての補正書の国際事務局による受理の日付を表示する。 (g) 国際公開の技術的な準備の完了の時に国際調査報告をまだ利用することができない場合には、表紙には、国際調査報告を利用することができなかつた旨、及び国際調査報告が(利用することができるようになつたときに)改訂された表紙とともに別個に公開される旨を掲載する。 (h) 国際公開の技術的な準備の完了の時に第十九条の規定に基づいて請求の範囲について補正をするための期間が満了していない場合には、表紙には、その事実について言及するものとし、同条の規定に基づいて請求の範囲について補正がされた場合に46.1の規定に基づく期間内に国際事務局がその補正を受理した後速やかに改訂された表紙とともに補正後の請求の範囲の全文を掲載する。同条(1)に規定する説明書が提出されたときは、その説明書が46.4の規定に従つていないと国際事務局が認める場合を除くほか、その説明書も、公開する。 (i) 国際出願の国際公開の技術的な準備が完了した後に、91.1の規定に基づく国際出願の明白な誤記の訂正の受理官庁、国際調査機関又は国際事務局による許可を、国際事務局が受理し、又は、該当する場合において付与したとき(該当する場合)には、訂正を含む用紙、又は差替え用紙及び91.2の規定に基づき提出される書簡とともに、すべての訂正を示す陳述を公開し、表紙を再度公開する。 (j) 国際出願の国際公開の技術的な準備が完了した時に26の2.3の規定に基づく優先権の回復のための請求がなお係属している場合には、公開された国際出願は、当該請求に基づく受理官庁の決定に代え、当該決定が利用できなかつた旨、及び当該決定が利用することができるようになつたときに別個に公開される旨の表示を含む。 (k) 国際事務局は、国際公開の技術的な準備が完了した後に91.3(d)の規定に基づく公開の請求を受理した場合には、当該公開の請求を受領した後に、当該規則に規定する訂正の請求、理由及び意見を速やかに公開し、表紙を再度公開する。 (l) 国際事務局は、次のことを認めるときは、国際公開の技術的な準備が完了する前に国際事務局が受理した出願人による理由を示した請求により、情報を公開の対象から省略する。 (i) 当該情報が国際出願について公衆に周知する目的に明らかに資さないこと。 (ii) 当該情報の公開により、いずれかの者の個人的な又は経済的な利益が明らかに損なわれること。 (iii) 当該情報を利用する優先的な公共の利益がないこと。 26.4の規定は、出願人がこの(l)の規定に基づいて行う請求の対象である情報を提示する方法について準用する。 (m) 受理官庁、国際調査機関、補充調査のために指定された機関又は国際事務局が(l)に規定する基準を満たす情報を認める場合には、 (l)の規定に従つて出願人に国際公開の対象からの省略を請求するよう示唆することができる。 (n) 国際事務局が(l)の規定に従つて国際公開の対象から情報を省略し、及び当該情報が受理官庁、国際調査機関、補充調査のために指定された機関又は国際予備審査機関が保有する国際出願の一件書類に含まれる場合には、国際事務局は、速やかにその旨を当該官庁及び当該機関に通知する。
348.3 言語 (a) 国際出願は、アラビア語、英語、スペイン語、中国語、ドイツ語、日本語、韓国語、ポルトガル語、フランス語又はロシア語(「国際公開の言語」)でされた場合には、国際出願がされた言語で国際公開を行う。 (b) 国際出願は、国際公開の言語でされず、かつ、12.3又は12.4の規定により、国際公開の言語による翻訳文が提出された場合には、当該翻訳文の言語で国際公開される。 (c) 国際出願の国際公開が英語以外の言語で行われる場合には、国際調査報告(48.2(a)(v)の規定により公表された部分に限る。)又は第十七条(2)(a)の宣言、発明の名称、要約及び要約に添付する図に係る文言は、当該言語及び英語の双方で国際公開を行う。英語による翻訳文は、12.3の規定に基づき出願人が提出しない場合には、国際事務局の責任において作成する。
448.4 出願人の請求に基づく早期の国際公開 (a) 出願人が第二十一条(2)(b)及び第六十四条(3)(c)(i)の規定に基づいて国際公開を請求した場合において、国際出願とともに国際公開を行うために国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言をまだ利用することができないときは、国際事務局は、実施細則で定める額の特別の国際公開のための手数料を徴収する。 (b) 第二十一条(2)(b)及び第六十四条(3)(c)(i)の規定に基づく国際公開は、出願人が国際公開を請求した後及び、(a)の規定に従つて特別の手数料が支払われる場合には、その手数料の受領の後速やかに国際事務局が行う。
548.5 国内の公表の通知 国際事務局による国際出願の国際公開が第六十四条(3)(c)(ii)の規定に従つて行われるものである場合には、当該国内官庁は、同条(3)(c)(ii)に規定する国内の公表を行つた後速やかにその国内の公表の事実を国際事務局に通知する。
648.6 特定の事実の公示 (a) 29.1(ii)に規定する通知が当該国際出願の国際公開を取りやめることができる時よりも遅い時に国際事務局に到達した場合には、国際事務局は、速やかにその通知の要旨を公報に掲載する。 (b) 削除 (c) 国際公開の技術的な準備が完了した後に、第九十規則の二の規定に基づく国際出願、指定国の指定又は優先権の主張の取下げが行われた場合には、その取下げの通告は、公報に掲載する。
この条文が問われた枝 4問
誤り。違うのは「出願人は必ずその責任で英語による翻訳文を作成し、提出しなければならない」の部分である。英語による翻訳文は、出願人が規則12.3により提出しない場合には国際事務局の責任において作成する(規則48.3(c))。
PCT規則48.3(c)は、国際出願の国際公開が英語以外の言語で行われる場合には、国際調査報告(公表される部分に限る)又は17条(2)(a)の宣言、発明の名称、要約及び要約に添付する図に係る文言は当該言語と英語の双方で国際公開を行うとし、続けて、英語による翻訳文は規則12.3の規定に基づき出願人が提出しない場合には国際事務局の責任において作成すると定める。英語で併せて公開されるのは、調査報告や要約といった第三者が内容を把握するための部分に限られており、国際公開を世界の技術情報として機能させるための国際事務局側の仕事という位置づけである。規則12.3で出願人が国際調査のために英語の翻訳文を提出している場合にはそれを使うが、そうでなければ出願人に作成・提出の義務はない。「必ずその責任で」作成し提出しなければならないとする枝は、国際事務局の責任で作成するという(c)の後段と合わない。

国際出願の国際公開が英語以外の言語で行われる場合には、国際調査報告(48.2(a)(ⅴ)の規定により公表された部分に限る。)又は第十七条(2)(a)の宣言、発明の名称、要約及び要約に添付する図に係る文言は、当該言語及び英語の双方で国際公開を行う。英語による翻訳文は、12.3の規定に基づき出願人が提出しない場合には、国際事務局の責任において作成する。
正しい。規則48.2(l)が、国際事務局は所定の事項を認めるときは、国際公開の技術的な準備が完了する前に受理した出願人の理由を示した請求により、情報を公開の対象から省略すると定めている。
規則48.2(l)は、国際事務局は、(i)当該情報が国際出願について公衆に周知する目的に明らかに資さないこと、(ii)当該情報の公開によりいずれかの者の個人的な又は経済的な利益が明らかに損なわれること、(iii)当該情報を利用する優先的な公共の利益がないこと、を認めるときは、国際公開の技術的な準備が完了する前に国際事務局が受理した出願人による理由を示した請求により、情報を公開の対象から省略すると定める。国際公開は発明を公衆に知らせる手続であるが、出願書類に紛れ込んだ個人情報や営業上の秘密のように公衆に知らせる必要がなく本人の利益を損なう情報まで公開する理由はないという理屈であり、請求を技術的な準備の完了前に限るのは公開作業との関係である。受理官庁や国際調査機関がこの基準を満たす情報を見つけたときは、出願人に省略の請求を示唆できる(同(m))。枝は(iii)の要件と手続を条文のとおり述べており正しい。

国際事務局は、次のことを認めるときは、国際公開の技術的な準備が完了する前に国際事務局が受理した出願人による理由を示した請求により、情報を公開の対象から省略する。(ⅰ)当該情報が国際出願について公衆に周知する目的に明らかに資さないこと。(ⅱ)当該情報の公開により、いずれかの者の個人的な又は経済的な利益が明らかに損なわれること。(ⅲ)当該情報を利用する優先的な公共の利益がないこと。
正しい。規則48.2(f)が、請求の範囲について19条の補正がされた場合には、国際公開には出願時における請求の範囲の全文及び補正後の請求の範囲の全文を含めると定めている。
規則48.2(f)は、請求の範囲について19条の規定に基づく補正がされた場合には、国際出願の国際公開には出願時における請求の範囲の全文及び補正後の請求の範囲の全文を含め、19条(1)の説明書も規則46.4に従っていないと認める場合を除いて含め、補正書の受理の日付を表示すると定める。19条補正は国際調査報告を受け取った後に国際事務局に対して請求の範囲について1回だけする補正であり、国際公開の前にされるから公開に反映できる。それでも出願時の請求の範囲を併せて載せるのは、国際公開が各指定国で国内公開と同一の効果を持ち(29条)、補償金請求権などの範囲や先行技術としての内容を第三者が確かめるには出願時の記載が要るからである。これに対して34条補正は国際予備審査の一件書類として秘密に保たれ、国際公開には載らない。枝は条文のとおりであり正しい。

請求の範囲について第十九条の規定に基づく補正がされた場合には、国際出願の国際公開には、出願時における請求の範囲の全文及び補正後の請求の範囲の全文を含める。
- 含まれるもの:表紙(願書の事項・図・要約)、明細書、請求の範囲、図面、国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言、19条補正後の請求の範囲の全文と説明書である
- 含まれないもの:国際調査機関の書面による見解、34条補正、国際予備審査報告である
- 表紙の扱い:国際調査報告が間に合わなければその旨を載せて別個に公開し、19条補正の期間が満了していなければその事実を載せて補正後に改訂された表紙を公開する(規則48.2(g)(h))
正しい。規則48.2(g)は、国際公開の技術的な準備の完了の時に国際調査報告をまだ利用することができない場合には、表紙にその旨と、改訂された表紙とともに別個に公開される旨を掲載すると定める。
規則48.2(a)は国際公開に含めるものとして表紙、明細書、請求の範囲、図面、国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言などを挙げ、同条(g)は、国際公開の技術的な準備の完了の時に国際調査報告をまだ利用することができない場合には、表紙に、国際調査報告を利用することができなかった旨、及び利用することができるようになったときに改訂された表紙とともに別個に公開される旨を掲載すると定める。国際公開は21条(2)(a)により優先日から18月を経過した後速やかに行われるが、国際調査報告の作成期間は規則42.1で調査用写しの受領から3月又は優先日から9月の遅い方であり、調査の遅れで公開の準備に間に合わないことがある。その場合でも公開の時期を遅らせずに本体を公開し、報告は後から別個に公開するという扱いである。19条補正の期間が満了していない場合に同条(h)が表紙にその事実を載せるのと並ぶ仕組みであり、枝は(g)の内容をそのまま述べている。

国際公開の技術的な準備の完了の時に国際調査報告をまだ利用することができない場合には、表紙には、国際調査報告を利用することができなかつた旨、及び国際調査報告が(利用することができるようになつたときに)改訂された表紙とともに別個に公開される旨を掲載する。
- 含まれるもの:表紙(願書の事項・図・要約)、明細書、請求の範囲、図面、国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言、19条補正後の請求の範囲の全文と説明書である
- 含まれないもの:国際調査機関の書面による見解、34条補正、国際予備審査報告である
- 国際調査報告が間に合わないとき:表紙にその旨を載せ、報告は改訂された表紙とともに別個に公開する(48.2(g))
- 19条補正の期間が満了していないとき:表紙にその事実を載せ、補正の受理後に改訂された表紙とともに補正後の請求の範囲の全文を公開する(48.2(h))
149.1 通知 (a) 第二十二条の規定に基づき翻訳文の提出若しくは国内手数料の支払又はその双方を要求する締約国は、次の事項を国際事務局に通知する。 (i) 当該締約国が翻訳を要求する言語及びその翻訳文の言語 (ii) 国内手数料の額 (aの2) 第二十二条の規定に基づく出願人による国際出願の写しの提出を要求しない(第四十七規則の規定に基づく国際事務局による国際出願の写しの送達が第二十二条に規定する期間の満了する時までに行われていない場合を含む。)締約国は、国際事務局にその旨を通知する。 (aの3) 自己が指定国である場合には、出願人が第二十二条に規定する当該期間の満了する時までに国際出願の写しを提出しない場合においても、第二十四条(2)の規定に従い第十一条(3)の効果を維持する締約国は、国際事務局にその旨を通知する。 (b) 国際事務局は、(a)、(aの2)又は(aの3)の規定に従つて受領した通知を速やかに公報に掲載する。 (c) 締約国は、(a)の要求を後に変更する場合には、その変更を国際事務局に通知するものとし、国際事務局は、その通知を速やかに公報に掲載する。変更は、当該変更前には要求されていなかつた言語による翻訳文を要求するものである場合には、通知が公報に掲載された後二箇月を経過した後にされる国際出願についてのみ効力を有する。その他の場合には、変更の効力発生の日は、当該締約国が定める。
249.2 言語 翻訳文の言語として要求することができる言語は、指定官庁の公用語でなければならない。公用語が二以上ある場合において、国際出願がそれらの公用語のうちの一の言語で作成されているときは、翻訳を要求することができない。公用語が二以上ある場合において、翻訳文を提出しなければならないときは、出願人は、それらの公用語のうちのいずれか一の言語を選択することができる。この49.2の規定にかかわらず、公用語が二以上ある場合において、国内法令が外国人に対してはそれらの公用語のうちの一の言語を用いることを定めているときは、その言語による翻訳文を要求することができる。
349.3 第十九条の規定に基づく説明書及び13の2.4の規定による表示 第二十二条及びこの第四十九規則の規定の適用上、第十九条(1)の規定に基づいて提出する説明書及び13の2.4の規定により届け出る表示は、49.5(c)及び(h)の規定に従うことを条件として、国際出願の一部とみなす。
449.4 国内様式の使用 出願人は、第二十二条に規定する行為を行う時には、国内様式を使用することを要求されない。
549.5 翻訳文の内容及び様式上の要件 (a) 第二十二条の規定の適用上、国際出願の翻訳文は、明細書((aの2)の規定が適用される場合を除く。)、請求の範囲、図面の文言及び要約を含む。指定官庁が要求する場合には、翻訳文は、また、 (b)、(cの2)及び(e)の規定に従うことを条件として、 (i) 願書を含み、 (ii) 第十九条の規定に基づく請求の範囲の補正がされた場合には、出願時における請求の範囲及び補正後の請求の範囲を含み(補正後の請求の範囲は、最初に提出した全ての請求の範囲と差し替えるために、46.5(a)の規定に基づいて提出される完全な一式の請求の範囲の翻訳文の形式で提出する。)、並びに (iii) 図面の写しが添付されていなければならない。 (aの2) 指定官庁は、明細書の配列リストの部分が12.1(d)の規定に従い及び指定官庁が言語依存フリーテキストのために認める言語で記載された言語依存フリーテキストを含む場合には、明細書の配列リストの部分に含まれている文言の翻訳文を提出するよう出願人に要求してはならない。ただし、英語で記載された言語依存フリーテキストが含まれていない場合には、公表された配列リストをデータベースプロバイダに提供する指定官庁は、実施細則に定めるところにより、英語による明細書の配列リストの部分の翻訳文を要求することができる。 (b) 願書の翻訳文の提出を要求する指定官庁は、翻訳文の言語による願書の様式を出願人に無料で提供する。翻訳文の言語による願書の様式及び内容は、第三規則の願書の様式又は第四規則の願書の内容と異ならないものとし、特に、翻訳文の言語による願書の様式は、出願時における願書に記載されていないいかなる情報も要求しない。翻訳文の言語による願書の様式の使用は、任意とする。 (c) 出願人が第十九条(1)の規定に基づいて作成する説明書の翻訳文を提出しなかつた場合には、指定官庁は、その説明書を無視することができる。 (cの2) 出願人が出願時における請求の範囲及び補正後の請求の範囲の翻訳文を(a)(ii)の規定に基づいて要求する指定官庁に対し要求されている二の翻訳文の一のみを提出した場合には、当該指定官庁は、提出されなかつた翻訳文に係る請求の範囲を無視し又は出願人に対し提出されなかつた翻訳文を事情に応じて相当のかつ指定する期間内に提出するよう求めることができる。当該指定官庁は、提出されなかつた翻訳文を提出するよう出願人に求めることを選択し、かつ、それが指定した期間内に提出されなかつた場合には、提出されなかつた翻訳文に係る請求の範囲を無視し又はその国際出願が取り下げられたものとみなすことができる。 (d) 図面に文言が記載されている場合には、その文言の翻訳文は、当初の文言の上にその翻訳文をはり付けた当初の図面の写し又は新たに作成した図面のいずれかの様式で提出する。 (e) (a)の規定に従つて図面の写しの提出を要求する指定官庁は、出願人が第二十二条に規定する期間内に当該写しを提出しなかつた場合には、出願人に対し、事情に応じて相当のかつ指定する期間内に当該写しの提出を求める。 (f) 「Fig.」という表現は、いかなる言語への翻訳も要しない。 (g) (d)又は(e)の規定に従つて提出された図面の写し又は新たに作成された図面が第十一規則に定める様式上の要件を満たしていない場合には、指定官庁は、出願人に対し、事情に応じて相当のかつ指定する期間内にこのような欠陥の補充を求めることができる。 (h) 出願人が要約の翻訳文又は13の2.4の規定により届け出る表示の翻訳文を提出しなかつた場合において、指定官庁が必要であると認めるときは、当該指定官庁は、出願人に対し、事情に応じて相当のかつ指定する期間内に翻訳文を提出するよう求める。 (i) 国際事務局は、(a)の第二文の規定に基づく指定官庁の要件及び運用に関する情報を公報に掲載する。 (j) 指定官庁は、国際出願の翻訳文が出願時における国際出願について定める様式上の要件以外の要件を満たすことを要求してはならない。 (k) 発明の名称が37.2の規定に基づき国際調査機関により決定された場合には、翻訳文には、当該国際調査機関が決定した発明の名称を含める。 (l) (cの2)又は(k)の規定が千九百九十一年七月十二日において指定官庁の適用する国内法令に適合しない場合には、当該指定官庁がその旨を千九百九十一年十二月三十一日までに国際事務局に通告することを条件として、同規定は、当該国内法令に引き続き適合しない間、当該指定官庁については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
649.6 第二十二条に規定する行為を行わなかつた場合の権利の回復 (a) 出願人が第二十二条に規定する行為を適用される期間内に行わなかつたことにより第十一条(3)に定める国際出願の効果が消滅した場合には、指定官庁は、出願人の請求により、かつ、(b)から(e)までの規定に従うことを条件として、期間が遵守されなかつたことが故意ではないと認めるとき又は指定官庁がその選択により、状況により必要とされる相当な注意を払つたにもかかわらず期間が遵守されなかつたものであると認めるときは、その国際出願についての出願人の権利を回復する。 (b) (a)の請求の指定官庁への提出及び第二十二条に規定する行為は、次のいずれかのうち早く満了する期間内に行う。 (i) 第二十二条に規定する期間を遵守できなかつた理由がなくなつた日から二箇月 (ii) 第二十二条に規定する期間が満了する日から十二箇月ただし、出願人は、指定官庁が適用する国内法令が認めるときは、より遅い時に請求することができる。 (c) (a)の請求には、第二十二条に規定する期間を遵守できなかつた理由を記載する。 (d) 指定官庁の適用する国内法令は、次のことを要求することができる。 (i) (a)の請求について手数料が支払われること (ii) (c)に規定する理由を裏付ける申立てその他の証拠を提出すること (e) 指定官庁は、(a)の請求に関し、拒否しようとすることについて事情に応じた相当の期間内に意見を述べる機会を出願人に与えることなく、これを拒否しない。 (f) 二千二年十月一日に(a)から(e)の規定が指定官庁によつて適用される国内法令に適合しない場合には、当該指定官庁がその旨を二千三年一月一日までに国際事務局に通告することを条件として、これらの規定は、その国内法令に適合しない間、当該指定官庁については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
149の2.1 特定の種類の保護の選択 (a) 出願人は、第四十三条が適用される指定国において国際出願が特許の付与ではなく同条に規定する他の種類の保護を求める出願として取り扱われることを希望する場合には、第二十二条に規定する行為を行う時に、指定官庁に対しその旨を表示する。 (b) 出願人は、第四十四条が適用される指定国において国際出願が第四十三条に規定する二種類以上の保護を求める出願として取り扱われることを希望する場合には、第二十二条に規定する行為を行う時に、指定官庁に対しその旨を表示する。該当する場合には、主として求める種類及び補助的に求める種類を明示する。 (c) (a)及び(b)に規定する場合において、出願人は、指定国において国際出願が追加特許、追加証、追加発明者証又は追加実用証として取り扱われることを希望する場合には、第二十二条に規定する行為を行う時に、関連する原出願、原特許、原付与を表示する。 (d) 出願人は、指定国において国際出願が先の出願の継続出願又は一部継続出願として取り扱われることを希望する場合には、第二十二条に規定する行為を行う時に、指定官庁に対しその旨を表示し、関連する原出願を特定する。 (e) 出願人が、第二十二条に規定する行為を行う時に、(a)に規定する明示の表示されていないが、出願人により支払われた第二十二条に規定する国内手数料が、特定の種類の保護の国内手数料に相当する場合、当該手数料の支払は、出願人が国際出願が当該種類の保護を求める出願として取り扱われることを希望する旨の表示とみなし、指定官庁は、その旨を出願人に通知する。
249の2.2 表示の届出の時 (a) 指定官庁は、第二十二条に規定する行為を行う前に、出願人に対し49の2.1に規定する表示又は、該当する場合には、国内特許若しくは広域特許を求める旨の表示を要求してはならない。 (b) 出願人は、当該指定官庁が適用する国内法令が認める場合には、その後いつでも、当該表示を提出し、該当する場合には、一の種類の保護を他の種類の保護に変更することができる。
149の3.1 受理官庁による優先権の回復の効果 (a) 受理官庁が当該優先期間内に国際出願が提出されなかつたことが状況により必要とされる相当な注意を払つたにもかからわず生じたとの認定に基づき、26の2.3の規定に基づき優先権を回復した場合には、当該回復は、(c)の規定に従うことを条件として、各指定国において効力を有する。 (b) 受理官庁が当該優先期間内に国際出願が提出されなかつたことが故意ではないと認定し、26の2.3の規定に基づき優先権を回復した場合には、当該回復は、(c)の規定に従うことを条件として、国内法令が当該基準、又は出願人からみて当該基準より有利な基準に基づく優先権の回復を規定する指定国において効力を有する。 (c) 26の2.3の規定に基づく受理官庁による優先権の回復の決定は、指定官庁、裁判所若しくはその他の権限のある機関又は当該指定国のために行動する機関が、26の2.3(a)の規定に基づき受理官庁に提出された請求に記載された理由及び26の2.3(b)(iii)の規定に基づき受理官庁に提出された申立てその他の証拠を考慮に入れて、26の2.3(a)、(b)(i)又は(c)の規定に基づく要件が満たされていないと認めた指定国においては効力を有しない。 (d) 指定官庁は、(c)に規定する要件が満たされていることについて合理的な疑義がない限り、受理官庁の決定を検査してはならず、この場合には、指定官庁は出願人にその旨を通知し、当該疑義の理由を示し、また、出願人に相当な期間内に意見を述べる機会を与える。 (e) 指定国は、優先権の回復のための26の2.3の規定に基づく請求を拒否する受理官庁の決定に拘束されることはない。 (f) 受理官庁が優先権の回復のための請求を拒否する場合には、指定官庁は、当該請求を49の3.2(a)の規定に基づき当該規則に規定する期間内に指定官庁に提出された回復の請求とみなすことができる。 (g) 二千五年十月五日において(a)から(d)までの規定が指定官庁によつて適用される国内法令に適合しない場合には、当該指定官庁がその旨を二千六年四月五日までに国際事務局に通告することを条件として、これら規定は、その国内法令に適合しない間、当該指定官庁については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
249の3.2 指定官庁による優先権の回復 (a) 国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴い、国際出願日が当該優先期間の満了の日の後であるが、当該満了の日から二箇月の期間内である場合には、指定官庁は、(b)の規定に基づく出願人の請求によつて、当該指定官庁が適用する基準(「回復のための基準」)が満たされていること、すなわち、優先期間内に国際出願が提出されなかつたことが、次のいずれかの場合によると認めたときには、優先権を回復する。 (i) 状況により必要とされる相当な注意を払つたにもかかわらず生じた場合 (ii) 故意ではない場合 各指定官庁は、これらの基準のうち少なくとも一つを採用し、また基準の両方を採用することができる。 (b) (a)の規定に基づく請求は、次のとおりとする。 (i) 第二十二条に規定する期間から一箇月の期間内に又は、出願人が第二十三条(2)の規定に基づき指定官庁に明示の請求を行つた場合には、指定官庁が当該請求を受領した日から一箇月の期間内に、当該指定官庁に提出する。 (ii) 当該優先期間内に国際出願を提出されなかつたことの理由を記載するとともに、 (c)の規定に基づき要求される申立てその他の証拠を公表することが望ましい。 (iii) (d)の規定に基づき要求される回復請求のための手数料を添える。 (c) 指定官庁は、事情に応じて相当の期間内に(b)(ii)に規定する理由の記述を裏付ける申立てその他の証拠を要求することができる。 (d) (a)の規定に基づく請求の提出は、回復請求手数料の指定官庁への支払を条件とすることができる。 (e) 指定官庁は、(a)の規定に基づく請求の全部又は一部に関し、拒否しようとすることについて事情に応じて相当の期間内に意見を述べる機会を出願人に与えることなく、これを拒否しない。指定官庁による拒否しようとする書面は、(c)の規定に基づく申立てその他の証拠を提出する求めとともに出願人に送付できる。 (f) 指定官庁が適用する国内法令が、優先権の回復に関して、出願人の立場からみて、 (a)及び(b)の規定に基づく要件よりも有利な要件を規定する場合には、当該指定官庁は、優先権を決定する場合に、当該(a)及び(b)の規定に基づく要件に代わり、国内法令の規定に基づく要件を適用することができる。 (g) 各指定官庁は、当該指定官庁が適用する回復のための基準、要件、該当する場合には(f)の規定に従つて適用される国内法令、及びこれに関する後の変更を国際事務局に通知するものとする。国際事務局は、当該情報を速やかに公報に掲載する。 (h) 二千五年十月五日において(a)から(g)までの規定が指定官庁によつて適用される国内法令に適合しない場合には、当該指定官庁がその旨を二千六年四月五日までに国際事務局に通告することを条件として、これらの規定は、当該国内法令に適合しない間、当該指定官庁については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「受理官庁の決定に拘束される」の部分である。規則49の3.1(e)により、指定国は優先権の回復のための請求を拒否する受理官庁の決定に拘束されない。
規則26の2.3は、国際出願日が優先期間の満了の日の後であるがその日から2月以内である場合に、受理官庁が出願人の請求により、相当な注意又は故意ではないという回復のための基準が満たされていると認めたときに優先権を回復すると定める。回復を認めた決定は規則49の3.1(a)(b)により指定国で効力を有するのに対し、同(e)は、指定国は優先権の回復のための請求を拒否する受理官庁の決定に拘束されることはないと定める。受理官庁の回復は国際段階で一括して認める出願人の便宜のための手続であって、拒否された出願人から指定国ごとの救済まで奪う趣旨ではなく、受理官庁が拒否した場合には指定官庁がその請求を規則49の3.2(a)に基づく自らへの回復の請求とみなすことができる(同(f))。枝は拒否の決定が指定国を拘束するとしており、認容の決定の効力と取り違えている。認容の決定も、指定官庁は合理的な疑義がない限り検査してはならないにとどまる(同(d))。

指定国は、優先権の回復のための26の2.3の規定に基づく請求を拒否する受理官庁の決定に拘束されることはない。
| 回復を認めた決定 | 回復を拒否した決定 | |
|---|---|---|
| 指定国での効力 | 相当な注意の基準なら各指定国で効力を有し、故意ではないの基準ならその基準を採る指定国で効力を有する(規則49の3.1(a)(b)) | 指定国は拘束されない(規則49の3.1(e)) |
| 指定官庁の検査 | 要件が満たされていることに合理的な疑義がない限り検査してはならない(同(d)) | 指定官庁への回復の請求とみなすことができる(同(f)) |
50.1 権能の行使 (a) 第二十二条(1)又は(2)に定める期間よりも遅い時に満了する期間を認める締約国は、その定めた期間を国際事務局に通知する。 (b) 国際事務局は、(a)の規定に従つて受領した通知を速やかに公報に掲載する。 (c) 先に定めた期間の短縮に関する通知は、国際事務局がその通知を公報に掲載した日から起算して三箇月を経過した後にされる国際出願について効力を有する。 (d) 先に定めた期間の延長に関する通知は、国際事務局がその通知を公報に掲載した時から、その掲載の際現に係属しており又はその掲載の日の後にされる国際出願について効力を有する。ただし、通知を行う締約国が一層遅い日を定める場合には、その日から効力を有する。
151.1 写しの送付を請求するための期間 第二十五条(1)(c)に規定する期間は、20.4(i)、24.2(c)又は29.1(ii)の規定による出願人に対する通知の日から起算して二箇月とする。
251.2 通知の写し 出願人は、第十一条(1)の規定に基づく否定的な決定を受領した後に、国際出願として提出されたものの一件書類の写しを指定官庁のうち特定したものに送付するよう第二十五条(1)の規定に基づき国際事務局に対して請求する場合には、その請求に20.4(i)の通知の写しを添付する。
351.3 国内手数料の支払及び翻訳文の提出のための期間 第二十五条(2)(a)に規定する期間は、51.1に定める期間と同時に満了するものとする。
151の2.1 認められる国内的要件 (a) 51の2.2の規定に従うことを条件として、第二十七条の規定に従い、指定官庁が適用する国内法令により出願人に提出を要求することができるものは、特に次のものを含む。 (i) 発明者の特定に関する書類 (ii) 出願し及び特許を与えられる出願人の資格に関する書類 (iii) 出願人が先の出願をした出願人でない場合又は先の出願がされた日以後出願人の氏名が変更されている場合には、先の出願に基づく優先権を主張する出願人の資格に関する証明を含む書類 (iv) 国内法令が二千十二年十月九日の時点において発明者であることについての宣誓又は申立ての提出を要求している国を指定して国際出願がされた場合には、発明者であることについての宣誓又は申立てを含む書類 (v) 特定の期間内における不当な行為に起因する開示、特定の博覧会における開示及び出願人による開示のような不利にならない開示に関する証拠又は新規性の喪失の例外に関する証拠 (vi) 願書に署名をしていない当該指定国における出願人について、署名によつて国際出願を確認するもの (vii) 当該指定国における出願人に関する4.5(a)(ii)及び(iii)の規定により要求される表示のうち、願書から欠落しているもの (viii) 82の3.1に規定する場合において、20.5の2(b)又は(c)の規定に従つて国際出願から削除された誤つて提出された要素又は部分の翻訳 (b) 指定官庁が適用する国内法令は、第二十七条(7)の規定に従い、次のことを要求することができる。 (i) 当該指定官庁に対して出願人を代理する資格を有する代理人によつて出願人が代理されること又は出願人が通知を受け取るためのあて名を指定国内に有すること。 (ii) 出願人を代理する代理人がある場合には、当該代理人は、出願人によつて正当に選任されること。 (c) 指定官庁が適用する国内法令は、第二十七条(1)の規定に従い、国際出願、その翻訳文又は国際出願に関する書類を二通以上提出することを要求することができる。 (d) 指定官庁が適用する国内法令は、第二十七条(2)(ii)の規定に従い、第二十二条の規定に基づいて出願人が提出する国際出願の翻訳文が次の要件を満たすことを要求することができる。 (i) 出願人又は国際出願を翻訳した者が、その知識の及ぶ限りにおいて完全かつ正確である旨の陳述をもつて証明すること (ii) 公の当局又は宣誓した翻訳者が認証すること。ただし、指定官庁が翻訳の正確性について合理的な疑義を有する場合に限る。 (e) 指定官庁が適用する国内法令は、第二十七条の規定に従い、出願人に対し優先権書類の翻訳文を提出することを要求することができる。ただし、次の場合に限る。 (i) 優先権の主張の有効性が、その発明が特許を受けることができるかどうかについての判断に関連する場合 (ii) 受理官庁が4.18及び20.6の規定に基づき要素又は部分を引用により含めることに基づいて、20.3(b)(ii)、20.5(d)又は20.5の2(d)の規定に基づき国際出願日が認められた場合において、82の3.1(b)の規定に基づき当該要素又は部分が優先権書類に完全に記載されているかどうかを決定するために、指定官庁が適用する国内法令が、明細書、請求の範囲又は図面の部分については、出願人に優先権書類の翻訳文のどの部分に当該部分が記載されているかに関する表示を提出することを要求できる場合
251の2.2 書類又は証拠を要求することができない場合 指定官庁は、関連する表示又は申立ての真実性について合理的な疑義がない限り、次の書類又は証拠を要求することができない。 (i) 発明者に関する表示が4.6の規定に従つて願書に記載されているとき又は発明者の特定に関する申立てが4.17(i)の規定に従つて願書に記載されているとき若しくは指定官庁に直接提出されたときには、発明者の特定に関する書類又は証拠(51の2.1(a)(i))(ただし、発明者であることについての宣誓又は申立て(51の2.1(a)(iv))を含む書類を除く。) (ii) 出願し及び特許を与えられる国際出願日における出願人の資格に関する申立てが4.17(ii)の規定に従つて願書に記載されているとき又は指定官庁に直接提出されたときには、当該出願人の資格に関する書類又は証拠(51の2.1(a)(ii)) (iii) 先の出願に基づく優先権を主張する国際出願日における出願人の資格に関する申立てが4.17(iii)の規定に従つて願書に記載されているとき又は指定官庁に直接提出されたときには、当該出願人の資格に関する書類又は証拠(51の2.1(a)(iii)) (iv) 発明者であることについての申立てが4.17(iv)の規定に従つて願書に記載されているとき又は指定官庁に直接提出されたときには、発明者であることについての宣誓又は申立てを含む書類又は証拠(51の2.1(a)(iv))
351の2.3 国内的要件を満たすための機会 (a) 51の2.1(a)(i)から(iv)まで及び(c)から(e)までに規定する要件又は指定官庁が適用する国内法令で定める他の要件であつて、当該指定官庁が第二十七条(1)又は(2)の規定に基づいて適用できるものが、第二十二条の規定に基づく要件を満たさなければならない期間と同一の期間内に満たされていない場合には、指定官庁は、出願人に対し、求めの日から少なくとも二箇月の期間内に、当該要件を満たすことを求める。各指定官庁は、出願人に対して、求めに応じて国内的要件を満たすことに対して料金を支払うことを要求することができる。 (b) 指定官庁が適用する国内法令で定める要件であつて、当該指定官庁が第二十七条(6)又は(7)の規定に基づいて適用できるものが、第二十二条の規定に基づく要件を満たさなければならない期間と同一の期間内に満たされていない場合には、出願人は、当該期間の満了後に当該要件を満たすための機会を有する。 (c) (a)の規定が二千年三月十七日において(a)の規定の期間に関して指定官庁の適用する国内法令に適合しない場合には、当該指定官庁がその旨を二千年十一月三十日までに国際事務局に通告することを条件として、(a)の規定は、当該国内法令に引き続き適合しない間、当該指定官庁については、適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。
52.1 期間 (a) 特別の請求なしに処理又は審査が開始される指定国においては、出願人は、希望するときは、第二十二条の規定に基づく要件を満たした時から一箇月以内に、第二十八条の規定に基づく権利を行使する。ただし、47.1の送達が第二十二条に規定する当該期間の満了する時までに行われなかつた場合には、当該期間の末日の後四箇月以内に行使する。もつとも、いずれの場合においても、指定国の国内法令が認めるときは、その後いつでも行使することができる。 (b) 国内法令が特別の請求によつてのみ審査が開始されることを定めている指定国においては、出願人が第二十八条の規定に基づく権利を行使することができる期間又は時は、特別の請求による国内出願の審査の場合における補正書の提出のための国内法令に定める期間又は時と同一とする。ただし、その期間又は時が(a)に規定する当該期間の満了前に満了せず又は到来しないことを条件とする。
153.1 様式 (a) 国際予備審査の請求書は、印刷した様式を用いて作成し、又はコンピューター印字により表す。印刷した様式及びコンピューター印字により表した国際予備審査の請求書に関する細目は、実施細則で定める。 (b) 印刷した国際予備審査の請求書の様式は、受理官庁又は国際予備審査機関が無料で提供する。
253.2 内容 (a) 国際予備審査の請求書には、次の事項を記載する。 (i) 申立て (ii) 出願人及び、代理人がある場合には、代理人に関する表示 (iii) 国際予備審査の請求に係る国際出願に関する表示 (iv) 該当する場合には、補正に関する記述 (b) 国際予備審査の請求書には、署名をする。
353.3 申立て 申立ては、次の趣旨によるものとし、次の文言とすることが望ましい。 特許協力条約第三十一条の規定に基づく請求 署名者は、次の国際出願が特許協力条約に従つて国際予備審査の対象とされることを請求する。
453.4 出願人 出願人に関する表示については、4.4及び4.16の規定を適用するものとし、4.5の規定を準用する。
553.5 代理人又は共通の代表者 代理人又は共通の代表者が選任されている場合には、国際予備審査の請求書にはその旨を記載する。この場合には、4.4及び4.16の規定を適用するものとし、4.7の規定を準用する。
653.6 国際出願の特定 国際出願は、出願人の氏名又は名称及びあて名、発明の名称、国際出願日(出願人が知つている場合)並びに国際出願番号又は、国際出願番号を出願人が知らない場合には、国際出願がされた受理官庁の名称によつて特定する。
753.7 国の選択 国際予備審査の請求書の提出は、指定された国であつて第二章の規定に拘束される全締約国の選択を構成する。
853.8 署名 国際予備審査の請求書には、出願人が署名をする。二人以上の出願人がある場合には、国際予備審査の請求をしたすべての出願人が署名をする。
953.9 補正に関する記述 (a) 出願人は、第十九条の規定に基づく補正が行われた場合には、国際予備審査のため、補正に関する記述にその補正について次のいずれを希望するかを表示する。 (i) 当該補正を考慮する。この場合には、国際予備審査の請求書とともに補正書の写し及び46.5(b)の規定に従つて要求される書簡の写しを提出することが望ましい。 (ii) 当該補正は、第三十四条の規定に基づく補正により取り消されたものとみなす。 (b) 第十九条の規定に基づく補正が行われておらず、かつ、そのような補正書を提出する期間が満了していない場合には、この記述に、国際予備審査機関が69.1(b)の規定に従い国際調査と同時に国際予備審査を開始することを希望する場合には、69.1(d)の規定に従い国際予備審査の開始を延期することを希望する旨を表示することができる。 (c) 第三十四条の規定に基づく補正書を国際予備審査の請求書とともに提出する場合には、その旨を補正に関する記述に表示する。
この条文が問われた枝 5問
正しい。規則53.8は、国際予備審査の請求書には出願人が署名をし、2人以上の出願人がある場合には国際予備審査の請求をした全ての出願人が署名をすると定める。
PCT規則53.8は、国際予備審査の請求書には出願人が署名をし、二人以上の出願人がある場合には、国際予備審査の請求をしたすべての出願人が署名をすると定める。国際予備審査は出願人が任意に請求する第2章の手続であり、請求には手数料の負担や選択官庁での結果の利用が伴うから、請求をする出願人全員の意思を署名で確かめる仕組みである。願書についても規則4.15が全ての出願人の署名を求めており、請求書はこれと同じ扱いになる。ただし請求書は「請求をした」出願人が署名すればよく、31条(2)(a)の資格を欠く出願人が請求に加わらない場合には、その者の署名は要らない。また国際出願の願書に代理人や共通の代表者が選任されていれば、規則90.3により出願人に代わって署名できる。枝は規則53.8の文言のとおりであり正しい。

国際予備審査の請求書には、出願人が署名をする。二人以上の出願人がある場合には、国際予備審査の請求をしたすべての出願人が署名をする。
正しい。規則53.7は、国際予備審査の請求書の提出は、指定された国であって条約第2章の規定に拘束される全締約国の選択を構成すると定める。
31条(4)(a)は、国際予備審査の請求書には国際予備審査の結果を利用することを出願人が意図する一又は二以上の締約国(選択国)を表示するものとし、選択の対象は4条の規定によって既に指定された締約国に限ると定める。これを受けた規則53.7は、国際予備審査の請求書の提出は、指定された国であって第2章の規定に拘束される全締約国の選択を構成すると定める。願書の提出が全ての締約国の指定を構成する(規則4.9(a))のと同じ考え方で、請求書で国ごとに選択国を表示させる手間をなくし、第2章に拘束される指定国を一括して選択国としたものである。選択の対象は指定された国に限られるので、指定されていない国や、第2章の規定に拘束されない締約国は、請求書の提出によっても選択国にならない。枝は規則53.7の文言どおりであり、指定された国で第2章に拘束される国という二つの限定も正しく述べている。

国際予備審査の請求書の提出は、指定された国であつて第二章の規定に拘束される全締約国の選択を構成する。
- 誰が:出願人のみである。第2章の締約国の居住者又は国民で、かつその締約国の受理官庁に出願した者である(31条(2)(a))
- どこへ:管轄国際予備審査機関である(31条(6)(a))。後にする選択は国際事務局に届け出る(31条(6)(b))
- いつまでに:国際調査報告等の送付から3月又は優先日から22月の遅い方までである(規則54の2.1)
- 選択:請求書の提出が第2章に拘束される全指定国の選択を構成する(規則53.7)。選択の対象は指定国に限られる(31条(4)(a))
正しい。規則53.2(a)は国際予備審査の請求書に申立て、出願人及び代理人に関する表示、国際出願に関する表示、該当する場合には補正に関する記述を記載するとし、同条(b)は請求書に署名をすると定める。
31条(3)は国際予備審査の請求を国際出願とは別個に行い、請求書に所定の事項を記載して所定の言語及び様式で作成すると定め、規則53.2(a)がその記載事項を、申立て、出願人及び代理人がある場合には代理人に関する表示、国際予備審査の請求に係る国際出願に関する表示、該当する場合には補正に関する記述の四つとし、同条(b)で請求書には署名をすると定める。申立ては規則53.3により国際出願が条約に従って国際予備審査の対象とされることを請求する趣旨であり、願書の申立て(4条(1)(i))と対になる。補正に関する記述は規則53.9により、19条補正を考慮するか34条補正で取り消したものとみなすか、請求書と同時に34条補正を提出するか、審査の開始を延期するかを表示するもので、どの書類を基礎に審査するかを機関に伝える役目を持つ。願書と違って指定の記載が無いのは、規則53.7で請求書の提出が第2章に拘束される全指定国の選択を構成するためである。枝は(a)(b)の内容をそのまま述べている。

(a) 国際予備審査の請求書には、次の事項を記載する。(ⅰ) 申立て(ⅱ) 出願人及び、代理人がある場合には、代理人に関する表示(ⅲ) 国際予備審査の請求に係る国際出願に関する表示(ⅳ) 該当する場合には、補正に関する記述(b) 国際予備審査の請求書には、署名をする。
- 誰が:出願人のみである。第2章の締約国の居住者又は国民で、その締約国の受理官庁に出願した者である(31条(2)(a))
- どこへ:管轄国際予備審査機関である(31条(6)(a))
- いつまでに:国際調査報告等の送付から3月又は優先日から22月の遅い方までである(規則54の2.1)
- 何を書くか:申立て、出願人・代理人の表示、国際出願の表示、補正に関する記述を記載し、署名する(規則53.2)
- 選択:請求書の提出が第2章に拘束される全指定国の選択を構成する(規則53.7)
誤り。違うのは「補正書の写しを国際予備審査機関に提出しなければならない」の部分である。規則53.9(a)(i)は請求書とともに補正書の写しを提出することが望ましいとするにとどまり、写しは規則62.1(ii)により国際事務局が送付する。
規則53.9(a)は、19条の規定に基づく補正が行われた場合に、出願人は国際予備審査のため、補正に関する記述に、当該補正を考慮する((i))か、34条の補正により取り消されたものとみなす((ii))かのいずれを希望するかを表示するものとし、考慮を希望する場合には、国際予備審査の請求書とともに補正書の写し及び規則46.5(b)の書簡の写しを提出することが望ましいと定める。望ましいと書かれているのは、19条補正書は国際事務局に提出されるもので(規則46.2)、規則62.1(ii)により、国際事務局が国際予備審査の請求書又はその写しを受領した時に、19条補正書の写しと説明書の写し及び書簡の写しを国際予備審査機関に速やかに送付する仕組みがあるからである。出願人が写しを添えれば審査が早く始まるというだけで、添えなければ補正が考慮されないわけではない。枝は、写しの提出を考慮の条件とする点で規則53.9(a)(i)と規則62.1(ii)に反する。

出願人は、第十九条の規定に基づく補正が行われた場合には、国際予備審査のため、補正に関する記述にその補正について次のいずれを希望するかを表示する。(ⅰ) 当該補正を考慮する。この場合には、国際予備審査の請求書とともに補正書の写し及び46.5(b)の規定に従つて要求される書簡の写しを提出することが望ましい。(ⅱ) 当該補正は、第三十四条の規定に基づく補正により取り消されたものとみなす。
- 補正に関する記述:19条補正を考慮するか、34条補正により取り消されたものとみなすかを請求書に表示する(規則53.9(a))
- 写しの提出:考慮を希望するときは請求書とともに写しを提出することが望ましい。義務ではない(規則53.9(a)(i))
- 国際事務局の送付:請求書又はその写しを受領した時に、19条補正書・説明書・書簡の写しを国際予備審査機関に速やかに送付する(規則62.1(ii))
- 請求書の後の19条補正:出願人は写しを国際予備審査機関にも提出することが望ましく、いかなる場合にも国際事務局が速やかに送付する(規則62.2)
- 34条補正書を請求書とともに提出するときは、その旨を補正に関する記述に表示する(規則53.9(c))
正しい。規則53.7は、国際予備審査の請求書の提出は指定された国であって第2章の規定に拘束される全締約国の選択を構成すると定める。
規則53.7は、国際予備審査の請求書の提出は、指定された国であって第2章の規定に拘束される全締約国の選択を構成すると定める。31条(4)(a)は請求書に国際予備審査の結果を利用することを出願人が意図する締約国である選択国を表示すると定めるが、規則4.9(a)により願書の提出が全ての締約国の指定を構成するのと同じ仕組みで、選択についても請求書を出すこと自体が、指定国のうち第2章に拘束される国の全てを選択したことになる。かつては選択国を一国ずつ請求書に書き、選択手数料も国ごとに納めていたが、国際予備審査の結果を使うかどうかは国内移行の段階で出願人が決めればよく、請求の時点で国を絞らせる意味が薄いため、全部を自動的に選択する形に改められた。選択の対象が指定された国に限られるのは、31条(4)(a)が選択の対象を既に指定された締約国に限ると定めるためである。枝は規則53.7の文言どおりである。

国際予備審査の請求書の提出は、指定された国であつて第二章の規定に拘束される全締約国の選択を構成する。
| 指定 | 選択 | |
|---|---|---|
| 何によって生じるか | 願書の提出(規則4.9(a)) | 国際予備審査の請求書の提出(規則53.7) |
| 範囲 | 国際出願日に条約に拘束される全締約国 | 指定国のうち第2章に拘束される全締約国 |
| 効果 | 各指定国での国内出願の効果(11条(3)) | 国際予備審査報告が選択官庁に送達される(36条(3)) |
154.1 住所及び国籍 (a) (b)の規定に従うことを条件として、出願人の住所及び国籍は、第三十一条(2)の規定の適用上、18.1の(a)及び(b)の規定に従つて決定する。 (b) 国際予備審査機関は、実施細則に定めるところにより、受理官庁に対し又は、国際出願が受理官庁としての国際事務局にされた場合には、関係締約国の国内官庁若しくはその関係締約国のために行動する国内官庁に対し、出願人が自ら居住者又は国民であると主張する締約国の居住者又は国民であるかどうかの問題について決定を行うよう要請する。国際予備審査機関は、出願人にその要請について通知する。出願人は、当該国内官庁に対して直接論拠を提出する機会を有する。当該国内官庁は、その問題について速やかに決定を行う。
254.2 国際予備審査の請求をする権利 国際予備審査の請求をする出願人又は、二人以上の出願人がある場合にはそのうちの少なくとも一人の出願人が、第二章の規定に拘束される締約国の居住者又は国民であり、かつ、第二章の規定に拘束される締約国の受理官庁又はその締約国のために行動する受理官庁に国際出願した場合には、第三十一条(2)の規定に基づく国際予備審査の請求をすることができる。
354.3 受理官庁としての国際事務局にされた国際出願 国際出願が19.1(a)(iii)の規定に基づいて受理官庁としての国際事務局にされた場合には、国際事務局は、第三十一条(2)(a)の規定の適用上、出願人がその居住者又は国民である締約国のために行動するものとみなす。
454.4 国際予備審査の請求をする資格を有しない出願人 出願人又は、二人以上の出願人がある場合においては、いずれの出願人も54.2の国際予備審査の請求をする資格を有しない場合には、当該請求は、行われなかつたものとみなす。
この条文が問われた枝 3問
正しい。規則54.3は、規則19.1(a)(iii)に基づき受理官庁としての国際事務局にされた国際出願について、国際事務局は31条(2)(a)の適用上、出願人がその居住者又は国民である締約国のために行動するものとみなすと定めている。
31条(2)(a)は、第2章の規定に拘束される締約国の居住者又は国民である出願人が、そのような締約国の受理官庁又はそのような締約国のために行動する受理官庁に国際出願をしたときに国際予備審査の請求をすることができると定める。他方、規則19.1(a)(iii)は、出願人がその居住者又は国民である締約国のいかんを問わず国際事務局を受理官庁として国際出願をすることを認めている。国際事務局は特定の締約国の国内官庁ではないので、そこに出願した出願人は31条(2)(a)の「締約国の受理官庁」に出願したと言えるかが問題になる。規則54.3は、この場合には国際事務局は出願人がその居住者又は国民である締約国のために行動するものとみなすと定め、第2章に拘束される締約国の居住者又は国民であれば、国際事務局に出願していても国際予備審査の請求ができるようにしたものである。受理官庁の選択によって国際予備審査の資格が左右されないための規定であり、枝は規則54.3の文言のとおりである。

国際出願が19.1(a)(ⅲ)の規定に基づいて受理官庁としての国際事務局にされた場合には、国際事務局は、第三十一条(2)(a)の規定の適用上、出願人がその居住者又は国民である締約国のために行動するものとみなす。
誤り。違うのは「全ての出願人が、特許協力条約第2章の規定に拘束される締約国の居住者又は国民でなければ」の部分である。規則54.2は、二人以上の出願人がある場合にはそのうち少なくとも一人が資格を有すれば国際予備審査の請求をすることができると定める。
31条(2)(a)は、出願人が規則の定めるところによって第2章の規定に拘束される締約国の居住者又は国民である場合において、そのような締約国の受理官庁又はそのような締約国のために行動する受理官庁に国際出願をしたときは、国際予備審査の請求をすることができると定める。これを受けた規則54.2は、請求をする出願人又は二人以上の出願人がある場合にはそのうちの少なくとも一人の出願人が、第2章に拘束される締約国の居住者又は国民であり、かつ、そのような締約国の受理官庁に国際出願した場合に請求できるとする。国際出願の資格が複数の出願人のうち一人にあれば足りるとする規則18.3と同じ考え方で、共同出願の一人が資格を満たせば出願全体について手続を認めるものである。規則54.4は、いずれの出願人も資格を有しないときに限って請求を行われなかったものとみなす。枝は全ての出願人に資格を求めている点が違う。

国際予備審査の請求をする出願人又は、二人以上の出願人がある場合にはそのうちの少なくとも一人の出願人が、第二章の規定に拘束される締約国の居住者又は国民であり、かつ、第二章の規定に拘束される締約国の受理官庁又はその締約国のために行動する受理官庁に国際出願した場合には、第三十一条(2)の規定に基づく国際予備審査の請求をすることができる。
- 資格:第2章に拘束される締約国の居住者又は国民で、そのような締約国の受理官庁又はそのために行動する受理官庁に国際出願した出願人である(31条(2)(a))
- 複数の出願人:少なくとも一人が資格を有すれば足りる(規則54.2)。いずれも資格を有しないときは請求が行われなかったものとみなす(規則54.4)
- 受理官庁としての国際事務局に出願したとき:国際事務局は出願人の居住国又は国籍国のために行動するものとみなす(規則54.3)
- 拡張:総会は、非締約国や第2章に拘束されない締約国の居住者・国民にも請求を認めることを決定できる(31条(2)(b))
正しい。規則54.2は、第2章に拘束される締約国の居住者又は国民であり、かつ、その締約国の受理官庁又はそのために行動する受理官庁に国際出願した場合に請求の資格を認め、規則54.4は資格を有しない出願人の請求を行われなかったものとみなす。
31条(2)(a)は、出願人が規則の定めるところによって第2章の規定に拘束される締約国の居住者又は国民である場合において、そのような締約国の受理官庁又はそのような締約国のために行動する受理官庁に国際出願をしたときは国際予備審査の請求をすることができると定め、規則54.2はこれを受けて、居住者又は国民であることと、第2章に拘束される締約国の受理官庁又はその締約国のために行動する受理官庁に国際出願したことの両方を要件とする。第2章は締約国が留保できる章であるから、第2章に加わっていない国の官庁にした出願にまで国際予備審査を開くことは留保と整合しない。規則54.4は、出願人のいずれも規則54.2の資格を有しない場合には当該請求は行われなかったものとみなすと定める。枝は後者の要件を欠く場合を述べており、資格を欠くから請求は行われなかったものとみなされる。

国際予備審査の請求をする出願人又は、二人以上の出願人がある場合にはそのうちの少なくとも一人の出願人が、第二章の規定に拘束される締約国の居住者又は国民であり、かつ、第二章の規定に拘束される締約国の受理官庁又はその締約国のために行動する受理官庁に国際出願した場合には、第三十一条(2)の規定に基づく国際予備審査の請求をすることができる。
- 第2章の規定に拘束される締約国の居住者又は国民であること(規則54.2)
- 第2章の規定に拘束される締約国の受理官庁又はその締約国のために行動する受理官庁に国際出願したこと(規則54.2)
- 受理官庁としての国際事務局にした出願は、出願人の居住国又は国籍国のために行動したものとみなす(規則54.3)
- 二人以上の出願人がある場合は、少なくとも一人が資格を有すればよい(規則54.2)
- いずれの出願人も資格を有しない場合、請求は行われなかったものとみなす(規則54.4)
54の2.1 国際予備審査の請求をするための期間 (a) 国際予備審査の請求は、次の期間のうちいずれか遅く満了する期間までにすることができる。 (i) 出願人への国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言及び43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解の送付から三箇月 (ii) 優先日から二十二箇月 (b) (a)に規定する期間の経過後になされた国際予備審査の請求は提出されなかつたものとみなし、国際予備審査機関は、その旨を宣言する。
この条文が問われた枝 2問
正しい。規則54の2.1(a)が、国際予備審査の請求は、国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言及び書面による見解の送付から3月、優先日から22月のいずれか遅く満了する期間までにすることができると定めている。
規則54の2.1(a)は、国際予備審査の請求は、(i)出願人への国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言及び規則43の2.1に基づき作成された書面による見解の送付から3月、(ii)優先日から22月、のうちいずれか遅く満了する期間までにすることができると定め、(b)はこの期間の経過後にされた請求は提出されなかったものとみなし、国際予備審査機関がその旨を宣言すると定める。出願人は国際調査報告と見解書を読んでから国際予備審査を請求するかどうかを決めるのが筋であり、国際調査が遅れた場合にも検討の時間を3月は確保するために、優先日から22月という固定の期限と送付から3月という相対の期限の遅い方を採る仕組みである。請求が遅れても第2章の国内段階の期限は優先日から30月で変わらない(39条(1)・22条(1))。枝は条文のとおりであり正しい。

国際予備審査の請求は、次の期間のうちいずれか遅く満了する期間までにすることができる。(ⅰ)出願人への国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言及び43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解の送付から三箇月(ⅱ)優先日から二十二箇月
- 誰が:出願人のみである。第2章の締約国の居住者又は国民で、かつ、その締約国の受理官庁に出願した者である。複数なら1人で足りる
- どこへ:管轄国際予備審査機関である(31条(6)(a))。国際事務局に出した請求書は管轄機関に送付される(規則59.3)
- いつまでに:国際調査報告等の送付から3月又は優先日から22月の遅い方までである(規則54の2.1)
- いくら:取扱手数料と予備審査手数料を、どちらも国際予備審査機関に支払う(規則57・58)
- 選択:請求書の提出が第2章に拘束される全指定国の選択を構成する(規則53.7)
誤り。違うのは「当該請求は提出されなかったものとみなされ、国際予備審査機関はその旨を宣言する」の部分である。規則54の2.1(a)の期間は送付から3月と優先日から22月のいずれか遅く満了する方であり、送付から3月以内の請求は期間内である。
規則54の2.1(a)は、国際予備審査の請求は、出願人への国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言及び規則43の2.1の書面による見解の送付から3月、又は優先日から22月のうち、いずれか遅く満了する期間までにすることができると定め、同(b)は、この期間の経過後になされた請求を提出されなかったものとみなし、国際予備審査機関がその旨を宣言すると定める。国際調査報告と見解書を読んでから国際予備審査を請求するかどうかを決めさせる趣旨であるから、調査報告の送付が遅れたときは、優先日から22月を過ぎていても送付から3月の期間が生きる。枝は、送付の日から3月を経過する前の請求であるのに、優先日から22月を経過したことだけで提出されなかったものとみなすとしており、二つの期間の遅い方までという規則54の2.1(a)の定め方と食い違う。

(a) 国際予備審査の請求は、次の期間のうちいずれか遅く満了する期間までにすることができる。(ⅰ) 出願人への国際調査報告又は第十七条(2)(a)の宣言及び43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解の送付から三箇月(ⅱ) 優先日から二十二箇月(b) (a)に規定する期間の経過後になされた国際予備審査の請求は提出されなかつたものとみなし、国際予備審査機関は、その旨を宣言する。
- 誰が:出願人のみである。第2章の締約国の居住者又は国民で、その締約国の受理官庁に出願した者である。複数なら1人で足りる
- どこへ:管轄国際予備審査機関である(31条(6)(a))
- いつまでに:国際調査報告等の送付から3月又は優先日から22月の遅い方までである(規則54の2.1(a))
- 期間後の請求:提出されなかったものとみなし、国際予備審査機関がその旨を宣言する(規則54の2.1(b))
- 選択:請求書の提出が第2章に拘束される全指定国の選択を構成する(規則53.7)
155.1 国際予備審査の請求書の言語 国際予備審査の請求書は、国際出願の言語又は、国際出願が国際公開に用いられる言語以外の言語でされた場合には、国際公開の言語で作成する。ただし、国際出願の翻訳文が55.2の規定に基づき要求される場合には、国際予備審査の請求書は、当該翻訳文の言語で作成する。
255.2 国際出願の翻訳文 (a) 国際出願がされる言語及び国際出願が国際公開される言語のいずれもが国際予備審査を行う国際予備審査機関が認める言語でない場合には、出願人は、 (b)の規定が適用される場合を除くほか、国際予備審査の請求書とともに、次の(i)及び(ii)に該当する言語による国際出願の翻訳文を提出する。 (i) 国際予備審査機関が認める言語 (ii) 国際公開の言語 (aの2) 国際出願の(a)に規定する言語への翻訳文は、出願人が20.3(b)、20.5の2(b) 、20.5の2(c)又は20.6(a)の規定に基づき提出する第十一条(1) (iii)(d)又は(e)に規定する要素、及び出願人が20.5(b)、20.5(c)、20.5の2(b) 、20.5の2(c)又は20.6(a)の規定に基づき提出する20.6(b)の規定に基づき国際出願に含まれていたとみなされる明細書、請求の範囲又は図面の部分を含むものとする。 (aの3) 国際予備審査機関は、 (a)の規定に基づき提出された翻訳文について、第十一規則に定める様式上の要件が、国際予備審査のために必要な程度にまで満たされているかいないかを点検する。 (b) (a)に規定する言語による国際出願の翻訳文が23.1(b)の規定に基づき国際調査機関に送付され、かつ、国際予備審査機関が国際調査機関と同一の国内官庁又は政府間機関の一部である場合には、出願人は、(a)の規定に基づく翻訳文を提出することを必要としない。この場合には、出願人が(a)の規定に基づく翻訳文を提出しない限り、国際予備審査は、23.1(b)の規定に基づき送付される翻訳文に基づいて行う。 (c) (a)、(a の2)及び(a の3)に規定する要件が満たされず、かつ、 (b)の規定が適用されない場合には、国際予備審査機関は、出願人に対し、事情に応じて相当の期間内に要求する翻訳文又は必要な補充書を提出するよう求める。その期間は、求めの日から一箇月以上とするものとし、決定が行われる前はいつでも、国際予備審査機関が延長することができる。 (d) 出願人が(c)に定める期間内に求めに応ずる場合には、 (a)、(a の2)及び(a の3)の要件が満たされたものとみなす。出願人が求めに応じない場合には、国際予備審査の請求書は、提出されなかつたものとみなし、国際予備審査機関は、その旨を宣言する。
355.3 補正書及び書簡の言語及び翻訳文 (a) 国際出願が国際公開に用いられる言語以外の言語により行われた場合には、 (b)の規定に従うことを条件として、第三十四条の規定に基づく補正書並びに66.8(a)及び66.8(b)に規定する書簡並びに66.8(c)の規定によつて準用する46.5(b)に規定する書簡は、国際公開の言語によつて提出する。 (b) 国際出願の翻訳文が55.2の規定に基づいて要求される場合には、次の補正書又は書簡は、当該翻訳文の言語によるものとする。当該補正書又は書簡が別の言語によつて提出された又は提出されるときは、翻訳文についても、提出する。 (i) (a)に規定する補正書及び書簡 (ii) 66.1(c)又は(d)の規定に基づいて考慮すべき第十九条の規定に基づく補正書及び46.5(b)に規定する書簡 (c) 補正書又は書簡が(a)又は(b)の規定に従つて要求される言語によつて提出されない場合には、国際予備審査機関は、出願人に対し、事情に応じて相当の期間内に当該言語による補正書又は書簡を提出するよう求める。その期間は、その求めの日から一箇月以上とするものとし、決定が行われる前はいつでも、国際予備審査機関が延長することができる。 (d) 出願人が、(c)に規定する期間内に要求される言語による補正書を提出する求めに応じない場合には、国際予備審査において当該補正書を考慮しない。出願人が、(c)に規定する期間内に要求される言語による(a)に規定する書簡を提出する求めに応じない場合には、国際予備審査において当該補正書を考慮に入れることを要しない。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「常に、国際予備審査の請求書とともに」の部分である。規則55.2(a)は(b)の規定が適用される場合を除いており、同(b)により翻訳文が国際調査機関に送付され、かつ国際予備審査機関が国際調査機関と同一の官庁の一部である場合には提出を要しない。
規則55.2(a)は、国際出願がされる言語及び国際公開される言語のいずれもが国際予備審査機関が認める言語でない場合には、出願人は(b)の規定が適用される場合を除くほか、国際予備審査の請求書とともに、国際予備審査機関が認める言語であり、かつ国際公開の言語である言語による国際出願の翻訳文を提出すると定める。機関が読めない言語では審査できないので翻訳文を求めるのが原則であるが、同(b)は、その言語による翻訳文が規則23.1(b)により国際調査のために国際調査機関に既に送付されており、かつ国際予備審査機関が国際調査機関と同一の国内官庁又は政府間機関の一部である場合には、出願人は翻訳文を提出することを要しないと定める。同じ官庁が国際調査の段階で受け取った翻訳文を既に持っているからである。枝は(a)の原則を述べているが、この(b)の例外を落として常にと言い切っている点が規則と食い違う。

国際出願がされる言語及び国際出願が国際公開される言語のいずれもが国際予備審査を行う国際予備審査機関が認める言語でない場合には、出願人は、(b)の規定が適用される場合を除くほか、国際予備審査の請求書とともに、次の(ⅰ)及び(ⅱ)に該当する言語による国際出願の翻訳文を提出する。(ⅰ) 国際予備審査機関が認める言語(ⅱ) 国際公開の言語
157.1 支払の義務 各国際予備審査の請求については、当該請求が提出される国際予備審査機関が徴収する国際事務局のための手数料( 「取扱手数料」)を支払わなければならない。
257.2 額及び移転 (a) 取扱手数料の額は、手数料表に掲げるとおりとする。 (b) 取扱手数料は、国際予備審査機関が定める一の通貨又は二以上の通貨(以下この57.2において「所定の通貨」という。)のうちの一の通貨で支払う。 (c) 所定の通貨がスイス・フランである場合には、国際予備審査機関は、96.2の規定に従つて取扱手数料をスイス・フランにより国際事務局に移転する。 (d) 所定の通貨が、スイス・フラン以外の通貨である場合においては、次の(i)又は(ii)に規定するとおりとする。 (i) 所定の通貨がスイス・フランに自由に交換することができるものであるときは、事務局長は、取扱手数料の支払のための通貨として所定の通貨を定めている各国際予備審査機関ごとに、総会が定めた指針により、所定の通貨による当該手数料の換算額を決定する。国際予備審査機関は、96.2の規定に従つて所定の通貨による当該手数料の換算額を国際事務局に移転する。 (ii) 所定の通貨がスイス・フランに自由に交換することができるものでないときは、国際予備審査機関は、取扱手数料を所定の通貨からスイス・フランに交換する責任を負うものとし、96.2の規定に従い、手数料表に掲げる額の当該手数料をスイス・フランにより国際事務局に移転する。また、国際予備審査機関が希望する場合には、当該国際予備審査機関は、取扱手数料を所定の通貨からユーロ又は合衆国ドルに交換し、96.2の規定に従い、(i)に規定する総会が定めた指針により事務局長が決定する当該手数料の換算額をユーロ又は合衆国ドルにより国際事務局に移転することができる。
357.3 支払期間及び支払額 (a) (b)及び(c)の規定に従うことを条件として、取扱手数料は、国際予備審査の請求書が提出された日から一箇月以内又は優先日から二十二箇月の期間のうちいずれか遅く満了する期間内に支払う。 (b) (c)の規定に従うことを条件に、国際予備審査の請求書が59.3の規定により国際予備審査機関に送付された場合には、取扱手数料は、当該国際予備審査機関が当該請求書を受理した日から一箇月以内又は優先日から二十二箇月の期間のうちいずれか遅く満了する期間内に支払う。 (c) 国際予備審査機関は、69.1(b)の規定に従い、国際調査と同時に国際予備審査を開始することを希望するときは、取扱手数料を求めの日から一箇月の期間内に支払うよう出願人に求める。 (d) 取扱手数料の支払額は、支払の日に適用される額とする。
457.4 払戻し 国際予備審査機関は、次の場合には、取扱手数料を出願人に払い戻す。 (i) 当該国際予備審査機関が国際予備審査の請求書を国際事務局に送付する前に、国際予備審査の請求が取り下げられた場合 (ii) 54.4又は54の2.1(b)の規定に基づき、国際予備審査の請求が行われなかつたものとみなされた場合
この条文が問われた枝 3問
正しい。規則57.1は取扱手数料を国際予備審査機関が徴収する国際事務局のための手数料とし、規則58.1(c)は予備審査手数料を国際予備審査機関に直接に支払うと定めるので、両方とも国際予備審査機関に支払う。
規則57.1は、各国際予備審査の請求については、当該請求が提出される国際予備審査機関が徴収する国際事務局のための手数料(「取扱手数料」)を支払わなければならないと定め、規則58.1(a)は、各国際予備審査機関が出願人に対し国際予備審査の実施等に係る手数料(「予備審査手数料」)の支払を要求することができるとし、同条(c)は予備審査手数料を国際予備審査機関に直接に支払うと定める。31条(6)(a)により国際予備審査の請求書は管轄国際予備審査機関に提出するので、出願人の手続の窓口をその機関に一本化し、国際事務局のための取扱手数料もその機関がまとめて受け取って規則57.2(c)で国際事務局に移転する仕組みである。国際出願の時に送付手数料・国際出願手数料・調査手数料の三つを受理官庁がまとめて徴収する(規則14〜16)のと同じ組み立てであり、枝は誰のための手数料かと誰に払うかを正しく分けて述べている。

各国際予備審査の請求については、当該請求が提出される国際予備審査機関が徴収する国際事務局のための手数料(「取扱手数料」)を支払わなければならない。
| 手数料 | 誰のため | 徴収する官庁 |
|---|---|---|
| 送付手数料 | 受理官庁 | 受理官庁(規則14.1) |
| 国際出願手数料 | 国際事務局 | 受理官庁(規則15.1・15.2) |
| 調査手数料 | 国際調査機関 | 受理官庁(規則16.1) |
| 補充調査手数料 | 補充国際調査を行う国際調査機関 | 国際事務局(規則45の2.3) |
| 取扱手数料 | 国際事務局 | 国際予備審査機関(規則57.1) |
| 予備審査手数料 | 国際予備審査機関 | 国際予備審査機関(規則58.1) |
誤り。違うのは「次の(i)及び(ii)の場合に限られる」の部分である。規則57.4(ii)は規則54.4により請求が行われなかったものとみなされた場合も払戻しの対象とするので、出願人に請求をする資格がない場合も払い戻される。
規則57.4は、国際予備審査機関は、(i)当該国際予備審査機関が国際予備審査の請求書を国際事務局に送付する前に国際予備審査の請求が取り下げられた場合、(ii)規則54.4又は規則54の2.1(b)の規定に基づき国際予備審査の請求が行われなかったものとみなされた場合に、取扱手数料を出願人に払い戻すと定める。取扱手数料は国際事務局のための手数料であるから(規則57.1)、請求書が国際事務局に送られる前に請求が消えたときと、請求が行われなかったものとみなされて国際事務局の仕事が生じないときには、受け取る理由がない。規則54の2.1(b)は期間の経過後の請求であり、規則54.4は出願人のいずれもが請求をする資格を有しない場合である。枝は、取下げと期間の経過の二つに限るとして、資格のない出願人による請求の場合を落としており、規則57.4(ii)の列挙と食い違う。

国際予備審査機関は、次の場合には、取扱手数料を出願人に払い戻す。(ⅰ) 当該国際予備審査機関が国際予備審査の請求書を国際事務局に送付する前に、国際予備審査の請求が取り下げられた場合(ⅱ) 54.4又は54の2.1(b)の規定に基づき、国際予備審査の請求が行われなかつたものとみなされた場合
- 請求書が国際事務局に送付される前に請求が取り下げられた場合である(規則57.4(i))
- 出願人のいずれもが請求をする資格を有せず、請求が行われなかったものとみなされた場合である(規則54.4・57.4(ii))
- 期間の経過後の請求で、提出されなかったものとみなされた場合である(規則54の2.1(b)・57.4(ii))
- 取扱手数料は国際事務局のための手数料で、国際予備審査機関が徴収する(規則57.1)
誤り。違うのは「国際予備審査の請求が取り下げられた場合に限り」の部分である。規則57.4は、規則54.4又は54の2.1(b)により請求が行われなかったものとみなされた場合にも取扱手数料を払い戻すと定める。
規則57.1は国際予備審査の請求について国際事務局のための取扱手数料を国際予備審査機関が徴収すると定め、規則57.4は、国際予備審査機関が取扱手数料を出願人に払い戻す場合として、当該機関が請求書を国際事務局に送付する前に国際予備審査の請求が取り下げられた場合((i))と、規則54.4又は規則54の2.1(b)の規定に基づき請求が行われなかったものとみなされた場合((ii))の二つを挙げる。取扱手数料は国際事務局が請求を処理する対価であるから、機関から国際事務局へ請求書が送られる前に取り下げられたときや、資格のない出願人による請求や期間経過後の請求で初めから請求が無かったものと扱われるときは、国際事務局の処理が生じないので払い戻す。(ii)の場合は請求書の送付の前後を問わない。枝は(i)だけを挙げて限りと言い切っており、(ii)を落としている点が規則と食い違う。

国際予備審査機関は、次の場合には、取扱手数料を出願人に払い戻す。(ⅰ) 当該国際予備審査機関が国際予備審査の請求書を国際事務局に送付する前に、国際予備審査の請求が取り下げられた場合(ⅱ) 54.4又は54の2.1(b)の規定に基づき、国際予備審査の請求が行われなかつたものとみなされた場合
| 手数料 | 誰のため | 払戻し |
|---|---|---|
| 取扱手数料 | 国際事務局 | 請求書の送付前の取下げ、又は請求が行われなかったものとみなされた場合(規則57.4) |
| 予備審査手数料 | 国際予備審査機関 | 請求が行われなかったものとみなされた場合に払い戻す範囲と条件を各機関が国際事務局に通報する(規則58.3) |
158.1 手数料を要求する権利 (a) 各国際予備審査機関は、出願人に対し、国際予備審査の実施並びに条約及びこの規則によつて国際予備審査機関に与えられたその他のすべての任務の遂行に係る手数料(「予備審査手数料」)を支払うことを要求することができる。 (b) 予備審査手数料の額は、国際予備審査機関が定める。予備審査手数料の支払期間及び支払額については、取扱手数料に関する57.3の規定を準用する。 (c) 予備審査手数料は、国際予備審査機関に直接に支払う。予備審査手数料は、国際予備審査機関が国内官庁である場合には当該国内官庁が定める通貨で、国際予備審査機関が政府間機関である場合には当該政府間機関の所在する国の通貨又はその国の通貨に自由に交換することができる通貨で支払う。
258.2 削除 [削除]
358.3 払戻し 国際予備審査機関は、国際予備審査の請求が行われなかつたものとみなされた場合に予備審査手数料として支払われた額を払い戻す範囲(該当する場合)及び条件(該当する場合)を国際事務局に通報するものとし、国際事務局は、速やかにその通報を公表する。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「当該国際予備審査機関が定める通貨又は当該国際予備審査機関の所在する国の通貨で」の部分である。規則58.1(c)は、機関が政府間機関である場合には、その所在する国の通貨又はその通貨に自由に交換することができる通貨で支払うと定める。
規則58.1(a)は、各国際予備審査機関は出願人に対し国際予備審査の実施等に係る予備審査手数料の支払を要求することができると定め、同(b)でその額は機関が定めるとし、同(c)で予備審査手数料は国際予備審査機関に直接に支払うと定める。支払の通貨については、同(c)が機関の種類で分けており、機関が国内官庁である場合には当該国内官庁が定める通貨で、機関が政府間機関である場合には当該政府間機関の所在する国の通貨又はその国の通貨に自由に交換することができる通貨で支払う。国内官庁は自国の手数料制度の中で通貨を決められるが、政府間機関は特定の国の制度に属さないため、所在国の通貨か自由に交換できる通貨という客観的な基準にしたものである。枝は、政府間機関の場合に「機関が定める通貨」を加えている点で、国内官庁の場合の定めと混ぜている。直接に支払う点は規定のとおりである。

予備審査手数料は、国際予備審査機関に直接に支払う。予備審査手数料は、国際予備審査機関が国内官庁である場合には当該国内官庁が定める通貨で、国際予備審査機関が政府間機関である場合には当該政府間機関の所在する国の通貨又はその国の通貨に自由に交換することができる通貨で支払う。
- 取扱手数料:国際事務局のための手数料で、国際予備審査機関が徴収する(規則57.1・57.3)
- 予備審査手数料:国際予備審査の実施等に係る手数料で、額は機関が定め、機関に直接に支払う(規則58.1(a)〜(c))
- 通貨:機関が国内官庁なら当該国内官庁が定める通貨、政府間機関なら所在する国の通貨又はそれに自由に交換できる通貨である(規則58.1(c))
- 不足のとき:請求が行われなかったものとみなされ、払戻しの範囲と条件は機関が国際事務局に通報する(規則58.3)
158の2.1 国際予備審査機関による求め (a) 国際予備審査機関は、次の場合には、これらの手数料を賄うために必要な額及び、該当するときは、58の2.2の規定に基づく後払手数料を求めの日から一箇月の期間内に支払うよう出願人に求める。 (i) 当該国際予備審査機関に支払われた額が取扱手数料及び予備審査手数料に不足すると認めた場合、又は (ii) 57.3及び58.1(b)の規定に基づく支払時期までに手数料が当該国際予備審査機関に支払われていないと認めた場合 (b) 国際予備審査機関が(a)の規定に基づく求めを送付し、かつ、出願人が(a)に規定する期間内に支払うべき額(該当する場合には、58の2.2の規定に基づく後払手数料を含む。)を完全に支払わなかつた場合には、国際予備審査の請求は、 (c)の規定が適用される場合を除くほか、行われなかつたものとみなし、国際予備審査機関はその旨を宣言する。 (c) 国際予備審査機関が(a)の規定に基づく求めを送付する前に受領した支払は、57.3又は58.1(b)に規定する期間の満了前に受領したものとみなす。 (d) 国際予備審査機関が(b)の規定に基づく手続を行う前に受領した支払は、 (a)の規定に基づく期間の満了前に受領したものとみなす。
258の2.2 後払手数料 (a) 国際予備審査機関は、58の2.1(a)の規定に基づく求めに応じた手数料の支払には、後払手数料の国際予備審査機関への支払を条件とすることができる。その額は、次のとおりとする。 (i) 求めにおいて特定された未払の手数料の額の五十パーセント (ii) (i)の規定に基づき計算された額が取扱手数料より少ない場合には、取扱手数料に等しい額 (b) 後払手数料の額は、取扱手数料の額の二倍を超えてはならない。
159.1 第三十一条(2)(a)の規定に基づく国際予備審査の請求 (a) 第三十一条(2)(a)の規定に基づいて行われた国際予備審査の請求については、第二章の規定に拘束される各締約国の受理官庁又はその締約国のために行動する受理官庁は、第三十二条(2)及び(3)の関係取決めに従い、自己にされた国際出願の国際予備審査を管轄する国際予備審査機関を国際事務局に通知する。国際事務局は、その通知を速やかに公表する。二以上の国際予備審査機関が管轄する場合には、35.2の規定を準用する。 (b) 国際出願が19.1(a)(iii)の規定に基づいて受理官庁としての国際事務局にされた場合には、35.3の(a)及び(b)の規定を準用する。(a)の規定は、19.1(a)(iii)の規定に基づく受理官庁としての国際事務局については、適用しない。
259.2 第三十一条(2)(b)の規定に基づく国際予備審査の請求 第三十一条(2)(b)の規定に基づいて行われた国際予備審査の請求については、総会は、いずれかの国内官庁にされた国際出願について管轄する国際予備審査機関を特定するに当たり、当該国内官庁が国際予備審査機関である場合には当該国内官庁を優先させ、当該国内官庁が国際予備審査機関でない場合には当該国内官庁が推薦する国際予備審査機関を優先させる。
359.3 管轄国際予備審査機関への国際予備審査の請求書の送付 (a) 国際予備審査の請求書が受理官庁、国際調査機関又は国際出願の国際予備審査を管轄しない国際予備審査機関に提出された場合には、当該官庁又は当該機関は、当該請求書に受理の日付を付し、(f)の規定に基づく手続を行うことを決定する場合を除くほか、速やかに、国際事務局に対し当該請求書を送付する。 (b) 国際予備審査の請求書が国際事務局に提出された場合には、国際事務局は、当該請求書に受理の日付を付す。 (c) 国際予備審査の請求書が(a)の規定により国際事務局に送付され又は(b)の規定により国際事務局に提出された場合には、国際事務局は、速やかに次のことを行う。 (i) 一の管轄国際予備審査機関のみがある場合には、国際予備審査の請求書を当該国際予備審査機関に送付し、出願人にその旨を通知すること。 (ii) 二以上の管轄国際予備審査機関がある場合には、出願人に対し、54の2.1(a)に規定する期間又はその求めの日から十五日のうちいずれか遅い日までに、国際予備審査の請求書を送付すべき管轄国際予備審査機関を表示するよう求めること。 (d) (c)(ii)の規定に基づいて要求される表示の提出があつた場合には、国際事務局は、速やかに、出願人が表示した管轄国際予備審査機関に対して国際予備審査の請求書を送付する。表示が提出されなかつた場合には、国際予備審査の請求書は、提出されなかつたものとみなし、国際事務局は、その旨を宣言する。 (e) 国際予備審査の請求書は、(c)の規定に従つて管轄国際予備審査機関に送付された場合には、(a)又は(b)の規定により当該請求書に付された受理の日付の日に当該国際予備審査機関に代わつて(a)の官庁若しくは機関又は(b)の国際事務局が受理したものとみなし、送付された国際予備審査の請求書は、当該日付に当該国際予備審査機関が受理したものとみなす。 (f) (a)の規定により国際予備審査の請求書を提出された官庁又は機関が、当該請求書を管轄国際予備審査機関に直接送付することを決定する場合には、(c)から(e)までの規定を準用する。
この条文が問われた枝 2問
正しい。規則59.3(c)(i)は、国際予備審査の請求書が国際事務局に提出された場合、一の管轄国際予備審査機関のみがあるときは、国際事務局が請求書をその機関に送付し、出願人にその旨を通知すると定めている。
31条(6)(a)は、国際予備審査の請求書は管轄国際予備審査機関に提出すると定めるが、規則59.3は、請求書が受理官庁、国際調査機関、管轄しない国際予備審査機関又は国際事務局に提出された場合の救済を定める。(a)により管轄しない官庁等に提出された請求書は受理の日付を付して国際事務局に送付され、(b)により国際事務局に提出された請求書には国際事務局が受理の日付を付す。そのうえで(c)は、国際事務局は速やかに、(i)一の管轄国際予備審査機関のみがある場合には請求書を当該機関に送付して出願人にその旨を通知し、(ii)二以上の管轄機関がある場合には出願人に送付先の機関を表示するよう求めるとする。管轄機関が一つしかなければ出願人に聞くまでもなく送付先が決まるので、国際事務局が送付して通知だけすれば足りるという理屈である。(e)により、送付された請求書は当初に付された受理の日付に管轄機関が受理したものとみなされる。枝は(c)(i)の文言のとおりである。

一の管轄国際予備審査機関のみがある場合には、国際予備審査の請求書を当該国際予備審査機関に送付し、出願人にその旨を通知すること。
正しい。規則59.2は、31条(2)(b)に基づく国際予備審査の請求について、総会が管轄国際予備審査機関を特定するに当たり、国際出願がされた国内官庁が国際予備審査機関であればその国内官庁を、そうでなければその国内官庁が推薦する機関を優先させると定める。
32条(2)は、31条(2)(a)の出願人による国際予備審査の請求については受理官庁が、31条(2)(b)の総会の決定により認められた出願人による請求については総会が、国際予備審査機関と国際事務局との間の関係取決めに従い、管轄することとなる一又は二以上の国際予備審査機関を特定すると定める。31条(2)(b)の出願人は、非締約国又は第2章に拘束されない締約国の居住者又は国民であり、その国の受理官庁は第2章の手続に関する取決めを持たないから、受理官庁に代えて総会が管轄機関を特定する。規則59.2はその特定の基準として、国際出願がされた国内官庁が国際予備審査機関である場合には当該国内官庁を優先させ、国際予備審査機関でない場合には当該国内官庁が推薦する国際予備審査機関を優先させると定める。出願を受け取った官庁かその官庁が信頼する機関に審査を委ねるのが、言語や資料の面で最も合理的だからである。枝は規則59.2の文言どおりであり正しい。

第三十一条(2)(b)の規定に基づいて行われた国際予備審査の請求については、総会は、いずれかの国内官庁にされた国際出願について管轄する国際予備審査機関を特定するに当たり、当該国内官庁が国際予備審査機関である場合には当該国内官庁を優先させ、当該国内官庁が国際予備審査機関でない場合には当該国内官庁が推薦する国際予備審査機関を優先させる。
| 31条(2)(a)の請求 | 31条(2)(b)の請求 | |
|---|---|---|
| 請求できる出願人 | 第2章に拘束される締約国の居住者又は国民で、その締約国の受理官庁に出願した者である | 非締約国又は第2章に拘束されない締約国の居住者又は国民で、総会が認めた者である |
| 管轄機関を特定する者 | 受理官庁である(規則59.1) | 総会である(規則59.2) |
| 特定の基準 | 国際事務局との関係取決めに従う | 出願先の国内官庁が機関ならその官庁、そうでなければその官庁が推薦する機関を優先する |
60.1 国際予備審査の請求書の欠陥 (a) (aの2)及び(aの3)の規定に従うことを条件として、国際予備審査の請求書が53.1、53.2(a)の(i)から(iii)まで、53.2(b)、53.3から53.8まで及び55.1に定める要件を満たしていない場合には、国際予備審査機関は、出願人に対し、事情に応じて相当の期間内に欠陥の補充をすることを求める。その期間は、求めの日から一箇月以上とするものとし、決定が行われる前はいつでも、国際予備審査機関が延長することができる。 (aの2) 53.4の規定の適用上、二人以上の出願人がある場合において、4.5(a)(ii)及び(iii)に規定する表示が出願人のうちの一人であつて54.2の規定により国際予備審査の請求を行うことができる者についてされているときは、十分なものとする。 (aの3) 53.8の規定の適用上、二人以上の出願人がある場合において、国際予備審査の請求が出願人のうちの一人により署名されているときは、十分なものとする。 (b) 出願人が(a)に定める期間内に(a)の求めに応ずる場合には、国際予備審査の請求書は、提出された国際予備審査の請求書が当該国際出願を特定することができることを条件として、実際の請求日に受理されたものとみなす。その他の場合には、国際予備審査の請求書は、国際予備審査機関が(a)の補充を受領した日に受理されたものとみなす。 (c) 出願人が(a)に定める期間内に(a)の求めに応じない場合には、国際予備審査の請求は、行われなかつたものとみなし、国際予備審査機関は、その旨を宣言する。 (d) 削除 (e) 国際事務局は、欠陥を発見した場合には、その欠陥について国際予備審査機関の注意を喚起するものとし、国際予備審査機関は、(a)から(c)までに定めるところによつて処理する。 (f) 国際予備審査の請求書が補正に関する記述を含んでいない場合には、国際予備審査機関は、66.1及び69.1(a)又は(b)の定めるところによつて処理する。 (g) 補正に関する記述が第三十四条の規定に基づく補正書を国際予備審査の請求書とともに提出する旨の表示(53.9(c))を含んでいるがそのような補正書が実際には提出されていない場合には、国際予備審査機関は、出願人に対し指定した期間内に補正書を提出することを求め、かつ、69.1(e)の定めるところによつて処理する。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則60.1(a の3)により、二人以上の出願人がある場合に国際予備審査の請求が出願人のうちの一人により署名されているときは規則53.8の署名の要件を満たすので、他の出願人の署名がないことを理由に補充を求めることはない。
規則53.8は、国際予備審査の請求書に出願人が署名し、二人以上の出願人があるときは全員が署名すると定める。規則60.1(a)は、請求書がこの規則53.8などの要件を満たしていない場合に、国際予備審査機関が出願人に対し事情に応じて相当の期間内に欠陥の補充を求めると定めるが、同(a の3)は、規則53.8の規定の適用上、二人以上の出願人がある場合において、国際予備審査の請求が出願人のうちの一人により署名されているときは十分なものとする、と定める。共同出願人の全員の署名を集めるのに時間がかかって請求の期限を逃すことを避け、一人の署名で請求を有効に受理させる趣旨であり、国際出願の願書についても規則26.2の2(a)が同じく一人の署名で14条(1)(a)(i)の要件を満たすとしている。一人の署名で要件が満たされる以上、他の出願人の署名の欠落は規則60.1(a)の欠陥に当たらず、国際予備審査機関がそのことを理由に補充を求めることはない。枝は規則60.1(a の3)のとおりである。

53.8の規定の適用上、二人以上の出願人がある場合において、国際予備審査の請求が出願人のうちの一人により署名されているときは、十分なものとする。
- 国際出願:出願人のうちの一人の署名があれば14条(1)(a)(i)の署名の要件を満たす(規則26.2の2(a))
- 国際予備審査の請求:出願人のうちの一人の署名があれば規則53.8の要件を満たす(規則60.1(aの3))
- 出願人に関する表示も、請求を行うことができる一人についてされていれば十分である(規則60.1(aの2))
161.1 国際事務局及び出願人への通知 (a) 国際予備審査機関は、国際予備審査の請求書に受理の日又は、該当する場合には、60.1(b)に規定する日を表示する。国際予備審査機関は、当該請求書を国際事務局に速やかに送付し及びその写しを一件書類に保存し、又はその写しを国際事務局に送付し及び当該請求書を一件書類に保存する。 (b) 国際予備審査機関は、出願人に対し、国際予備審査の請求書の受理の日を速やかに通知する。国際予備審査の請求が54.4、55.2(d)、58の2.1(b)若しくは60.1(c)の規定により行われなかつたものとみなされた場合には、国際予備審査機関は、出願人及び国際事務局に対しその旨を通知する。
261.2 選択官庁への通知 (a) 第三十一条(7)の通知は、国際事務局が行う。 (b) (a)の通知には、国際出願番号、国際出願日、出願人の氏名又は名称、優先権の主張の基礎となる出願の日(優先権の主張を伴う場合に限る。)、及び国際予備審査の請求書の国際予備審査機関による受理の日を表示する。 (c) (a)の通知は、第二十条に規定する送達とともに選択官庁に送付する。その送達の後に行われた選択は、その選択が行われた後速やかに通知する。 (d) 出願人が、国際出願の国際公開前に第四十条(2)の規定に基づき選択官庁に明示の請求を行つた場合には、国際事務局は出願人又は選択官庁の請求により、当該選択官庁に第二十条に規定する送達を速やかに行う。
361.3 出願人への通報 国際事務局は、出願人に対し、61.2にいう通知及び第三十一条(7)の規定により通知を受けた選択官庁を書面で通知する。
461.4 公報への掲載 国際事務局は、国際予備審査の請求書の提出の後であつてその国際出願が国際公開された後速やかに、実施細則の定めるところにより、国際予備審査の請求書及び選択国に関する情報を公報に掲載する。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則61.2(c)は、選択官庁とされた旨の31条(7)の通知は20条に規定する送達とともに選択官庁に送付すると定める。
31条(7)は、各選択官庁は自己が選択官庁とされた旨の通知を受けると定め、規則61.2(a)はこの通知は国際事務局が行うとし、同(b)は通知に国際出願番号、国際出願日、出願人の氏名又は名称、優先権の主張の基礎となる出願の日及び請求書の受理の日を表示するとする。そして同(c)は、この通知は20条に規定する送達とともに選択官庁に送付し、その送達の後に行われた選択はその選択が行われた後速やかに通知すると定める。20条の送達は、国際出願を国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言とともに国際事務局が各指定官庁に送るものであり、国際公開より前には行えない(規則47.1(a))。選択官庁はもともと指定官庁であるから、国際出願の送達と同じ機会に選択された旨を知らせれば足り、通知だけを先に送る必要がないので、送達と一緒に送る仕組みである。送達後に後の選択があった場合だけ、その都度速やかに通知する。枝は規則61.2(c)の前段の文言どおりである。

(a)の通知は、第二十条に規定する送達とともに選択官庁に送付する。その送達の後に行われた選択は、その選択が行われた後速やかに通知する。
162.1 国際調査機関の書面による見解と国際予備審査の請求書が提出される前にする補正の写し 国際予備審査機関から国際予備審査の請求書又はその写しを受領した時は、国際事務局は、次のものを国際予備審査機関に速やかに送付する。 (i) 43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解の写し。ただし、国際調査機関として行動した国内官庁又は政府間機関が国際予備審査機関として行動する場合を除く。 (ii) 第十九条の規定に基づく補正書の写し、同条に規定する説明書の写し及び46.5(b)の規定に従つて要求される書簡の写し。ただし、当該国際予備審査機関が既にその写しを受領した旨を表示した場合には、この限りでない。
262.2 国際予備審査の請求書が提出された後にする補正 第十九条の規定に基づく補正書の提出の時に国際予備審査の請求書が既に提出されている場合には、出願人は、その補正書を国際事務局に提出すると同時にその写し、同条に規定する説明書の写し及び46.5(b)の規定に従つて要求される書簡の写しを国際予備審査機関にも提出することが望ましい。いかなる場合にも、国際事務局は、そのような補正書の写し、説明書の写し及び書簡の写しを当該国際予備審査機関に速やかに送付する。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則62.2は、19条の補正書の提出の時に国際予備審査の請求書が既に提出されている場合を前提に、補正書の写しの国際予備審査機関への提出と送付を定めている。
19条(1)の補正は、国際調査報告を受け取った後、その送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までに国際事務局に補正書を提出してする(規則46.1)。一方、国際予備審査の請求は国際調査報告及び見解書の送付から3月又は優先日から22月の遅い方までにできるので(規則54の2.1(a))、出願人が調査報告を受け取ってすぐ請求書を提出し、その後に19条の補正書を出すことがある。規則62.2はこの場合を正面から定め、19条の規定に基づく補正書の提出の時に国際予備審査の請求書が既に提出されている場合には、出願人は補正書を国際事務局に提出すると同時にその写し等を国際予備審査機関にも提出することが望ましいとし、いかなる場合にも国際事務局がその写しを当該機関に速やかに送付するとする。請求書の提出後にした19条の補正も国際予備審査のために考慮に入れられるので(規則66.1(d))、審査機関に補正の内容を届ける必要があるからである。枝のいう場合は制度上あり得るものとして規則が想定しており、枝は正しい。

第十九条の規定に基づく補正書の提出の時に国際予備審査の請求書が既に提出されている場合には、出願人は、その補正書を国際事務局に提出すると同時にその写し、同条に規定する説明書の写し及び46.5(b)の規定に従つて要求される書簡の写しを国際予備審査機関にも提出することが望ましい。いかなる場合にも、国際事務局は、そのような補正書の写し、説明書の写し及び書簡の写しを当該国際予備審査機関に速やかに送付する。
62の2.1 翻訳及び意見 (a) 43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解が、英語又は当該国際予備審査機関が認める言語でない場合には、国際予備審査機関の請求により、国際事務局の責任において英語に翻訳される。 (b) 国際事務局は、翻訳の請求を受理した日から二箇月以内に、当該翻訳文の写しを国際予備審査機関に送付すると同時に出願人に送付する。 (c) 出願人は、翻訳文の正確性について書面による意見を作成することができ、その写しを国際予備審査機関及び国際事務局に送付する。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「国際予備審査機関は、翻訳文の正確性について書面による意見を作成することができる」の部分である。規則62の2.1(c)により、翻訳文の正確性について書面による意見を作成できるのは出願人である。
規則62の2.1(a)は、規則43の2.1の規定に基づき作成された国際調査機関の書面による見解が英語又は当該国際予備審査機関が認める言語でない場合には、国際予備審査機関の請求により、国際事務局の責任において英語に翻訳されると定め、同(b)は、国際事務局が翻訳の請求の受理の日から2箇月以内に翻訳文の写しを国際予備審査機関と出願人に同時に送付すると定める。そして同(c)は、出願人は翻訳文の正確性について書面による意見を作成することができ、その写しを国際予備審査機関及び国際事務局に送付すると定める。国際調査機関の見解書は国際予備審査の出発点として使われるから、翻訳の誤りで出願人が不利益を受けないよう、翻訳文を受け取った出願人の側に意見を述べる機会を与えたものである。国際予備審査機関は翻訳を請求し、その翻訳文を受け取って審査に用いる立場であって、正確性について意見を作成する主体ではない。枝は第1文が(a)の文言どおりであるが、第2文の主体を国際予備審査機関としている点で規則と食い違う。

出願人は、翻訳文の正確性について書面による意見を作成することができ、その写しを国際予備審査機関及び国際事務局に送付する。
63.1 最小限の要件の定義 第三十二条(3)に規定する最小限の要件は、次のとおりとする。 (i) 国内官庁又は政府間機関は、所要の技術分野について審査を行うために十分な技術的資格を備えた常勤の従業者を百人以上有していなければならない。 (ii) 国内官庁又は政府間機関は、当該国内官庁若しくは政府間機関及び、該当する場合には、その法的な先行官庁若しくは機関が発行した特許及び公表した特許出願を第三十四規則に規定する最小限資料の部分として調査するために、実施細則に定める要件に従つて利用することができるようにしなければならない。 (iii) 国内官庁又は政府間機関は、少なくとも、審査の目的のために適正に整備された第三十四規則に定める最小限資料を容易に利用することができるようにしておかなければならない。 (iv) 国内官庁又は政府間機関は、国際予備審査の一般原則に従い調査の質の管理制度及び内部における検討制度を設ける。 (v) 国内官庁又は政府間機関は、国際調査機関として選定されていなければならない。
この条文が問われた枝 2問
誤り。違うのは「最小限資料を所有していなければならない」の部分である。規則63.1(iii)が求めるのは、審査の目的のために適正に整備された第34規則の最小限資料を容易に利用することができるようにしておくことであり、所有ではない。
32条(3)は、国際予備審査機関の選定及び選定の条件について16条(3)を準用し、国際予備審査機関となる国内官庁又は政府間機関は規則に定める最小限の要件を満たしていなければならないとする。規則63.1はその最小限の要件を列挙し、(i)で技術的資格を備えた常勤の従業者を百人以上有すること、(ii)で自ら発行した特許等を最小限資料の部分として調査するために利用できるようにすること、(iii)で少なくとも審査の目的のために適正に整備された第34規則に定める最小限資料を容易に利用することができるようにしておくこと、(iv)で調査の質の管理制度及び内部における検討制度を設けることを求める。国際予備審査の質を各機関で揃えるための要件であるから、資料を手元に所有しているかではなく、審査のときに整備された資料を容易に利用できる状態にあるかが問われる。枝は「所有していなければならない」とするので、(iii)の求める内容と異なる。

国内官庁又は政府間機関は、少なくとも、審査の目的のために適正に整備された第三十四規則に定める最小限資料を容易に利用することができるようにしておかなければならない。
- 人員:十分な技術的資格を備えた常勤の従業者を百人以上有する((i))
- 自官庁の文献:自ら発行した特許及び公表した特許出願を最小限資料の部分として調査するために利用できるようにする((ii))
- 最小限資料:審査の目的のために適正に整備された第34規則の最小限資料を容易に利用することができるようにしておく((iii))。所有は要らない
- 質の管理:調査の質の管理制度及び内部における検討制度を設ける((iv))
誤り。違うのは「国際調査機関として選定されている必要はない」の部分である。32条(3)が準用する16条(3)の最小限の要件を定める規則63.1(v)は、国内官庁又は政府間機関は国際調査機関として選定されていなければならないとする。
32条(1)は国際予備審査を国際予備審査機関が行うと定め、32条(3)は国際調査機関の選定に関する16条(3)の規定を国際予備審査機関について準用する。16条(3)(a)により機関は総会が選定し、(c)により選定の前及び選定されている間に満たしていなければならない最小限の要件は規則に定める。これを受けた規則63.1は、十分な技術的資格を備えた常勤の従業者を100人以上有すること、自らの特許文献を調査に利用できるようにすること、規則34の最小限資料を容易に利用できること、質の管理制度を設けることと並べて、(v)で国内官庁又は政府間機関は国際調査機関として選定されていなければならないと定める。国際予備審査は国際調査報告と見解書を前提に新規性・進歩性等を判断する手続であり、調査の能力を持つ機関でなければ適切に行えないから、調査機関の地位を前提条件にしたものである。枝は規則63.1(v)の要件を否定している点が違う。

第三十二条(3)に規定する最小限の要件は、次のとおりとする。(ⅴ)国内官庁又は政府間機関は、国際調査機関として選定されていなければならない。
- 選定:国際調査機関と同じく総会が選定し、同意と国際事務局との取決めを条件とする(32条(3)が準用する16条(3))
- 人員:所要の技術分野について審査を行うための技術的資格を備えた常勤の従業者を100人以上有することである(規則63.1(i))
- 資料:自らが発行した特許・特許出願を最小限資料として調査に利用できるようにし、規則34の最小限資料を容易に利用できることである(規則63.1(ii)(iii))
- 制度:調査の質の管理制度と内部の検討制度を設けることである(規則63.1(iv))
- 前提:国際調査機関として選定されていることである(規則63.1(v))
164.1 先行技術 (a) 第三十三条(2)及び(3)の規定の適用上、世界のいずれかの場所において手段のいかんを問わず公衆が利用することができるようにされているすべてのものは、先行技術とする。ただし、公衆が利用することができるようにされたことが基準日前に生じていることを条件とする。 (b) (a)の規定の適用上、基準日は、次の日とする。 (i) (ii)及び(iii)の規定が適用される場合を除くほか、当該国際予備審査の対象である国際出願の国際出願日 (ii) 当該国際予備審査の対象である国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴い、国際出願日が当該優先期間内である場合には、国際予備審査機関が当該優先権の主張を有効でないと判断した場合を除くほか、先の出願の日 (iii) 当該国際予備審査の対象である国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴い、国際出願日が当該優先期間の満了の日の後であるが、当該満了の日から二箇月の期間内である場合には、国際予備審査機関が、当該国際出願の国際出願日が当該満了の日の後であるという理由以外で当該優先権の主張を有効でないと判断した場合を除くほか、先の出願の日
264.2 書面による開示以外の開示 口頭による開示、使用、展示その他の書面による開示以外の手段(「書面による開示以外の開示」)によつて公衆が利用することができるようにされたことが64.1(b)に定める基準日前に生じていた場合において、書面による開示以外の開示の日付がその基準日と同じ日又はその後に公衆が利用することができるようにされた書面による開示に記載されているときは、国際予備審査報告において、当該書面による開示以外の開示につき70.9に定める方法によつて注意を喚起する。
364.3 ある種の公表された文書 64.1に定める基準日前に出願されており又はその基準日前にされた先の出願に基づく優先権の主張を伴つている出願又は特許であつて、その基準日と同じ日又はその後に公表されたものは、その基準日前に公表されたとしたならば第三十三条(2)及び(3)の規定の適用上先行技術を構成したであろうとされるものである場合においても、同条(2)及び(3)の規定の適用上、先行技術の一部とはしない。もつとも、国際予備審査報告においては、当該出願又は当該特許につき70.10に定める方法によつて注意を喚起する。
この条文が問われた枝 5問
正しい。規則64.2は、書面による開示以外の開示が基準日前に生じ、その日付が基準日以後に公衆に利用可能となった書面による開示に記載されているときは、国際予備審査報告で注意を喚起すると定める。
PCT規則64.1は、国際予備審査における先行技術を、書面による開示であって基準日前に世界のいずれかの場所で公衆が利用することができるようにされたものと定め、口頭による開示、使用、展示その他の書面による開示以外の手段による開示は先行技術に含めていない。しかし規則64.2は、書面による開示以外の開示によって公衆が利用することができるようにされたことが基準日前に生じていた場合に、その開示の日付が基準日と同じ日又はその後に公衆に利用可能となった書面による開示に記載されているときは、国際予備審査報告において規則70.9に定める方法で注意を喚起すると定める。報告には規則70.9により、開示の種類と二つの日付を表示する。選択官庁の国内法令で非書面の開示が先行技術になる場合に備えて情報を残すものであり、枝のいうとおり注意を喚起する場合がある。

口頭による開示、使用、展示その他の書面による開示以外の手段(「書面による開示以外の開示」)によつて公衆が利用することができるようにされたことが64.1(b)に定める基準日前に生じていた場合において、書面による開示以外の開示の日付がその基準日と同じ日又はその後に公衆が利用することができるようにされた書面による開示に記載されているときは、国際予備審査報告において、当該書面による開示以外の開示につき70.9に定める方法によつて注意を喚起する。
正しい。規則64.3が、基準日前に出願され又は基準日前の先の出願に基づく優先権の主張を伴う出願又は特許で、基準日と同じ日又はその後に公表されたものは、33条(2)(3)の適用上先行技術の一部とはしないと定めている。
規則64.1(a)は、33条(2)(3)の新規性・進歩性の判断の先行技術を、基準日前に世界のいずれかの場所において公衆が利用することができるようにされているすべてのものと定め、規則64.3は、基準日前に出願されており又は基準日前の先の出願に基づく優先権の主張を伴っている出願又は特許であって基準日と同じ日又はその後に公表されたものは、基準日前に公表されたとしたならば先行技術を構成したであろうものであっても、33条(2)(3)の適用上先行技術の一部とはしないと定める。基準日の時点で公衆が知り得なかった未公開の先願は、新規性・進歩性の先行技術には当たらないという理屈であり、日本の29条の2のような拡大先願の扱いは各国の国内法に委ねられる。そのため同規則は、国際予備審査報告において当該出願又は特許につき規則70.10の方法で注意を喚起すると定める。枝は条文のとおりであり正しい。

64.1に定める基準日前に出願されており又はその基準日前にされた先の出願に基づく優先権の主張を伴つている出願又は特許であつて、その基準日と同じ日又はその後に公表されたものは、その基準日前に公表されたとしたならば第三十三条(2)及び(3)の規定の適用上先行技術を構成したであろうとされるものである場合においても、同条(2)及び(3)の規定の適用上、先行技術の一部とはしない。もつとも、国際予備審査報告においては、当該出願又は当該特許につき70.10に定める方法によつて注意を喚起する。
- 原則:国際予備審査の対象である国際出願の国際出願日である
- 優先権の主張を伴い国際出願日が優先期間内:先の出願の日である。国際予備審査機関が優先権の主張を有効でないと判断した場合を除く
- 優先期間の満了の日の後2月以内の国際出願:満了後であるという理由以外で優先権の主張が無効と判断されない限り、先の出願の日である
誤り。違うのは「常に国際予備審査の対象である国際出願の国際出願日である」の部分である。規則64.1(b)は、基準日を原則として国際出願日とするが、有効な優先権の主張を伴うときは先の出願の日とする。
33条(3)は、国際予備審査に当たっては、請求の範囲に記載されている発明は、所定の基準日に当該技術分野の専門家にとって規則に定義する先行技術からみて自明のものではない場合には進歩性を有するものとすると定め、その基準日を規則64.1(b)が定める。規則64.1(b)は、原則として国際出願日を基準日としつつ、国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴い国際出願日が優先期間内である場合には、国際予備審査機関がその主張を有効でないと判断した場合を除いて先の出願の日とし、国際出願日が優先期間の満了の日の後であってもその日から2箇月以内であれば、期間の経過以外の理由で主張を有効でないと判断した場合を除いて先の出願の日とする。優先権の主張を伴う出願では各指定国でも先の出願の日を基準に特許性が判断されるから、予備的な見解の基準日もそれにそろえなければ意味がないという理屈である。枝は進歩性の定義は33条(3)のとおりであるが、基準日を常に国際出願日とする点で規則64.1(b)とずれる。

(a)の規定の適用上、基準日は、次の日とする。(ⅰ)(ⅱ)及び(ⅲ)の規定が適用される場合を除くほか、当該国際予備審査の対象である国際出願の国際出願日 (ⅱ)当該国際予備審査の対象である国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴い、国際出願日が当該優先期間内である場合には、国際予備審査機関が当該優先権の主張を有効でないと判断した場合を除くほか、先の出願の日 (ⅲ)当該国際予備審査の対象である国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴い、国際出願日が当該優先期間の満了の日の後であるが、当該満了の日から二箇月の期間内である場合には、国際予備審査機関が、当該国際出願の国際出願日が当該満了の日の後であるという理由以外で当該優先権の主張を有効でないと判断した場合を除くほか、先の出願の日
- 原則:国際予備審査の対象である国際出願の国際出願日である((i))
- 優先権の主張を伴い国際出願日が優先期間内:先の出願の日である。機関が主張を有効でないと判断したときを除く((ii))
- 優先期間の満了の日の後2箇月以内の国際出願日:先の出願の日である。期間の経過以外の理由で主張を有効でないと判断したときを除く((iii))
- 先行技術:基準日前に世界のいずれかの場所で手段のいかんを問わず公衆が利用できるようにされたすべてのものである(規則64.1(a))
正しい。規則64.1(b)(iii)は、国際出願日が優先期間の満了の日の後であるがその日から2箇月の期間内である場合には、期間経過以外の理由で優先権の主張を有効でないと判断した場合を除き、先の出願の日を基準日とすると定める。
規則64.1(a)は、国際予備審査の新規性及び進歩性の判断において、基準日前に公衆が利用することができるようにされたものを先行技術とし、同(b)がその基準日を定める。原則は国際出願日であるが((i))、先の出願に基づく優先権の主張を伴い国際出願日が優先期間内であれば、機関が優先権の主張を有効でないと判断した場合を除き先の出願の日になる((ii))。さらに(iii)は、国際出願日が優先期間の満了の日の後であるがその満了の日から2箇月の期間内である場合にも、国際出願日が満了の日の後であるという理由以外で優先権の主張を有効でないと判断した場合を除き、先の出願の日を基準日とする。満了後2箇月以内の国際出願には規則26の2.3の優先権の回復の道があり、どの国で回復されるかは国内段階まで決まらないから、機関は期間経過だけを理由に優先権を無視しないという理屈である。枝は「基準日となることがある」としており、この定めに沿っている。

当該国際予備審査の対象である国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴い、国際出願日が当該優先期間の満了の日の後であるが、当該満了の日から二箇月の期間内である場合には、国際予備審査機関が、当該国際出願の国際出願日が当該満了の日の後であるという理由以外で当該優先権の主張を有効でないと判断した場合を除くほか、先の出願の日
- 原則:国際予備審査の対象である国際出願の国際出願日である((i))
- 優先期間内の国際出願:優先権の主張を伴えば、機関が主張を有効でないと判断した場合を除き先の出願の日である((ii))
- 優先期間の満了後2月以内の国際出願:期間経過以外の理由で主張を有効でないと判断した場合を除き先の出願の日である((iii))
- 先行技術:基準日前に世界のいずれかの場所で公衆が利用できるようにされたすべてのものである(規則64.1(a))。基準日以後に公表された先の日付の出願は先行技術としない(規則64.3)
正しい。規則64.1(b)(iii)により、国際出願日が優先期間の満了の日の後であっても満了の日から2月の期間内であれば、国際予備審査機関が満了後であること以外の理由で優先権の主張を有効でないと判断した場合を除き、先の出願の日が基準日となる。
規則64.1(a)は、33条(2)及び(3)の判断において基準日前に公衆が利用できるようにされているすべてのものを先行技術とし、同(b)が基準日を定める。原則は国際出願日であるが((i))、先の出願に基づく優先権の主張を伴い国際出願日が優先期間内であれば、機関が主張を有効でないと判断した場合を除き先の出願の日となり((ii))、国際出願日が優先期間の満了の日の後でも満了の日から2月の期間内であれば、満了の日の後であるという理由以外で主張を有効でないと判断した場合を除き、やはり先の出願の日となる((iii))。規則26の2.3の優先権の回復は受理官庁が行い指定官庁で回復される余地も残るので、国際予備審査の段階では期間の徒過だけを理由に先の出願の日を基準日から外さず、回復されたときの結果と食い違わないようにしたものである。枝は(iii)の場面を述べており、規則と一致する。

当該国際予備審査の対象である国際出願が先の出願に基づく優先権の主張を伴い、国際出願日が当該優先期間の満了の日の後であるが、当該満了の日から二箇月の期間内である場合には、国際予備審査機関が、当該国際出願の国際出願日が当該満了の日の後であるという理由以外で当該優先権の主張を有効でないと判断した場合を除くほか、先の出願の日
| 場面 | 基準日 |
|---|---|
| 優先権の主張を伴わない | 国際出願日((i)) |
| 優先権の主張を伴い、国際出願日が優先期間内 | 先の出願の日。ただし機関が主張を有効でないと判断した場合を除く((ii)) |
| 優先権の主張を伴い、国際出願日が優先期間の満了後2月以内 | 先の出願の日。ただし満了後であること以外の理由で主張を有効でないと判断した場合を除く((iii)) |
165.1 先行技術との関係 第三十三条(3)の規定の適用上、国際予備審査においては、個々の請求の範囲と先行技術全体との関係に考慮を払う。国際予備審査においては、請求の範囲と個々の文献又はその抜粋との関係のみでなく、個々の文献又はその抜粋の結合が当該技術分野の専門家にとつて自明である場合には、請求の範囲とそのような結合との関係についても考慮を払う。
265.2 基準日 第三十三条(3)の規定の適用上、進歩性(自明のものではないこと)の判断についての基準日は、64.1に定める日とする。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則65.1は、国際予備審査では請求の範囲と個々の文献との関係だけでなく、文献の結合が当該技術分野の専門家にとって自明である場合にはその結合との関係についても考慮を払うと定めている。
33条(3)は、国際予備審査において、請求の範囲に記載されている発明は、規則に定める基準日前に関連のある先行技術を考慮して当該技術分野の専門家にとって自明でない場合には進歩性を有するものとすると定める。規則65.1は、この適用上、国際予備審査においては個々の請求の範囲と先行技術全体との関係に考慮を払うとし、請求の範囲と個々の文献又はその抜粋との関係のみでなく、個々の文献又はその抜粋の結合が当該技術分野の専門家にとって自明である場合には、請求の範囲とそのような結合との関係についても考慮を払うと定める。一つの文献に全ての構成が書かれていなくても、専門家が複数の文献を組み合わせることが自明であれば発明は自明であるという、進歩性の判断の基本を国際予備審査の規則として明文にしたものである。枝は規則65.1の文言のとおりである。新規性については規則64.1が先行技術の範囲を定め、文献の結合ではなく単一の文献との対比で判断される。

第三十三条(3)の規定の適用上、国際予備審査においては、個々の請求の範囲と先行技術全体との関係に考慮を払う。国際予備審査においては、請求の範囲と個々の文献又はその抜粋との関係のみでなく、個々の文献又はその抜粋の結合が当該技術分野の専門家にとつて自明である場合には、請求の範囲とそのような結合との関係についても考慮を払う。
166.1 国際予備審査の基礎 (a) 国際予備審査は、(b)から(d)までの規定に従うことを条件として、出願時における国際出願に基づき行う。 (b) 出願人は、国際予備審査の請求書の提出の時又は66.4の2の規定に従うことを条件として国際予備審査報告が作成されるまでの間、第三十四条の規定に基づく補正書を提出することができる。 (c) 国際予備審査の請求書が提出される前にする第十九条の規定に基づく補正は、第三十四条の規定に基づく補正により差し替えられ又は取り消されたものとみなされる場合を除くほか、国際予備審査のために考慮に入れる。 (d) 国際予備審査の請求書が提出された後にする第十九条の規定に基づく補正及び国際予備審査機関に対してする第三十四条の規定に基づく補正は、66.4の2の規定に従うことを条件として、国際予備審査のために考慮に入れる。 (dの2) 国際予備審査機関は、66.4の2の規定に従うことを条件として、91.1の規定に基づき許可された明白な誤記の訂正を国際予備審査のために考慮に入れる。 (e) 国際調査報告が作成されていない発明に関する請求の範囲は、国際予備審査の対象とすることを必要としない。
166.1の2 国際調査機関の書面による見解 (a) (b)の規定に従うことを条件として、43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解は、66.2(a)の規定の適用上、国際予備審査機関の書面による見解とみなされる。 (b) 国際予備審査機関は、特定の国際調査機関が43の2.1の規定に基づき作成した書面による見解について、(a)の規定がその国際予備審査機関における手続については適用されないことを国際事務局に通告することができる。ただし、この通告は、国際調査機関として行動する国内官庁又は政府間機関が、国際予備審査機関として行動する場合には適用しない。国際事務局は、その通告を速やかに公報に掲載する。 (c) 国際予備審査機関は、(b)の規定による通告により、43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解が、66.2(a)の規定の適用上、国際予備審査機関の書面による見解とみなされない場合には、出願人にその旨を書面で通知する。 (d) 43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解は、(b)の規定による通告に基づき、66.2(a)の適用上、国際予備審査機関の書面による見解とみなされない場合であつても、66.2(a)の規定による手続において国際予備審査機関により考慮される。
166.1の3 トップアップ調査 国際予備審査機関は、調査が何ら有益な目的に資さないと考えるものでない限り、国際調査報告を作成した日の後に発行された又は当該国際予備審査機関が調査のために利用可能となつた第六十四規則に規定する文献を発見するための調査(以下、「トップアップ調査」という。)を行う。国際予備審査機関が第三十四条(3)若しくは(4)又は66.1(e)に規定するいずれかの事由があると認めた場合には、トップアップ調査は、国際出願のうち国際予備審査の対象となる部分のみについて行う。
266.2 国際予備審査機関の書面による見解 (a) 国際予備審査機関は、次のいずれかの場合には、出願人にその旨を書面で通知する。 (i) 当該国際予備審査機関が、第三十四条(4)に規定するいずれかの事由があると認めた場合 (ii) 当該国際予備審査機関が、いずれかの請求の範囲に記載されている発明が新規性を有するもの、進歩性を有するもの(自明のものではないもの)又は産業上の利用可能性を有するものとは認められないため、当該請求の範囲について国際予備審査報告が否定的となると認めた場合 (iii) 当該国際予備審査機関が、国際出願の形式又は内容に条約又はこの規則に定める欠陥があると認めた場合 (iv) 当該国際予備審査機関が、補正が出願時における国際出願の開示の範囲を超えてされたものと認めた場合 (v) 当該国際予備審査機関が、請求の範囲、明細書及び図面の明瞭性又は請求の範囲が明細書により十分な裏付けをされているかいないかの問題についての意見を国際予備審査報告に付することを希望した場合 (vi) 当該国際予備審査機関が、請求の範囲が国際調査報告の作成されていない発明に関するものであると認め、かつ、その請求の範囲について国際予備審査を行わないことを決定した場合 (vii) 国際予備審査機関が、有意義な国際予備審査を行うことができる形式でヌクレオチド又はアミノ酸の配列リストを入手することができないと認めた場合 国際予備審査機関として行動する国内官庁に係る国の国内法令が、多数従属請求の範囲を6.4(a)の第二文及び第三文の請求の範囲の記述方法と異なる方法で起草することを認めない場合において、6.4(a)の当該請求の範囲の記述方法が用いられないときは、国際予備審査機関は、第三十四条(4)(b)の規定を適用することができる。この場合においては、当該国際予備審査機関は、出願人にその旨を書面で通知する。 (b) (a)の通知には、国際予備審査機関の見解の根拠を十分に記述する。 (c) (a)の通知においては、答弁書及び、適当な場合には、補正書を提出することを出願人に求める。 (d) (a)の通知には、答弁のための期間として、事情に応じて相当の期間を指定する。指定する期間は、通常、通知の日の後二箇月とし、いかなる場合にも、通知の日の後一箇月未満であつてはならない。指定する期間は、通知と同時に国際調査報告が送付される場合には、通知の日の後二箇月以上とし、(e)の規定に従うことを条件として、通知の日の後三箇月を超えてはならない。 (e) (a)の通知に答弁をするための期間は、出願人が期間の満了前に延長する旨を請求した場合には、延長することができる。
366.3 国際予備審査機関に対する正式の答弁 (a) 出願人は、補正をすることにより若しくは、国際予備審査機関の見解に同意しない場合には、抗弁を提出することにより又はその双方を行うことにより、66.2(c)に規定する国際予備審査機関の求めに対して答弁をすることができる。 (b) (a)の答弁は、国際予備審査機関に直接に提出する。
466.4 補正書又は抗弁を提出するための追加の機会 (a) 国際予備審査機関は、希望するときは、追加の書面による見解を示すことができるものとし、66.2及び66.3の規定は、この場合についても適用する。 (b) 国際予備審査機関は、出願人の請求により、出願人に対し、補正書又は抗弁を提出する一又は二以上の追加の機会を与えることができる。
466.4の2 補正書、抗弁又は明白な誤記の訂正の考慮 国際予備審査機関は、書面による見解又は国際予備審査報告の作成を開始した後に補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を受理し、許可し、又は当該機関に対して通知された場合には、書面による見解又は国際予備審査報告のために当該補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を考慮に入れることを必要としない。
566.5 補正 請求の範囲、明細書又は図面についてのいかなる変更(請求の範囲、明細書中の特定の箇所及び特定の図面の削除を含むものとし、明白な誤記の訂正を除く。)も、補正とする。
666.6 出願人との非公式の連絡 国際予備審査機関は、電話、書面又は面談により、随時、出願人と非公式の連絡をすることができる。国際予備審査機関は、その裁量により、出願人が請求する場合に二回以上の面談を認めるかどうか又は出願人からの書面による非公式の連絡に対して回答するかどうかを決定する。
766.7 優先権主張の基礎となる先の出願の写し及び翻訳文 (a) 国際予備審査機関が優先権の主張を伴う国際出願についてその主張の基礎となる先の出願の写しを必要とする場合には、国際事務局は、要請により、速やかにその写しを送付する。その写しが、出願人が17.1の要件を満たさないために国際予備審査機関に提出されない場合であつて、かつ当該先の出願が国内官庁としての権限を有する当該国際予備審査機関に出願されていない又は優先権書類を当該国際予備審査機関が実施細則に従い電子図書館から入手することができない場合には、国際予備審査報告は、優先権の主張がされなかつたものとして作成することができる。 (b) 優先権の主張を伴う国際出願についてその主張の基礎となる出願の言語が国際予備審査機関の特定する言語以外の言語である場合において、優先権の主張の有効性が第三十三条(1)に規定する見解を示すことに関連するときには、当該国際予備審査機関は、出願人に対し、求めの日から二箇月以内に当該国際予備審査機関の特定する言語のうち一の言語による翻訳文を提出することを求めることができる。その翻訳文が当該期間内に提出されない場合には、国際予備審査報告は、優先権の主張がなされなかつたものとして作成することができる。
866.8 補正書の形式 (a) (b)の規定が適用される場合を除くほか、出願人は、明細書又は図面を補正する場合には、補正のため、先に提出した用紙と異なる国際出願のすべての用紙について差替え用紙を提出しなければならない。差替え用紙には、差し替えられる用紙と差替え用紙との相違について注意を喚起する書簡を添付する。当該書簡においては、出願時における国際出願中の補正の根拠を表示するものとし、また、補正の理由を説明することが望ましい。 (b) 補正が一部の箇所の削除又は軽微な訂正若しくは追加である場合には、国際出願の関係する用紙の明瞭さ及び直接複製に悪影響を及ぼさないことを条件として、その用紙の写しに訂正又は追加をしたものを(a)に規定する差替え用紙とすることができる。補正により一の用紙の全体が削除されることとなる場合には、当該補正は、書簡によつて通知し、また、その書簡において当該補正の理由を説明することが望ましい。 (c) 請求の範囲を補正する場合には、46.5の規定を準用する。この(c)の規定によつて準用する46.5の規定に基づき提出された一式の請求の範囲は、最初に提出し、又は先に第十九条若しくは第三十四条の規定に基づいて補正したすべての請求の範囲と差し替える。
この条文が問われた枝 14問
誤り。違うのは「電話又は面談により、出願人と非公式の連絡をすることができない」の部分である。国際予備審査機関は、電話、書面又は面談により、随時、出願人と非公式の連絡をすることができる(規則66.6)。
PCT規則66.6は、国際予備審査機関は、電話、書面又は面談により、随時、出願人と非公式の連絡をすることができると定め、出願人が請求する場合に二回以上の面談を認めるかどうかや、出願人からの書面による非公式の連絡に回答するかどうかは機関の裁量で決めるとする。34条(2)(a)が出願人に国際予備審査機関と口頭及び書面で連絡する権利を認めているのを受けて、書面による見解と答弁という正式なやりとりの外でも、電話や面談で争点を詰められるようにしたものである。国際予備審査報告は優先日から28月などの期限内に作成しなければならず(規則69.2)、限られた期間で有意義な報告にするには非公式の連絡が役に立つ。裁量に委ねられているのは二回目以降の面談を認めるかや書面の非公式連絡に答えるかであって、電話や面談による連絡そのものは明文で認められている。できないとする枝は規則66.6の文言と逆である。

国際予備審査機関は、電話、書面又は面談により、随時、出願人と非公式の連絡をすることができる。国際予備審査機関は、その裁量により、出願人が請求する場合に二回以上の面談を認めるかどうか又は出願人からの書面による非公式の連絡に対して回答するかどうかを決定する。
正しい。規則66.1の3が、国際予備審査機関は、調査が何ら有益な目的に資さないと考えるものでない限り、国際調査報告の作成の日の後に発行され又は調査のために利用可能となった規則64の文献を発見するためのトップアップ調査を行うと定めている。
規則66.1の3は、国際予備審査機関は、調査が何ら有益な目的に資さないと考えるものでない限り、国際調査報告を作成した日の後に発行された又は当該国際予備審査機関が調査のために利用可能となった規則64に規定する文献を発見するための調査(トップアップ調査)を行うと定める。国際予備審査の先行技術は基準日前に公衆が利用可能となったものすべてであるが(規則64.1)、基準日前に出願されて国際調査報告の作成後に公表された文献は国際調査の時点では見つけようがなく、基準日と同じ日又はその後に公表された出願・特許も報告で注意を喚起する対象である(規則64.3)から、国際予備審査の段階でもう一度調べて見解と報告の質を保つ仕組みである。34条(3)(4)や規則66.1(e)の事由があるときは、トップアップ調査は国際予備審査の対象となる部分のみについて行う。枝は条文のとおりであり正しい。

国際予備審査機関は、調査が何ら有益な目的に資さないと考えるものでない限り、国際調査報告を作成した日の後に発行された又は当該国際予備審査機関が調査のために利用可能となつた第六十四規則に規定する文献を発見するための調査(以下、「トップアップ調査」という。)を行う。
誤り。違うのは「国際予備審査機関の書面による見解とみなされる場合はない」の部分である。規則66.1の2(a)は、国際調査機関が規則43の2.1に基づき作成した書面による見解は、規則66.2(a)の適用上、国際予備審査機関の書面による見解とみなすと定める。
規則66.1の2(a)は、(b)に従うことを条件として、規則43の2.1に基づき国際調査機関が作成した書面による見解は、規則66.2(a)の適用上、国際予備審査機関の書面による見解とみなされると定める。国際調査機関は国際調査報告と同時に新規性・進歩性・産業上の利用可能性についての書面による見解を作成しており、国際予備審査機関が同じ判断を一から書き直すのは重複であるから、その見解を国際予備審査の最初の見解として扱い、出願人は答弁や補正から手続を始められるという仕組みである。例外として、国際予備審査機関は特定の国際調査機関の見解について(a)を適用しない旨を国際事務局に通告でき(同(b))、その場合でも当該見解は規則66.2(a)の手続において考慮される(同(d))。みなされる場合があるのが原則であり、ないとする枝は誤りである。

(b)の規定に従うことを条件として、43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解は、66.2(a)の規定の適用上、国際予備審査機関の書面による見解とみなされる。
正しい。規則66.3(a)は、補正をすることにより若しくは抗弁を提出することにより又はその双方を行うことにより規則66.2(c)の求めに対して答弁できると定め、(b)は答弁を国際予備審査機関に直接に提出すると定めている。
34条(2)(c)は、出願人は、国際予備審査機関が発明が基準に適合する等の全ての条件が満たされていると認める場合を除き、少なくとも一回は書面による見解を示されると定め、(d)は出願人がこれに答弁できると定める。規則66.2(c)は、書面による見解の通知において答弁書及び適当な場合には補正書を提出することを出願人に求めるとし、規則66.3(a)は、出願人は、補正をすることにより若しくは、国際予備審査機関の見解に同意しない場合には、抗弁を提出することにより又はその双方を行うことにより、この求めに対して答弁をすることができると定め、(b)はその答弁を国際予備審査機関に直接に提出するとする。見解に従って請求の範囲を直すか、見解に反論するか、その両方かを出願人が選べるようにし、国際予備審査は国際事務局を介さず機関と出願人の間で直接やり取りする仕組みであるから、提出先も機関としたものである。枝は規則66.3(a)と(b)のとおりである。

(a) 出願人は、補正をすることにより若しくは、国際予備審査機関の見解に同意しない場合には、抗弁を提出することにより又はその双方を行うことにより、66.2(c)に規定する国際予備審査機関の求めに対して答弁をすることができる。(b) (a)の答弁は、国際予備審査機関に直接に提出する。
- 見解の回数:少なくとも1回である(34条(2)(c))。発明が基準に適合し、欠陥も意見も無い場合は示されない
- 答弁の手段:補正書、抗弁、又はその双方である。国際予備審査機関に直接提出する(規則66.3)
- 答弁の期間:通常は通知の日の後2月、いかなる場合にも1月未満ではない(規則66.2(d))
- 補正の限界:出願時における国際出願の開示の範囲を超えてはならない(34条(2)(b))
誤り。違うのは「答弁書を提出することを出願人に求めることはない」の部分である。規則66.2(c)は、書面による見解の通知においては答弁書及び、適当な場合には補正書を提出することを出願人に求めると定める。
34条(2)(c)は、出願人は所定の条件がすべて満たされている場合を除き少なくとも1回国際予備審査機関から書面による見解を示されると定め、同(d)は出願人がこれに答弁できると定める。規則66.2(a)は、機関が書面で通知する場合として、34条(4)の事由があると認めた場合、請求の範囲について報告が否定的となると認めた場合、国際出願の形式又は内容に条約又は規則に定める欠陥があると認めた場合などを列挙し、同(c)は、この通知においては、答弁書及び、適当な場合には、補正書を提出することを出願人に求めると定める。書面による見解は報告が否定的になる前に出願人へ反論の機会を与える手続であるから、常に求めるのは答弁書であり、補正書は欠陥を補正で直せる場合に加えて求めるにすぎない。枝はこの関係を逆にしており、答弁書を求めることはないとする点で規則66.2(c)とずれる。答弁の期間は通常通知の日の後2箇月で、1箇月未満にはできない(規則66.2(d))。

(a)の通知においては、答弁書及び、適当な場合には、補正書を提出することを出願人に求める。
- 回数:少なくとも1回である。発明が33条(1)の基準に適合し、条約と規則の要件を満たし、35条(2)末文の意見を付す意図もないときは示されない(34条(2)(c))
- 通知する場合:34条(4)の事由、否定的な報告の見込み、形式又は内容の欠陥、開示の範囲を超える補正、明瞭性・裏付けの意見、調査報告の無い請求の範囲などである(規則66.2(a))
- 求めるもの:答弁書と、適当な場合には補正書である(規則66.2(c))
- 答弁の期間:通常は通知の日の後2箇月で、1箇月未満にはできない(規則66.2(d))
- 答弁の手段:補正書、抗弁、又はその双方である(規則66.3)
誤り。違うのは「補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を考慮に入れなければならない」の部分である。規則66.4の2は、作成の開始後に受理等をした補正書等を考慮に入れることを必要としないと定める。
規則66.4の2は、国際予備審査機関は、書面による見解又は国際予備審査報告の作成を開始した後に補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を受理し、許可し、又は当該機関に対して通知された場合には、書面による見解又は国際予備審査報告のために当該補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を考慮に入れることを必要としないと定める。34条(2)(b)の補正は国際予備審査報告が作成されるまで回数の制限なくできるが、国際予備審査報告は優先日から28月等の期限までに作成しなければならず(規則69.2)、作成に取りかかった後に届いた補正等をその都度反映していては報告を期限内に仕上げられない。そこで作成の開始を区切りとして、以後に届いたものを考慮するかどうかを機関の判断に委ねている。考慮に入れることを必要としないのであって、考慮することが禁じられているわけでもない。枝は主体、時期、対象については規則の文言どおりであるが、義務としている点が規則と食い違う。

国際予備審査機関は、書面による見解又は国際予備審査報告の作成を開始した後に補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を受理し、許可し、又は当該機関に対して通知された場合には、書面による見解又は国際予備審査報告のために当該補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を考慮に入れることを必要としない。
| 19条補正 | 34条補正 | |
|---|---|---|
| 対象 | 請求の範囲のみ | 請求の範囲、明細書及び図面 |
| 回数 | 1回に限る | 制限はない |
| 提出先 | 直接国際事務局(規則46.2) | 国際予備審査機関 |
| 時期 | 国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方まで(規則46.1) | 国際予備審査報告が作成されるまで(34条(2)(b))。作成の開始後に受理したものは考慮に入れることを必要としない(規則66.4の2) |
| 開示の範囲 | 超えてはならない(19条(2)) | 超えてはならない(34条(2)(b)) |
正しい。規則66.4(b)は、国際予備審査機関は、出願人の請求により、出願人に対し補正書又は抗弁を提出する一又は二以上の追加の機会を与えることができると定める。
34条(2)(c)は、出願人は国際予備審査機関から少なくとも一回書面による見解を示されると定め、同(d)は出願人がその見解に対して答弁をすることができると定める。答弁は補正書、抗弁又はその双方により国際予備審査機関に直接する(規則66.3)。規則66.4(a)は、機関が希望するときは追加の書面による見解を示すことができるとし、同(b)は、機関は出願人の請求により、出願人に対し補正書又は抗弁を提出する一又は二以上の追加の機会を与えることができると定める。国際予備審査は出願人と機関が口頭及び書面で連絡しながら進める手続であり(34条(2)(a))、最初の答弁で見解の全てに応えきれないことがあるから、出願人の求めがあれば機関の裁量で追加のやり取りを認めたものである。義務ではなく「できる」であり、報告の作成期限(規則69.2)の中で機関が判断する。枝は規則66.4(b)のとおりである。

(a)国際予備審査機関は、希望するときは、追加の書面による見解を示すことができるものとし、66.2及び66.3の規定は、この場合についても適用する。(b)国際予備審査機関は、出願人の請求により、出願人に対し、補正書又は抗弁を提出する一又は二以上の追加の機会を与えることができる。
- 見解の回数:少なくとも1回である(34条(2)(c))。すべて肯定的で意見も付さない場合は示されない
- 答弁の手段:補正書、抗弁、又はその双方である。国際予備審査機関に直接提出する(規則66.3)
- 答弁の期間:通常は通知の日の後2月、最短1月である。満了前の請求で延長でき、回数の制限はない(規則66.2(d)(e))
- 追加の機会:機関は追加の見解を示すことができ、出願人の請求で補正書又は抗弁の一又は二以上の追加の機会を与えることができる(規則66.4)
正しい。規則66.1(b)は、出願人が国際予備審査の請求書の提出の時又は国際予備審査報告が作成されるまでの間、34条の規定に基づく補正書を提出することができると定める。
34条(2)(b)は、出願人が国際予備審査報告が作成される前に、所定の方法で及び所定の期間内に請求の範囲、明細書及び図面について補正をする権利を有すると定め、この補正は出願時における国際出願の開示の範囲を超えてはならないとする。規則66.1(a)は国際予備審査を出願時における国際出願に基づき行うことを原則としつつ、同条(b)で、出願人は国際予備審査の請求書の提出の時又は規則66.4の2に従うことを条件として国際予備審査報告が作成されるまでの間、34条の規定に基づく補正書を提出することができると定める。国際予備審査は書面による見解と答弁を繰り返して特許性の見解を固める手続であるから、請求書と同時に出す補正に限らず、報告の作成までは補正の機会を開いておく必要があるのである。ただし規則66.4の2により、報告の作成を開始した後に受理した補正書は考慮に入れることを必要としない。枝は規則66.1(b)の内容をそのまま述べている。

出願人は、国際予備審査の請求書の提出の時又は66.4の2の規定に従うことを条件として国際予備審査報告が作成されるまでの間、第三十四条の規定に基づく補正書を提出することができる。
- 19条補正:請求の範囲だけ、1回、国際事務局に直接提出する。時期は国際調査報告の送付の日から2月又は優先日から16月の遅い方までである
- 34条補正:請求の範囲、明細書及び図面、回数の制限なし、国際予備審査機関に提出する。時期は請求書の提出の時から国際予備審査報告が作成されるまでである
- 作成開始後:報告の作成を開始した後に受理した補正書は考慮に入れることを必要としない(規則66.4の2)
- 開示の範囲:どちらも出願時における国際出願の開示の範囲を超えられない(19条(2)、34条(2)(b))
誤り。違うのは「1回に限り延長することができる」の部分である。規則66.2(e)は、出願人が期間の満了前に延長する旨を請求した場合には延長することができると定めるだけで、回数を1回に限っていない。
規則66.2(a)は、国際予備審査機関が報告が否定的になると認めた場合などに出願人にその旨を書面で通知すると定め、同条(c)で答弁書と適当な場合には補正書の提出を求め、同条(d)で答弁のための期間として事情に応じて相当の期間を指定し、通常は通知の日の後2箇月、いかなる場合にも1箇月未満であってはならないとする。そして同条(e)は、答弁をするための期間は出願人が期間の満了前に延長する旨を請求した場合には延長することができると定める。期間の満了前の請求という条件は置かれているが、延長の回数を限る文言は無い。国際予備審査報告は規則69.2の期間内に作成しなければならないので、延長を認めるかどうかは機関がその期限との関係で判断すれば足り、回数で縛る必要がないのである。規則66.4(b)が出願人の請求により補正書又は抗弁を提出する一又は二以上の追加の機会を与えることができるとしているのも同じ考え方であり、枝は規則に無い1回という制限を付け加えている。

(a)の通知に答弁をするための期間は、出願人が期間の満了前に延長する旨を請求した場合には、延長することができる。
- 見解の回数:少なくとも1回である(34条(2)(c))。すべて肯定的で意見も付さない場合は示されない
- 答弁の手段:補正書、抗弁、又はその双方である。国際予備審査機関に直接提出する(規則66.3)
- 答弁の期間:通常は通知の日の後2月、最短1月である。満了前の請求で延長でき、回数の制限はない(規則66.2(d)(e))
- 追加の機会:機関は追加の見解を示すことができ、出願人の請求で補正書又は抗弁の一又は二以上の追加の機会を与えることができる(規則66.4)
誤り。違うのは「いかなるときも、補正のため、先に提出した用紙と異なる国際出願のすべての用紙について差替え用紙を提出しなければならない」の部分である。規則66.8(a)の差替え用紙の提出は同条(b)が適用される場合を除いており、一の用紙の全体が削除される補正は書簡で通知すれば足りる。
規則66.8(a)は、(b)の規定が適用される場合を除くほか、出願人は明細書又は図面を補正する場合には補正のため先に提出した用紙と異なる国際出願のすべての用紙について差替え用紙を提出しなければならないとし、差替え用紙には相違について注意を喚起し補正の根拠を表示した書簡を添付すると定める。同条(b)は、補正が一部の箇所の削除又は軽微な訂正若しくは追加である場合には、用紙の明瞭さ及び直接複製に悪影響を及ぼさないことを条件に、その用紙の写しに訂正又は追加をしたものを差替え用紙とすることができるとし、補正により一の用紙の全体が削除されることとなる場合には当該補正は書簡によって通知すると定める。差替え用紙を求めるのは、国際予備審査報告の附属書類として選択官庁へ送られる補正後の書類をそのまま複製できる状態に保つためであり、用紙が丸ごと無くなる補正では差し替えるべき用紙が存在しないので書簡で足りる。枝は(a)の原則だけを取り出して、いかなるときもと書いている点がずれている。

(b)の規定が適用される場合を除くほか、出願人は、明細書又は図面を補正する場合には、補正のため、先に提出した用紙と異なる国際出願のすべての用紙について差替え用紙を提出しなければならない。差替え用紙には、差し替えられる用紙と差替え用紙との相違について注意を喚起する書簡を添付する。当該書簡においては、出願時における国際出願中の補正の根拠を表示するものとし、また、補正の理由を説明することが望ましい。
誤り。違うのは「国際予備審査機関は、出願人と面談しなければならない」の部分である。規則66.6により、出願人が請求する場合に二回以上の面談を認めるかどうかは国際予備審査機関がその裁量により決定する。
34条(2)(a)は、出願人は国際予備審査機関と口頭及び書面で連絡する権利を有すると定める。その具体的な扱いを定める規則66.6は、国際予備審査機関は電話、書面又は面談により随時出願人と非公式の連絡をすることができるとした上で、国際予備審査機関はその裁量により、出願人が請求する場合に二回以上の面談を認めるかどうか又は出願人からの書面による非公式の連絡に対して回答するかどうかを決定すると定める。出願人に保障されているのは書面による見解に対して補正書又は抗弁で答弁する機会(34条(2)(d)・規則66.3)であり、面談はそれを補う非公式の連絡にとどまるから、繰り返しの面談まで機関に義務づけると報告の期限(規則69.2)の中で審査が回らなくなる。枝は所定の期間内の請求であれば二回以上の面談に応じなければならないとしており、裁量とする規則66.6と食い違う。前半の口頭及び書面で連絡する権利の部分は34条(2)(a)のとおりである。

国際予備審査機関は、電話、書面又は面談により、随時、出願人と非公式の連絡をすることができる。国際予備審査機関は、その裁量により、出願人が請求する場合に二回以上の面談を認めるかどうか又は出願人からの書面による非公式の連絡に対して回答するかどうかを決定する。
誤り。違うのは「補正を伴わない抗弁の提出のみによる答弁はすることができない」の部分である。34条(2)(d)・規則66.3(a)により、出願人は補正をすることにより、抗弁を提出することにより、又はその双方を行うことにより書面による見解に答弁でき、抗弁のみの答弁も認められる。
34条(2)(c)は、出願人が、発明が33条(1)の基準に適合しているなど所定の条件が全て満たされていると国際予備審査機関が認める場合を除き、少なくとも1回は書面による見解を示されると定め、同(d)は、出願人は書面による見解に対して答弁をすることができると定める。その答弁の方法を規則66.3(a)が、出願人は、補正をすることにより若しくは、国際予備審査機関の見解に同意しない場合には、抗弁を提出することにより又はその双方を行うことにより、規則66.2(c)の求めに対して答弁をすることができる、と具体化している。国際予備審査は33条(1)の予備的かつ拘束力のない見解を示す手続であるから、新規性がないという機関の判断に出願人が同意しないときに、請求の範囲を直さずに反論だけで争う途を閉ざす理由はない。むしろ見解の誤りを正すための意見の交換が34条(2)(a)の口頭及び書面で連絡する権利の中心である。枝は抗弁のみによる答弁を認めない点で規則66.3(a)と食い違う。

出願人は、補正をすることにより若しくは、国際予備審査機関の見解に同意しない場合には、抗弁を提出することにより又はその双方を行うことにより、66.2(c)に規定する国際予備審査機関の求めに対して答弁をすることができる。
- 機関は、所定の条件が全て満たされていると認める場合を除き、少なくとも1回は書面による見解を示す(34条(2)(c))
- 出願人は見解に答弁できる(34条(2)(d))
- 答弁の方法:補正、抗弁の提出、又はその双方(規則66.3(a))
- 答弁は国際予備審査機関に直接提出する(規則66.3(b))
- 34条の補正は国際予備審査報告の作成前に請求の範囲・明細書・図面について行え、出願時の開示の範囲を超えてはならない(34条(2)(b))
正しい。規則66.1(b)は請求書の提出の時又は国際予備審査報告が作成されるまでの間に34条補正書を提出できると定め、規則66.4の2は報告の作成を開始した後に受理した補正書を考慮に入れることを必要としないとする。
34条(2)(b)は、出願人は国際予備審査報告が作成される前に、所定の方法で及び所定の期間内に請求の範囲、明細書及び図面について補正をする権利を有すると定め、規則66.1(b)はこれを受けて、出願人は国際予備審査の請求書の提出の時又は規則66.4の2に従うことを条件として国際予備審査報告が作成されるまでの間、34条の補正書を提出することができると定める。そして規則66.4の2は、国際予備審査機関が書面による見解又は国際予備審査報告の作成を開始した後に補正書、抗弁又は明白な誤記の訂正を受理した場合には、見解又は報告のためにそれらを考慮に入れることを必要としないと定める。作成に着手した後の補正まで取り込ませると報告の期限を守れなくなるため、機関の裁量に委ねたものである。枝は提出できる期間と考慮されない場合があることの両方を述べており、規則と一致する。

国際予備審査機関は、書面による見解又は国際予備審査報告の作成を開始した後に補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を受理し、許可し、又は当該機関に対して通知された場合には、書面による見解又は国際予備審査報告のために当該補正書、抗弁、又は明白な誤記の訂正を考慮に入れることを必要としない。
正しい。規則66.1の3は、国際予備審査機関が調査が何ら有益な目的に資さないと考えるものでない限り、国際調査報告の作成日の後に発行され又は利用可能となった第64規則の文献を発見するためのトップアップ調査を行うと定める。
規則66.1の3は、国際予備審査機関は調査が何ら有益な目的に資さないと考えるものでない限り、国際調査報告を作成した日の後に発行された又は当該国際予備審査機関が調査のために利用可能となった第64規則に規定する文献を発見するための調査であるトップアップ調査を行うと定める。国際調査報告が作成されるのは優先日から9月前後であるが、国際予備審査報告は優先日から28月までに作成されるので、その間に公開された先の出願や文献が先行技術として現れることがあり、国内段階で初めて引かれる文献を減らすために機関に追加の調査を義務づけたものである。同規則の後段は、34条(3)の単一性の欠如や34条(4)の審査を要しない対象、規則66.1(e)の国際調査報告が作成されていない請求の範囲がある場合には、トップアップ調査は国際予備審査の対象となる部分のみについて行うとする。枝は同規則の前段の文言どおりである。

国際予備審査機関は、調査が何ら有益な目的に資さないと考えるものでない限り、国際調査報告を作成した日の後に発行された又は当該国際予備審査機関が調査のために利用可能となつた第六十四規則に規定する文献を発見するための調査(以下、「トップアップ調査」という。)を行う。国際予備審査機関が第三十四条(3)若しくは(4)又は66.1(e)に規定するいずれかの事由があると認めた場合には、トップアップ調査は、国際出願のうち国際予備審査の対象となる部分のみについて行う。
67.1 定義 国際予備審査機関は、国際出願の対象の全部又は一部が次のいずれかである場合には、当該国際出願の全部又は一部について国際予備審査を行うことを要しない。 (i) 科学及び数学の理論 (ii) 植物及び動物の品種又は植物及び動物の生産の本質的に生物学的な方法。ただし、微生物学的方法及び微生物学的方法による生産物については、この限りでない。 (iii) 事業活動、純粋に精神的な行為の遂行又は遊戯に関する計画、法則又は方法 (iv) 手術又は治療による人体又は動物の体の処置方法及び人体又は動物の体の診断方法 (v) 情報の単なる提示 (vi) コンピューター・プログラムのうち国際予備審査機関が当該プログラムについて国際予備審査を行う態勢にある範囲外のもの
この条文が問われた枝 3問
誤り。違うのは「微生物学的方法及び微生物学的方法による生産物である場合には」の部分である。規則67.1(ii)が国際予備審査を要しないとするのは植物及び動物の品種又は植物及び動物の生産の本質的に生物学的な方法であり、微生物学的方法及びその生産物はただし書で除かれている。
34条(4)(a)(i)は、国際予備審査機関は国際出願の対象が規則により国際予備審査を要しないとされているものであると認め、かつ、国際予備審査を行わないことを決定した場合には、33条(1)の問題を検討することなく出願人にその旨の見解及び根拠を通知すると定め、規則67.1がその対象を列挙する。(ii)は植物及び動物の品種又は植物及び動物の生産の本質的に生物学的な方法を挙げたうえで、ただし、微生物学的方法及び微生物学的方法による生産物についてはこの限りでないと定める。植物や動物の品種は各国で特許の対象とするかどうかが分かれ、国際予備審査機関に一律の見解を求める意味が薄いが、微生物学的方法は技術的に新規性・進歩性を判断でき、各国でも特許の対象とされているので除外の理由がないという線引きである。国際調査の規則39.1(ii)も同じ書き方である。枝は除かれている微生物学的方法を要しない対象に入れているので誤りである。

植物及び動物の品種又は植物及び動物の生産の本質的に生物学的な方法。ただし、微生物学的方法及び微生物学的方法による生産物については、この限りでない。
- 科学及び数学の理論である
- 植物及び動物の品種又は植物及び動物の生産の本質的に生物学的な方法である。微生物学的方法及びその生産物は除かれる
- 事業活動、純粋に精神的な行為の遂行又は遊戯に関する計画、法則又は方法である
- 手術又は治療による人体又は動物の体の処置方法及び人体又は動物の体の診断方法である
- 情報の単なる提示である
- コンピューター・プログラムのうち国際予備審査機関が審査を行う態勢にある範囲外のものである
- 要しないのであって、行うこともできる。国際調査の規則39.1も同じ並びである
正しい。規則67.1(iv)は、国際出願の対象が人体又は動物の体の診断方法である場合には国際予備審査を行うことを要しないと定めるにとどまり、行うことを禁じていないから、国際予備審査機関は国際予備審査を行うことができる。
34条(4)(a)(i)は、国際予備審査機関が、国際出願の対象が規則により国際予備審査を要しないとされているものであると認め、かつ、その国際出願について国際予備審査を行わないことを決定した場合には、33条(1)の問題を検討することなく出願人にその旨の見解と根拠を通知すると定める。規則67.1は、国際出願の対象の全部又は一部が科学及び数学の理論、植物及び動物の品種、事業活動の方法、手術又は治療による人体又は動物の体の処置方法及び人体又は動物の体の診断方法、情報の単なる提示などである場合には、機関はその全部又は一部について国際予備審査を行うことを要しないと定める。要しないという書き方は機関の義務を外すだけで、審査する権限を奪うものではない。各国で特許の対象になるかどうかは国内法令によって異なるから、機関の態勢に応じて見解を示す余地を残している。したがって、動物の体の診断方法でも国際予備審査を行うことができるとする枝は正しい。

国際予備審査機関は、国際出願の対象の全部又は一部が次のいずれかである場合には、当該国際出願の全部又は一部について国際予備審査を行うことを要しない。(ⅰ)科学及び数学の理論 (ⅱ)植物及び動物の品種又は植物及び動物の生産の本質的に生物学的な方法。ただし、微生物学的方法及び微生物学的方法による生産物については、この限りでない。(ⅲ)事業活動、純粋に精神的な行為の遂行又は遊戯に関する計画、法則又は方法 (ⅳ)手術又は治療による人体又は動物の体の処置方法及び人体又は動物の体の診断方法 (ⅴ)情報の単なる提示 (ⅵ)コンピューター・プログラムのうち国際予備審査機関が当該プログラムについて国際予備審査を行う態勢にある範囲外のもの
- 科学及び数学の理論((i))
- 植物及び動物の品種、植物及び動物の生産の本質的に生物学的な方法。微生物学的方法とその生産物は除く((ii))
- 事業活動、純粋に精神的な行為の遂行又は遊戯に関する計画、法則又は方法((iii))
- 手術又は治療による人体又は動物の体の処置方法、人体又は動物の体の診断方法((iv))
- 情報の単なる提示((v))、機関が審査を行う態勢にある範囲外のコンピューター・プログラム((vi))
- 効果:要しないのであって、行うこともできる。行わないと決定したときは33条(1)の問題を検討せずに見解と根拠を通知する(34条(4)(a)(i))
正しい。規則67.1(vi)は、国際出願の対象の全部又は一部が、コンピューター・プログラムのうち国際予備審査機関がそのプログラムについて国際予備審査を行う態勢にある範囲外のものである場合には、その全部又は一部について国際予備審査を行うことを要しないと定める。
34条(4)(a)(i)は、国際出願の対象が規則により国際予備審査を要しないとされているものである場合を定め、これを受けた規則67.1が要しない対象を列挙している。科学及び数学の理論、植物及び動物の品種又はその生産の本質的に生物学的な方法(微生物学的方法とその生産物を除く)、事業活動・純粋に精神的な行為の遂行・遊戯に関する計画や方法、手術又は治療による処置方法と診断方法、情報の単なる提示に続き、(vi)としてコンピューター・プログラムのうち国際予備審査機関がそのプログラムについて国際予備審査を行う態勢にある範囲外のものを挙げる。各国でコンピューター・プログラムの保護の扱いが分かれ、機関によって審査の体制も違うため、態勢の範囲外であれば審査を義務付けないという定めである。要しないのであって禁じられてはいないから、態勢があれば行ってよい。枝は規則67.1(vi)の対象と効果をそのまま述べている。

国際予備審査機関は、国際出願の対象の全部又は一部が次のいずれかである場合には、当該国際出願の全部又は一部について国際予備審査を行うことを要しない。(ⅵ)コンピューター・プログラムのうち国際予備審査機関が当該プログラムについて国際予備審査を行う態勢にある範囲外のもの
- 科学及び数学の理論((i))
- 植物及び動物の品種、植物及び動物の生産の本質的に生物学的な方法。微生物学的方法とその生産物は除く((ii))
- 事業活動、純粋に精神的な行為の遂行又は遊戯に関する計画、法則又は方法((iii))
- 手術又は治療による人体又は動物の体の処置方法、人体又は動物の体の診断方法((iv))
- 情報の単なる提示((v))、機関が審査を行う態勢にある範囲外のコンピューター・プログラム((vi))
- 効果:要しないのであって、行うこともできる。行わないと決定したときは33条(1)の問題を検討せずに見解と根拠を通知する(34条(4)(a)(i))
168.1 減縮又は支払を求めない場合 国際予備審査機関は、発明の単一性の要件が満たされていないと認めた場合において、請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを出願人に求めないときは、第三十四条(4)(b)及び66.1(e)の規定に従うことを条件として、国際出願の全体について国際予備審査を進めるものとし、書面による見解及び国際予備審査報告において発明の単一性の要件を満たしていないと認めた旨を表示し及びその理由を明記する。
268.2 減縮又は支払を求める場合 国際予備審査機関は、発明の単一性の要件が満たされていないと認めた場合において、出願人の選択により請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを出願人に求めるときは、その求めは、次のとおりとする。 (i) 国際予備審査機関の見解によれば該当する要件が満たされることとなる減縮の少なくとも一の可能性を明示する。 (ii) 国際出願が発明の単一性の要件を満たしているとは認められない理由を明記する。 (iii) その求めの日から一箇月以内に応じるよう出願人に求める。 (iv) 出願人が選択する場合には、支払うべき必要な追加手数料の額を表示する。 (v) 該当する場合には、出願人に対し、68.3(e)に規定する異議申立手数料をその求めの日から一箇月以内に支払うよう出願人に求め、及び、支払うべき手数料の額を表示する。
368.3 追加手数料 (a) 第三十四条(3)(a)の規定に従つて国際予備審査のために支払うべき追加手数料の額は、管轄国際予備審査機関が定める。 (b) 第三十四条(3)(a)の規定に従つて国際予備審査のために支払うべき追加手数料は、国際予備審査機関に直接に支払う。 (c) 出願人は、異議を申し立てて、すなわち、国際出願が発明の単一性の要件を満たしている旨又は要求された追加手数料の額が過大である旨の理由を示した陳述書を添付して、追加手数料を支払うことができる。異議は、国際予備審査機関の枠組みにおいて設置される検査機関が審理するものとし、この機関は、異議を正当と認める限度において追加手数料の全部又は一部を出願人に払い戻すことを命ずる。異議及び当該異議についての決定の書面は、出願人の請求により、国際予備審査報告の附属書類として選択官庁に通知する。 (d) (c)に規定する検査機関の構成員には、異議の対象となつた決定をした者を含めることができるが、これに限定してはならない。 (e) 国際予備審査機関は、(c)に規定する異議の審理には、異議申立手数料の国際予備審査機関への支払を条件とすることができる。出願人が68.2(v)に規定する期間内に要求される異議申立手数料を支払わなかつた場合には、その異議申立ては、行われなかつたものとみなし、国際予備審査機関はその旨を宣言する。(c)に規定する検査機関がその異議を完全に正当と認めた場合には、異議申立手数料は、出願人に払い戻す。
468.4 請求の範囲の不十分な減縮の場合の手続 出願人が請求の範囲を減縮した場合において、発明の単一性の要件が満たされるに至らないときは、国際予備審査機関は、第三十四条(3)(c)の定めるところにより手続をとる。
568.5 主発明 第三十四条(3)(c)の規定の適用上、いずれの発明が主発明であるか疑わしい場合には、請求の範囲に最初に記載されている発明を主発明とみなす。
この条文が問われた枝 6問
正しい。34条(3)(a)が、単一性の要件を満たしていないと認める場合には出願人の選択により請求の範囲の減縮又は追加手数料の支払を求めることができると定め、規則68.3(c)が、出願人は理由を示した陳述書を添付して異議を申し立てて追加手数料を支払うことができると定めている。
34条(3)(a)は、国際予備審査機関は国際出願が規則に定める発明の単一性の要件を満たしていないと認める場合には、出願人に対し、その選択によりその要件を満たすように請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを求めることができると定める。規則68.3(c)は、出願人は異議を申し立てて、すなわち、国際出願が発明の単一性の要件を満たしている旨又は要求された追加手数料の額が過大である旨の理由を示した陳述書を添付して、追加手数料を支払うことができると定め、異議は国際予備審査機関の枠組みにおいて設置される検査機関が審理し、正当と認める限度で追加手数料を払い戻す。国際調査機関の17条(3)(a)が追加手数料の支払だけを求めるのに対し、国際予備審査では請求の範囲の減縮という道を加え、求めずに全体を審査して報告に理由を記載する道も残している(規則68.1)。枝は条文のとおりであり正しい。

国際予備審査機関は、国際出願が規則に定める発明の単一性の要件を満たしていないと認める場合には、出願人に対し、その選択によりその要件を満たすように請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを求めることができる。
| 国際調査機関(17条(3)・規則40) | 国際予備審査機関(34条(3)・規則68) | |
|---|---|---|
| 求めの内容 | 追加手数料の支払を求める | 請求の範囲の減縮か追加手数料の支払かを出願人の選択で求めることができる |
| 求めない選択 | ない | 求めずに全体を審査し、見解書と報告に理由を記載できる(規則68.1) |
| 期限 | 求めの日から1月である(規則40.1) | 求めの日から1月である(規則68.2) |
| 応じないとき | 主発明と支払われた発明について報告を作成する | 主発明と認められる発明について報告を作成する(規則68.5) |
| 異議 | 陳述を添えて異議を申し立てて支払える(規則40.2(c)) | 陳述書を添えて異議を申し立てて支払える(規則68.3(c)) |
正しい。規則68.2は、国際予備審査機関が単一性の欠如を理由に減縮又は追加手数料の支払を求めるときは、要件を満たすこととなる減縮の少なくとも一の可能性、単一性を満たさない理由、求めの日から1箇月の応答期限、追加手数料の額を明示すると定める。
34条(3)(a)は、国際予備審査機関は国際出願が発明の単一性の要件を満たしていないと認める場合には、出願人に対し、その選択により要件を満たすように請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを求めることができると定める。規則68.2はその求めの内容を定め、機関の見解によれば要件が満たされることとなる減縮の少なくとも一の可能性を明示し((i))、単一性の要件を満たしているとは認められない理由を明記し((ii))、求めの日から1箇月以内に応じるよう求め((iii))、出願人が支払を選択する場合に支払うべき追加手数料の額を表示する((iv))とする。出願人は減縮か支払かを選ぶのであるから、どう減縮すれば足りるのか、いくら払えばよいのか、いつまでに答えるのかが分からなければ選択できない。そのため、求めに判断の材料を全て書かせることにしたものである。枝は規則68.2の(i)から(iv)の内容を、応答期限の長さを除いてそのまま述べており、正しい。

国際予備審査機関は、発明の単一性の要件が満たされていないと認めた場合において、出願人の選択により請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを出願人に求めるときは、その求めは、次のとおりとする。(ⅰ)国際予備審査機関の見解によれば該当する要件が満たされることとなる減縮の少なくとも一の可能性を明示する。(ⅱ)国際出願が発明の単一性の要件を満たしているとは認められない理由を明記する。(ⅲ)その求めの日から一箇月以内に応じるよう出願人に求める。(ⅳ)出願人が選択する場合には、支払うべき必要な追加手数料の額を表示する。
| 国際調査機関(17条(3)・規則40) | 国際予備審査機関(34条(3)・規則68) | |
|---|---|---|
| 求めの内容 | 追加手数料の支払を求める | 出願人の選択により請求の範囲の減縮又は追加手数料の支払を求めることができる。求めないこともできる(規則68.1) |
| 応答期限 | 求めの日から1月(規則40.1(ii)) | 求めの日から1月(規則68.2(iii)) |
| 応じないとき | 主発明について国際調査報告を作成する | 主発明と認められる発明について国際予備審査報告を作成する(34条(3)(c)) |
| 異議 | 陳述書を付して異議を申し立てられる(規則40.2(c)) | 陳述書を付して異議を申し立てられる(規則68.3(c)) |
誤り。違うのは「出願人は、異議を申し立てることができない」の部分である。規則68.3(c)により、出願人は単一性を満たしている旨又は追加手数料の額が過大である旨の陳述書を添えて異議を申し立てて追加手数料を支払うことができる。
34条(3)(a)は、国際予備審査機関は国際出願が規則に定める発明の単一性の要件を満たしていないと認める場合には、出願人に対しその選択によりその要件を満たすように請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを求めることができると定める。規則68.3(c)は、出願人は異議を申し立てて、すなわち国際出願が発明の単一性の要件を満たしている旨又は要求された追加手数料の額が過大である旨の理由を示した陳述書を添付して、追加手数料を支払うことができるとし、異議は国際予備審査機関の枠組みにおいて設置される検査機関が審理して、正当と認める限度で追加手数料の全部又は一部の払戻しを命ずると定める。単一性の判断は機関の一応の見解にすぎず、出願人がこれを争う手段を持たなければ手数料の支払を強いられるだけになるから、支払の上で争う道を置いたものである。枝は異議を申し立てることができないとしており、規則68.3(c)と食い違う。

出願人は、異議を申し立てて、すなわち、国際出願が発明の単一性の要件を満たしている旨又は要求された追加手数料の額が過大である旨の理由を示した陳述書を添付して、追加手数料を支払うことができる。異議は、国際予備審査機関の枠組みにおいて設置される検査機関が審理するものとし、この機関は、異議を正当と認める限度において追加手数料の全部又は一部を出願人に払い戻すことを命ずる。異議及び当該異議についての決定の書面は、出願人の請求により、国際予備審査報告の附属書類として選択官庁に通知する。
| 国際調査機関(17条(3)・規則40) | 国際予備審査機関(34条(3)・規則68) | |
|---|---|---|
| 求めの内容 | 追加手数料の支払を求める | 請求の範囲の減縮か追加手数料の支払かを出願人の選択で求めることができる |
| 期限 | 求めの日から1月である(規則40.1) | 求めの日から1月である(規則68.2) |
| 応じないとき | 主発明と支払われた発明について報告を作成する | 主発明と認められる発明について報告を作成する(34条(3)(c)) |
| 異議 | 陳述を添えて異議を申し立てて支払える(規則40.2(c)) | 陳述書を添えて異議を申し立てて支払える(規則68.3(c)) |
誤り。違うのは「常に、請求の範囲に最初に記載されている発明について国際予備審査報告を作成する」の部分である。34条(3)(c)により報告は主発明と認められる発明について作成し、規則68.5により最初に記載された発明を主発明とみなすのはいずれが主発明か疑わしい場合に限られる。
34条(3)(a)は、国際予備審査機関は国際出願が発明の単一性の要件を満たしていないと認める場合には、出願人に対しその選択により請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを求めることができると定め、同(c)は、出願人が所定の期間内にその求めに応じない場合には、国際出願のうち主発明であると認められる発明に係る部分について国際予備審査報告を作成すると定める。規則68.5は、34条(3)(c)の適用上、いずれの発明が主発明であるか疑わしい場合には、請求の範囲に最初に記載されている発明を主発明とみなすとする。主発明は本来、出願の中心となる発明を機関が認定するものであり、最初の発明を主発明とするのは認定が付かないときの補助的な決め方にすぎない。枝は常に最初に記載されている発明について報告を作成するとしており、規則68.5の「疑わしい場合」の限定を落としている。国際調査機関の側では17条(3)(a)により、請求の範囲に最初に記載されている発明を主発明として国際調査報告を作成する点が異なる。

第三十四条(3)(c)の規定の適用上、いずれの発明が主発明であるか疑わしい場合には、請求の範囲に最初に記載されている発明を主発明とみなす。
| 国際調査機関(17条(3)) | 国際予備審査機関(34条(3)(c)・規則68.5) | |
|---|---|---|
| 報告の対象 | 請求の範囲に最初に記載されている発明(主発明)と追加手数料が支払われた発明である | 主発明であると認められる発明である |
| 最初の発明の扱い | 常に主発明として調査する | いずれが主発明か疑わしい場合に限り主発明とみなす |
正しい。34条(3)(a)は単一性を欠く場合に減縮又は追加手数料の支払を求めることができると定め、減縮しても単一性が満たされないときは規則68.4により34条(3)(c)の手続、すなわち主発明に係る部分のみの報告作成となる。
34条(3)(a)は、国際予備審査機関は、国際出願が規則に定める発明の単一性の要件を満たしていないと認める場合には、出願人に対し、その選択によりその要件を満たすように請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを求めることができると定める。出願人が減縮を選んでも、規則68.4は、減縮した結果なお発明の単一性の要件が満たされるに至らないときは、国際予備審査機関は34条(3)(c)の定めるところにより手続をとると定める。34条(3)(c)は、所定の期間内に求めに応じない場合に主発明であると認められる発明に係る部分について国際予備審査報告を作成するという規定であるから、不十分な減縮の場合も主発明以外の発明に係る部分については報告が作成されないことになる。単一性を回復できない減縮を求めに応じたものとして扱えば制度の意味がなくなるため、応じなかった場合と同じ扱いにしたものである。枝は34条(3)(a)と規則68.4の内容のとおりであり正しい。

出願人が請求の範囲を減縮した場合において、発明の単一性の要件が満たされるに至らないときは、国際予備審査機関は、第三十四条(3)(c)の定めるところにより手続をとる。
| 国際調査機関(17条(3)・規則40) | 国際予備審査機関(34条(3)・規則68) | |
|---|---|---|
| 求めの内容 | 追加手数料の支払を求める | 請求の範囲の減縮か追加手数料の支払かを出願人の選択で求めることができる |
| 求めない選択 | ない | 求めずに全体を審査し、見解書と報告に理由を記載できる(規則68.1) |
| 期限 | 求めの日から1月(規則40.1) | 求めの日から1月(規則68.2) |
| 応じないとき | 主発明と支払われた発明について報告を作成する | 主発明と認められる発明について報告を作成する。不十分な減縮も同じ(規則68.4) |
| 主発明の決め方 | 請求の範囲に最初に記載された発明 | 疑わしい場合だけ最初の発明を主発明とみなす(規則68.5) |
正しい。規則68.1は、国際予備審査機関が減縮も追加手数料の支払も求めないときは国際出願の全体について国際予備審査を進め、書面による見解と報告に単一性を欠く旨とその理由を記載すると定める。
34条(3)(a)は、国際出願が規則に定める発明の単一性の要件を満たしていないと国際予備審査機関が認める場合に、出願人の選択により請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを求めることができると定める。求めることが「できる」のであって義務ではないので、規則68.1は、求めない場合の扱いを定め、国際予備審査機関は34条(4)(b)及び規則66.1(e)に従うことを条件として国際出願の全体について国際予備審査を進めるものとし、書面による見解及び国際予備審査報告において発明の単一性の要件を満たしていないと認めた旨を表示し及びその理由を明記するとする。全体を審査する以上、出願人の負担は増えないが、単一性を欠くという判断は選択官庁の参考になるから報告に残させる。求める場合の手続は規則68.2以下が別に定める。枝は規則68.1の文言どおりである。

国際予備審査機関は、発明の単一性の要件が満たされていないと認めた場合において、請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを出願人に求めないときは、第三十四条(4)(b)及び66.1(e)の規定に従うことを条件として、国際出願の全体について国際予備審査を進めるものとし、書面による見解及び国際予備審査報告において発明の単一性の要件を満たしていないと認めた旨を表示し及びその理由を明記する。
| 国際調査機関(17条(3)・規則40) | 国際予備審査機関(34条(3)・規則68) | |
|---|---|---|
| 求めるもの | 追加手数料の支払である | 請求の範囲の減縮又は追加手数料の支払である(出願人の選択) |
| 求めないこともできるか | 求めなければ主発明について調査報告を作成する | 求めずに全体を審査し、見解書と報告に単一性を欠く旨と理由を記載する(規則68.1) |
| 応じないとき | 主発明に係る部分について国際調査報告を作成する | 主発明に係る部分について国際予備審査報告を作成する(34条(3)(c)) |
169.1 国際予備審査の開始 (a) (b)から(e)までの規定に従うことを条件として、国際予備審査機関は、次の全てを受領した場合には、国際予備審査を開始する。ただし、出願人が54の2.1(a)に規定する期間の満了する時まで国際予備審査の開始を延期するよう明示的に請求したときは、この限りではない。 (i) 国際予備審査の請求書 (ii) 取扱手数料及び予備審査手数料の支払うべき額の全額(該当する場合には、58の2.2の規定に基づく後払手数料を含む。) (iii) 国際調査報告又は第十七条(2)(a)に基づき国際調査報告を作成しない旨の国際調査機関による宣言のいずれか及び43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解 (b) 国際調査機関として行動する国内官庁又は政府間機関が国際予備審査機関としても行動する場合には、国際予備審査は、その国内官庁又は政府間機関が希望するときは、(d)及び(e)の規定に従うことを条件として、国際調査と同時に開始することができる。 (bの2) 国際調査機関及び国際予備審査機関として行動する国内官庁又は政府間機関が、(b)の規定に従い国際調査と同時に国際予備審査を開始することを希望し、かつ、第三十四条(2)(c)(i)から(iii)の全ての条件が満たされていると認める場合には、その国内官庁又は政府間機関は、国際調査機関として、43の2.1の規定に基づく書面による見解を作成することを必要としない。 (c) 補正に関する記述が第十九条の規定に基づく補正を考慮することを希望する旨の表示(53.9(a)(i))を含む場合には、国際予備審査機関は、その補正書の写しを受領する前に国際予備審査を開始しない。 (d) 補正に関する記述が国際予備審査の開始を延期することを希望する旨の表示(53.9(b))を含む場合には、国際予備審査機関は、次のいずれかが最初に生じるまでは、国際予備審査を開始しない。 (i) 当該国際予備審査機関が、第十九条の規定に基づく補正書の写しを受領すること。 (ii) 当該国際予備審査機関が、第十九条の規定に基づく補正をすることを希望しない旨の通知を出願人から受領すること。 (iii) 46.1に規定する期間を経過すること。 (e) 補正に関する記述が第三十四条の規定に基づく補正書を国際予備審査の請求書とともに提出する旨の表示(53.9(c))を含んでいるがそのような補正書が実際には提出されていない場合には、国際予備審査機関は、補正書の受領又は60.1(g)に規定する求めに定めた期間の満了のいずれかが先に生じるまでは、国際予備審査を開始しない。
269.2 国際予備審査のための期間 国際予備審査報告を作成するための期間は、次の期間のうち最も遅く満了する期間とする。 (i) 優先日から二十八箇月 (ii) 69.1に規定する国際予備審査の開始の時から六箇月 (iii) 55.2の規定に従つて提出された翻訳文を国際予備審査機関が受理した日から六箇月
この条文が問われた枝 3問
正しい。規則91.1(b)(iii)により、34条の補正書における誤記は、国際予備審査の請求がされて取り下げられておらず規則69.1の開始日が過ぎている場合、国際予備審査機関の許可に従って訂正できる。
PCT規則91.1(a)は、国際出願又は出願人が提出した他の書類中の明白な誤記は、出願人が請求する場合に訂正することができると定め、同(b)は訂正を「権限のある機関」の許可に従わせたうえで、書類ごとに機関を振り分ける。願書部分の誤記は受理官庁、明細書・請求の範囲・図面の誤記は原則として国際調査機関であるが、同(b)(iii)は、明細書、請求の範囲、図面若しくはそれらの補充書又は19条若しくは34条の規定に基づく補正書における誤記の場合で、国際予備審査の請求が行われ、取り下げられておらず、かつ規則69.1に従って国際予備審査を開始する日が過ぎている場合には、国際予備審査機関を権限のある機関とする。予備審査の開始後に出願書類を実際に見ているのは国際予備審査機関であり、34条補正書も同機関に出すものだから、訂正の当否もその機関に判断させるのである。枝は(b)(iii)の要件をそのまま書いており正しい。

明細書、請求の範囲、図面若しくはそれらの補充書又は第十九条若しくは第三十四条の規定に基づく補正書における誤記の場合で、国際予備審査の請求が行われ、取り下げられておらず、かつ69.1に従つて国際予備審査を開始する日が過ぎている場合には、国際予備審査機関
誤り。違うのは「国際予備審査報告を作成するための期間は、優先日から30月」の部分である。規則69.2が定める期間は、優先日から28月、国際予備審査の開始の時から6月、翻訳文を受理した日から6月のうち最も遅く満了する期間である。
規則69.2は、国際予備審査報告を作成するための期間を、優先日から28箇月、規則69.1に規定する国際予備審査の開始の時から6箇月、規則55.2に従って提出された翻訳文を国際予備審査機関が受理した日から6箇月のうち最も遅く満了する期間とすると定める。選択官庁での国内段階に入る期限は39条(1)(a)により優先日から30箇月を経過する時までであり、出願人はその時までにどの選択国で手続を続けるかを決めるので、国際予備審査報告はその判断の材料として30箇月より前に手元に届いていなければ意味がない。28箇月を原則の期限とし、国際事務局から出願人へ送付する時間を見込んで2箇月の余裕を置いているのである。審査の開始や翻訳文の受理が遅れた場合に6箇月の作成期間を確保する二つの期間は、これより遅く満了するときに限って働く。枝は原則の期限を国内段階の期限と同じ30月に置き換えており、報告の作成期限が国内移行の期限より前に置かれている関係を崩している。

国際予備審査報告を作成するための期間は、次の期間のうち最も遅く満了する期間とする。(ⅰ) 優先日から二十八箇月(ⅱ) 69.1に規定する国際予備審査の開始の時から六箇月(ⅲ) 55.2の規定に従つて提出された翻訳文を国際予備審査機関が受理した日から六箇月
| 手続 | 期間 |
|---|---|
| 国際予備審査の請求 | 国際調査報告・見解書の送付から3月又は優先日から22月の遅い方まで(規則54の2.1) |
| 国際予備審査の開始 | 請求書・手数料・国際調査報告・見解書をすべて受領した時(規則69.1) |
| 国際予備審査報告の作成 | 優先日から28月、開始から6月、翻訳文の受理から6月の最も遅い方(規則69.2) |
| 選択官庁への国内移行 | 優先日から30月を経過する時まで(39条(1)(a)) |
誤り。違うのは「出願人が明示的に早期の開始を請求した場合を除き、規則に規定する期間の満了前までは、国際予備審査を開始してはならない」の部分である。規則69.1(a)は、請求書・手数料・国際調査報告・書面による見解の全てを受領した時に開始するのを原則とし、出願人が延期を明示的に請求した場合を例外とする。
規則69.1(a)は、国際予備審査機関は、国際予備審査の請求書、取扱手数料及び予備審査手数料の支払うべき額の全額、国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言及び規則43の2.1の書面による見解の全てを受領した場合には国際予備審査を開始すると定め、ただし書で、出願人が規則54の2.1(a)に規定する期間の満了する時まで開始を延期するよう明示的に請求したときはこの限りでないとする。請求の期間は規則54の2.1(a)により国際調査報告等の送付から3月又は優先日から22月の遅い方までである。審査に必要な書類と手数料が揃えば直ちに始めるのが原則であり、出願人が19条補正を済ませてから審査を受けたいなどの事情で待ってほしい場合にだけ、その明示の請求で請求期間の満了まで延期する仕組みである。枝は、期間の満了まで待つことを原則とし、早期の開始の請求を例外に置いており、原則と例外を逆にしている。なお出題当時は2019年7月1日に発効した改正後の規則であり、現行の規則も同じ内容である。

(b)から(e)までの規定に従うことを条件として、国際予備審査機関は、次の全てを受領した場合には、国際予備審査を開始する。ただし、出願人が54の2.1(a)に規定する期間の満了する時まで国際予備審査の開始を延期するよう明示的に請求したときは、この限りではない。(ⅰ) 国際予備審査の請求書(ⅱ) 取扱手数料及び予備審査手数料の支払うべき額の全額(該当する場合には、58の2.2の規定に基づく後払手数料を含む。)(ⅲ) 国際調査報告又は第十七条(2)(a)に基づき国際調査報告を作成しない旨の国際調査機関による宣言のいずれか及び43の2.1の規定に基づき作成された書面による見解
| 手続 | 期間 |
|---|---|
| 国際予備審査の請求 | 国際調査報告・見解書の送付から3月又は優先日から22月の遅い方まで(規則54の2.1) |
| 国際予備審査の開始 | 請求書・手数料・国際調査報告・見解書をすべて受領した時。出願人の明示の請求で請求期間の満了まで延期(規則69.1) |
| 国際予備審査報告の作成 | 優先日から28月、開始から6月、翻訳文の受理から6月の最も遅い方(規則69.2) |
| 選択官庁への国内移行 | 優先日から30月を経過する時まで(39条(1)(a)) |
170.1 定義 この第七十規則の規定の適用上、「報告」とは、国際予備審査報告をいう。
270.2 報告の基礎 (a) 請求の範囲について補正がされた場合には、報告は、補正後の請求の範囲に基づいて作成する。 (b) 66.7(a)又は(b)の規定に従い優先権の主張がされなかつたものとして報告を作成する場合には、報告には、その旨を表示する。 (c) 国際予備審査機関が、補正が出願時における国際出願の開示の範囲を超えてされたものと認める場合には、報告は、その補正がされなかつたものとして作成するものとし、報告には、その旨及びその開示の範囲を超えてされた補正と認める理由を表示する。 (cの2) 請求の範囲、明細書又は図面についての補正が行われた場合であつても、出願時における国際出願中の補正の根拠を表示する書簡であつて、46.5(b)(iii)の規定、66.8(c)の規定によつて準用する46.5(b)(iii)の規定又は66.8(a)の規定に基づき要求されるものが差替え用紙に添付されていないときは、報告は、その補正が行われなかつたものとして作成することができる。この場合において、報告には、その旨を表示する。 (d) 請求の範囲が国際調査報告の作成されていない発明に関する場合であつて、そのため国際予備審査の対象とならないときは、報告にその旨を表示する。 (e) 66.1の規定に基づき明白な誤記の訂正が考慮に入れられる場合には、国際予備審査報告にその旨を表示する。66.4の2の規定に従い明白な誤記の訂正を考慮に入れない場合には、可能なときは国際予備審査報告にその旨を表示し、表示がない場合には、国際予備審査機関は国際事務局にその旨を通知し、国際事務局は、実施細則に定めるところによつて処理する。 (f) 報告には、66.1の3の規定に基づくトップアップ調査が行われた日を記載し、又はトップアップ調査が行われなかつた旨を記述する。
370.3 表示 報告には、報告を作成した国際予備審査機関をその国際予備審査機関の名称を記載することにより、当該国際出願を国際出願番号、出願人の氏名又は名称及び国際出願日を記載することによつて特定する。
470.4 日付 報告には、次の日付を表示する。 (i) 国際予備審査の請求書が提出された日付 (ii) 報告の日付。この日付は、報告を完成した日付とする。
570.5 分類 (a) 報告には、43.3の規定に従つて付与された分類に国際予備審査機関が同意する場合には、その分類を表示する。 (b) その他の場合には、国際予備審査機関は、少なくとも国際特許分類に従つて、正しいと認める分類を報告に表示する。
670.6 第三十五条(2)の記述 (a) 第三十五条(2)の記述は、「是」若しくは「非」の語、報告の言語におけるこれらの同義語又は実施細則で定める適当な記号から成るものとし、その記述には、該当する場合には、列記、説明及び第三十五条(2)の末文の意見を付する。 (b) 第三十五条(2)に規定する三の基準(新規性、進歩性(自明のものではないこと)及び産業上の利用可能性)のいずれかに適合していない場合には、(a)の記述は、否定的なものとする。この場合において、いずれかの基準に適合しているときは、報告には、その適合している基準を明記する。
770.7 第三十五条(2)の列記 (a) 報告には、第三十五条(2)の規定に従つて行われる記述を裏付けるため関連のあると認められる文献を、当該文献が国際調査報告で引用されているか否かを問わず、列記する。国際調査報告で引用されている文献は、国際予備審査機関により関連があると認められた場合にのみ国際予備審査報告に列記する必要がある。 (b) 43.5(b)及び(e)の規定は、報告についても適用する。
870.8 第三十五条(2)の説明 実施細則には、第三十五条(2)の説明を付し又は付さない場合及びその説明の形式についての指針を含める。この指針は、次の原則に基づくものとする。 (i) いずれかの請求の範囲についての記述が否定的なものである場合には、説明を付する。 (ii) 記述が肯定的なものである場合には、列記された文献を調査することによりその文献を列記した理由を容易に推測することができる場合を除くほか、説明を付する。 (iii) 一般に、70.6(b)の末文の場合には、説明を付する。
970.9 書面による開示以外の開示 64.2の規定により報告において言及する書面による開示以外の開示については、その種類、当該書面による開示以外の開示に言及している書面による開示を公衆が利用することができるようになつた日付及び当該書面による開示以外の開示が公然行われた日付を表示する。
1070.10 ある種の公表された文書 報告において64.3の規定により言及する公表された出願又は特許については、そのような出願又は特許として明記するものとし、その公表の日、出願の日及び、該当する場合には、主張する優先日を表示する。当該文書に係る優先日に関しては、報告には、国際予備審査機関の見解によればその優先日の主張が有効にされていない旨を表示することができる。
1170.11 補正の表示 国際予備審査機関に対し補正書が提出された場合には、その事実は、報告に表示する。補正により一の用紙の全体が削除されることとなる場合には、その事実も報告に明記する。
1270.12 欠陥その他の事項の表示 国際予備審査機関は、報告を作成する際に、 (i) 国際出願に66.2(a)(iii)の欠陥が含まれていると認める場合には、報告にその旨の見解及びその根拠を記載する。 (ii) 国際出願が66.2(a)(v)の意見を要すると認める場合には、報告にその旨の見解を記載することができるものとし、この場合においては、報告にその見解の根拠をも記載する。 (iii) 第三十四条(4)に規定する事由があると認める場合には、報告にその旨の見解及びその理由を記載する。 (iv) 有意義な国際予備審査を行うことができる形式でヌクレオチド又はアミノ酸の配列リストを入手することができないと認める場合には、報告にその旨を記載する。
1370.13 発明の単一性に関する注釈 出願人が国際予備審査のための追加手数料を支払つた場合又は国際出願若しくは国際予備審査が第三十四条(3)の規定に従つて減縮された場合には、報告には、その旨を表示する。更に、国際予備審査が減縮された請求の範囲(同条(3)(a))につき又は主発明(同条(3)(c))のみについて行われた場合には、報告には、国際出願について国際予備審査の対象となつた部分及び対象とならなかつた部分を表示する。国際予備審査機関が請求の範囲を減縮し又は追加手数料を支払うことを出願人に求めない場合には、報告には、68.1に規定する表示を記載する。
1470.14 権限のある職員 報告には、その報告について責任を有する国際予備審査機関の職員の氏名を表示する。
1570.15 様式、表題 (a) 報告の様式上の要件は、実施細則で定める。 (b) 報告には「特許性に関する国際予備報告(特許協力条約第二章)」という表題及び国際予備審査機関が作成した国際予備審査報告である旨の表示を付す。
1670.16 報告の附属書類 (a) 次の差替え用紙及び書簡は、報告に附属書類として添付する。ただし、(i)から(iii)までに規定する差替え用紙については、後の差替え用紙又は66.8(b)の規定に基づき用紙の全体を削除することとなる補正によつて差し替えられたもの又は取り消されたとみなすものを除く。 (i) 第三十四条の規定に基づく補正を含む66.8に規定する差替え用紙並びに66.8(a)及び66.8(b)に規定する書簡並びに66.8(c)の規定によつて準用する46.5(b)に規定する書簡 (ii) 第十九条の規定に基づく補正を含む46.5に規定する差替え用紙及び46.5に規定する書簡 (iii) 91.2の規定によつて準用する26.4に規定する差替え用紙であつて91.1(b)(iii)に規定する国際予備審査機関によつて許可された明白な誤記の訂正を含むもの及び91.2の規定によつて準用する26.4に規定する書簡 (iv) 報告が70.2(e)に規定する表示を含む場合には、66.4の2の規定に従つて考慮しない明白な誤記の訂正に関する用紙及び書簡 (b) 次の場合には、(a)の規定にかかわらず、(a)に規定する差替え用紙であつて、差し替えられ、又は取り消されたもの及び(a)に規定する書簡であつて、当該差し替えられ、又は取り消された差替え用紙に関するものについても、報告に附属書類として添付する。この場合には、当該差し替えられ、又は取り消された差替え用紙には、実施細則が定める記入をする。 (i) 国際予備審査機関が、関連する差し替えようとし、又は取り消そうとする補正を出願時における国際出願の開示の範囲を超えてされるものと認め、かつ、報告が70.2(c)に規定する表示を含むものと認める場合 (ii) 出願時における国際出願中の補正の根拠を表示する書簡が、関連する差し替えようとし、又は取り消そうとする補正に添付されておらず、かつ、報告がその補正を行わなかつたものとして作成され、及び70.2(cの2)に規定する表示を含む場合
1770.17 報告及び附属書類の言語 報告及び附属書類は、当該国際出願の国際公開に用いられる言語又は国際予備審査が55.2の規定に基づき国際出願の翻訳文に基づいて行われる場合には当該翻訳文の言語で作成する。
この条文が問われた枝 5問
誤り。違うのは「意見が付されることはない」の部分である。35条(2)末文は記述に規則に定める他の意見を付するとし、規則70.12(ii)が明瞭性や裏付けについての見解を報告に記載できると定める。
PCT35条(2)は、国際予備審査報告には、請求の範囲が33条(1)から(4)までの新規性、進歩性(自明のものではないこと)及び産業上の利用可能性の基準に適合していると認められるかどうかを各請求の範囲について記述し、結論を裏付ける文献を列記し、さらにその記述には規則に定める他の意見を付すると定める。規則70.12(ii)は、国際出願が規則66.2(a)(v)の意見を要すると認める場合には報告にその旨の見解を記載することができるとし、66.2(a)(v)が挙げるのが、請求の範囲、明細書及び図面の明瞭性又は請求の範囲が明細書により十分な裏付けをされているかいないかの問題についての意見である。選択官庁には記載の明瞭さや裏付けの不足も有用な情報だからである。35条(2)前段が禁じるのは、国内法令により特許を受けることができるかどうかの陳述であって、明瞭性や裏付けの意見ではない。意見が付されることはないとする枝は、35条(2)末文と規則70.12を落としている。

国際出願が66.2(a)(ⅴ)の意見を要すると認める場合には、報告にその旨の見解を記載することができるものとし、この場合においては、報告にその見解の根拠をも記載する。
誤り。違うのは「当該補正後の請求の範囲に基づいて報告を作成する」の部分である。規則70.2(c)により、開示の範囲を超える補正と認めた場合には、その補正がされなかったものとして報告を作成する。
34条(2)(b)は、出願人は国際予備審査報告が作成される前に請求の範囲、明細書及び図面について補正をすることができるが、補正は出願時における国際出願の開示の範囲を超えてしてはならないと定める。規則70.2(a)は、請求の範囲について補正がされた場合には報告は補正後の請求の範囲に基づいて作成するとする一方、同(c)は、国際予備審査機関が補正が出願時における国際出願の開示の範囲を超えてされたものと認める場合には、報告はその補正がされなかったものとして作成するものとし、報告にはその旨及び開示の範囲を超えてされた補正と認める理由を表示すると定める。許されない補正を基礎に見解を示しても選択官庁にとって意味がなく、補正前の内容について見解を示した上で、補正を認めなかった理由を報告に残して出願人と選択官庁の判断に委ねる仕組みである。枝は理由を表示する点は規則どおりであるが、補正後の請求の範囲に基づいて報告を作成するとする点が規則70.2(c)と食い違う。

国際予備審査機関が、補正が出願時における国際出願の開示の範囲を超えてされたものと認める場合には、報告は、その補正がされなかつたものとして作成するものとし、報告には、その旨及びその開示の範囲を超えてされた補正と認める理由を表示する。
正しい。規則70.6(a)は、35条(2)の記述に説明を付すのは該当する場合に限るとし、規則70.8(ii)は、肯定的な記述で列記した文献からその理由を容易に推測できる場合には説明を付さないとする。
35条(2)は、国際予備審査報告には発明が新規性、進歩性及び産業上の利用可能性の基準に適合していると認められるかどうかを各請求の範囲について記述し、その結論を裏付けると認められる文献を列記するものとし、場合により必要な説明を付すると定める。規則70.6(a)は、この記述は「是」若しくは「非」の語、報告の言語におけるこれらの同義語又は実施細則で定める適当な記号から成るものとし、その記述には該当する場合には列記、説明及び35条(2)末文の意見を付すると定める。規則70.8は、記述が否定的なものである場合には説明を付す((i))が、記述が肯定的なものである場合には、列記された文献を調査することによりその文献を列記した理由を容易に推測できる場合を除くほか説明を付す((ii))とする。否定的な結論には出願人が答弁や国内段階で対応できるよう理由が要るのに対し、肯定的な結論で文献から理由が読み取れるときまで説明を強いる必要はないからである。枝のとおり、説明を付さない場合がある。

実施細則には、第三十五条(2)の説明を付し又は付さない場合及びその説明の形式についての指針を含める。この指針は、次の原則に基づくものとする。(ⅰ)いずれかの請求の範囲についての記述が否定的なものである場合には、説明を付する。(ⅱ)記述が肯定的なものである場合には、列記された文献を調査することによりその文献を列記した理由を容易に推測することができる場合を除くほか、説明を付する。(ⅲ)一般に、70.6(b)の末文の場合には、説明を付する。
- 記述の形:各請求の範囲について「是」「非」の語、その同義語又は実施細則の記号で記述する(規則70.6(a))
- 否定的な記述:三つの基準のいずれかに適合しない場合は否定的とし、適合している基準を明記する(規則70.6(b))
- 列記:記述を裏付ける関連文献を列記する。国際調査報告の引用文献は関連があると認めた場合にのみ列記する(規則70.7(a))
- 説明:否定的な記述には付す。肯定的な記述は、列記した文献から理由を容易に推測できる場合には付さない(規則70.8)
誤り。違うのは「国際調査報告で引用されている文献はすべて列挙される」の部分である。規則70.7(a)により、国際調査報告で引用されている文献は国際予備審査機関が関連があると認めた場合にのみ列記すれば足りる。
35条(2)は、国際予備審査報告には請求の範囲に記載されている発明が新規性、進歩性及び産業上の利用可能性の基準に適合していると認められるかどうかを各請求の範囲について記述し、その記述にはその結論を裏付けると認められる文献を列記すると定める。規則70.7(a)はこれを受けて、報告には35条(2)の記述を裏付けるため関連のあると認められる文献を、国際調査報告で引用されているか否かを問わず列記するとした上で、国際調査報告で引用されている文献は国際予備審査機関により関連があると認められた場合にのみ列記する必要があると定める。国際予備審査は国際調査の結果を出発点にしつつ、補正や答弁を経た請求の範囲について機関自身の見解を示す手続であるから、列記すべきは見解の結論を支える文献であって、調査報告の文献を機械的に写すものではない。枝は国際調査報告の引用文献がすべて列挙されるとしており、規則70.7(a)と食い違う。

報告には、第三十五条(2)の規定に従つて行われる記述を裏付けるため関連のあると認められる文献を、当該文献が国際調査報告で引用されているか否かを問わず、列記する。国際調査報告で引用されている文献は、国際予備審査機関により関連があると認められた場合にのみ国際予備審査報告に列記する必要がある。
誤り。違うのは「国際予備審査報告に表示されることはない」の部分である。規則70.9により、書面による開示以外の開示に報告で言及するときは、その開示が公然行われた日付を表示する。
規則64.2は、口頭による開示、使用、展示その他の書面による開示以外の手段によって公衆が利用することができるようにされたことが基準日前に生じていた場合において、その日付が基準日と同じ日又はその後に公衆が利用可能になった書面による開示に記載されているときは、国際予備審査報告において規則70.9に定める方法によって注意を喚起すると定める。そして規則70.9は、報告において言及する書面による開示以外の開示については、その種類、これに言及している書面による開示を公衆が利用することができるようになった日付、及び書面による開示以外の開示が公然行われた日付を表示すると定める。国際予備審査の先行技術は書面による開示に限られる(規則64.1(a))ため、口頭開示などは基準日前にあっても先行技術とはならないが、国内段階で各国がそれを先行技術とするかどうかを判断できるよう、報告で日付とともに注意を喚起する仕組みである。枝は日付が表示されることはないとしている点で規則と食い違う。

64.2の規定により報告において言及する書面による開示以外の開示については、その種類、当該書面による開示以外の開示に言及している書面による開示を公衆が利用することができるようになつた日付及び当該書面による開示以外の開示が公然行われた日付を表示する。
171.1 受取人 (a) 国際予備審査機関は、国際予備審査報告及び、該当する場合には、附属書類を国際事務局及び出願人に各一通同一の日に送付する。 (b) 国際予備審査機関は、実施細則に従つて、国際予備審査の一件書類中その他の書類の写しを国際事務局に送付する。
271.2 列記された文献の写し (a) 第三十六条(4)の請求は、当該国際予備審査報告に係る国際出願の国際出願日から七年の期間いつでも行うことができる。 (b) 国際予備審査機関は、(a)の請求を行つた当事者(出願人又は選択官庁)に対し、写しの作成及び郵便に係る費用を支払うことを要求することができる。写しの作成に係る費用は、当該国際予備審査機関と国際事務局との間に締結される第三十二条(2)に規定する取決めで定める。 (c) 削除 (d) 国際予備審査機関は、自己に対して責任を負う他の機関を通じて(a)及び(b)に定める任務を遂行することができる。
この条文が問われた枝 3問
正しい。36条(4)が準用する20条(3)により国際予備審査機関は出願人の請求に応じて文献の写しを送付し、規則71.2(a)によりその請求は国際出願日から7年の期間いつでも行うことができる。
20条(3)は、国際調査機関は指定官庁又は出願人の請求に応じ、規則の定めるところにより国際調査報告に列記された文献の写しを送付すると定め、36条(4)はこの規定を国際予備審査報告に列記された文献であって国際調査報告には列記されていないものの写しについて準用する。これを受けた規則71.2(a)は、36条(4)の請求は当該国際予備審査報告に係る国際出願の国際出願日から7年の期間いつでも行うことができると定め、同(b)は機関が請求を行った当事者(出願人又は選択官庁)に写しの作成及び郵便に係る費用の支払を要求することができるとする。国際調査報告の文献は既に調査の段階で入手できるので、国際予備審査の段階で新たに引かれた文献に限って同じ扱いを及ぼしたものであり、報告の内容を出願人と選択官庁が確かめられるようにするための規定である。枝は、送付の主体と対象の限定、請求の期間のいずれも条文と規則の文言どおりである。

第三十六条(4)の請求は、当該国際予備審査報告に係る国際出願の国際出願日から七年の期間いつでも行うことができる。
正しい。36条(4)は、国際調査報告に列記された文献の写しの送付を定める20条(3)を、国際予備審査報告に列記された文献で国際調査報告に列記されていないものの写しについて準用する。
20条(3)は、国際調査機関は指定官庁又は出願人の請求に応じ、規則の定めるところにより、当該指定官庁又は当該出願人に対し国際調査報告に列記された文献の写しを送付すると定める。36条(4)はこの規定を、国際予備審査報告に列記された文献であって国際調査報告には列記されていないものの写しについて準用するから、国際予備審査機関は選択官庁又は出願人の請求に応じて、そのような文献の写しを送付することになる。国際予備審査報告は規則70.7(a)により国際調査報告に無い文献も関連があれば列記するので、選択官庁や出願人が報告の結論を検討するにはその文献を手に入れる道が要り、国際調査報告の文献は国際調査機関が、国際予備審査報告で新たに列記された文献は国際予備審査機関が写しを提供する分担になっている。枝は36条(4)が準用する20条(3)を国際予備審査機関に読み替えたものであり、条約の定めどおりである。この請求は国際出願日から7年の期間いつでも行うことができる(規則71.2(a))。

第二十条(3)の規定は、国際予備審査報告に列記された文献であつて国際調査報告には列記されていないものの写しについて準用する。
正しい。規則71.1(a)は、国際予備審査機関が国際予備審査報告と附属書類を国際事務局及び出願人に各一通同一の日に送付すると定める。
36条(1)は、国際予備審査報告は所定の附属書類とともに出願人及び国際事務局に送付すると定め、規則71.1(a)はこれを受けて、国際予備審査機関は国際予備審査報告及び該当する場合には附属書類を国際事務局及び出願人に各一通同一の日に送付すると定める。報告は国際調査報告と同じく、作成した機関が出願人と国際事務局の双方に直接送り、国際事務局が36条(3)(a)により所定の翻訳文を付けて各選択官庁に送達する。出願人は報告を受け取ってから国内段階の方針を決め、国際事務局は翻訳と送達の準備に入るので、どちらかに先に届く扱いにする理由がなく、同一の日に送ることとされている。同(b)は、国際予備審査の一件書類中のその他の書類の写しも実施細則に従って国際事務局に送付するとする。枝は規則71.1(a)の文言どおりである。

国際予備審査機関は、国際予備審査報告及び、該当する場合には、附属書類を国際事務局及び出願人に各一通同一の日に送付する。
172.1 言語 (a) 選択国は、自国の国内官庁の公用語以外の言語で作成された国際予備審査報告を英語に翻訳することを要求することができる。 (b) (a)の要求は、国際事務局に通知するものとし、国際事務局は、その要求を速やかに公報に掲載する。
272.2 出願人のための翻訳文の写し 国際事務局は、72.1(a)の規定に基づく国際予備審査報告の翻訳文の写しを、関係選択官庁に当該翻訳文を送達すると同時に出願人に送付する。
272.2の2 43の2.1の規定に基づき作成された国際調査機関の書面による見解の翻訳 73.2(b)(ii)に規定する場合には、43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解は、関係選択官庁の要求により、国際事務局によつて又はその責任において英語に翻訳される。国際事務局は、翻訳の要求を受領した日から二箇月以内に、翻訳文の写しを関係選択官庁に送付すると同時に、その写しを出願人に送付する。
372.3 翻訳に関する意見 出願人は、国際予備審査報告の翻訳文又は規則43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解の翻訳文の正確性について書面による意見を作成することができるものとし、その書面による意見の写しを各関係選択官庁及び国際事務局に各一通送付する。
この条文が問われた枝 3問
誤り。違うのは「出願人の求めに応じて、出願人に送付する」の部分である。規則72.2により、国際事務局は翻訳文の写しを関係選択官庁に送達すると同時に出願人に送付するのであり、出願人の求めは要件ではない。
36条(2)(a)は国際予備審査報告及び附属書類を所定の言語に翻訳するとし、同条(b)は報告の翻訳文は国際事務局により又はその責任において作成すると定める。規則72.1(a)は、選択国が自国の国内官庁の公用語以外の言語で作成された国際予備審査報告を英語に翻訳することを要求することができるとし、規則72.2は、国際事務局はその翻訳文の写しを関係選択官庁に当該翻訳文を送達すると同時に出願人に送付すると定める。報告の翻訳文は選択官庁がそのまま審査の材料にするものであり、規則72.3で出願人が翻訳文の正確性について書面による意見を作成して各関係選択官庁及び国際事務局に送付できることになっているから、出願人には選択官庁と同じ時に同じ翻訳文を見せておく必要がある。求めがあってから送るのでは出願人が内容を知らないまま選択官庁の手続が進むので、求めを待たずに同時に送付する仕組みである。枝は送付の時期を同時でなく求めに応じてとし、出願人の求めを要件に加えている。

国際事務局は、72.1(a)の規定に基づく国際予備審査報告の翻訳文の写しを、関係選択官庁に当該翻訳文を送達すると同時に出願人に送付する。
誤り。違うのは「自国の公用語に翻訳することを出願人に要求することができる」の部分である。規則72.1(a)により選択国が要求できるのは英語への翻訳であり、36条(2)(b)により報告の翻訳文は国際事務局により又はその責任において作成される。
36条(2)(a)は国際予備審査報告及び附属書類を所定の言語に翻訳すると定め、同(b)は、国際予備審査報告の翻訳文は国際事務局により又はその責任において作成されるものとし、附属書類の翻訳文は出願人が作成すると定める。所定の言語について規則72.1(a)は、選択国は自国の国内官庁の公用語以外の言語で作成された国際予備審査報告を英語に翻訳することを要求することができると定め、その要求は国際事務局に通知して公報に掲載される(同(b))。報告は国際予備審査機関が作成する文書であって出願人の手を離れており、どの選択国からも読める共通語として英語への翻訳を国際事務局の責任で用意する仕組みである。出願人が自ら翻訳するのは補正書など出願人が作成した附属書類に限られ、その翻訳文を所定の期間内に選択官庁に送付する(36条(3)(b))。枝は翻訳する言語を自国の公用語とし、翻訳の主体を出願人としており、どちらも36条(2)(b)と規則72.1(a)に食い違う。

(a)国際予備審査報告及び附属書類は、所定の言語に翻訳する。(b)国際予備審査報告の翻訳文は、国際事務局により又はその責任において作成されるものとし、附属書類の翻訳文は、出願人が作成する。
| 国際予備審査報告 | 附属書類(補正書など) | |
|---|---|---|
| 翻訳する言語 | 選択国が要求できるのは英語である(規則72.1(a)) | 所定の翻訳文を選択官庁が要求する |
| 翻訳の主体 | 国際事務局により又はその責任において作成する(36条(2)(b)) | 出願人が作成する(36条(2)(b)) |
| 選択官庁への送付 | 国際事務局が翻訳文とともに送達する(36条(3)(a)) | 出願人が所定の期間内に選択官庁に送付する(36条(3)(b)) |
正しい。規則72.3は、出願人が国際予備審査報告の翻訳文の正確性について書面による意見を作成することができ、その写しを各関係選択官庁及び国際事務局に各一通送付すると定める。
36条(2)は国際予備審査報告と附属書類を所定の言語に翻訳することを定め、規則72.1により報告の翻訳文は国際事務局により又はその責任において作成される。報告の翻訳は出願人の手を離れて行われるため、誤訳があれば選択官庁での判断に影響しかねない。そこで規則72.3は、出願人は国際予備審査報告の翻訳文又は規則43の2.1により国際調査機関が作成した書面による見解の翻訳文の正確性について書面による意見を作成することができるものとし、その書面による意見の写しを各関係選択官庁及び国際事務局に各一通送付すると定める。意見の送付先が選択官庁と国際事務局の両方であるのは、翻訳文を実際に読んで審査に使うのが選択官庁であり、翻訳文の作成に責任を負うのが国際事務局だからである。枝は規則72.3のうち国際予備審査報告の翻訳文についての部分をそのまま述べており、規則と一致する。

出願人は、国際予備審査報告の翻訳文又は規則43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解の翻訳文の正確性について書面による意見を作成することができるものとし、その書面による意見の写しを各関係選択官庁及び国際事務局に各一通送付する。
173.1 写しの作成 国際事務局は、第三十六条(3)(a)の規定に従つて送達すべき文書の写しを作成する。
273.2 選択官庁への送達 (a) 国際事務局は、第三十六条(3)(a)に規定する送達を93の2.1の規定に従い各選択官庁に対し行う。ただし、優先日から三十箇月を経過する前であつてはならない。 (b) 出願人が、第四十条(2)の規定に基づき選択官庁に明示の請求を行つた場合には、国際事務局は、選択官庁又は出願人の請求によつて、 (i) 国際予備審査報告が、71.1の規定に基づき既に国際事務局に送付されている場合には、当該選択官庁に対し第三十六条(3)(a)に規定する送達を速やかに行う。 (ii) 国際予備審査報告が、71.1の規定に基づく国際事務局への送付がされていない場合には、当該選択官庁に対し43の2.1の規定に基づき国際調査機関が作成した書面による見解の写しの送達を速やかに行う。 (c) 出願人が国際予備審査の請求又は選択の一部又は全部を取り下げた場合にもかかわらず、国際事務局が国際予備審査報告を受領していた場合、(a)に規定する送達は選択官庁又は取下げの影響を受ける官庁に対して行われる。
74.1 翻訳文の内容及び翻訳文の送付のための期間 (a) 第三十九条(1)の規定に基づき選択官庁が国際出願の翻訳文の提出を要求する場合には、70.16の差替え用紙であつて国際予備審査報告に添付するものが要求される国際出願の翻訳文の言語でない限り、出願人は、第三十九条(1)に規定する期間内に当該差替え用紙の翻訳文を送付する。当該送付のための期間と同一の期間は、第六十四条(2)(a)(i)の規定に基づく宣言が行われたため、第二十二条に規定する期間内に選択官庁に対する国際出願の翻訳文の提出が行われなければならない場合にも適用する。 (b) 選択官庁が第三十九条(1)の規定に基づく国際出願の翻訳文の提出を要求しない場合には、当該選択官庁は、出願人に対し、第三十九条(1)に規定する期間内に70.16の差替え用紙であつて、国際予備審査報告に添付し、かつ、国際出願の国際公開に用いられる言語によらないものにつき、国際出願の国際公開に用いられる言語による翻訳文を提出するよう要求することができる。
176.1 削除 [削除]
276.2 削除 [削除]
376.3 削除 [削除]
476.4 優先権書類の翻訳文の提出 出願人は、優先権書類の翻訳文を第三十九条に規定する当該期間の満了前に選択官庁に提出することを要求されることはない。
576.5 選択官庁における手続への規則の準用 13の3.3、20.8(c)、22.1(g)、47.1、第四十九規則、第四十九規則の二、第四十九規則の三及び第五十一規則の二の規定を準用する。この場合において、次のように読み替えるものとする。 (i) 当該規則中「指定官庁」又は「指定国」とあるのは、それぞれ、「選択官庁」又は「選択国」とする。 (ii) 当該規則中「第二十二条」、「第二十三条(2)」又は「第二十四条(2)」とあるのは、それぞれ、「第三十九条(1)」、「第四十条(2)」又は「第三十九条(3)」とする。 (iii) 49.1(c)中「国際出願」とあるのは、「国際予備審査の請求」とする。 (iv) 第三十九条(1)の規定の適用上、第十九条の規定に基づく補正書の翻訳文は、国際予備審査報告が作成された場合には、その補正書が国際予備審査報告に附属書類として添付されているときに限り、要求される。 (v) 47.1(a)中「47.4」とあるのは、「61.2(d)」とする。
77.1 権能の行使 (a) 第三十九条(1)(a)に定める期間よりも遅い時に満了する期間を認める締約国は、その定めた期間を国際事務局に通知する。 (b) 国際事務局は、(a)の規定に従つて受領した通知を速やかに公報に掲載する。 (c) 先に定めた期間の短縮に関する通知は、国際事務局がその通知を公報に掲載した日から起算して三箇月を経過した後に行われる国際予備審査の請求について効力を有する。 (d) 先に定めた期間の延長に関する通知は、国際事務局がその通知を公報に掲載した時から、その掲載の際現に係属しており又はその掲載の日の後に行われる国際予備審査の請求について効力を有する。ただし、通知を行う締約国が一層遅い日を定める場合には、その日から効力を有する。
178.1 期間 (a) 出願人は、希望するときは、第三十九条(1)(a)の規定に基づく要件を満たした時から一箇月以内に、当該選択官庁に対して第四十一条の規定に基づき請求の範囲、明細書及び図面の補正をする権利を行使する。ただし、第三十六条(1)に規定する国際予備審査報告の送付が第三十九条に規定する期間の満了する時までにされない場合には、当該期間の末日の後四箇月以内に行使する。もつとも、いずれの場合においても、締約国の国内法令が認めるときは、その後に行使することができる。 (b) 国内法令が特別の請求によつてのみ審査が開始されることを定めている選択国においては、その国内法令は、出願人が第四十一条の規定に基づく権利を行使することができる期間又は時を特別の請求による国内出願の審査の場合における補正書の提出のための国内法令に定める期間又は時と同一とすることを定めることができる。ただし、その期間又は時が(a)に規定する当該期間の満了前に満了せず又は到来しないことを条件とする。
278.2 削除 [削除]
378.3 実用新案 6.5及び13.5の規定は、選択官庁について準用する。この場合において、選択が優先日から十九箇月を経過する前に行われた場合にあつては、第二十二条に規定する当該期間というときは、第三十九条に規定する当該期間をいうものとする。
この条文が問われた枝 1問
正しい。41条(1)が各選択官庁で所定の期間内に補正の機会を与えると定め、規則78.1(a)がその期間を39条(1)(a)の要件を満たした時から1箇月以内と定めている。
41条(1)は、出願人は、各選択官庁において所定の期間内に請求の範囲、明細書及び図面について補正をする機会を与えられ、選択官庁は出願人の明示の同意がない限りその期間の満了前に特許を与えてはならず又は特許を拒絶してはならないと定める。規則78.1(a)は、この所定の期間を、出願人が希望するときは39条(1)(a)の規定に基づく要件を満たした時から一箇月以内とし、国際予備審査報告の送付が39条の期間の満了までにされない場合には当該期間の末日の後四箇月以内とし、いずれの場合も国内法令が認めるときはその後に行使できるとする。国際予備審査の結果を踏まえて各選択国の国内段階に入る前に請求の範囲等を整える機会を保障する趣旨であり、起点を国内段階に入る39条(1)(a)の行為に置いたものである。枝は「原則として」1月以内としており、報告の送付が遅れた場合等の例外を含めて規則78.1(a)のとおりである。指定官庁での補正の機会は28条と規則52が同じ構造で定める。

出願人は、希望するときは、第三十九条(1)(a)の規定に基づく要件を満たした時から一箇月以内に、当該選択官庁に対して第四十一条の規定に基づき請求の範囲、明細書及び図面の補正をする権利を行使する。ただし、第三十六条(1)に規定する国際予備審査報告の送付が第三十九条に規定する期間の満了する時までにされない場合には、当該期間の末日の後四箇月以内に行使する。もつとも、いずれの場合においても、締約国の国内法令が認めるときは、その後に行使することができる。
79.1 日付の表示 出願人、国内官庁、受理官庁、国際調査機関、国際予備審査機関及び国際事務局は、条約及びこの規則の適用上、西暦紀元及びグレゴリー暦によつて日付を表示するものとし、他の紀元又は暦を用いる場合には、西暦紀元及びグレゴリー暦による日付を併記する。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則79.1は、出願人、国内官庁、受理官庁、国際調査機関、国際予備審査機関及び国際事務局は西暦紀元及びグレゴリー暦によって日付を表示し、他の紀元又は暦を用いる場合には西暦紀元及びグレゴリー暦による日付を併記すると定める。
規則79.1は、出願人、国内官庁、受理官庁、国際調査機関、国際予備審査機関及び国際事務局は、条約及び規則の適用上、西暦紀元及びグレゴリー暦によって日付を表示するものとし、他の紀元又は暦を用いる場合には、西暦紀元及びグレゴリー暦による日付を併記すると定める。国際出願は多数の国の官庁と機関の間を書類が行き交う手続であり、優先日・国際出願日・各期間の満了日が国ごとに違う暦で書かれていては、規則80の期間の計算が一つに定まらない。そこで日付の表示を一つの暦にそろえ、各国の暦を使うこと自体は妨げないが、必ず西暦とグレゴリー暦を併せて書かせるのである。日本の官庁が和暦を使うときも、西暦の日付を併記することになる。枝は規則79.1の主体の列挙と併記の定めをそのまま述べている。

出願人、国内官庁、受理官庁、国際調査機関、国際予備審査機関及び国際事務局は、条約及びこの規則の適用上、西暦紀元及びグレゴリー暦によつて日付を表示するものとし、他の紀元又は暦を用いる場合には、西暦紀元及びグレゴリー暦による日付を併記する。
180.1 年をもつて定めた期間 期間を定めるのに年をもつてしている場合には、期間は、当該事象が生じた日の翌日から起算し、該当するその後の年において当該事象が生じた月に応当する月の当該事象が生じた日に応当する日に満了する。ただし、応当する月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。
280.2 月をもつて定めた期間 期間を定めるのに月をもつてしている場合には、期間は、当該事象が生じた日の翌日から起算し、該当するその後の月において当該事象が生じた日に応当する日に満了する。ただし、その月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。
380.3 日をもつて定めた期間 期間を定めるのに日をもつてしている場合には、期間は、当該事象が生じた日の翌日から起算し、該当する日数の最終の日に当たる日に満了する。
480.4 現地の日付 (a) 期間の起算日の日付は、当該事象が生じた時の当該地における日付とする。 (b) 期間の末日の日付は、必要な文書が提出され又は必要な手数料が支払われるべき地における日付とする。
580.5 期間の末日が就業日でない日又は法定の休日に当たる場合 文書及び手数料が国内官庁又は政府間機関に到達すべき期間の末日が、 (i) 国内官庁若しくは政府間機関が公の事務の処理のために公衆に対して開庁していない日に当たる場合、 (ii) 国内官庁若しくは政府間機関の所在地において通常の郵便物が配達されない日に当たる場合、 (iii) 国内官庁若しくは政府間機関が二以上の地に所在する場合、国内官庁若しくは政府間機関の所在地のうち少なくとも一において法定の休日に当たり、かつ、その国内官庁若しくは政府間機関に適用される国内法令が、国内出願について、この場合にはその期間は後続の日に満了すると定めている場合、 (iv) 国内官庁が特許を付与する任務を有する締約国の政府の当局である場合、その締約国の一部において法定の休日にあたり、かつ、その国内官庁に適用される国内法令が、国内出願について、この場合にはその期間は後続の日に満了すると定めている場合、 には、その期間は、それらの日のいずれにも該当しない後続の最初の日に満了する。
680.6 文書の日付 国内官庁又は政府間機関の文書又は書簡の日付の日から期間が開始する場合には、関係者は、当該文書又は書簡がその日付の日よりも遅い日に郵便で発送されたことを証明することができる。この場合には、期間の計算上、実際に郵便で発送された日を期間の初日とする。当該文書又は書簡が郵便で発送された日にかかわらず、出願人が、国内官庁又は政府間機関に対し、当該文書又は書簡がその日付の日の後七日よりも遅い日に受領されたことを国内官庁又は政府間機関が認める証拠を提出する場合には、国内官庁又は政府間機関は、当該文書又は書簡の日付の日から開始する期間がその日付の日の後七日を超える日数と等しい日数を追加した日に満了するものとして取り扱う。
780.7 就業日の終了時 (a) 所定の日に満了する期間は、文書が提出され又は手数料が支払われるべき国内官庁又は政府間機関がその日の事務を終了する時に満了する。 (b) (a)の規定にかかわらず、国内官庁又は政府間機関は、該当する日の午後十二時まで期間を延長することができる。
この条文が問われた枝 3問
正しい。規則80.3は、期間を定めるのに日をもってしている場合には、期間は当該事象が生じた日の翌日から起算し、該当する日数の最終の日に当たる日に満了すると定める。
47条(1)は、条約に規定する期間の計算については規則に定めるとし、規則80がこれを受ける。規則80.3は、期間を定めるのに日をもってしている場合には、期間は、当該事象が生じた日の翌日から起算し、該当する日数の最終の日に当たる日に満了すると定める。年をもって定めた期間(規則80.1)も月をもって定めた期間(規則80.2)も同じく翌日から起算するので、事象が生じた当日は期間に算入しない。事象が生じた日は一日の途中であることが多く、その日を丸一日として数えると出願人の持ち時間が実際より短くなるから、翌日を初日とするのである。日をもって定めた期間は応当日の考え方を使えないので、該当する日数の最終の日が末日になる。枝は規則80.3の起算の部分をそのまま述べている。

期間を定めるのに日をもつてしている場合には、期間は、当該事象が生じた日の翌日から起算し、該当する日数の最終の日に当たる日に満了する。
- 起算:年・月・日のいずれで定めた期間も、事象が生じた日の翌日から起算する(規則80.1〜80.3)
- 年・月の期間の満了:その後の年・月の応当する日に満了し、応当する日がないときはその月の末日に満了する(規則80.1・80.2)
- 日の期間の満了:該当する日数の最終の日に当たる日に満了する(規則80.3)
- 起算日の日付は事象が生じた地の日付、末日の日付は文書の提出又は手数料の支払をすべき地の日付である(規則80.4)
- 末日が開庁していない日などに当たるときは、後続の最初の日に満了する(規則80.5)
誤り。違うのは「期間の末日の日付は、当該期間の起算日の根拠となった当該事象が生じた時の当該地における日付とする」の部分である。規則80.4(b)は、末日の日付を、必要な文書が提出され又は必要な手数料が支払われるべき地における日付とする。
規則80.4(a)は、期間の起算日の日付は当該事象が生じた時の当該地における日付とすると定め、同(b)は、期間の末日の日付は必要な文書が提出され又は必要な手数料が支払われるべき地における日付とすると定める。国際出願では、期間の起点となる事象が生じる地と、その期間内に文書を出し手数料を払う地が別の国にあることが普通で、両地には時差がある。起算日は事象が生じた地で確定させ、末日は出願人が実際に行為をする提出地の日付で見ることで、出願人はその官庁や機関の所在地の暦どおりに期限を守ればよいことになる。枝は、起算日について定めた(a)の内容を末日に当てはめており、末日は提出地の日付とする(b)の定めと食い違う。

(a) 期間の起算日の日付は、当該事象が生じた時の当該地における日付とする。(b) 期間の末日の日付は、必要な文書が提出され又は必要な手数料が支払われるべき地における日付とする。
| どの地の日付か | |
|---|---|
| 起算日 | 期間の起算の根拠となった事象が生じた時の当該地の日付である(規則80.4(a)) |
| 末日 | 必要な文書が提出され又は必要な手数料が支払われるべき地の日付である(規則80.4(b)) |
正しい。規則80.2により、月をもって定めた期間は、その後の月において事象が生じた日に応当する日に満了するので、平成28年2月29日から19月の期間は平成29年9月29日に満了する。
規則80.2は、期間を定めるのに月をもってしている場合には、期間は、当該事象が生じた日の翌日から起算し、該当するその後の月において当該事象が生じた日に応当する日に満了すると定め、ただし書で、その月に応当する日がないときはその月の末日に満了するとする。優先日が平成28年2月29日であれば、19月後は平成29年9月であり、9月には29日があるから、応当する日である9月29日に満了する。ただし書が働いて月の末日になるのは、応当する日がない月、たとえば2月29日から12月の期間が翌年の2月に当たり、その年に29日がない場合である。規則80.5は、末日が官庁の開庁していない日などに当たるときに後続の最初の日まで延ばすので、満了が早まることはなく、9月29日が「最も早い場合」の満了日になる。枝は規則80.2の本文のとおりである。

期間を定めるのに月をもつてしている場合には、期間は、当該事象が生じた日の翌日から起算し、該当するその後の月において当該事象が生じた日に応当する日に満了する。ただし、その月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。
181.1 提案 (a) 締約国又は事務局長は、第四十七条(2)の規定に基づく変更を提案することができる。 (b) 締約国が行う提案は、事務局長に提出する。
281.2 総会における決定 (a) 提案は、総会に対して行われる場合には、その提案が議事日程に掲げられる総会の会期の遅くとも二箇月前までに、事務局長がすべての締約国に送付する。 (b) 総会において提案が討議されている間は、その提案を修正し又はこれに付随する修正を提案することができる。 (c) 提案は、表決の時に出席しているいずれの締約国も反対票を投じなかつた場合には、採択されたものとする。
381.3 通信による投票 (a) 通信による投票が選択される場合には、提案は、事務局長が締約国に対し書面によつて通知するものとし、その通知は、締約国に対し賛否を書面によつて表明するよう要請する。 (b) (a)の要請には、書面によつて表明される賛否を含む回答が国際事務局に到達すべき期間を指定する。指定する期間は、要請の日から三箇月以上とする。 (c) 回答は、賛成又は反対のいずれかでなければならない。修正の提案又は単なる意見は、賛否の表明とはみなさない。 (d) 提案は、いずれの締約国も当該修正に反対しなかつた場合において、締約国の少なくとも二分の一が賛成、中立又は棄権を表明したときは、採択されたものとする。
82.1 郵便の遅延又は郵便物の亡失 (a) 関係者は、期間の末日の五日前までに文書又は書簡を郵便で発送したことの証拠を提出することができる。平面路による郵便物が差し出されてから通常二日以内に名あて地に到達する場合又は航空郵便業務を利用することができない場合を除くほか、その証拠は、文書又は書簡を航空郵便で発送した場合に限つて提出することができる。いかなる場合にも、その証拠は、文書又は書簡を郵政当局の書留扱いで発送した場合に限つて提出することができる。 (b) (a)の規定に基づく文書又は書簡の郵送の証拠が名あて人である国内官庁又は政府間機関にとつて満足するものである場合には、到達の遅延は、許される。また、文書又は書簡が郵送中に亡失した場合には、これに代えて新たな写しを提出することが許される。ただし、新たな写しが亡失した文書又は書簡と同一であることを関係者が当該国内官庁又は当該政府間機関に対し十分に立証することを条件とする。 (c) (b)の場合において、所定の期間内に郵便で発送したことの証拠並びに、文書又は書簡が亡失した場合にあつては、新たな写し及び当該新たな写しの亡失した文書又は書簡との同一性に関する証拠は、関係者が遅延若しくは亡失に気付いた日又は相当の注意を払つたとしたならば気付いたであろう日の後一箇月以内に提出するものとし、いかなる場合にも、当該期間の満了の後六箇月以内に提出する。 (d) 国内官庁又は政府間機関は、郵政当局以外の運送事業機関を文書又は書簡の郵送に利用する場合には、その旨を国際事務局に通知するものとし、その運送事業機関を郵政当局とみなして(a)から(c)までの規定を適用する。この場合には、(a)の末文の規定を適用しない。ただし、その発送のときに運送事業機関により当該発送が記録されたときに限り、当該発送の証拠を提出することができる。当該通知には、特定の運送事業機関又は特定の基準を満たす運送事業機関に限り利用する発送についてのみ適用する旨の表示を記載することができる。国際事務局は、通知された情報を公報に掲載する。 (e) 国内官庁又は政府間機関は、次の場合においても、(d)の規定に従い手続をとることができる。 (i) 利用する運送事業機関が、(d)に規定する通知において特定された運送事業機関でない場合又は特定された基準を満たしていない場合 (ii) 国内官庁又は政府間機関が(d)に規定する通知を国際事務局に送付していない場合
182の2.1 第四十八条(2)の「期間」の意味 第四十八条(2)の「期間」とは、次の期間を含むものとする。 (i) 条約又はこの規則に定める期間 (ii) 受理官庁、国際調査機関、国際予備審査機関若しくは国際事務局が定める期間又は国内法令に従つて受理官庁が適用する期間 (iii) 出願人の指定官庁又は選択官庁に対する行為の遂行のために当該指定官庁若しくは選択官庁が定め又は国内法令に従つて適用する期間
282の2.2 権利の回復及び第四十八条(2)の規定が適用される他の規定 期間が遵守されなかつたことによる遅滞についての指定国又は選択国の許容に関する第四十八条(2)に規定する国内法令の規定とは、権利の回復、文書の回復、原状回復又は、期間が遵守されなかつたにもかかわらず、更に手続を行うための規定及び期間の延長又は期間が遵守されなかつたことによる遅滞を許すことを定めるその他の規定をいう。
82の3.1 国際出願日及び優先権の主張に関する誤り (a) 出願人が、指定官庁又は選択官庁に対し、当該受理官庁による誤りのために国際出願日が誤つていること又は当該受理官庁又は国際事務局が優先権の主張が無効と誤つてみなしたことについて十分に証明する場合、また、その誤りが当該指定官庁又は選択官庁によるものであつて、当該指定官庁又は選択官庁が国内法令又は国内運用に従つて訂正する誤りである場合には、当該指定官庁又は選択官庁は、訂正の後の国際出願日が認められたものとして又は優先権の主張が無効とみなされなかつたものとして取り扱う。 (b) 4.18及び20.6の規定に基づき要素又は部分を引用により含めることに基づいて、受理官庁により20.3(b)(ii)、20.5(d)又は20.5の2(d)の規定に基づき国際出願日が認められた場合であるが、指定官庁又は選択官庁が、次のいずれかのことを認めるときは、当該指定官庁又は選択官庁は、 (c)の規定に従うことを条件として、国際出願日が20.3(b)(i)、20.5(b)若しくは20.5の2(b)の規定に基づき認められた又は20.5(c)若しくは20.5の2(c)の規定に基づき訂正されたものとして取り扱うことができる。ただし、17.1(c)の規定を準用する。 (i) 出願人が、優先権書類に関して17.1(a)、(b)又は(bの2)の規定に従つていないこと。 (ii) 4.18、20.6(a)(i)又は51の2.1(e)(ii)の規定に基づく要件を満たしていないこと。 (iii) 要素又は部分が当該優先権書類に完全に記載されていないこと。 (c) 指定官庁又は選択官庁は、国際出願日が20.3(b)(i)、20.5(b)若しくは20.5の2(b)の規定に基づき認められた又は20.5(c)若しくは20.5の2(c)の規定に基づき訂正されたものとして(b)の規定に基づき国際出願を取り扱うことについて、事情に応じて相当の期間内に意見を述べる機会又は(d)の規定に基づく請求の機会を出願人に与えることなく、そのように取り扱つてはならない。 (d) (c)の規定に従つて、指定官庁又は選択官庁が20.5(c)又は20.5の2(c)の規定に基づき国際出願日を訂正することを出願人に通知した場合には、出願人は、 (c)に規定する期間内に当該官庁に提出する通知において、当該官庁の国内処理の目的のために当該欠落部分、又は当該正しい要素若しくは部分は無視されるよう請求することができ、その場合には、当該欠落部分又は当該正しい要素若しくは部分は提出されなかつたものとし、当該官庁は国際出願の国際出願日が訂正されたものとして取り扱つてはならない。
182の4.1 期間が遵守されなかつたことによる遅滞についての許容 (a) 関係者は、住所若しくは営業所を有する地又は滞在地において戦争、革命、市民暴動、同盟罷業、天災、感染症、電子通信サービスの全般的な不通その他これらに類する事由により、受理官庁、国際調査機関、補充調査のために指定された機関、国際予備審査機関又は国際事務局に対し行為を行うための規則に定める期間が遵守されなかつたこと及び合理的にできる限り速やかに適切な措置をとつたことを示す証拠を提出することができる。 (b) (a)に規定する証拠は、(a)に規定する期間の満了の後六箇月以内に、場合に応じ、(a)に規定する官庁、機関又は国際事務局に提出する。(a)に規定する状況が名あて人にとつて満足するものである場合には、期間が遵守されなかつたことによる遅滞は、許容される。 (c) 指定官庁又は選択官庁は、遅滞を許容する決定を行う時に、第二十二条又は第三十九条に規定する行為を既に行つた出願人に対し、その遅滞の許容を考慮する必要はない。 (d) 官庁、機関又は国際事務局は、場合に応じ、当該官庁、当該機関又は国際事務局が定めて公表した条件に従つて、証拠の必要性を放棄することができる。この場合には、関係者は、期間を遵守できなかつたことが、当該官庁、当該機関又は国際事務局が証拠の提出に関する要求を放棄した理由のためである旨の陳述を行わなければならない。当該官庁又は当該機関は、国際事務局にその旨を通知する。
282の4.2 官庁における電子的な通信手段の不通 (a) いずれの国内官庁又は政府間機関も、当該国内官庁又は政府間機関が認める電子的な通信手段のいずれかの不通により、当該国内官庁又は政府間機関に対し行為を行うための規則に定める期間が遵守されなかつた場合には、その期間が遵守されなかつたことによる遅滞を許容する旨を定めることができる。ただし、それぞれの行為が、当該電子的な通信手段が回復した後続の最初の就業日に行われたことを条件とする。関係国内官庁又は政府間機関は、不通期間を含む当該不通に関する情報を公表するとともに、国際事務局にその旨を通知する。 (b) 指定官庁又は選択官庁は、(a)に定める情報が公表される時に、第二十二条又は第三十九条に規定する行為を既に行つた出願人に対し、(a)に定める期間が遵守されなかつたことによる遅滞の許容を考慮する必要はない。
382の4.3 全般的な混乱による期間の延長 (a) 受理官庁、国際調査機関、補充調査のために指定された機関、国際予備審査機関又は国際事務局は、当該官庁、当該機関又は国際事務局の所在する国が、当該官庁、当該機関又は国際事務局の業務に影響を及ぼす82の4.1(a)に掲げる事象によつて生ずる全般的な混乱に直面しており、これにより当事者が当該官庁、当該機関又は国際事務局に対する行為を規則に定める期間内に行うことを妨げられる場合には、当事者が規則に定める期間内に行為を行う必要があるという規則に定める期間を延長できるように、延長期間を設定することができる。当該官庁、当該機関又は国際事務局は、当該延長期間の開始する日及び終了する日を公表する。当該延長期間は、開始日から二箇月を超えないものとする。当該官庁又は当該機関は、国際事務局にその旨を通知する。 (b) (a)の規定に基づき延長期間を設定した後に、関係する官庁、機関又は国際事務局は、事情に応じて必要なときは、追加の延長期間を設定することができる。この場合には、(a)の規定を準用する。 (c) 指定官庁又は選択官庁は、(a)又は(b)に定める情報が公表される時に、当該官庁の国内処理が開始されている場合には、(a)又は(b)の規定に基づく期間の延長を考慮する必要はない。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則82の4.3(a)は、国際予備審査機関等の所在する国が戦争、天災、感染症等による全般的な混乱に直面し当事者が期間内の行為を妨げられる場合に、延長期間を設定できると定める。
PCT規則82の4.3(a)は、受理官庁、国際調査機関、補充調査のために指定された機関、国際予備審査機関又は国際事務局は、その所在する国が、当該官庁等の業務に影響を及ぼす規則82の4.1(a)に掲げる事象によって生ずる全般的な混乱に直面しており、これにより当事者が当該官庁等に対する行為を規則に定める期間内に行うことを妨げられる場合には、当事者が規則に定める期間内に行為を行う必要があるという規則に定める期間を延長できるように、延長期間を設定することができると定める。82の4.1(a)の事象とは、戦争、革命、市民暴動、同盟罷業、天災、感染症、電子通信サービスの全般的な不通等である。82の4.1が当事者ごとに証拠を出させて遅滞を許容する個別の救済であるのに対し、82の4.3は官庁等の側が期間を一括して延ばす仕組みであり、延長期間は開始日と終了日を公表し、開始日から2月を超えない。枝は82の4.3(a)の文言どおりである。

受理官庁、国際調査機関、補充調査のために指定された機関、国際予備審査機関又は国際事務局は、当該官庁、当該機関又は国際事務局の所在する国が、当該官庁、当該機関又は国際事務局の業務に影響を及ぼす82の4.1(a)に掲げる事象によつて生ずる全般的な混乱に直面しており、これにより当事者が当該官庁、当該機関又は国際事務局に対する行為を規則に定める期間内に行うことを妨げられる場合には、当事者が規則に定める期間内に行為を行う必要があるという規則に定める期間を延長できるように、延長期間を設定することができる。当該官庁、当該機関又は国際事務局は、当該延長期間の開始する日及び終了する日を公表する。当該延長期間は、開始日から二箇月を超えないものとする。当該官庁又は当該機関は、国際事務局にその旨を通知する。
| 規則 | 仕組み |
|---|---|
| 82の4.1(遅滞の許容) | 当事者が戦争・天災・感染症・電子通信の不通等で期間を守れなかった証拠を期間満了後6月以内に提出し、官庁等が満足すれば遅滞を許容する |
| 82の4.2(官庁の電子通信手段の不通) | 官庁が認める電子的通信手段の不通で期間を守れなかった場合、回復後の最初の就業日に行為があれば遅滞を許容する旨を官庁が定められる |
| 82の4.3(全般的な混乱による延長) | 所在国の全般的な混乱で当事者が行為を妨げられる場合、官庁等が延長期間を設定して公表する。開始日から2月以内。追加延長も可 |
183.1 権能の証明 国際事務局、管轄国際調査機関及び管轄国際予備審査機関は、第四十九条にいう業として手続をとる権能の証明を提出することを要求することができる。
183.1の2 国際事務局が受理官庁の場合 (a) 出願人がその居住者若しくは国民である締約国又は、二人以上の出願人がある場合には、これらの出願人のうちのいずれかがその居住者若しくは国民である締約国の国内官庁又はその締約国のために行動する国内官庁に対し業として手続をとる権能を有する者は、国際出願について、19.1(a)(iii)の規定に基づく受理官庁としての国際事務局に対し業として手続をとる権能を有する。 (b) 国際出願について受理官庁としての国際事務局に対し業として手続をとる権能を有する者は、その国際出願について、受理官庁以外の資格における国際事務局に対し並びに管轄国際調査機関及び管轄国際予備審査機関に対し業として手続をとる権能を有する。
283.2 通知 (a) 国内官庁又は政府間機関は、関係者が自己に対し業として手続をとる権能を有することの主張がされている場合には、要請により、当該関係者がその権能を有するかどうかを国際事務局、管轄国際調査機関又は管轄国際予備審査機関に通知する。 (b) (a)の通知は、国際事務局、管轄国際調査機関又は管轄国際予備審査機関に対して拘束力を有する。
84.1 政府が負担する費用 条約により又は条約に基づいて設置される機関に参加する各代表団の費用は、その代表団を任命した政府が負担する。
85.1 通信による投票 第五十三条(5)(b)の場合には、国際事務局は、代表を出さなかつた締約国に対し、総会の決定(総会の手続に関するものを除く。)を通知し及びその通知の日から三箇月の期間内に賛否又は棄権を書面によつて表明するよう要請する。その期間の満了の時に、賛否又は棄権を表明した締約国の数が当該会期の定足数の不足を満たすこととなり、かつ、必要とされる多数の賛成がなお存在する場合には、その決定は、効力を生ずる。
186.1 内容 第五十五条(4)にいう公報には、次のものを掲載する。 (i) 国際公開された各国際出願について、当該国際出願の国際公開の表紙に掲載されている事項から抽出されたものであちて実施細則で定めるもの、その表紙に掲載されている図面(該当する場合)及び要約 (ii) 受理官庁、国際事務局、国際調査機関及び国際予備審査機関に支払うべきすべての手数料の一覧表 (iii) 条約又はこの規則により公表することが必要とされている事項 (iv) 公開された国際出願に関し95.1の規定に基づいて国際事務局に通知された指定官庁及び選択官庁における事象に関する情報 (v) 実施細則で定めるその他の有用な情報。ただし、当該情報が知得されるようにすることが条約又はこの規則によつて禁止されていない場合に限る。
286.2 言語、発行の形式及び手段並びに時期 (a) 公報は、英語及びフランス語で同時に発行するものとする。英語及びフランス語の翻訳文については、国際事務局が作成する。 (b) 総会は、(a)に規定する言語以外の言語で公報を発行することを命ずることができる。 (c) 公報を発行する形式及び手段は、実施細則で定める。 (d) 国際事務局は、国際公開された各国際出願について、その国際出願が発行された日又はその後できる限り速やかに、86.1(i)に規定する情報を公報に掲載することを確保する。
386.3 回数 公報の発行回数は、事務局長が決定する。
486.4 販売 公報の予約購読料及びその他の販売価格は、事務局長が決定する。
586.5 表題 公報の表題は、事務局長が決定する。
686.6 その他の細目 公報に関するその他の細目は、実施細則で定めることができる。
87.1 請求による刊行物の送達 国際事務局は、すべての公開された国際出願、公報及び国際事務局が条約又はこの規則に関連して発行するその他のすべての一般的な刊行物を無料で国際調査機関及び国際予備審査機関並びに国内官庁に、関係する機関又は官庁の請求により送達する。刊行物の送達の形式及び手段に関するその他の細目は、実施細則で定める。
188.1 全会一致が条件とされる場合 この規則の規定のうち次の規定の修正には、総会において投票する権利を有するいずれの国も提案された修正に対して反対票を投じないことを必要とする。 (i) 14.1(送付手数料) (ii) 削除 (iii) 22.3(第十二条(3)に規定する期間) (iv) 第三十三規則(国際調査における関連のある先行技術) (v) 第六十四規則(国際予備審査における先行技術) (vi) 第八十一規則(条約に定める期間の変更) (vii) この88.1
288.2 削除 [削除]
388.3 特定の国による反対のないことが条件とされる場合 この規則の規定のうち次の規定の修正には、第五十八条(3)(a)(ii)に規定する国であつて総会において投票する権利を有するもののいずれもが提案された修正に対して反対票を投じないことを必要とする。 (i) 第三十四規則(最小限資料) (ii) 第三十九規則(第十七条(2)(a)(i)に規定する国際出願の対象) (iii) 第六十七規則(第三十四条(4)(a)(i)に規定する国際出願の対象) (iv) この88.3
488.4 手続 88.1又は88.3に掲げる規定を修正するための提案は、総会において決定される場合には、その提案について決定を行うことが求められている総会の会期の開始の遅くとも二箇月前までにすべての締約国に通知する。
189.1 範囲 (a) 実施細則には、次の事項に関して規定する。 (i) この規則において、実施細則に明示的にゆだねられている事項 (ii) この規則の適用についての細目 (b) 実施細則は、条約、この規則又は国際事務局と国際調査機関若しくは国際予備審査機関との間に締結される取決めの規定に抵触するものであつてはならない。
289.2 作成 (a) 実施細則は、受理官庁、国際調査機関及び国際予備審査機関との協議の上、事務局長が作成し及び公示する。 (b) 実施細則は、当該変更提案に直接の利害関係を有する受理官庁、国際調査機関又は国際予備審査機関との協議の上、事務局長が変更することができる。 (c) 総会は、事務局長に対し実施細則を変更することを求めることができるものとし、事務局長は、その求めに従つて手続をとる。
389.3 公表及び効力発生 (a) 実施細則及びその変更は、公報に掲載する。 (b) 各公表には、掲載された規定の効力発生の日に明示する。その日は、異なる規定ごとに異なる日とすることができる。ただし、いかなる規定についても、公報に掲載される前に効力が生ずることを宣言することができない。
189の2.1 国際出願 (a) 国際出願は、(b)から(e)までの規定に従うことを条件として、実施細則に定めるところにより、電子形式又は電子的手段によつて行われ及び処理することができる。 (b) この規則は、実施細則の特別の規定に基づいて電子形式又は電子的手段によつて行われる国際出願について準用する。 (c) 実施細則は、全部又は一部について電子形式又は電子的手段により行われる国際出願及びその処理に関連のある事項について規定する。当該事項は、受理の認定、国際出願日の認定に係る手続、国際出願の様式上の要件及びこの様式上の要件を満たしていないことによる結果、書類への署名、書類の真正の証明手段、官庁及び政府間当局と連絡をとる者の同一性の証明手段並びに第十二条に規定する受理官庁用写し、記録原本及び調査用写しに関連のあるものを含むが、これらに限定されるものではない。実施細則には、異なる言語で行われる国際出願に関して異なる規定を含むことができる。 (d) 国内官庁又は政府間機関は、電子形式又は電子的手段によつて行われる国際出願を実施細則の関連規定に基づいて受理し又は処理する準備が整つている旨を国際事務局に通知しない限り、そのような受理又は処理を行う義務を負わない。国際事務局は、通知されたその旨の情報を公報に掲載する。 (dの2) (d)の規定に基づく通知を行つた国内官庁又は政府間機関であつて国際事務局以外のものは、国際事務局に対し、国際出願が電子形式又は電子的手段によつて行われる場合にのみ国際出願を受理することを通知することができる。国際事務局は、この(dの2)の規定に基づいて行う通知を公報に掲載する。 (dの3) (dの2)の規定ではなく(d)の規定に基づいて通知を行つた国内官庁又は政府間機関は、国際事務局に対し、紙形式によつて提出された出願が当該国内官庁又は政府間機関による求めの日から二箇月の期間内に電子的手段によつて再提出しなければならないことを通知することができる。国際出願は、対応する書類が期間内に受理されない場合には、取り下げられたものとみなし、受理官庁は、その旨を宣言する。国際事務局は、この(dの3)の規定に基づいて行われた通知を公報に掲載する。 (e) 国際事務局に対して(d)に規定する通知を行つた受理官庁は、実施細則に基づいて電子形式又は電子的手段によつて行われた国際出願を処理することを拒否することはできない。
289の2.2 国際出願に関する書類 89の2.1の規定は、国際出願に関する書類及び通信について準用する。ただし、国内官庁又は政府間機関が89の2.1(dの3)の規定に基づく通知を行つた場合には、紙形式によつて提出された当該書類又は当該通信であつて、対応する求めの日から二箇月の期間内に電子的手段によつて再提出されないものは、無視される。
389の2.3 官庁間の送達 条約、この規則又は実施細則が、国際出願、通知、送達、通信又はその他の書類の一の国内官庁又は政府間機関によつて他の国内官庁又は政府間機関に対して行う送達、通知、又は送付(以下「送達」という。)について規定する場合において、そのような送達は、送達する者及び受け取る者の双方が合意したときは、電子形式又は電子的手段によつて行うことができる。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「必ず受理し又は処理しなければならず、電子的手段による再提出を求めることはできない」の部分である。規則89の2.1(dの3)により、紙形式の出願を求めの日から2月以内に電子的手段で再提出しなければならない旨を通知することができる。
PCT規則89の2.1(d)は、国内官庁又は政府間機関は電子形式又は電子的手段による国際出願を受理し又は処理する準備が整っている旨を国際事務局に通知しない限りその義務を負わないとし、(dの2)で、その通知をした官庁は電子形式の出願のみ受理する旨をさらに通知できると定める。これに加えて(dの3)は、(dの2)ではなく(d)の通知をした官庁が、紙形式によって提出された出願を官庁の求めの日から2月以内に電子的手段によって再提出しなければならないことを国際事務局に通知できると定め、期間内に再提出がなければ国際出願は取り下げられたものとみなされ、受理官庁がその旨を宣言する。電子のみ受理の通知をしていない官庁にも、紙の出願を処理する道と電子での再提出を求める道の両方がある。「必ず受理し又は処理しなければならず」再提出を求められないとする枝は、(dの3)の通知の仕組みを落としている。

(dの2)の規定ではなく(d)の規定に基づいて通知を行つた国内官庁又は政府間機関は、国際事務局に対し、紙形式によつて提出された出願が当該国内官庁又は政府間機関による求めの日から二箇月の期間内に電子的手段によつて再提出しなければならないことを通知することができる。国際出願は、対応する書類が期間内に受理されない場合には、取り下げられたものとみなし、受理官庁は、その旨を宣言する。
89の3.1 紙形式によつて提出された書類の電子形式による写し 国内官庁又は政府間機関は、国際出願又は国際出願に関する書類が紙形式によつて提出される場合には、出願人がその電子形式による写しを実施細則に従つて提出することができる旨を定めることができる。
190.1 代理人の選任 (a) 出願人は、国際出願がされた国内官庁に対し業として手続をとる権能を有する者又は、国際出願が国際事務局にされた場合には、国際出願について受理官庁としての国際事務局に対し業として手続をとる権能を有する者を、受理官庁、国際事務局、国際調査機関、補充調査のために指定された機関及び国際予備審査機関に対し出願人を代理する代理人として選任することができる。 (b) 出願人は、国際調査機関として行動する国内官庁又は政府間機関に対し業として手続をとる権能を有する者を、特に、当該国際調査機関に対し出願人を代理する代理人として選任することができる。 (bの2) 出願人は、補充調査のために指定された機関として行動する国内官庁又は政府間機関に対し業として手続をとる権能を有する者を、特に、当該補充調査のために指定された機関に対し出願人を代理する代理人として選任することができる。 (c) 出願人は、国際予備審査機関として行動する国内官庁又は政府間機関に対し業として手続をとる権能を有する者を、特に、当該国際予備審査機関に対し出願人を代理する代理人として選任することができる。 (d) (a)の規定に基づき選任された代理人は、代理人を選任する書面に別段の表示がある場合を除くほか、次の機関に対し出願人の代理人として出願人を代理する一人又は二人以上の復代理人を選任することができる。 (i) 復代理人として選任される者が、国際出願がされた国内官庁に対し業として手続をとる権能を有する者である場合又は国際出願について受理官庁としての国際事務局に対し業として手続をとる権能を有する者である場合にあつては、場合に応じ、受理官庁、国際事務局、国際調査機関、補充調査のために指定された機関及び国際予備審査機関 (ii) 復代理人として選任される者が、国際調査機関、補充調査のために指定された機関又は国際予備審査機関として行動する国内官庁又は政府間機関に対し業として手続をとる権能を有する者である場合にあつては、場合に応じ、特に、国際調査機関、補充調査のために指定された機関又は国際予備審査機関
290.2 共通の代表者 (a) 二人以上の出願人がある場合において、当該二人以上の出願人が90.1(a)の規定に基づきすべての出願人を代理する代理人(共通の代理人)を選任しなかつたときは、第九条の規定により国際出願をする資格を有する出願人のうちの一人を共通の代表者として他の出願人が選任することができる。 (b) 二人以上の出願人がある場合において、すべての出願人が90.1(a)の規定に基づき共通の代理人又は(a)の規定に基づき共通の代表者を選任しなかつたときは、19.1の規定に基づき受理官庁に国際出願をする資格を有する出願人のうち願書に最初に記載されている出願人をすべての出願人の共通の代表者とみなす。
390.3 代理人及び共通の代表者による又は代理人及び共通の代表者に対する行為の効果 (a) 代理人による又は代理人に対する行為は、関係出願人による又は関係出願人に対する行為としての効果を有する。 (b) 同一の出願人を代理する代理人が二人以上である場合には、それらの代理人のうちいずれかの者による又はそのいずれかの者に対する行為は、関係出願人による又は関係出願人に対する行為としての効果を有する。 (c) 90の2.5の後段の規定に従うことを条件として、共通の代表者若しくはその代理人による行為又は共通の代表者若しくはその代理人に対する行為は、全ての出願人による行為又は全ての出願人に対する行為としての効果を有する。
490.4 代理人又は共通の代表者の選任の方法 (a) 代理人の選任は、出願人が願書、国際予備審査の請求書又は別個の委任状に署名をすることによつて行う。二人以上の出願人がある場合には、共通の代理人又は共通の代表者の選任は、各出願人がその選択により願書、国際予備審査の請求書又は別個の委任状に署名をすることによつて行う。 (b) 90.5の規定に従うことを条件として、別個の委任状は、受理官庁又は国際事務局に提出する。ただし、委任状が90.1(b)、(bの2)、(c)又は(d)(ii)に規定する代理人を選任するものである場合には、場合に応じ、国際調査機関、補充調査のために指定された機関又は国際予備審査機関に提出する。 (c) 別個の委任状に署名がされていない場合、必要な別個の委任状がない場合又は選任された者の氏名若しくは名称若しくはあて名の記載が4.4の規定に従つていない場合には、委任状は、当該欠陥の補充がされた場合を除くほか、存在しないものとみなす。 (d) (e)の規定に従うことを条件として、受理官庁、国際調査機関、補充調査を管轄する機関、国際予備審査機関、国際事務局は、(b)に定める別個の委任状を提出する要件を放棄することができる。この場合(c)は適用されない。 (e) 代理人や共通の代表者が90の2.1から90の2.4までの規定による取下げの通告をする場合、(b)に定める個別の委任状についての要件を(d)に基づいて放棄することはできない。
590.5 包括委任状 (a) 国際出願についての代理人の選任は、次のことを条件として、出願人がすることができるいかなる国際出願についても、出願人を代理する代理人を選任する別個の委任状(包括委任状)がある旨を、願書、国際予備審査の請求書又は別個の通知に表示することにより行うことができる。 (i) 包括委任状が(b)の規定に従つて寄託されていること。 (ii) 包括委任状の写しが関係する願書、国際予備審査の請求書又は別個の通知に添付されていること(その写しには、署名を必要としない。)。 (b) 包括委任状は、受理官庁に寄託する。ただし、90.1(b)、(bの2)、(c)又は(d)(ii)の規定に基づき代理人を選任する場合には、包括委任状は、場合に応じ、国際調査機関、補充調査のために指定された機関又は国際予備審査機関に寄託する。 (c) 受理官庁、国際調査機関、補充調査を管轄する国際機関、国際予備審査機関は、(a)(ii)に定める包括委任状の写しを願書、国際予備審査の請求書又は別個の通知に添付する要件を放棄することができる。 (d) (c)の規定にかかわらず、代理人が90の2.1から90の2.4までの規定による取下げの通告を受理官庁、補充調査のために指定された機関、国際予備審査機関又は国際事務局にする場合には、場合に応じ、包括委任状の写しを当該官庁、機関又は国際事務局に提出しなければならない。
690.6 解任及び辞任 (a) 代理人又は共通の代表者の選任は、選任した者又はその者の承継人が撤回することができる。この場合には、当該代理人による90.1(d)の規定に基づく復代理人の選任も、撤回されたものとみなす。90.1(d)の規定に基づく復代理人の選任も、関係出願人が撤回することができる。 (b) 90.1(a)の規定に基づく代理人の選任は、別段の表示がある場合を除くほか、同規定に基づく先の代理人の選任を撤回する効果を有する。 (c) 共通の代表者の選任は、別段の表示がある場合を除くほか、先の共通の代表者の選任を撤回する効果を有する。 (d) 代理人又は共通の代表者は、自ら署名した届出によつて選任を放棄することができる。 (e) 90.4(b)及び(c)の規定は、この90.6の規定に基づく解任及び辞任のための書面について準用する。
この条文が問われた枝 1問
正しい。規則90.2(b)は、2人以上の出願人が共通の代理人も共通の代表者も選任しなかったときは、規則19.1により受理官庁に国際出願をする資格を有する出願人のうち願書に最初に記載されている出願人を共通の代表者とみなすと定める。
規則90.2(a)は、2人以上の出願人がある場合にすべての出願人を代理する代理人(共通の代理人)を選任しなかったときは、9条により国際出願をする資格を有する出願人のうちの一人を共通の代表者として他の出願人が選任することができるとし、同条(b)は、共通の代理人も共通の代表者も選任しなかったときは、規則19.1に基づき受理官庁に国際出願をする資格を有する出願人のうち願書に最初に記載されている出願人をすべての出願人の共通の代表者とみなすと定める。受理官庁や国際事務局が複数の出願人の全員に通知を送り、全員から手続を受け付けるのでは処理が煩雑になるので、出願人側に窓口を一本化させ、誰も決めなければ願書の記載順で自動的に決まる仕組みにしているのである。ただし規則90の2.5により、みなされた共通の代表者は取下げの通告に他の出願人の代わりに署名する権限を持たない。枝は(b)の内容をそのまま述べている。

二人以上の出願人がある場合において、すべての出願人が90.1(a)の規定に基づき共通の代理人又は(a)の規定に基づき共通の代表者を選任しなかつたときは、19.1の規定に基づき受理官庁に国際出願をする資格を有する出願人のうち願書に最初に記載されている出願人をすべての出願人の共通の代表者とみなす。
- 代理人:受理官庁に対して手続をする資格を有する者を選任できる(規則90.1(a))
- 共通の代表者:2人以上の出願人が共通の代理人を選任しないときは、国際出願をする資格を有する出願人の一人を他の出願人が選任できる(規則90.2(a))
- みなし:どちらも選任しないときは、受理官庁に出願する資格を有する出願人のうち願書に最初に記載された者が共通の代表者とみなされる(規則90.2(b))
- みなされた共通の代表者の限界:取下げの通告に他の出願人の代わりに署名する権限はない(規則90の2.5)
190の2.1 国際出願の取下げ (a) 出願人は、優先日から三十箇月を経過する前にいつでも、国際出願を取り下げることができる。 (b) 取下げは、出願人の選択により国際事務局、受理官庁又は、第三十九条(1)の規定が適用される場合には、国際予備審査機関に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずる。 (c) 出願人、受理官庁又は国際予備審査機関により送付された取下げの通告が国際公開の技術的な準備が完了する前に国際事務局に到達した場合には、取り下げられた国際出願の国際公開は、行わない。
290の2.2 指定の取下げ (a) 出願人は、優先日から三十箇月を経過する前にいつでも、指定国の指定を取り下げることができる。選択された国の指定の取下げは、これに対応する90の2.4の規定に基づく選択の取下げを伴う。 (b) 国内特許及び広域特許の双方を受けるために国を指定した場合には、その国の指定の取下げは、別段の表示がある場合を除くほか、国内特許を受けるための指定のみの取下げを意味するものとする。 (c) すべての指定国の指定の取下げは、90の2.1の規定に基づく国際出願の取下げとみなす。 (d) 取下げは、出願人の選択により国際事務局、受理官庁又は、第三十九条(1)の規定が適用される場合には、国際予備審査機関に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずる。 (e) 出願人、受理官庁又は国際予備審査機関により送付された取下げの通告が国際公開の技術的な準備が完了する前に国際事務局に到達した場合には、取り下げられた指定の国際公開は、行わない。
390の2.3 優先権の主張の取下げ (a) 出願人は、国際出願において第八条(1)の規定に基づいて申し立てた優先権の主張を優先日から三十箇月を経過する前にいつでも、取り下げることができる。 (b) 出願人は、国際出願が二以上の優先権の主張を伴う場合には、それらの優先権の主張のいずれか又はすべてについて(a)に規定する権利を行使することができる。 (c) 取下げは、出願人の選択により国際事務局、受理官庁又は、第三十九条(1)の規定が適用される場合には、国際予備審査機関に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずる。 (d) 優先権の主張の取下げが優先日について変更が生じる場合には、もとの優先日から起算した場合にまだ満了していない期間は、(e)の規定に従うことを条件として、変更の後の優先日から起算する。 (e) 第二十一条(2)(a)に定める期間については、国際事務局は、出願人、受理官庁又は国際予備審査機関により送付された取下げの通告が国際公開の技術的な準備が完了した後に国際事務局に到達した場合には、もとの優先日から起算したその期間を基礎として当該国際公開を行うことができる。
390の2.3の2 補充調査請求の取下げ (a) 出願人は、45の2.8(a)の規定に基づく出願人及び国際事務局への補充国際調査報告又は補充国際調査報告を作成しない旨の宣言の送付の日より前にいつでも、補充調査請求を取り下げることができる。 (b) 取下げは、出願人の選択により補充調査のために指定された機関又は国際事務局が出願人からの通告を(a)に規定する期間内に受領した時に効力を生ずる。ただし、当該通告が、(a)に規定する報告又は宣言の送付を取りやめるために十分な期間内に補充調査のために指定された機関に到達しない場合においても、45の2.8(b)の規定によつて適用する第二十条(1)の規定に基づき当該報告又は宣言を送達する。
490の2.4 国際予備審査の請求又は選択の取下げ (a) 出願人は、国際予備審査の請求又は選択のいずれか若しくはすべてを優先日から三十箇月を経過する前にいつでも、取り下げることができる。 (b) 取下げは、国際事務局に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずる。 (c) 出願人が取下げの通告を国際予備審査機関に提出した場合には、その国際予備審査機関は、その通告に受理の日付を付して速やかに国際事務局にその通告を送付する。その通告は、付された日付に国際事務局に提出されたものとみなす。
590の2.5 署名 90の2.1から90の2.4までに規定する取下げの通告には、出願人又は、二人以上の出願人がある場合においては、全ての出願人が署名する。90.2(b)の規定に基づく共通の代表者とみなされた出願人は、他の出願人の代わりにそのような通告に署名する権限を有しない。
690の2.6 取下げの効果 (a) 第九十規則の二の規定に基づく国際出願、指定、優先権の主張、国際予備審査の請求又は選択の取下げは、第二十三条(2)又は第四十条(2)の規定に基づき既に国際出願の処理又は審査を開始している指定官庁又は選択官庁については、効力を生じない。 (b) 国際出願が90の2.1の規定に基づき取り下げられた場合には、当該国際出願の国際段階の処理は、中止する。 (bの2) 補充調査請求が90の2.3の2の規定に基づき取り下げられた場合には、関係する機関による補充国際調査は、中止する。 (c) 国際予備審査の請求又はすべての選択が90の2.4の規定に基づき取り下げられた場合には、国際予備審査機関による国際出願の処理は、中止する。
790の2.7 第三十七条(4)(b)に規定する権能 (a) 第三十七条(4)(b)の後段の規定を国内法令で定める締約国は、国際事務局に書面で通知する。 (b) (a)の通知は、国際事務局が速やかに公報に掲載するものとし、その通知が掲載された日の後一箇月を経過した後にされる国際出願について効力を有する。
この条文が問われた枝 7問
正しい。規則90の2.4(a)は、出願人は国際予備審査の請求又は選択のいずれか若しくはすべてを優先日から30月を経過する前にいつでも取り下げることができると定める。
37条(1)は出願人はいずれかの又はすべての選択国の選択を取り下げることができると定め、同(2)はすべての選択国の選択が取り下げられた場合には国際予備審査の請求は取り下げられたものとみなすとし、同(3)(a)は取下げは国際事務局に届け出ると定める。これを受けた規則90の2.4(a)は、出願人は国際予備審査の請求又は選択のいずれか若しくはすべてを優先日から30月を経過する前にいつでも取り下げることができると定め、同(b)は取下げが国際事務局に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずるとする。優先日から30月は選択官庁への国内段階の移行の期限であり(39条(1)(a))、それまでは国際予備審査を利用するかどうかを出願人の判断に委ねているので、その前であれば時期を問わず取下げを認めている。取下げの通告を国際予備審査機関に提出した場合には、機関が受理の日付を付して国際事務局に送付し、その日付に提出されたものとみなされる(同(c))。枝は規則の文言どおりである。

出願人は、国際予備審査の請求又は選択のいずれか若しくはすべてを優先日から三十箇月を経過する前にいつでも、取り下げることができる。
- 取り下げられるもの:国際出願、指定、優先権の主張、補充調査請求、国際予備審査の請求、選択である(規則90の2.1〜.4)
- 時期:優先日から30月を経過する前にいつでもである。補充調査請求は補充国際調査報告等の送付の日より前である
- 通告の受け手:国際出願・指定・優先権の主張は国際事務局、受理官庁、39条(1)が適用される場合の国際予備審査機関である。請求・選択は国際事務局である(機関に出せば受理日付で国際事務局に提出したものとみなす)
- 効果:すべての選択の取下げは請求の取下げとみなす(37条(2))。22条の期間の満了前の取下げは国際出願の取下げとはみなさない(37条(4)(b))
正しい。後の出願が国際出願であるときは184条の15第1項により42条2項の取下げの時期の制限が適用されず、特許協力条約の規則90の2.3により優先日から30月を経過する前は優先権の主張を取り下げることができる。
42条2項は、国内優先権の主張を伴う特許出願の出願人は、先の出願の日から経済産業省令で定める期間を経過した後はその主張を取り下げることができないと定める。しかし184条の15第1項は、国際特許出願については41条1項ただし書及び4項並びに42条2項の規定は適用しないと定める。国際出願の手続は特許協力条約とその規則に従って受理官庁と国際事務局で進むため、国内法で取下げの時期を縛ると条約の手続と食い違うからである。特許協力条約の規則90の2.3は、出願人が優先日から30月を経過する前にいつでも優先権の主張を取り下げることができると定めており、先の出願が日本の国内出願で後の出願が日本国を指定国に含む国際出願である自己指定の場合もこれに従う。したがって優先日から30月を経過する前であれば、その優先権の主張を取り下げることができ、本枝は正しい。

国際特許出願については、第四十一条第一項ただし書及び第四項並びに第四十二条第二項の規定は、適用しない。
正しい。規則90の2.2(c)は、すべての指定国の指定の取下げは規則90の2.1の規定に基づく国際出願の取下げとみなすと定める。
規則90の2.2(a)は、出願人が優先日から30箇月を経過する前にいつでも指定国の指定を取り下げることができると定め、同条(c)は、すべての指定国の指定の取下げは規則90の2.1の規定に基づく国際出願の取下げとみなすと定める。国際出願は11条(3)により各指定国における正規の国内出願の効果を持つので、指定が一つも残らなければ国際出願として処理を続ける意味が無くなる。そこで国際出願の取下げの規律を当てはめ、規則90の2.1(c)により国際公開の技術的な準備の完了前に通告が国際事務局に到達すれば国際公開を行わず、規則90の2.6(b)により国際段階の処理を中止するのである。指定の取下げは規則90の2.2(d)により国際事務局、受理官庁又は39条(1)が適用される場合の国際予備審査機関に対する通告の受領の時に効力を生じ、同条(e)により準備の完了前に到達すれば取り下げられた指定の国際公開は行わない。枝は(c)の内容をそのまま述べている。

すべての指定国の指定の取下げは、90の2.1の規定に基づく国際出願の取下げとみなす。
誤り。違うのは「国内特許及び広域特許の双方の取下げを意味するものと扱われる」の部分である。規則90の2.2(b)により、別段の表示がある場合を除くほか、その国の指定の取下げは国内特許を受けるための指定のみの取下げを意味する。
規則90の2.2(a)は、出願人が優先日から30箇月を経過する前にいつでも指定国の指定を取り下げることができるとし、同条(b)は、国内特許及び広域特許の双方を受けるために国を指定した場合には、その国の指定の取下げは、別段の表示がある場合を除くほか、国内特許を受けるための指定のみの取下げを意味するものとすると定める。欧州特許のような広域特許の締約国については、4条(1)(ii)と規則4.9により一つの国際出願で国内特許と広域特許の両方の経路を指定した状態になる。出願人が国内特許の経路を閉じて広域特許の経路に絞る場面が多く、ある国の指定の取下げを広域特許の指定の取下げまで及ぼすと、出願人の意図しない権利の消滅を招くので、別段の表示がない限り国内特許の指定だけの取下げと読む保護の規定である。なお同条(c)により、すべての指定国の指定の取下げは国際出願の取下げとみなされる。枝は原則と表示による例外を逆に置き、双方の取下げを原則としている点がずれている。

国内特許及び広域特許の双方を受けるために国を指定した場合には、その国の指定の取下げは、別段の表示がある場合を除くほか、国内特許を受けるための指定のみの取下げを意味するものとする。
正しい。規則90の2.4(c)は、出願人が国際予備審査の請求の取下げの通告を国際予備審査機関に提出した場合には、同機関がその通告に受理の日付を付して速やかに国際事務局に送付し、その通告は付された日付に国際事務局に提出されたものとみなすと定める。
規則90の2.4(a)は、出願人が国際予備審査の請求又は選択のいずれか若しくはすべてを優先日から30箇月を経過する前にいつでも取り下げることができるとし、同条(b)は、取下げは国際事務局に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずると定める。そして同条(c)は、出願人が取下げの通告を国際予備審査機関に提出した場合には、その機関が通告に受理の日付を付して速やかに国際事務局に送付し、その通告は付された日付に国際事務局に提出されたものとみなすと定める。国際出願や指定の取下げが国際事務局、受理官庁又は国際予備審査機関のいずれへの通告でも効力を生ずるのと違い、請求又は選択の取下げは選択の記録を管理する国際事務局に通告先を一本化している。もっとも出願人が審査を進めている機関に出すことも多いので、受理の日付で国際事務局に提出されたものとみなして出願人に不利益が生じないようにしているのである。枝は(c)の内容をそのまま述べている。

出願人が取下げの通告を国際予備審査機関に提出した場合には、その国際予備審査機関は、その通告に受理の日付を付して速やかに国際事務局にその通告を送付する。その通告は、付された日付に国際事務局に提出されたものとみなす。
正しい。規則90の2.1(b)は、国際出願の取下げは出願人の選択により国際事務局、受理官庁又は39条(1)が適用される場合には国際予備審査機関に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずると定める。
規則90の2.1(a)は、出願人は優先日から30箇月を経過する前にいつでも国際出願を取り下げることができるとし、同条(b)は、取下げは出願人の選択により国際事務局、受理官庁又は39条(1)の規定が適用される場合には国際予備審査機関に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずると定める。国際段階では受理官庁と国際事務局が出願の一件書類を持つので、どちらに通告しても足り、国際予備審査を請求して39条(1)により選択官庁への国内移行の規律に入った出願では、国際予備審査機関も手続を進めている当事者であるから通告先に加えているのである。効力の発生を通告の受領の時としているのは、同条(c)で国際公開の技術的な準備の完了前に国際事務局に到達した取下げの通告があれば国際公開を行わないという扱いにつなげるためである。指定の取下げと優先権の主張の取下げも規則90の2.2(d)・90の2.3(c)で同じ通告先と効力発生時期をとり、枝は(b)の内容をそのまま述べている。

取下げは、出願人の選択により国際事務局、受理官庁又は、第三十九条(1)の規定が適用される場合には、国際予備審査機関に対する出願人からの通告の受領の時に効力を生ずる。
| 取下げの対象 | 期限 | 通告先・効力発生 |
|---|---|---|
| 国際出願 | 優先日から30月を経過する前 | 国際事務局・受理官庁・(39条(1)の場合)国際予備審査機関への通告の受領の時 |
| 指定 | 優先日から30月を経過する前 | 同上。全指定国の取下げは国際出願の取下げとみなす |
| 優先権の主張 | 優先日から30月を経過する前 | 同上。優先日が変わると未満了の期間は新しい優先日から起算 |
| 国際予備審査の請求・選択 | 優先日から30月を経過する前 | 国際事務局への通告の受領の時。機関に出せば受理の日付で国際事務局に提出したものとみなす |
誤り。違うのは「常に、変更の後の優先日から起算する」の部分である。規則90の2.3(d)は(e)の規定に従うことを条件としており、国際公開の技術的な準備が完了した後に取下げの通告が到達した場合には、国際事務局はもとの優先日を基礎として国際公開を行うことができる。
規則90の2.3(a)は、出願人が8条(1)に基づいて申し立てた優先権の主張を優先日から30月を経過する前にいつでも取り下げることができると定め、同(d)は、取下げにより優先日について変更が生じる場合には、もとの優先日から起算した場合にまだ満了していない期間は、(e)の規定に従うことを条件として、変更の後の優先日から起算すると定める。優先日は国際公開や国内移行の期間の起算点であるから、優先権を手放せば新しい優先日で数え直すのが原則である。しかし同(e)は、21条(2)(a)の国際公開の期間について、取下げの通告が国際公開の技術的な準備が完了した後に国際事務局に到達した場合には、国際事務局がもとの優先日から起算した期間を基礎として国際公開を行うことができるとする。準備を終えた公開をやり直させないためである。枝は(e)の例外を落として常にと述べている点が規則と食い違う。

(d) 優先権の主張の取下げが優先日について変更が生じる場合には、もとの優先日から起算した場合にまだ満了していない期間は、(e)の規定に従うことを条件として、変更の後の優先日から起算する。(e) 第二十一条(2)(a)に定める期間については、国際事務局は、出願人、受理官庁又は国際予備審査機関により送付された取下げの通告が国際公開の技術的な準備が完了した後に国際事務局に到達した場合には、もとの優先日から起算したその期間を基礎として当該国際公開を行うことができる。
- 時期:優先日から30月を経過する前ならいつでも取り下げられる((a))
- 複数の優先権の主張:いずれか又はすべてを取り下げられる((b))
- 効力:国際事務局、受理官庁又は国際予備審査機関が通告を受領した時に生じる((c))
- 期間の起算:まだ満了していない期間は変更の後の優先日から起算する((d))。ただし国際公開の技術的な準備の完了後に通告が届いたときは、もとの優先日を基礎に国際公開できる((e))
191.1 明白な誤記の訂正 (a) 国際出願又は出願人が提出した他の書類中の明白な誤記は、当該出願人が請求する場合は第九十一規則に従つて訂正することができる。 (b) 誤記の訂正は「権限のある機関」の許可に従う。すなわち、 (i) 国際出願の願書部分又はその補充書における誤記の場合には、受理官庁 (ii) 明細書、請求の範囲若しくは図面、又はそれらの補充書における誤記の場合(ただし、 (iii)の規定に基づき国際予備審査機関が管轄する場合を除く。)には、国際調査機関 (iii) 明細書、請求の範囲、図面若しくはそれらの補充書又は第十九条若しくは第三十四条の規定に基づく補正書における誤記の場合で、国際予備審査の請求が行われ、取り下げられておらず、かつ69.1に従つて国際予備審査を開始する日が過ぎている場合には、国際予備審査機関 (iv) 受理官庁、国際調査機関、国際予備審査機関又は国際事務局に提出された(i)から(iii)までに規定されていない書類における誤記の場合であつて、要約又は第十九条の規定に基づく補正書における誤記以外の場合には、当該受理官庁、当該機関又は事務局 (c) 権限のある機関は、(f)の規定に基づく日において、関連する書類に現れるもの以外の何かが意図されていること及び提出された訂正以外何も意図されていなかつたことが当該権限のある機関にとつて明白であつた場合のみ、第九十一規則の規定に基づき誤記の訂正を許可する。 (d) 明細書、請求の範囲若しくは図面、又はそれらの補充書若しくは補正書における誤記の場合、権限のある機関は、(c)の規定の適用上、明細書、請求の範囲及び図面(該当する場合には、関係する補充書又は補正書)の内容のみを考慮する。 (e) 国際出願の願書部分若しくはその補充書、又は(b)(iv)に規定する書類における誤記の場合には、権限のある機関は、(c)の規定の適用上、国際出願自体(該当する場合には、関連する補充書又は(b)(iv)に規定する書類)の内容のみを、願書、補充書又は書類とともに提出された書類、実施細則に従い当該機関が利用可能な国際出願に関する優先権書類、及び(f)の規定に基づく日に当該機関の国際出願の一件書類に含まれるすべての書類とともに考慮する。 (f) (c)及び(e)の規定の適用上の日とは、次のとおりとする。 (i) 提出された国際出願の部分における誤記の場合には、国際出願日 (ii) 提出された国際出願以外の書類における誤記の場合(国際出願の補充書又は補正書における誤記を含む)には、当該書類が提出された日 (g) 次の場合には、第九十一規則の規定に基づき誤記を訂正できない。ただし、この(g)の規定は、20.4、20.5、26の2及び38.3の規定の適用に影響を及ぼすものではない。 (i) 誤記が、第三条(2)に規定する国際出願の一若しくは二以上のいずれかの要素の欠落又は国際出願の一若しくは二以上のいずれかの用紙の欠落にある場合 (ii) 誤記が要約にある場合 (iii) 第十九条の規定に基づく補正書における誤記の場合(ただし、国際予備審査機関が、(b)(iii)の規定に基づく当該誤記の訂正の許可を管轄する場合を除く。) (iv) 優先権の主張又は26の2.1(a)の規定に基づく優先権の主張を補充する又は追加する書面における誤記であつて、誤記の訂正により優先日について変更が生じる場合 (h) 受理官庁、国際調査機関、国際予備審査機関、又は国際事務局が、国際出願又は他の書類において訂正することができる明白な誤記と認められるものを発見した場合には、当該関係当局は出願人に対し、第九十一規則の規定に基づき訂正のための請求をするよう求めることができる。
291.2 訂正のための請求 91.1の規定に基づく訂正のための請求は、優先日から二十六箇月以内に権限のある機関に提出しなければならない。当該請求は、訂正される誤記及び提案された訂正を特定し、出願人の選択により、簡単な説明を記載することができる。26.4の規定は、提案された訂正を表示する方法に準用する。
391.3 訂正の許可及び効果 (a) 権限のある機関は、91.1の規定に基づく訂正を許可するか拒否するかどうかを速やかに決定し、出願人及び国際事務局に許可又は拒否について及び、拒否する場合には、その理由を速やかに通知する。国際事務局は、実施細則の定めるところによつて処理し、必要に応じ、受理官庁、国際調査機関、国際予備審査機関並びに指定及び選択官庁に許可又は拒否を通知する。 (b) 91.1の規定に基づき明白な誤記の訂正が許可された場合には、関係書類を実施細則で定めるところにより訂正する。 (c) 明白な誤記の訂正が許可された場合には、当該訂正は次の日から有効となる。 (i) 出願時における国際出願の誤記の場合には、国際出願日 (ii) 出願時における国際出願以外の書類の誤記の場合(当該国際出願の補充書又は補正書における誤記を含む。)には、当該書類が提出された日 (d) 権限のある機関が、91.1の規定に基づく訂正を拒否する場合には、国際事務局は、拒否の日から二箇月以内に提出された出願人の要請に応じ、また、実施細則でその額を定める特別の手数料の支払を条件として、訂正のための請求、当該機関による拒否の理由、及び出願人が提出する簡単な意見書を可能なときは国際出願とともに公表する。国際出願の国際公開が第六十四条(3)の規定により行われない場合には、請求、理由及び意見書(該当する場合)の写しは、可能なときは第二十条の送達に含める。 (e) 91.3(a)の規定に基づく権限のある機関による訂正の許可の通知を当該指定官庁が受け取る日の前に既に国際出願の処理又は審査を開始した指定官庁は、明白な誤記の訂正を考慮する必要はない。 (f) 指定官庁は、当該指定官庁が権限のある機関であつた場合に91.1の規定に基づく訂正を許可しなかつたと認めた場合にのみ、91.1の規定に基づき許可された訂正を無視することができる。ただし、指定官庁は、事情に応じて相当の期間内に、当該官庁が訂正を無視することについて意見を述べる機会を出願人に与えることなく91.1の規定に基づき許可された訂正を無視することはできない。
この条文が問われた枝 2問
誤り。違うのは「当該訂正のための請求が提出された日から、有効となる」の部分である。出願時における国際出願の誤記の訂正は、国際出願日から有効となる(規則91.3(c)(i))。
PCT規則91.3(c)は、明白な誤記の訂正が許可された場合に訂正が有効となる日を二つに分け、出願時における国際出願の誤記の場合には国際出願日から、出願時における国際出願以外の書類(補充書・補正書を含む)の誤記の場合には当該書類が提出された日から有効となると定める。明白な誤記の訂正は、関係書類に現れるもの以外の何かが意図されていたことと提出された訂正以外何も意図されていなかったことが権限のある機関に明白である場合にだけ許可される(規則91.1(c))。はじめからそう書いてあったはずの内容を書き直すにすぎないから、効力はその書類が提出された時点までさかのぼらせるのが筋である。したがって出願時の国際出願の誤記であれば国際出願日から有効となるのであって、訂正の請求を提出した日から効力が生じるのではない。請求の期限である優先日から26月(規則91.2)と、効力の起算点は別の話である。

明白な誤記の訂正が許可された場合には、当該訂正は次の日から有効となる。(ⅰ)出願時における国際出願の誤記の場合には、国際出願日(ⅱ)出願時における国際出願以外の書類の誤記の場合(当該国際出願の補充書又は補正書における誤記を含む。)には、当該書類が提出された日
- 権限のある機関:願書部分は受理官庁、明細書・請求の範囲・図面は国際調査機関(国際予備審査の開始後は国際予備審査機関)、その他の書類は提出先の官庁・機関(規則91.1(b))
- 許可の基準:書類に現れるもの以外が意図されていたことと、提出された訂正以外は意図されていなかったことが明白であること(規則91.1(c))
- 訂正できないもの:要素・用紙の欠落、要約の誤記、19条補正書の誤記(予備審査機関が管轄する場合を除く)、優先日が変わる優先権の主張の誤記(規則91.1(g))
- 請求の期限:優先日から26月以内(規則91.2)
- 効力:出願時の国際出願の誤記は国際出願日から、それ以外の書類の誤記は書類の提出日から(規則91.3(c))
正しい。規則91.1(b)(iii)により、34条の補正書における誤記は、国際予備審査の請求がされて取り下げられておらず規則69.1の開始日が過ぎている場合、国際予備審査機関の許可に従って訂正できる。
PCT規則91.1(a)は、国際出願又は出願人が提出した他の書類中の明白な誤記は、出願人が請求する場合に訂正することができると定め、同(b)は訂正を「権限のある機関」の許可に従わせたうえで、書類ごとに機関を振り分ける。願書部分の誤記は受理官庁、明細書・請求の範囲・図面の誤記は原則として国際調査機関であるが、同(b)(iii)は、明細書、請求の範囲、図面若しくはそれらの補充書又は19条若しくは34条の規定に基づく補正書における誤記の場合で、国際予備審査の請求が行われ、取り下げられておらず、かつ規則69.1に従って国際予備審査を開始する日が過ぎている場合には、国際予備審査機関を権限のある機関とする。予備審査の開始後に出願書類を実際に見ているのは国際予備審査機関であり、34条補正書も同機関に出すものだから、訂正の当否もその機関に判断させるのである。枝は(b)(iii)の要件をそのまま書いており正しい。

明細書、請求の範囲、図面若しくはそれらの補充書又は第十九条若しくは第三十四条の規定に基づく補正書における誤記の場合で、国際予備審査の請求が行われ、取り下げられておらず、かつ69.1に従つて国際予備審査を開始する日が過ぎている場合には、国際予備審査機関
192.1 書簡及び署名の必要性 (a) 条約及びこの規則に定める国際的手続において出願人が提出する書類(国際出願の書類を除く。)には、それ自体が書簡の形式のものでない限り、当該書類に係る国際出願を特定する書簡を添付する。その書簡には、出願人が署名をする。 (b) (a)に定める要件が満たされていない場合には、出願人にその旨を通知し、その要件の欠落を指定した期間内に補足することを求める。その指定期間は、事情に応じて相当の期間とするものとし、書類の提出に適用される期間よりも遅い時に満了する場合(又は書類の提出に適用される期間が既に満了した場合)においても、求めの通知の郵送から十日以上一箇月以内とする。欠落が指定期間内に補足された場合にはその欠落は無視され、その他の場合には出願人に当該書類が無視されたことを通知する。 (c) (a)に定める要件を満たしていないことが見落とされ、国際的手続において当該書類が考慮された場合には、要件を満たしていないことは、無視される。
292.2 言語 (a) 55.1、55.3及び(b)の規定が適用される場合を除くほか、出願人が国際調査機関又は国際予備審査機関に提出する書簡又は文書は、当該書簡又は文書に係る国際出願の言語と同一の言語で作成する。ただし、国際出願の翻訳文が23.1(b)の規定に基づき送付されている場合又は55.2の規定に基づき提出されている場合には、当該翻訳文の言語を用いる。 (b) 出願人から国際調査機関又は国際予備審査機関にあてる書簡は、当該国際調査機関又は当該国際予備審査機関が許可した場合に限り、国際出願の言語以外の言語で作成することができる。 (c) 削除 (d) 出願人から国際事務局にあてる書簡は、英語、フランス語その他実施細則によつて認められる国際公開の言語で作成する。 (e) 国際事務局から出願人又は国内官庁にあてる書簡又は通知は、英語、フランス語その他実施細則によつて認められる国際公開の言語で作成する。
392.3 国内官庁及び政府間機関による郵送 国内官庁又は政府間機関が発出し又は送付する文書又は書簡であつて、その発出又は送付の日から条約又はこの規則に定める期間が開始することとなるものは、航空郵便物として送付するものとする。ただし、平面路による郵便物が差し出されてから通常二日以内に名あて地に到達する場合又は航空郵便業務を利用することができない場合には、航空郵便物に代えて平面路による郵便物として送付することができる。
492.4 電信、テレプリンター、ファクシミリ等の使用 (a) 11.14及び92.1(a)の規定にかかわらず、(h)の規定に従うことを条件として、国際出願の書類及び国際出願に関するその後の書類又は文書は、可能な限り、電信、テレプリンター、ファクシミリ又は印刷若しくは手書きの書類を提出することになる同様の通信手段により送付することができる。 (b) ファクシミリにより送付される書類にされている署名は、条約及びこの規則の規定の適用上、適当な署名と認める。 (c) 出願人が(a)に規定する通信手段のいずれかにより書類を送付したが、到達した書類の一部若しくは全部を判読することができない場合又はその書類の一部が到達していない場合には、到達した書類のうち判読することができない部分又は送付した書類のうち到達していない部分については、到達しなかつたものとみなす。国内官庁又は政府間機関は、速やかにその旨を出願人に通知する。 (d) 国内官庁又は政府間機関は、 (a)に規定する通信手段のいずれかにより送付された書類の原本に先の送付を確認する書簡を添付して、先の送付の日から十四日以内に提出することを要求することができる。ただし、その要求は、国際事務局に通知され、かつ、国際事務局がこれに関する情報を公報に掲載した後でなければ行うことができない。その通知には、その要求が書類の全部又は一部のいずれに関するものであるかを特定する。 (e) 出願人が(d)の規定に基づいて要求される書類の原本を提出しない場合には、関係国内官庁又は政府間機関は、送付された書類の種類に応じ、第十一規則及び26.3の規定を考慮して、次のいずれかを行うことができる。 (i) (d)の規定に基づく要求を放棄すること。 (ii) 出願人に対し、事情に応じて相当のかつ指定する期間内に送付された書類の原本を提出するよう求めること。 ただし、送付された書類又は原本に欠陥がある場合において、国内官庁又は政府間機関がその欠陥の補充の求めを発出することができるときは、当該国内官庁又は政府間機関は、 (i)若しくは(ii)の手続に加え又はその手続に代えて当該欠陥の補充の求めを発出することができる。 (f) 国内官庁又は政府間機関は、 (d)の規定に基づく書類の原本の提出を要求していないが当該書類の原本を受理することを必要と認めた場合には、 (e)(ii)の規定に基づく求めを発出することができる。 (g) 出願人が(e)(ii)又は(f)の求めに応じなかつた場合には、 (i) 関係書類が国際出願に係るものであるときは、その国際出願は、取り下げられたものとみなし、受理官庁は、その旨を宣言する。 (ii) 関係書類が国際出願の後に提出する書類であるときは、その書類は、提出されなかつたものとみなす。 (h) 国内官庁又は政府間機関は、 (a)に規定する通信手段により書類を受理する用意がある旨を国際事務局に通知し、かつ、国際事務局がこれに関する情報を公報に掲載した場合を除くほか、当該通信手段により提出された書類を受理する義務を負わない。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「英語以外では認められない」の部分である。国際事務局から出願人又は国内官庁にあてる書簡又は通知は、英語、フランス語その他実施細則によって認められる国際公開の言語で作成する(規則92.2(e))。
PCT規則92.2(e)は、国際事務局から出願人又は国内官庁にあてる書簡又は通知は、英語、フランス語その他実施細則によって認められる国際公開の言語で作成すると定める。国際事務局は多数の言語の国際出願を一手に扱う機関であり、往復を英語だけに縛るとフランス語圏の出願人や官庁に不便を強いるため、国際公開の言語の範囲で複数の言語を認めたものである。同条(d)が出願人から国際事務局にあてる書簡についても同じく英語、フランス語その他認められる国際公開の言語で作成すると定めているのと対になる。これに対し出願人から国際調査機関又は国際予備審査機関に提出する書簡や文書は原則として国際出願の言語と同一の言語で作成し(同条(a))、別の言語で書けるのは機関が許可した場合に限られる(同条(b))。国際事務局の書簡が英語以外では認められないとする枝は、フランス語等を認める(e)の文言と合わない。

国際事務局から出願人又は国内官庁にあてる書簡又は通知は、英語、フランス語その他実施細則によつて認められる国際公開の言語で作成する。
| 書簡 | 言語 |
|---|---|
| 出願人→国際調査機関・国際予備審査機関 | 国際出願の言語(翻訳文が送付・提出されていればその言語)。機関が許可すれば他の言語も可 |
| 出願人→国際事務局 | 英語、フランス語その他認められる国際公開の言語 |
| 国際事務局→出願人・国内官庁 | 英語、フランス語その他認められる国際公開の言語 |
92の2.1 変更の国際事務局による記録 (a) 国際事務局は、出願人又は受理官庁の要請に基づき願書又は国際予備審査の請求書における次の事項の表示の変更を記録する。 (i) 出願人の名義、氏名若しくは名称、住所、国籍又はあて名 (ii) 代理人、共通の代表者又は発明者の名義、氏名若しくは名称又はあて名 (b) 国際事務局は、優先日から三十箇月の期間の満了の後に記録の要請を受理した場合には、要請された変更を記録しない。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「いかなる場合であっても」の部分である。国際事務局は、優先日から30月の期間の満了の後に記録の要請を受理した場合には、変更を記録しない(規則92の2.1(b))。
PCT規則92の2.1(a)は、国際事務局は出願人又は受理官庁の要請に基づき、願書又は国際予備審査の請求書における出願人の名義、氏名若しくは名称、住所、国籍又はあて名の表示の変更と、代理人、共通の代表者又は発明者の名義、氏名若しくは名称又はあて名の表示の変更を記録すると定める。ただし同(b)は、優先日から30月の期間の満了の後に記録の要請を受理した場合には、要請された変更を記録しないとする。優先日から30月は22条・39条の国内移行の期限であり、その後は各指定官庁・選択官庁での国内段階に処理の場が移るから、国際事務局が国際段階の記録として変更を受け付ける意味がなくなるのである。30月を過ぎた後の名義や住所の変更は、各国の官庁に対して国内法令に従って届け出ることになる。したがって「いかなる場合であっても」記録しなければならないとする枝は、(b)の時期的な限界を無視している。

(a)国際事務局は、出願人又は受理官庁の要請に基づき願書又は国際予備審査の請求書における次の事項の表示の変更を記録する。(ⅰ)出願人の名義、氏名若しくは名称、住所、国籍又はあて名(ⅱ)代理人、共通の代表者又は発明者の名義、氏名若しくは名称又はあて名(b)国際事務局は、優先日から三十箇月の期間の満了の後に記録の要請を受理した場合には、要請された変更を記録しない。
193.1 受理官庁 各受理官庁は、国際出願又は国際出願として提出されたものに関する記録(受理官庁用写しを含む。)を当該国際出願日又は、国際出願日を認めない場合には、当該受理の日から少なくとも十年間保存する。
293.2 国際事務局 (a) 国際事務局は、国際出願の一件書類(記録原本を含む。)を当該記録原本の受理の日から少なくとも三十年間保存する。 (b) 国際事務局の基本的な記録は、無期限に保存する。
393.3 国際調査機関及び国際予備審査機関 各国際調査機関及び各国際予備審査機関は、その受領した各国際出願の一件書類を当該国際出願日から少なくとも十年間保存する。
493.4 複製物 この第九十三規則の規定の適用上、記録、写し及び一件書類は、光学的、電子的又はその他の複製物として保存することができる。ただし、その複製物は、93.1から93.3までの規定に従つて記録、写し及び一件書類を保存する義務が履行されるようなものであることを条件とする。
93の2.1 請求による送達、電子図書館を経由した送達 (a) 条約、この規則又は実施細則が、国際出願、通知、送達、通信又はその他の書類(以下「書類」という。)の国際事務局から指定官庁又は選択官庁に対して行う送達、通知又は送付(以下「送達」という。)について規定する場合において、その送達は、関係する官庁による請求によつてのみ、かつ、官庁が特定する時に行われる。この請求は、個別に特定された書類又は特定された一又は複数の書類の分類に関するものとして行うことができる。 (b) (a)の規定に基づく送達は、国際事務局と関係する指定官庁又は選択官庁との間で合意したときは、実施細則で定めるところにより、国際事務局が、当該官庁がその書類を検索する権能を有する電子図書館において、書類を電子形式で入手可能な状態にする時に行われたものとみなす。
194.1 国際事務局が保有する一件書類の利用 (a) 国際事務局は、出願人又は出願人の承諾を得た者の請求に応じ、役務の費用の支払を条件として、一件書類中の文書の写しを提供する。 (b) 国際事務局は、第三十八条及び(d)から(g)までの規定に従うことを条件とし、かつ、国際出願が国際公開された後はいかなる者の請求にも応じ、役務の費用の支払を条件として、一件書類中の文書の写しを提供する。写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。 (c) 国際事務局は、国際予備審査報告の作成の後、選択官庁により請求された場合に、当該選択官庁に代わつて、(b)の規定により、71.1(a)又は(b)に基づいて国際予備審査機関から国際事務局に送付された書類の写しを提供する。国際事務局は速やかにこの請求の詳細を公報に掲載する。 (d) 国際事務局は、48.2(l)の規定に基づき公開の対象から省略された一件書類中の情報及び当該規定に基づく請求に関する一件書類中の文書を利用することができるようにしてはならない。 (e) 国際事務局は、次のことを認めるときは、出願人による理由を示した請求により、一件書類中の情報及び当該請求に関する一件書類中の文書を利用することができるようにしてはならない。 (i) 当該情報が国際出願について公衆に周知する目的に明らかに資さないこと。 (ii) 当該情報の公衆による利用により、いずれかの者の個人的な又は経済的な利益が明らかに損なわれること。 (iii) 当該情報を利用する優先的な公共の利益がないこと。 26.4の規定は、出願人がこの(e)の規定に基づいて行う請求の対象である情報を提示する方法について準用する。 (f) 国際事務局が(d)又は(e)の規定に従つて公衆による利用の対象から情報を省略し、及び当該情報が受理官庁、国際調査機関、補充調査のために指定された機関又は国際予備審査機関が保有する国際出願の一件書類に含まれる場合には、国際事務局は、速やかにその旨を当該官庁及び当該機関に通知する。 (g) 国際事務局は、内部における利用のためにのみ作成された一件書類中の文書を利用することができるようにしてはならない。
194.1の2 受理官庁が保有する一件書類の利用 (a) 受理官庁は、出願人又は出願人の承諾を得た者の請求に応じ、一件書類中の文書を利用することができるようにすることができる。文書の写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。 (b) 受理官庁は、いかなる者の請求にも応じ、国際出願が国際公開された後、かつ、(c)の規定に従うことを条件として、一件書類中の文書を利用することができるようにすることができる。文書の写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。 (c) 受理官庁は、国際事務局が48.2(l)の規定に従つて公開の対象から省略され、又は94.1(d)若しくは(e)の規定に従つて公衆による利用の対象から省略された旨を通知したいかなる情報も(b)の規定に基づいて利用することができるようにしてはならない。
194.1の3 国際調査機関が保有する一件書類の利用 (a) 国際調査機関は、出願人又は出願人の承諾を得た者の請求に応じ、一件書類中の文書を利用することができるようにすることができる。文書の写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。 (b) 国際調査機関は、いかなる者の請求にも応じ、国際出願が国際公開された後、かつ、(c)の規定に従うことを条件として、一件書類中の文書を利用することができるようにすることができる。文書の写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。 (c) 国際調査機関は、国際事務局が48.2(l)の規定に従つて公開の対象から省略され、又は94.1(d)若しくは(e)の規定に従つて公衆による利用の対象から省略された旨を通知したいかなる情報も(b)の規定に基づいて利用することができるようにしてはならない。 (d) (a)から(c)までの規定は、補充調査のために指定された機関について準用する。
294.2 国際予備審査機関が保有する一件書類の利用 (a) 国際予備審査機関は、出願人又は出願人の承諾を得た者の請求に応じ、一件書類中の文書を利用することができるようにする。文書の写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。 (b) 国際予備審査機関は、選択官庁の請求に応じ、国際予備審査報告の作成の後、かつ、 (c)の規定に従うことを条件として、一件書類中の文書を利用することができるようにする。文書の写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。 (c) 国際予備審査機関は、国際事務局が48.2(l)の規定に従つて公開の対象から省略され、又は94.1(d)若しくは(e)の規定に従つて公衆による利用の対象から省略された旨を通知したいかなる情報も(b)の規定に基づいて利用することができるようにしてはならない。
294.2の2 指定官庁が保有する一件書類の利用 指定官庁が適用する国内法令が第三者に対し国内出願の一件書類の利用を認めている場合には、当該指定官庁は、国際出願に関する一件書類中の文書の利用を、国内出願の一件書類の利用について国内法令が定める程度と同様の程度まで認めることができる。ただし、第三十条(2)(a)に定める日のうち最も早い日の前であつてはならない。文書の写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。
394.3 選択官庁が保有する一件書類の利用 選択官庁が適用する国内法令が第三者に対し国内出願の一件書類の利用を認めている場合には、当該選択官庁は、国際出願に関する一件書類中の文書(国際予備審査に関する文書を含む。)の利用を、国内出願の一件書類の利用について国内法令が定める程度と同様の程度まで認めることができる。ただし、第三十条(2)(a)で定める日のうち最も早い日の前であつてはならない。文書の写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。
この条文が問われた枝 1問
誤り。違うのは「優先日から30月が経過するまで、一般公衆に公開されることはない」の部分である。規則94.1(b)により、国際出願が国際公開された後は何人の請求にも応じて一件書類中の文書の写しが提供され、見解書もその対象である。
規則94.1(b)は、国際事務局が38条と(d)から(g)までの規定に従うことを条件として、国際出願が国際公開された後はいかなる者の請求にも応じ、役務の費用の支払を条件として一件書類中の文書の写しを提供すると定める。国際調査機関の書面による見解は規則48.2の国際公開の内容には含まれないが、国際事務局が保有する一件書類の一部であり、38条が秘密としているのは国際予備審査の一件書類だけであるから、国際公開の後は請求により写しを得ることができる。見解書を優先日から30月まで公衆の利用に供さないとする定めは旧規則44の3にあったが、削除されており、出題当時も現行も存在しない。国際調査の結果を各指定国の審査と第三者の判断に早く役立てるという制度の趣旨からも、国際公開の後まで閲覧を妨げる理由はない。枝は30月という期限で公開を遮っている点が規則と食い違う。

国際事務局は、第三十八条及び(d)から(g)までの規定に従うことを条件とし、かつ、国際出願が国際公開された後はいかなる者の請求にも応じ、役務の費用の支払を条件として、一件書類中の文書の写しを提供する。写しの提供は、役務の費用の支払を条件とすることができる。
- 含まれるもの:表紙(願書の事項・図・要約)、明細書、請求の範囲、図面、国際調査報告又は17条(2)(a)の宣言、19条補正後の請求の範囲の全文と説明書である(規則48.2)
- 含まれないもの:国際調査機関の書面による見解、34条補正、国際予備審査報告である
- 見解書は国際公開の後に一件書類の写しとして何人も請求できる(規則94.1(b))
- 国際予備審査の一件書類はいかなる時も知得されるようにしてはならない(38条)
195.1 指定官庁及び選択官庁における事象に関する情報 指定官庁又は選択官庁は、次の国際出願に関する情報を、次の事象の発生後二箇月以内に又はその後合理的にできる限り速やかに国際事務局に通知する。 (i) 出願人が第二十二条又は第三十九条に規定する行為を行つた後、当該行為を行つた日及び国際出願に付された国内出願番号 (ii) 指定官庁又は選択官庁が国内法令又は国内慣行に基づいて明示的に国際出願を公表する場合には、その国内の公表の番号及び日 (iii) 特許が与えられた場合には、その与えられた日及び指定官庁又は選択官庁が国内法令に基づいて特許が与えられた形式で明示的に国際出願を公表する場合には、その国内の公表の番号及び日
295.2 翻訳文の写しの提供 (a) 指定官庁又は選択官庁は、国際事務局の要請により、当該指定官庁又は当該選択官庁に対して出願人が提出した国際出願の翻訳文の写しを国際事務局に提供する。 (b) 国際事務局は、いかなる者に対しても、請求に応じ、かつ、費用の支払を条件として、(a)の規定に従つて受領した翻訳文の写しを提供することができる。
196.1 規則に附属する手数料表 第十五規則、45の2.2及び第五十七規則に規定する手数料の額は、スイスの通貨で表示する。手数料の額は、この規則に附属しこの規則の不可分の一部をなす手数料表に定める。
296.2 手数料の受領の通知及び手数料の移転 (a) この96.2の規定の適用上、「官庁」とは受理官庁(受理官庁として行動する国際事務局を含む。)、国際調査機関、補充国際調査のために指定された機関、国際予備審査機関又は国際事務局をいう。 (b) この規則又は実施細則に従つて他の官庁のための手数料を徴収する官庁(「徴収官庁」)は、実施細則に従つて速やかに当該他の官庁(「受益官庁」)に当該手数料の受領を通知する。受益官庁は、当該通知の受領により、徴収官庁が手数料を受領した日に当該手数料を受領したものとして処理する。 (c) 徴収官庁は、実施細則に従い、受益官庁のために徴収した手数料を当該受益官庁に移転する。